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第五章 姫様と宰相

寝起き顔射と東の寺院♡

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 翌朝、少し早く目が覚めたと思ったが、ユナだけ寝室に居なかった。
 美味しそうな匂いがするから、いつも通り朝食を作ってくれているんだろう。
 
「あっ、タカシ様。おはようございます♪」

 エマちゃんは起きていたようで、寝る前と同じ体勢で俺に抱き付いている。
 寝顔を見ていたのかな?
 恥ずかしいが、いつも一緒に寝た時は、エマちゃんが起きるまで寝顔を見ているから何も言えない。

「おはよう、エマちゃん」

 そのままエマちゃんを抱き締めてキスをする。

「んっ⋯ちゅっ、ちゅるるっ、んふっ、ぢゅっぢゅるるる♡」

「んちゅっ、ぢゅるっ⋯おはようのキスだよ」

「あはっ♪ 凄く嬉しいです♡ あっ⋯♡♡」

 裸のエマちゃんを抱き締めているし、チンポがエマちゃんの股に挟まれているので、すぐに勃起してしまった。
 今日は珍しく朝勃ちしてなかったが、美少女肉布団の感触に反応しない訳がない。

「大きくなっちゃった⋯」

「朝の御奉仕をしてもいいですか?♡」

 メイドプレイをしてから、「御奉仕」という言葉が気に入ったみたいだな。
 
「このままエマちゃんのオマンコに挿れたいんだけど、ダメかな?」

「はぁぁぁ♡ エマもう、凄く濡れちゃっているので、そのままおチンチン⋯ください♡」

 チンポがヌルヌルすると思ったら、エマちゃんはすでに濡れていたようだ。
 ユナに似て濡れやすいんだな。
 許可をもらったので、下からエマちゃんのオマンコに勃起チンポを突き挿れた。
 寝起きにキツキツマンコは気持ち良過ぎる。

「あっ、んんんっ、おチンチン、凄く硬いです♡」

「んんっあぁっ! 凄く気持ちいい! エマちゃん、凄く濡れてるね」

「タカシ様のおチンチンがエマのに擦れたまま寝たので⋯♡ あっ、んふっ、タカシさまぁ、いっぱい可愛がってください♡」

 早く動いて欲しいみたいなので、エマちゃんのお尻を掴んで腰を激しく突き上げていく。
 起きて数分で美少女とセックス出来るなんて、最高に幸せだな。

「あっあっあっ、ああぁぁん、気持ちいい♡ タカシさまぁ、キスしたいですぅ♡」

 エマちゃんがキスをしてきたので、舌を滑り込ませて激しく絡ませる。
 
「んちゅっ、ぢゅるるっ、れろっんちゅる!」

「んっ、ぢゅるっ♡ んんっ、んふっ、んっ⋯ああっ♡」

 俺が腰を突き上げる動きに合わせて、エマちゃんも腰を激しく振りだした。
 ヤバい。
 これはすぐにイッてしまいそうだ。
 エマちゃんが少し仰け反ったので、丁度目の前におっぱいが来た。
 ピンクの可愛い乳首が吸ってくれと言っているようにプルプルと揺れているので、美味しそうな美少女乳首に吸い付いた。

「あっ、んふぅぅん、乳首⋯気持ちいい♡ あっ、あんっ、タカシさまぁ♡」

「むちゅっ、ちゅぅぅぅっ、れろれろっ、はむっ、ちゅるるるっ!」

 乳首のプルプルした食感を舌で味わう。
 エマちゃんの乳首はまだ小さくて、ユナ達とは違った感触だ。
 俺の精子をいっぱい掛けているから、凄く綺麗で可愛らしい。
 俺はたまらなくなり、エマちゃんを抱き締めて身体を回転させ、正常位の体勢になった。

「あんっ、んふっ、タカシさまぁ♡ エマでいっぱい気持ち良くなってください♡」

 エマちゃんがよく言う台詞だ。
 俺に自分の身体で気持ち良くなって欲しいんだな。

「んっ⋯気持ちいいよ。エマちゃんも俺のチンポで気持ち良くなってね」

「あふっ、んんっ⋯はい♡」

 おっぱいを両手で揉みながら激しく腰を振っていく。
 エマちゃんに気持ち良くなって欲しい。
 もっと俺とのエッチを好きになって欲しい。
 そう思いながらアイリの時に会得した、奥までチンポを挿れる度に腰を回す技を繰り出す。

