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不適切な友達 2
しおりを挟む「ハヤナ、首尾はどうだ?」
「上々だよ。あの人、単純そうに見えて結構慎重だから油断はできないけど、手応えは悪くない」
「落とせそうか?」
「まぁ。トワ・ヴァレリアに熱をあげてるとか言ってたけど、どうやら完全な一方通行みたいだし、僕が本気を出せば簡単に靡くんじゃないかな」
「そうか。色仕掛けでも何でもしてあの男を取り込むんだ」
「わかってるよ。アルトバイム家の為に頑張るよ」
「そうだぞ。お前が父上の温情に報いる絶好の機会だ。あの男を押さえておけば我が家の威光はさらに輝かしいものとなる。お前が役に立つ時が来たんだ。父上を失望させるなよ」
「勿論。兄さんも僕の勇姿を見ててね」
「自分だけの手柄みたいに言うな。あいつに近づけたのは俺の協力あってこそだろうが。そこのところを忘れるな。父上にも俺たち二人の共同作戦と言えよ」
「はいはい、兄さんには感謝してますって。報告も終わったし僕はあの人を探しにいくね。良い知らせを待っててよ」
話が終わったのか二人はそれぞれ別の方角へ歩き出した。
俺は片手に持った昼ご飯のサンドイッチを齧る。
特製ビネガーに一晩漬け込んだ今が旬のマトゥマを、細かく刻んだ燻製肉に混ぜ込んだこの季節にふさわしい爽やかな口当たりの具材を挟んだ軽食。うん、美味しい。
俺はいつものベンチに座って口をもぐもぐさせながら二人の気配が消えるのを待った。
俺の避難場所、学院敷地のはずれ、安息の地。
密談をするにはもってこいな場所だから、他の人間がここを利用する事もあるだろうと思っていた。
何やら話しながらこちらに近づく二つの足音。その話し声の片方に聞き覚えがあった。鼻にかかったような甘ったるい喋り方。ハヤナ・アルトバイムだ。
もう一人はアルトバイム家の次男、三回生のハヤナの兄のようだ。
二人は俺が座るベンチの背後の植え込みの向こう側、用務倉庫の前で足を止め会話を続けている。
二人の居るあちらからはこちらは死角になっているから、二人は俺の存在に気がついてない。こんな場所に人が居るとは思ってないのだろう。
咳払いでもしてあげたほうが親切かなとも思ったけど、やっぱり考え直して聞き耳を立てる事にした。
盗み聞きはあまり行儀の良くない事だけど、二人の会話に自分の名前が出てきたんだからそんなことも言ってられない。
あの男ってフリュウの事だよね。
やっぱり裏があったのか。前回ハヤナはラゼルに想いを寄せていた。それがどういったわけかフリュウに鞍替えなんておかしいと思ったんだ。
フリュウは第一王子ハールの腹違いの弟だ。母親はごく普通の街のお嬢さんだったとか。側妃の称号を受け取る事もなくこれまでは王家と関わらず、住まいを構える地方都市でひっそり家族と暮らしていたそうだ。それがここへきてフリュウを城に上げたのは、健康問題を抱えるハール殿下を不安視する王家側の都合だった。もしハール殿下が夭逝するような事があれば傍系のベルン家という保険はあるが、出来るなら直系のフリュウに王位を継いでもらいたいと思う重臣達の当然の論調に迎合した形だ。
彼の性分なら王家の招聘も反発しそうなんだけど、何か事情があるのだろう。その招きに応じたフリュウは外では身分を偽っている。あくまでラゼルの遠い親戚という設定だ。ハール殿下の件があるからこそフリュウの身辺には使いすぎるほど気を遣っていた。身分を明かさない事で余計な危険を遠ざけようと彼の安全に配慮していたのだ。
