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第三局【付喪神編】
12巡目◉クリスマス
しおりを挟む12月
クリスマスという行事は恋人もいない受験生たちはシカトしたが1、2年生はファミレスに集まってちょっとだけパーティっぽいことをした。普段なら頼まないステーキを注文するなり巨大なパフェを注文するなりしてそれなりにクリスマスを楽しんだ。
「ヤチヨー。そんな大きいの食べ切れるの?」「何言ってるのよ。みんなで食べるのよ」「ええ! 私甘いものはあんまり得意じゃないんだけど!」
4、5人前はありそうな巨大パフェをアンとヤチヨはほぼ2人で食べることになった。なお、ヒロコはヒロコで予想以上にデカいステーキに苦戦している。
「なんか、クリスマスだから盛大に頼んでみたけど、結局いつも通りが1番いいかもね」
「いつも通り、セオリー通りがいいってことですね」
「ま、今日は特別だし3人しかいないのが良くなかったよ。先輩達がいたらなあ」と窓際の席からふと外を見てみるとアンのクラスメイトの女子が2人歩いていた。
コンコン!
アンは窓を叩いて2人に気付いて貰おうと試みた。
「あ! 竹田さんだ」「なんか呼んでる?」
気付いた2人は店内に入ってきた。
「どーしたのー?」
「倉住さん、浅野間さん、いい所に通りかかってくれたわ。このパフェが、でかすぎて…」
「え、食べていいの?」
「いいもなにも、もうたべらんないし…」
「うん、もうむりです」
「えー! ありがとう。ラッキー! サトコも半分くらい食べるでしょー?」
「いや私はそんなには入らないからショウコがたくさん食べていいよ。残りは私がもらう」
クラスでも大食いの方の倉住祥子とその友達の浅野間聡子が通りかかってくれたおかげでなんとか残さず食べ切れたし、人数も増えてクリスマスパーティらしくなった。
少女たちは食べ終えるとドリンクバーから各々好きな飲み物を取ってきた。
ついでにショウコとサトコもドリンクバーだけ注文してクリスマスパーティを楽しんだのだった。
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