「んんっ♡♡ あっ、ああぁぁんっ、す、凄いぃぃ♡ あっ、やぁぁ、あんっ、エマ、おかしくなっちゃいますぅ♡」

 やはりこの技は気持ちいいみたいだな。
 こんなに感じているエマちゃんは見た事がない。
 
「おかしくなっていいよ。んっ、はぁ⋯もっと⋯もっと気持ち良くなって!」

 エマちゃんが凄く感じてくれるので、俺は嬉しくなって夢中で腰を激しく振った。
 チンポを出し入れする度、クチュクチュとイヤらしい音が寝室に響くが、もう1つクチュクチュと音がするので、気になって横目で音のする方を見ると、寝ていると思っていたミーシャがオマンコを弄っていた。
 エマちゃんの喘ぎ声がいつもより大きいので、流石に目が覚めたみたいだ。

「あっ、あんっ、エマ⋯イッちゃぅぅ♡ んあっ、タカシさまぁ⋯⋯んっ、んんっ♡」

「はぁっうぅっ⋯俺もイキそうだよ。一緒に⋯あぁっ! イクよ!」

 ラストスパートで更に激しくチンポ突き挿れる。

「あっああっ、イッ、イクッ⋯んっ、タカシさまぁ⋯んあっ、顔に⋯エマの顔にかけて♡ あふっ、んっ、イクッ⋯イクッ⋯あっ、あああぁぁぁん♡♡♡」

 エマちゃんがイッたと同時にチンポを引き抜き、エマちゃんのおっぱいにチンポを挟んで射精した。

──ドビュルッ! ビュッ! ビュルルルルッ! ピュピュッ!

 急に言われて慌てたが、エマちゃんの希望通り顔射出来たな。
 エマちゃんは本当に顔にかけられるのが好きみたいだ。

「ううっ! あはぁぁっ、はぁ⋯はぁ⋯んっ、いっぱい出ちゃったね。大丈夫?エマちゃん」

「はぁ⋯んっ、あっ⋯は、はい♡ 凄く⋯幸せですぅ♡ んあっ、はぁ⋯はぅっ♡」

 エマちゃんは身体をビクビクさせながら、精子まみれの顔で幸せそうに答えた。
 朝から激しくし過ぎたし、ポルチオでイッたのかも知れないな。
 まだ息が荒いし、顔射された余韻に浸っているようだから、しばらくそっとしておこう。

 ミーシャもオナニーするくらい欲情していたから、次はミーシャにチンポを挿れてあげないと⋯⋯っと思っていると、オナニーを止めて目を閉じていた。
 2度寝したのかと思ったが、どうやら寝た振りをしているみたいだ。
 俺にチンポを挿れて起こされるのを気に入っていると言っていたから、俺がチンポを挿れるのを待っているんだろう。
 目は閉じているが、期待した表情をしているからバレバレだ。
 やはり獣人女性は、欲情するとポンコツになるみたいだな。

 少し悪戯心が湧いたが、ミーシャの綺麗な脚を掴んで大きく開かせ、さっきのオナニーでグチョグチョに濡れているオマンコにチンポを挿れて、始めから激しく腰を振った。

「んあっ、ああぁんっ、タカシさん♡ あっんっ、激しい♡ あんっ、おはよぅ⋯んふぅんっ⋯ございますぅぅ♡」

「おはようミーシャ。んっ、はっ、エマちゃんと激しくしてたから、起こしちゃったな。はっ、あぁぁっ、うっ!」

「あっ、んっはぅっ、た、タカシさん! 気付いて⋯んんっ、ああぁっ、あはぁん♡」

 寝た振りをしていた事がバレていたと知って、ミーシャが真っ赤になって恥ずかしそうに喘いでいる。
 女性の恥ずかしがる姿って、何でこんなに可愛いのか。

 そのまま激しく腰を振り、ミーシャも顔に掛けて欲しいと言ってきたので、最後はエマちゃんと同じようにおっぱいにチンポを挟んで顔射した。

 ミーシャのおっぱいにチンポを挟んで余韻を楽しんでいると、後ろから誰かに抱き付かれた。
 背中に感じるおっぱいの感触でユナだと分かる。

「はぁ⋯んっ、タカシさん⋯⋯♡ ユナも、顔に掛けて欲しいです♡」

 息を荒くしながら切なそうに言ってくる。
 まあミーシャが起きるくらいエマちゃんが喘いでいたから、キッチンまで聞こえていて当たり前だな。

「おはようユナ。朝食作ってくれてたのにごめんな。いっぱい顔に掛けてあげるから⋯」

 ユナを抱き締めてミーシャの隣に倒れ込むと、いつの間にかエマちゃんがカメラを構えていた。
 なんて仕事熱心なアダルト監督だ。
 完全にアダルト動画撮影にハマったみたいだな。