アルトバイム家はそのフリュウに何かしらの目的を持って接近を計っている。
実はアルトバイム公爵家はフリュウの本当の身分を知っている。だから家の地盤固めのために将来を見据えてフリュウへ早々と手をまわし他家を出し抜く腹積りと思われる。
アルトバイム家が綿密に隠されたフリュウの出自をなぜ知っているかといえば、結論からいうとその情報の漏洩元ととても近しい関係にあるからだ。
その相手というのは、ズバリこの国の王妃シェリルだったりする。
王妃シェリルとアルトバイム家は遠縁である。家系図をかなり遡らなければ繋がらないほどのほぼ他人だけど。
その縁でだろう、シェリル王妃がまだ国王の婚約者候補だった時、アルトバイム公爵家が彼女の後見を買って出た。シェリル王妃は伯爵家の令嬢だったから、アルトバイムの後ろ盾は心強かっただろう。そして見事王妃の座を射止めた見返りにアルトバイム家への便宜を計る約束をした。
持ちつ持たれつと言うやつだ。
そういうわけでアルトバイム公爵とシェリル王妃は懇意で度々面会をする間柄だった。親族相手の気の緩みから王への愚痴を溢していたという。公爵はそこから秘匿とされているフリュウの秘密を掴んだのだ。
因みにこれは俺の前回の記憶から抜粋している。俺が大公家へ嫁いだ後に明るみに出た事実なんだ。当時の俺はラゼルの伴侶となって浮かれていたから、正直、親戚とはいえ国王一家のお家騒動なんてまるで興味はなかったんだけどね。その頃には王妃とフリュウの確執は深刻になっていて、王宮内はいろんな情報が錯綜していた。その中でシェリル妃がフリュウの出自をアルトバイム公爵に暴露していたと言う話が流れ出した。
学院生時代のフリュウの出自に纏わる情報は国の機密相当。それを部外者に漏らしてしまった王妃の失点。フリュウ擁立派が王妃の手落ちを世間に知らせて優位に立とうとしたとかなんとか。
フリュウはハール殿下とは兄弟とはいえ腹違いだから王妃の心象は限りなく悪いだろう。ハール殿下の進退次第でフリュウの扱いも変わってくるそんな微妙な立場。フリュウはアルファという事を除けばハール殿下に比べて歳下であり母親も地方の富裕層であるが爵位を持たない平民だったから、王位継承の大きな脅威にはならなかった筈。ただシェリル王妃にとっては面白くない存在である事は確かだった。
夫が外で作った子供。それだけで憎悪の対象になるのはさもありなん、だ。シェリル王妃から目の敵にされて不必要に関係が拗れていたようだ。
結局前回の人生ではフリュウが立太子され、ハール殿下は王宮から存在が消えた。病状が悪化して立太子への道が潰えたのか、ハール殿下の母であるシェリル王妃も時を同じくして実家の領地へと身を移し隠居を始めて二人の確執は幕を下ろした。
今現在はハール殿下は王宮の奥で静養中だ。まだ次期王位への希望は途絶えてない。けど時期的に予断を許さない戸口に立っているだろう。
ハヤナ達アルトバイム家が王宮内の情報を掴んでいるなら、フリュウを押さえておくのは至極真っ当な判断だ。
ただシェリル王妃の不興を買うのは目に見えている。アルトバイム家に旨みのある王妃との繋がり。そのシェリル王妃の手前、フリュウを支持するのは賢明じゃない気がする。
それなのにフリュウへ距離を縮めるのはきな臭い。ハール殿下とフリュウ、両天秤にかけているのだろうか…。
………。
ああ、でも。そんな事より今はとっても言いたいことがあるから言わせて。
て言うか君たち兄弟だよね?
そんな話は家でしてきなよ!
