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第十局【激闘!女流リーグ編】
10巡目◉会場到着
しおりを挟む女流リーグは会場が違う。初めての所に行くので3人は時間に余裕を持って出た。
すると全く迷うことなく行けたので会場にはかなり早く到着した。
「ここが有楽町かー」
「場所も確認したし、時間まで少しお茶していこうよ」
「さんせー!」
全国的にチェーン展開している喫茶店に3人は入ることにした。
甘々のコーヒーを飲みながら女子トークをする3人は服装こそ大人っぽいが、どう見てもただの学生であり、普通の女の子だった。プロ雀士だなんて誰にもわかりっこない。
「ねえ、あれ。占いだって」マナミが店内から見えるガード下の怪しげな店を指差して言う。
「マナミって占いとか信じるわけ?」
「そーねー、もし私の職業を当てたりしたら信じるわ」
「なら、無理でしょ。誰がわかるって言うの? 大学生兼プロ雀士なんて」
「賭けてもいいけど、絶対当てれないわ」
「そうね」
「占い師っていうのは気休めって聞いたことがあるわ」
「気休め?」
「責任ある立場の… そうね、例えば大企業の社長とかが最後の判断をする時の後押しが欲しい時とかに気休め的に占ってもらう。みたいなね」
「ふうん、じゃあ適当言うだけで仕事になるの?」
「かもね。でも、それも本気でやらなきゃ信じるに値しないから、適当そうな仕事ぶりだと気休めにもならないし、結局は大変な仕事なんじゃないかな」
「楽な仕事はないってことね」
「楽しい仕事はあるけどね」
————
「さて、そろそろ行こうか」
「そうね」
喫茶店を出ると3人は目を見合わせる。
麻雀部部長であるマナミが手を出してそこにカオリとミサトも手を合わせた。円陣だ。
「せーの! じゃあ、今日も一日頑張ろう!」
「おーー!」「おーー!」《おーー!》
今日はバッチリ声が合う3人とwomanだった。
「ふふ、こんな事しといて3人いきなり当たったりしてね」
「まさかあ。それはないでしょ」
「分からないわよ。ランダムなんだから」
————
「うそ…」
卓組み表を確認すると3人は見事に第1節で同卓になっていた。
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