 タカシはそう思っていたが、実はエマ達は、誰かがタカシにエッチをしてもらっている時、カメラで撮影をして欲しいとみんなで話し合っていた。
 それは単純にアダルト動画にハマっただけではなく、タカシに愛してもらっている姿を記録しておきたいという気持ちからだ。

 エマちゃんが撮影しているから、カメラアングルを気にする必要はないな。
 ユナのベビードールを捲り上げるとノーパンで、オマンコはすでにビショビショだった。
 ミーシャのようにオナニーしていたみたいだから、前戯の必要もなさそうだな。

「タカシさん。ユナ、すぐに欲しい♡ おチンチン⋯ください♡」

 かなり我慢していたようで、ユナが凄く切なそうにおねだりしてきた。
 俺は亀頭をオマンコにクチュクチュと擦り付けてから、一気に奥までチンポを挿れた。

「あっんんうぅぅぅん♡ あふっ、はぁっあっ、おチンチン⋯♡」

「んっ、くぅぅっ! 凄く締まるっ! はぁ⋯うっ、いっぱい顔に掛けるからな」

「はい♡♡」

 ユナが幸せそうに返事をしたので、濃厚なキスをしながらおっぱいを激しく揉み、乳首を吸いながら腰を振って、最後はおっぱいにチンポを挟んで顔射した。

──ドビュッ! ビュルルルッ!ドピュドピュッ!ビュルッ!

「あっ、あはぁっ、んあっ⋯精子⋯⋯いっぱい⋯♡♡」

「はぁ⋯ううっ、はぁ⋯また、いっぱい出ちゃったな。気持ち良かった~」

 朝から3人に顔射とか、我ながら凄い生活だ。
 ユナが顔射の余韻に少し浸った後、顔に精子を塗り広げていた。

ユナ 「今日はお風呂で洗うので、『クリーン』は掛けないでくださいね」

ミーシャ「私もお風呂で洗います」

 ミーシャもさっき顔射した精子を塗り広げていたようだ。
 毎回思うが、カピカピになってしまうだろうに⋯。
 
エマ「エマには『クリーン』をお願いします」

 エマちゃんは俺が以前、今のエマちゃんの方がいいと言ったから、「クリーン」を掛けて欲しいんだろう。
 でも⋯⋯。

「エマちゃんも、このまま30分くらい待ってから、お風呂で洗い流そう。エマちゃんが綺麗になったら、今のエマちゃんの可愛い感じが無くなると思ってたんだけど、肌が綺麗になるだけで、エマちゃんの可愛さは変わらないみたいだから⋯」

エマ「はぁぁぁ♡ はい♪ じゃあお姉ちゃん達と一緒にシャワーで洗い流します!」

 エマちゃんは凄く嬉しそうだ。
 姉のように綺麗になりたい気持ちもあるが、俺が今の方がいいと言ったから、ちょっと我慢させていたのかも知れないな。
 綺麗なユナと一緒に居たら、女性なら憧れてしまって当然だ。

ユナ「エマは自分で気付いてないみたいだけど、最近凄く綺麗になったよ?」

ミーシャ「タカシさんにいっぱい掛けてもらった?」

エマ「う、うん⋯♡ でも『クリーン』を掛けてもらってたんだけど⋯」

「誕生日にいっぱい掛けたし、『クリーン』を掛けるのが遅かったからかも。まあ綺麗になるから何も問題ないよ」

 エマちゃんは、さっき顔射した精子は舐めてしまったみたいだが、「洗浄」を掛けてないから効果はあるだろう。
 ユナに顔射した精子が乾くまで、みんながお掃除フェラをしてくれた。
 3人の愛しいケモ耳美女にチンポを舐められて、我慢なんて出来る訳がないので、そのまま3枚の舌でチンポを舐め回してもらい、仕上げにみんなの顔に射精した。
 ユナがエマちゃんの顔に着いた精子を塗り広げてあげている。
 仲良し姉妹を眺めるのは幸せだな。