俺は一人心の中で冷静に突っ込んだ。
うーん。フリュウに忠告はしとくべきか。でもハヤナがフリュウとくっついてくれれば、俺にとっては新たなる未来を開拓する事になる。それって俺得。
けどハヤナには個人的な恨みがあるから思い通りにはさせたくない。
それにアルトバイム家の企みを妨害してフリュウに貸しを作っておくのも、将来の俺の引きこもり生活の為にはありかもしれない。いざという時の頼れる先としては王族という身分を持つフリュウは優秀だからね。
俺は極めて利己的な損得でどちらへ動くか真剣に悩むこととなった。
※ ※ ※ ※
「トワ、頼む。フリでいいから俺の恋人になってくれ」
俺がどちらの選択をするとより得か迷っている最中にやつれたフリュウが泣きついてきた。
昼の休憩時間。今日は雨でいつもの場所には行けず、俺は食堂併設のカフェテリアで紅茶と軽食を購入して窓際の席でまったりと過ごしていた。そこを見つけられてしまった。
ラゼルの昼食のお誘いは無くなったままだ。学院に復帰してからラゼルは常に忙しそうに動いている。ラゼルはこの学院でいろんな役目を担っている。休んでいた分を取り返す為なのか俺とのんびりご飯を食べている暇はないようだ。それを本当に申し訳なさそうに謝られた。
俺としては好都合な展開だから、全然平気。寂しくなんてないんだからね…。
「嫌だよ」
「お前、理由も聞かずに」
人が食事を空元気で楽しんでいるのにずかずか入ってきて騒ぎ立てる。礼儀もあったもんじゃ無い。
俺は冷たい視線をフリュウに送った。
理由なんか聞かなくてもわかるよ。ハヤナ・アルトバイムを厄介払いする為の理由にしたいんだろう。
結構な猛勢だと俺の耳にも届くぐらいフリュウの周りを付き纏っているらしい。とうとうフリュウも音を上げたみたいだ。
オメガとはいえハヤナは男なんだから手加減する必要は無いのに、フリュウは扱いあぐねているようだ。ロゼアラを相手にする時も思ってたけどそういう所は紳士なんだよねぇ…。
「他人を巻き込まないで自分でどうにかしなよ」
フリュウの味方をしておくのもいいかと思ったけど、そんな方法ならお断りだ。俺はこの人生では誰とも以下略。
「そんな冷たい事言うなよ。俺とお前の仲じゃないか」
「どんな仲なの? 俺は君と仲良くなったつもりはないよ」
「俺たちお互いの家を行き交うくらいに親しいじゃねぇか」
「まぁ、それはそうだけど…」
こいつは俺の家に招きもしないのに来るし、俺は家の都合で城に上がるし。間違ってはない。けど語弊があるよね。
「それ、本当の事ですか? 二人はそんなに深い仲だったんですか…?」
「うわっ! お前、いつの間に…」
仰け反るフリュウの後ろには悲しそうに顔を曇らすハヤナ。美少年は悲壮な表情も様になる。
「おかしな言い方しないでよ。俺とフリュウはただの同級生。君の心配するような関係じゃないから安心してね」
「そんな事はないぞ。こいつは照れてこんな事を言ってるが俺たちは本当に付き合ってるんだ。だからお前も俺の事は諦めろ」
あ、力技に出たな。
こっちの了承も得ずになんて奴だ。
「もう、君もいい加減しつこいよ。俺はとっくにフッてるでしょ。君こそ俺の事を諦めたらどうなの」
俺はしらけた顔で手元の料理を口に運ぶ。
「トワ~っ!」
人の名前をそんな大声で叫ばないでよ。
「ごめんねアルトバイム君。俺はこれっぽっちもこいつの事を何とも思ってないけどこいつは俺にベタ惚れなんだ。でもそのうち諦めると思うからその時までは我慢してあげてくれるかな」
それはもう心苦しいといわんばかりのやり切れなさを顔に乗せて淡く微笑んだ。
「………」
ハヤナは敵意をむき出しにして睨みつけてきた。さすがに煽られてる事に気がついたよね。けど余計な事を口走らなかったのは立派。内心は計画を邪魔立てする俺に舌打ちしたい気分だろう。
「俺は諦めないってーの。おいハヤナ。そんなわけだ。もう俺に付き纏うなよ」
