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第八局【運命の雀荘編】
14巡目◉共通安全牌
しおりを挟む2回戦の試合は35期新人王の中野が1回戦でラスになった分を取り返そうとして猛烈に攻めていた。
(さすがは新人王。そう簡単に勝てる相手じゃないとは思ったのよ…… やれやれ、メグミさんだけでも厄介なのに~)
《それはカオリ。あなたもみんなからそう思われているんですよ》
(そっ、そーかな? えへへ…… お互いさまか)
「リーチ!」
親の中野が攻める。ドラは二。
捨て牌にはカオリの手に浮いてる9①四があるしカオリの2枚持ちの白も捨ててあるので放銃は回避できそうだ。そう思ったのも束の間。
「リーチ」
打七
同巡に成田メグミから七切りの追いかけリーチが入ってしまう。そこには9①四は全て危険牌であり共通安全牌は持っていない。
カオリは戦えるような手ではないのに安全牌も失ってしまう。唯一残されたルートは白の対子落としで迂回しながら安全牌が増えるのを期待する道のみだ。
打白
「ロン」
メグミ手牌
二二四四九九②②③③西西白 白ロン
「一万二千」
「(なっ!?)はい」
(なにあれえ!? 白切ってダマでもいい手だし、強気にするにしても七切ってダマでいいじゃない! 七を切ってリーチすることあるの??)
《見て下さいカオリ。山からこぼれてる牌を見るあの親の顔を》
そこには次のツモがこぼれていて愕然としながらその牌を見つめる中野がいた。
《きっとツモだったんですよ。カオリがここで白切りにしないと親が一発ツモをしたんです。そうさせなかったのは…》
(すぐさま追いかけリーチして白をあぶりだしたメグミさんの戦略勝ちってことね)
《そうです》
白待ち現張りならダマでいいという選択にはスピード感がない。その選択にある大きなネック。現物はいつ打たれるのか。という点を見落としてはならない。そこを即座に追いかけリーチをして選択を限定させれば即決となるという視点を持っているのがメグミだった。
2回戦はプロフェッショナルな選択で跳満を決めて勢いをつけたメグミが中野をまくる。
2回戦トップは成田メグミ
カオリは三着に落ち着いた。
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