 尿道に残った精子をミーシャに吸い出してもらい、4人でお風呂場へ行ってシャワーで身体を洗い流した。

 脱衣所に4人は流石に狭いので、お風呂場を出てみんなに身体を拭いてもらい、俺とユナだけ先に着替える。
 狭くても、俺の身体を拭くのだけはしたいらしい。
 普通の服に着替えたので、昨日作ったエールの空き瓶ドライヤーでユナの髪を乾かし、ミーシャとエマちゃんと交代して、俺とユナはキッチンへ行って朝食の準備をする。

 ユナが収納箱から出した料理を俺がテーブルに並べて、ユナはスープを温めている。
 ユナの調理済み料理の収納箱を起動したが、数え切れない程の料理が入っていた。

「あと2~3個、料理用の収納箱を作った方がいいな。収納してる料理が多過ぎて、出す時に大変だろう?」

「あっ、はい。実は⋯⋯」

「ユナ、遠慮してるの? 収納を付与するくらい、簡単だから遠慮しなくていいよ」

「⋯⋯はい。あ、あの⋯私に何か出来る事は無いですか? タカシさんは凄く優しいし、甘えていいって言ってくれますけど、私もタカシさんの為に何かしたいです。でないと私、我儘になっちゃう気がして⋯⋯」

 確かリタが言っていたな。
 俺が優しいから、甘え過ぎると自己嫌悪になるって⋯。
 昔そんな映画を観た事がある。
 実業家の金持ち男が気まぐれで娼婦を拾ったけど、お互いに新鮮で惹かれ合っていくシンデレラストーリーだ。
 その映画の中で娼婦だった女優の、「私、我儘になったの」という台詞をよく覚えている。
 まあ映画の詳しい内容は、今はどうでもいいが、ユナの言いたい事は何となく理解できる。

「ユナの気持ちは分かるよ。俺のせいだ。でもユナに頼みたい事があるから、それなら大丈夫だろ?」

「はい♪ 私にも、忙しいタカシさんを手伝わせてください」

 俺が忙しそうだから、何か手伝いたいって気持ちもあるんだな。
 ユナは今日も、俺が寝起きにエッチしている間も早く起きて朝食を用意してくれている。
 いくら女神チートがある俺でも、ユナに出会わなければ、この世界に来てからこんなに幸せでエッチな生活は送れている気がしない。
 それどころか、道を踏み外している可能性もある。

「昨日、ハンバーガーを王都で屋台販売するって言っただろう? 実際に屋台販売するのは、サムさんっていう猿族の獣人男性なんだけど、その人にユナの作ってくれている味の薄い丸いパンの作り方を教えてあげて欲しいんだ。俺はハンバーグや唐揚げを作れても、パンの作り方はよく分からないし、この国の人達の好みも分からない。だから料理が得意なユナ先生に料理指導を頼みたい」

 料理が上手なユナなら、俺より美味しいハンバーガーを作れる気がするし、獣人の種族別の好みが分からない。
 それにハーフエルフやエルフ、海洋人の好みも分からない。
 ユナだけじゃなく、みんなに協力してもらってメニューを考えた方が、みんなの自己嫌悪感を少しでも解消できるだろう。

「そんなの、いくらでも頼んでください! タカシさんのお役に立てるなら、ユナは何でもしますから」

 凄く嬉しそうに答えるユナ。
 ジョーイ社長達も、俺がいくら急に仕事を頼んでも、やる気満々で仕事をしてくれる。
 だが人間男性に欲情する獣人女性を利用しようという気持ちは一切ない。
 ましてユナ達は、俺の愛しい女性達だ。
 ユナにも儲けの何割か渡したいが、ユナはお金よりエッチの方がいいだろう。

「ハンバーガーの屋台は、一応「権利」を取って売るつもりだから、ユナには売り上げの何割かを受け取って欲しい。報酬はお金じゃなくて、俺の身体で払うつもりだから、遠慮なく言ってくれ」

「はぁぁぁ♡ ユナの事、凄く分かってくれているんですね♡ タカシさんの愛を感じて、凄く嬉しいです♪」

 俺の身体で報酬を払うと言うと、ユナに感激されてしまった。
 俺がユナを抱きたいだけだが、獣人女性の「俺にエッチしてもらってる」って感情は、今は何をしても消えないだろう。
 だがいつか、この考え方はひっくり返してやるつもりだ。

