滑稽な飛脚物語〜音速で駆け抜けろ〜
蕎麦屋の仕事を失い、いつの間にか無一文になってしまったおいらは仕方なく飛脚の求人に応募することになった。
そして、物語は始まるのである、、、
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名残雪に虹を待つ
小林一咲
歴史・時代
「虹は一瞬の美しさとともに消えゆくもの、名残雪は過去の余韻を残しながらもいずれ溶けていくもの」
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歴史・時代
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