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第三局【付喪神編】
8巡目◉ムダヅモ
しおりを挟む「さて、いつも通り感想戦といきたい所だけど今日は遅いから帰りなさい。今日疑問があったことは忘れないうちに何かにメモしておいて後日それについて検討します。それでは解散! なるべく明るい道を通るなどして気をつけて帰るように」
「「ありがとうございました!」」
少女達はいつも通り部屋を片付けようとするが「今日はいいから早めに帰りなさい。もう真っ暗だから片付けはおれとユウでやっとく」とスグルは少女達を帰した。
「ありがとうございます」
「じゃあな、おやすみ」
————————
少女達は様々な会話をしながら駅までの道を歩いた。
とくに1年生達は麻雀の会話で盛り上がっていたので⑦切りの謎など質問されてはかなわんと思ったカオリはミサトやマナミと一緒に恋バナをしながら歩いているグループに混ざってやり過ごした。
「ミサトはモテるでしょう? すごくキレイだもんね」
「そんなわけないじゃない! 私みたいなこんな気の強い女はモテとは無縁よ」
「ひそかに気にしてる男子はたくさんいそうだけどねー」
「そんな弱気な男はこちらから願い下げよ」
「ははっ! そりゃそうよね」
「マナミこそモテるでしょう?」
「当たり前じゃない。私はモテまくりよ。特に女子から…」
「なんか分かる気もする」
「やめてよ、私はノーマルよ。なんでこうなってるのか分からないんだから」
2人の話を聞いていたらカオリにも質問が飛んできた。
「カオリはモテるわよね」
そう、カオリはモテるのだ。男子人気はクラスNo.1と言っていい。そんなカオリだが彼氏を作ったことはなかった。
「なんだか好かれてることはよくあるけど、私のどこを好きなのか分からないし。私は今はお付き合いとかしてる時間もないし。あまり興味もないから」
「言ってみたいわそんな事」
「カオリと私達のどこにこんな差があるのかしら。おかしいわ」
するとアンが横から入ってきた。
「確かにカオリさんはモテてます。でも、それってドラの受け入れが無い手の人が何枚もドラを持ってくるようなもので毎回引いては切ってのムダヅモですよね」
カオリはまさにそれ! と思い笑った。
「いらないのになんとなくキープしても後で切るのがつらいだけだし。アンはうまいこと言うわね」
「私らはドラ受けあるんだけどな」
「世の中うまく噛み合わないわね」
ほんと人生と麻雀は似てるなって笑いながら歩いてるうちに少女達は水戸駅に到着し電車に乗って帰って行った。
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