ミーシャ「わぁぁ、今日も美味しそう♪」

エマ「今日の朝食も、流石お姉ちゃんだね♪」

ユナ「ありがとう。みんな早く座って。たくさんあるから、お腹いっぱい食べてね」

 ユナはみんなに自分の料理を食べてもらうのが好きなんだな。

 みんなで美味しい朝食を食べながら、今日の予定を話していく。
 朝から3人とセックスしたけど、今日は早く起きた気がするから時間は⋯⋯。
 そう言えば⋯! 
 ユナ達が時間が分かる理由を聞くのを忘れていた。
 この世界では、たぶん俺だけが時間を把握できてない気がする。

「ユナ達って、どうして時間が分かるの? 王都の広場に日時計があるのは見た事があるんだけど⋯」

ユナ「そんなに正確な時間が分かる訳じゃないですが、太陽の位置を見ればだいたい分かります。季節によって多少違いますが、今は陽が昇ったら朝の5時くらいですね」

 太陽の位置からなら、日時計と同じ原理だな。

エマ「ミーシャお姉ちゃんなら、お腹の空き具合で分かるって言ってなかった?」

ミーシャ「え、エマちゃん! それはタカシさんに言わないで⋯」

 ミーシャが恥ずかしそうに言った。
 そんなに食いしん坊だとは知らなかったな。
 太陽の位置で時間を把握してるなら⋯。

「じゃあ夜は、どうやって時間を知るの?」

ユナ「今の季節なら、陽が沈んだら7時くらいなので、そこからだいたいですね」

ミーシャ「確かに夜はあまり正確には分からないです」

 夜は分からなくても、体内時計でだいたいの時間は分かるって事か。
 俺にはそんな体内時計が無いから、やっぱり時計が欲しいな。
 待ち合わせとかした時、だいたいの時間くらい分からないと困る。

エマ「拐われていた屋敷で、時間が分かる魔道具を見た事があります」

 時間が分かる魔道具!?
 それってたぶん時計だな。
 魔道具って事は、そんな魔法があるって事だ。

「屋敷の事を思い出させて悪いんだけど、その魔道具って日時計みたいに針が付いてた?」

エマ「はい。小さな日時計みたいな感じでしたけど、陽が当たっていないのに動いていました」

 なら形だけの時計を作ってもらって魔法を付与したら、正確な時計が出来そうだな。
 朝食を食べ終わったら調べてみよう。

「ありがとうエマちゃん」

エマ「タカシさんのお役に立てて良かったです」

 ガーランドの屋敷の事を思い出させたから、少し落ち込んでしまうかと思ったが、エマちゃんは逆に嬉しそうだ。
 屋敷の事は、もうあまり気にしていないようで安心する。

 朝食を食べ終わって洗い物をした後、みんなが出掛ける準備をしている間に、さっきの時計の魔法を調べてみる。
 無種魔法だと思うので、魔法書を取り出して調べていくと、予想通り「タイム」という魔法があった。
 試しに「時間」と念じてみると、頭の中にアナログ時計が浮かんで時間が分かった。
 だが頭に浮かんだアナログ時計には、時計の針があるだけで数字が書いていないから少し分かり難い。
 中身の無いアナログ時計を作ってもらって魔法を付与したら、たぶん時計が出来るだろう。
 カッコイイ腕時計を作って、ジョーイ社長達にプレゼントしたら喜んでくれそうだな。

 まだ9時前なので、準備が出来たユナ達と寺院に行く為に家を出る。
 一応エマちゃんには、寺院に着くまで「透明」の魔法を掛けておく。

「ごめんねエマちゃん。寺院に着くまで我慢してね」

エマ「はい。あの⋯タカシさん。私は大丈夫ですよ? 私が誰かに見付かって軍の人に知られたら、エリダさん達だけじゃなくお姉ちゃん達まで危険ですし、タカシさんに迷惑を掛けたくないです。それにさっきおっしゃってましたが、タカシさんに助けてもらってから、お屋敷で遭った辛い事なんてみんな忘れてますよ」

