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第伍局【少女たちの挑戦編】
3巡目◉知っているから分からない
しおりを挟むマナミは力を付けてきたので最近はずっとラシャの付喪神の出番はなかった。もう、現段階のステージでは見てなくても大丈夫だなと。
すっかり出番を失った付喪神だが、それこそが望んだことなので神様も満足して休んでいた。もう、マナミは現状放っておいても強い。とは言えまだ経験不足。分からないことはたくさんある。
マナミは分かる範囲で間違えないというだけだ。成長したらそれと共にまた分からない事は増えていく。
麻雀は知れば知るほど正解が難解に思えてくる。それは麻雀を知れば新しい解法を知ることにもなるから。
今まで足し算引き算しか知らなかった人にかけ算を教えるようなものだ。新しい解き方に気付くことこそが成長で、それを使いこなす為に更なる鍛錬が必要となる。
つまり、誰よりも知っているから分からない。そういう現象が麻雀にはある。
早くて、正解であっても、浅いのであれば最強とは程遠いということ。ハイグレードな正解を探求し、相手の力量も把握し、その中から今使うべき選択、ターゲットに対して最も効果的と思われる最適打を導き出せて初めて一流雀士への道のスタート地点に立てるというものだ。
とは言え、マナミはずいぶんと強くなった。なのにマナミはスコアをもっと伸ばしたいと常に思っていた。それは自分より上のスコアを反対番のカオリが出すから。
(負けられない! 姉として、ライバルとして、そして…… プロとして! …カオリにだけは負けたくないっ!!)
そんな思いを抱いていた。
そうとは知らずカオリはwomanに習いながら勝ち続けていたのだが。
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