渡りに船といった感じでフリュウは俺の尻馬に乗った。ハヤナは悔しそうに顔を歪ませて俺たちの前から走って去った。仕切り直すことにしたのだろう。
「助かった、トワ。ありがとう。これであいつも大人しくなるかな」
「どうだろうね」
俺は肩をすくめた。
どちらに動くか悩んでいたけどハヤナの顔を見た瞬間、迷う事なくハヤナの邪魔をする事を決断した。やっぱり前回の恨みは簡単に忘れられないもん。
あれくらいの事で引き下がるような謙虚な性格じゃない事を知っているからまだ序の口だ。ハヤナを完膚なきまでに叩きのめす準備をしとかなきゃ。
「なぁさ。さっきの話だけど、協力してくれたって事は少しは俺にも望みがあるんだろう?」
フリュウが打って変わって期待のこもった顔で訊いてくるけど、こっちも完全に潰しておく。
「いや、無い。俺の個人的な都合で協力しただけ。勘違いさせて悪かったけど俺にその気は全くないから、これからも無駄な努力はしないでね」
あ、半年経たずに返事しちゃった。
あの時の返事は一応保留中だったんだよね。
ま、いっか。フリュウだって売り言葉だったんだろうし、流しとこ。
「お前俺を弄んで楽しんでるだろ⁈」
「あはは。そうかもね」
フリュウも突っ込んだりしないから、俺も茶化して誤魔化しておく。
「やっぱお前って変な奴だ。出会った時のお前が本当のお前で、今までのしおらしさは演技だったんだろ」
「騙された?」
「ばっか! 言っただろ、一目惚れだって。初めて会った時のお前に惚れたんだ。お前がどんな性格でも俺はお前を好きだって言い続けるぜ」
うーん、手強い。
※ ※ ※ ※
ハヤナ・アルトバイム。
俺が未来を変えるために一回目と違う選択をし続けているのが原因なのだろうか。一回目の時とやり直し中の今の二回目で、彼の立ち位置があまりに変わりすぎて頭の中がこんがらがっている。
ハヤナは前回、ラゼルへ好意を持っていた。それを隠そうともせず俺に堂々と立ちはだかってきた。
今回は半年ほど前倒しでフリュウへ接触をしている。こちらはアルトバイム家の都合だ。前回には起こらなかった出来事。
未来が変わったからハヤナの行動もその他の全てのことも違ってきているのだろうか。
ハヤナがラゼルに恋に落ちるタイミングは今から半年後のフリュウ襲撃事件後、俺が自宅待機を強いられていた期間だ。
恋は突然という言葉があるように、昨日までは意識してなかった相手を何かの拍子に急に意識してもそれ自体はおかしな話じゃない。
だから今のハヤナがラゼルに興味を示さないのも不思議ではないのだけど。
でも半年後にはやはりハヤナはラゼルに恋をするのだろうか…。
それにもう一つ。この時点でアルトバイム家がフリュウの出自を知っているという事は、前回もハヤナ登場時にはすでにその事を知っているという事だよね。
今は未来が変わりだしている最中だけど、俺の時間が巻き戻るまでは、前回と同じ経過をこの世界は辿っている。
前回は何故、アルトバイム家はフリュウを取り込まなかったのか。ハール殿下の現状もシェリル王妃から聞いてるんじゃないのかな。身内という事で親しくしていたそうなんだから。だったらフリュウ立太子が濃厚となっていることに気がつくはずだ。けどアルトバイム家は特に行動を起こさずにいた。
今回と違って前回はシェリル王妃への仁義からフリュウへの接触を断念したのだろうか。
じゃあ何故今回はシェリル王妃を切り捨てる方向へ舵を切ったのだろうか。前回とは変わったこの二回目の世界で何かのきっかけがあったのかな…。
いろんな可能性と要因が絡みすぎてこの先の未来を予見する事が難しくなってきている。あれこれ考えても無駄な気がする。もうなるようにしかならない。
ただ前回とは全く違う展開の連続で、未来を変えたい俺的にはこれで良いのだと手応えを感じてもいる。ハヤナと関わりを持ってしまった事を除いてだけど。
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