おばさんは、ひっそり暮らしたい

蝋梅

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1.おばさんって何歳からなのかしら?

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 えっと、AとBが二つに。

チリン

「美味かった!」
「また来るよ!」

若い騎士の子達が、元気いっぱいに声をかけてくるので此方も何故か負けじと精一杯声を出す。

「ありがとうございました!」

あ、Aは一つよね?

チリン

「今日は~!Aランチ2個頼む」
「はい!空いている席にお座りください!」

 開店してすぐに小さな店内は、若い騎士達でいっぱいである。

「う~。こんなはずではなかったのに…」

 直子は半泣きになりながらも茶碗ではなく、もはや丼ぶりサイズの器に山盛りの米を盛り、子供が入りそうな手付き鍋から豚肉もどきと薄くスライスした玉葱もどきの炒め煮をトングを使い慎重にのせる。

「あ、溢した」

盛り付けは美しく。はみ出て汁が垂れた器を丁寧に拭き取る。

「メイン、サラダ、果物よし」

 漏れがないかチェックし急いで運ぶ。

「おまたせしましたー!Aセットです!直ぐにBセットお持ちしますね!」

チリン


まだ、怒涛の昼は終わらない。



*~*~*


「いや、まじ死ぬ。もう無理」

昼が過ぎ、やっと人が店内からいなくなり静まり返った中で私の言葉が今日も虚しく響く。

「あ、今日で30歳かぁ。若い子からすれば、もう、いいおばさんなのかしら」

おばさんって何歳からなの?

「しかし、城に近いとはいえ目立つ場所じゃないのに、この盛況ぶり」

 普通なら喜ばしいだろうけど直子は違った。

「くっそう、細々のんびり計画が台無しじゃないの!このままじゃあ早死しちゃうわよ!」

 私は、ゆるく生きていきたいのだ。もう、生き急ぐ生活はしたくない。

チリン

「今日は。まだあるかな」

 そして、盛況ぶりが悩みな他にもう一つ。

「いらっしゃいませ!B定食でしたらご用意できます」

 最近、見るからに育ちの良さそうな騎士が二日に一度この時間帯に現れるのだ。


    
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