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第二局【カオリ覚醒編】
15巡目◉サイの目勝負
しおりを挟む「ふーん。それ3切りにしないの?」とミサトが聞いてきた。
「うん、まあ、何となく……」(声が聞こえたとか言っても誰も信じないだろうし……)
「当たりだったんだけどなあ。3。鋭いね、さすがカオリ!」
「!」
さっき聞こえた声が言ってたことは本当だった。不思議なこともあるものだ。
「さて決勝をやる前に少し休もう、お腹すいてないか? さっきカップ麺食べなかった子はお腹すいてきたら言えよ? お湯作るから」
「はーい! おなかすきました!」とヤチヨが手を挙げる。
「私も!」マナミもさっきはココア飲んでただけなのでお腹を空かせていた。
2人ともカレーヌードルを狙っているがカレーは1つしかない。
「こういうのは先輩に譲るものよ?」とマナミが未だかつてないほどの圧をかけてきたがヤチヨもこれだけは従えなかった。
「私がこれは自分用に選んだんです。部長にだって譲れません!」
「仕方ないわね…… 勝負よ!」
「サイコロを2個振って出た目勝負…… ですね」
麻雀部は何かあると決定するための勝負にサイコロを振っていた。2個振るのは同点になりにくくするためである。
「私から振ります」
ヤチヨから行った
コンコロコン
5と6の11
「勝った! これは勝った!! カレーヌードルは私のだ!!」
さすがに11では勝ち確定みたいなものだ。
「いや、まだわかんないし! 12出せばいいんでしょ!」とマナミは諦めずにサイコロを持つ。
ヒュン
コンコロコンコン
勢いよくサイコロが回転する。なかなか止まらない。
コロン
ひとつは6
「おっ! 6出た! あと一つも6出ろ6出ろ6出ろ!」
コロン
4
6と4の10
「あっぶな!」
「惜しかったーーー!」
負けたマナミは残り物の塩ヌードルになった。
「塩って気分じゃないのよねー」
「まあまあ、塩だって美味しいですよ」
「じゃあ交換してよ」
「それはしませんけど」
お湯が出来たので2人はカップ麺を作り始めた。
3分経過
「塩うっま!」
結局マナミは塩で充分満足していた。
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