上 下
100 / 297
第六局【規格外の新人編】

6巡目◉自分自身をぶつけて

しおりを挟む

 カオリはwomanと話し合っていた。
《いよいよですね。カオリ、緊張していますか》
(緊張はしてるわ。でも、大丈夫。このくらいの緊張は丁度いい。この緊張感もドキドキも含めて、楽しんで行こうと思う)
《強くなりましたね、カオリ》
(womanのおかげよ)
《そうですか?》
(………ねえ、お願いがあるんだけど)
《なんです?》
(プロリーグでは、なんていうか、助言はして欲しくないの。もちろん、局終了後の反省会で教えてくれるのはありがたいんだけど、対局中に選択を変えるような導きはプロリーグではやらないで欲しい。部活動や仕事中じゃなくて麻雀に命を、人生の全てを、そんな己自身を賭けてる人達との魂の対局だもん。プロリーグってそういう場所でしょ。だから私も、私自身の魂をぶつけていかないといけないんだと思うの。今までみたいにwomanに教えてもらってていい場面じゃないわ)
 カオリの考えを聞いてwomanは感動した。
《立派…! すごく立派な考えです…! カオリは本当に素敵… 私の主なだけはありますね》
(えへへ)
《そう言うことでしたら、口出しはしません。…勝って下さいね! カオリ!》
 そうwomanに言われて、カオリはコクリと頷くと
(もちろん勝つわ! 誰にも、負けない!)と誓うのだった。

 カオリの、カオリだけの麻雀が今、始まる。
しおりを挟む
感想 14

あなたにおすすめの小説

百合ランジェリーカフェにようこそ!

楠富 つかさ
青春
 主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?  ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!! ※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。 表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

黄昏は悲しき堕天使達のシュプール

Mr.M
青春
『ほろ苦い青春と淡い初恋の思い出は・・  黄昏色に染まる校庭で沈みゆく太陽と共に  儚くも露と消えていく』 ある朝、 目を覚ますとそこは二十年前の世界だった。 小学校六年生に戻った俺を取り巻く 懐かしい顔ぶれ。 優しい先生。 いじめっ子のグループ。 クラスで一番美しい少女。 そして。 密かに想い続けていた初恋の少女。 この世界は嘘と欺瞞に満ちている。 愛を語るには幼過ぎる少女達と 愛を語るには汚れ過ぎた大人。 少女は天使の様な微笑みで嘘を吐き、 大人は平然と他人を騙す。 ある時、 俺は隣のクラスの一人の少女の名前を思い出した。 そしてそれは大きな謎と後悔を俺に残した。 夕日に少女の涙が落ちる時、 俺は彼女達の笑顔と 失われた真実を 取り戻すことができるのだろうか。

小さなことから〜露出〜えみ〜

サイコロ
恋愛
私の露出… 毎日更新していこうと思います よろしくおねがいします 感想等お待ちしております 取り入れて欲しい内容なども 書いてくださいね よりみなさんにお近く 考えやすく

ししくらちひろの麻雀辞典【アイスありありガム多め!】

彼方
大衆娯楽
ロン!そんなションパイの字を切るのは甘いんじゃないの?  ひーん、だってアンパイもうなくて字かスジくらいしか…これでも重なるまで待って捨てたのになあ。  字よりは中スジのほうがいいんじゃない?あ、赤いのか。なるほど積んでる。  もうトンじゃうよお。  ロン!タンヤオサンショクイーペードラドラ!ラストい!!  ヴァアアン!!残り2000点しかなかったのにやりすぎだよおおおお!!!  このような会話は麻雀業界では日常的にされるものです。しかしながらここでいくつの専門用語が使われたでしょうか?カタカナは全て専門用語ですね。  麻雀の専門用語を知るには場数を踏まないと難しいので麻雀は専門知識の有無により初心者か否かを見抜けてしまいます。  昨今の麻雀配信をしている方たちも専門用語の使い方ひとつで精通している人かどうか簡単にわかりますね。まあ、使わないで済む専門用語は使わないのが一番優しいわけですが。  わかったつもりで分からない事があるのが専門用語の難しい所。ここではちひろちゃん通称『肉ちゃん』が専門用語を教えてもらいながら成長していき、それを読者も学んでいけるような作りになります。  かつて、見た事のない麻雀専門用語特化小説の始まりです!   登場人物紹介 肉倉千紘 ししくらちひろ 本編の主人公 通称『肉』 ネガ子 ねがこはねがこ 麻雀勉強中 まき 優しくてかわいい30代女性。いつも爪がキレイ。 サキちゃん まだ無名の麻雀打ち。生物学的には男性。その実力は?

鐘ヶ岡学園女子バレー部の秘密

フロイライン
青春
名門復活を目指し厳しい練習を続ける鐘ヶ岡学園の女子バレー部 キャプテンを務める新田まどかは、身体能力を飛躍的に伸ばすため、ある行動に出るが…

僕が美少女になったせいで幼馴染が百合に目覚めた

楠富 つかさ
恋愛
ある朝、目覚めたら女の子になっていた主人公と主人公に恋をしていたが、女の子になって主人公を見て百合に目覚めたヒロインのドタバタした日常。 この作品はハーメルン様でも掲載しています。

病気になって芸能界から消えたアイドル。退院し、復学先の高校には昔の仕事仲間が居たけれど、彼女は俺だと気付かない

月島日向
ライト文芸
俺、日生遼、本名、竹中祐は2年前に病に倒れた。 人気絶頂だった『Cherry’s』のリーダーをやめた。 2年間の闘病生活に一区切りし、久しぶりに高校に通うことになった。けど、誰も俺の事を元アイドルだとは思わない。薬で細くなった手足。そんな細身の体にアンバランスなムーンフェイス(薬の副作用で顔だけが大きくなる事) 。 誰も俺に気付いてはくれない。そう。 2年間、連絡をくれ続け、俺が無視してきた彼女さえも。 もう、全部どうでもよく感じた。

可愛すぎるクラスメイトがやたら俺の部屋を訪れる件 ~事故から助けたボクっ娘が存在感空気な俺に熱い視線を送ってきている~

蒼田
青春
 人よりも十倍以上存在感が薄い高校一年生、宇治原簾 (うじはられん)は、ある日買い物へ行く。  目的のプリンを買った夜の帰り道、簾はクラスメイトの人気者、重原愛莉 (えはらあいり)を見つける。  しかしいつも教室でみる活発な表情はなくどんよりとしていた。只事ではないと目線で追っていると彼女が信号に差し掛かり、トラックに引かれそうな所を簾が助ける。  事故から助けることで始まる活発少女との関係。  愛莉が簾の家にあがり看病したり、勉強したり、時には二人でデートに行ったりと。  愛莉は簾の事が好きで、廉も愛莉のことを気にし始める。  故障で陸上が出来なくなった愛莉は目標新たにし、簾はそんな彼女を補佐し自分の目標を見つけるお話。 *本作はフィクションです。実在する人物・団体・組織名等とは関係ございません。

処理中です...