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第十一局【麻雀教室編】
8巡目◉ミサト派
しおりを挟む「井川さんー! すごかったです!」
「ミサトでいいって」
「あっ、そうだった。つい、尊敬しちゃって」
「ふふふ、ありがと。凄いってあれの事でしょ? 打九ダマ」
「そうです。何であんな芸当が出来るんですか?」
「まあ、読みよね。ああいうのは本来、同じ麻雀部の『竹田杏奈』って子の方が得意でね。今度ユキにも紹介してあげるね。まだ高3なんだけど、鋭い読みで魔法みたいな麻雀をするのよ」
「へええ! それは会ってみたいです」
「…ね、敬語やめない?」
「あ、すいませ… ごめんね」
「いや、謝るこたあないケドね」
ミサトがタイトルホルダーの実力を見せつけている所、一方で財前姉妹はと言うと。こちらも難なく勝ちを重ねていた。
奥の方に記者のような人達がいるのが見える。きっと美人姉妹なカオリたちを取材に来たに違いない。そうは思っていたものの、本当にその通りであったので、少しだけ悔しくもあった。
(私なんて新人王なのにな)
「ミサトなんて新人王なのに、こっちも少しくらい取材したら? って思うよねー」
ユキがミサトの心を見透かしたようにそう言った。
「そんなことないよ、カオリたちが話題性があるのは間違いないし」
(顔に出てたかしら? 恥ずかしいな)
「私は断然ミサト派。公言するけど、私はミサトの1番のファンですからね」
「わかったから…… 照れるからそう言うの言わなくていいって…」
「ちょっと! 第1節第2節と絶好調な私のことも取材していきなさいよ!」とメグミが記者に向かって言っていた。
「さすがメグミさん。あそこまで行くと逆にかわいいわね…」
「カラッとしていて素敵な方! 私はああいうの好きだなぁ」
今期の女流リーグ戦Bリーグは茨城組の桁違いな実力の前に大荒れに荒れていた。この頃、時代が気付きつつあった。次世代のスーパーヒーローが誕生しつつある事を。
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