「本当に?」

 俺は、エマちゃんが俺を安心させる為に言っているんだと思って、咄嗟に聞き返してしまった。

エマ「はい♪ だってタカシさんに助けて出してもらった後、夢みたいな生活が待っていたんですもん。エリダさん達も言ってましたけど、拐われて良かったかもって⋯。拐われてなかったら、タカシさんに出会えてなかったかも知れませんから⋯」

「エマちゃん⋯⋯」

 俺は、エマちゃんやエリダさん達にそう思ってもらえていた事に凄く安心した。


 透明なエマちゃんと手を繋いでユナ達の後に付いて行くと、東の寺院があるという街外れの森の中に入った。
 この森は滝の大精霊が居た所とは違い、動物がたくさん生息している森だ。

「この森には動物がたくさん居るけど、魔物は大丈夫なの?」

 街外れの森の中に寺院があるなら、魔物に襲われたりする危険があるんじゃないか?

ミーシャ「寺院の近くに魔物除けの木が生えているので、この辺りだけは大丈夫なんですよ」

 魔物除けの木なんてあるんだな。

ユナ「うちの近くにもあるので、家に魔物が寄って来る事は無いです」

 ユナの家の近くにもあるのか。
 帰る時は玄関前に「転移」する事がほとんどだから、全く知らなかったな。
 魔物除けの木を見ておきたいと言うと、ユナ達が獣道に入って案内してくれた。
 
ユナ「これが魔物除けの木です。魔吸木に似てますが、この木の実は魔物にとって毒なので、魔物が寄って来ないんですよ」

 そこには魔吸木みたいな実が生った、綺麗な白い木があった。
 ユナに出会った頃に見た事があるな。
 実は魔吸木と同じでキラキラした水晶のようだが、木が白い。
 
「魔物にだけ毒なの?」

ユナ「はい。でも硬くて美味しくないので、動物も食べないらしいです」

 確かにそんな木の実もある。
 魔物にとって毒だから魔物が寄って来ないなら、彼岸花の球根と同じだな。
 彼岸花の球根にはゴキブリを殺すほどの毒があって、畑の土手に植えておくとモグラが寄って来ないという話を聞いた事がある。

 魔物除けの木の事が分かったので、また獣道を戻って寺院に向かう。
 少し開けた場所に出てくると、石造りの教会のような、かなり廃れた建物があった。

ミーシャ「あの建物が寺院です」

エマ「みんな元気かなぁ⋯」

 エマちゃんが心配そうに小声で呟いた。
 拐われる前はよく来ていたみたいだな。
 孤児の面倒をみている寺院だから、エマちゃんの「透明」の魔法を解除しても大丈夫だろう。
 というかもう、バレてもいい気がしてきた。
 エマちゃんには「防壁」が自動で発動する指輪をプレゼントしているし、バレたらガーランドが動いてくる。
 ガーランドの屋敷に乗り込んでボコボコにするのは簡単そうだが、それをやると軍に謀反を起こした犯罪者になってしまう。
 でもガーランドから襲って来たなら、返り討ちにしても大丈夫だろう。
 セドム村に向かう街道には「監視」の魔法が掛けてあるし、エリダさん達はユナの家に「転移」できる。

 ⋯⋯いや、また安易な考えかも知れないな。
 まあバレたらバレたでという感じで、故意にバラす必要はない。
 変な誤解を生んでもいけないしな。

 ユナとミーシャが寺院に向かったので、エマちゃんの「透明」を解除して後に付いて行くと、寺院の中から茶色の猫耳が生えた小さな女の子が出て来た。
「鑑定」しようとしていると、その猫耳少女を追いかけて、ミーシャと同じライオン耳が生えた男の子が出て来て、またその子を追いかけて、バニーと同じ青白い耳で茶色い髪の女性が出てきた。
 慌てて「鑑定」すると、『サリー 猫族の獣人 ♀ 10歳 魔法種無し』『ハル ライオン族の獣人 ♂ 11歳 魔法種水魔法』『ミラン レッサーパンダ族の獣人 ♀ 28歳 魔法種光魔法』と出た。
 俺もだんだん獣人の種族が分かってきたのか、思った通りの種族だな。

サリー「ユナさん♪ また美味しい料理を持って来てくれたの?」

ミラン「あっ、ダメよサリー。またそんな事言って⋯⋯。えっ⋯⋯!?」

ハル「サリー! 勝手に外へ出ちゃ⋯⋯。え、エマ姉ちゃん!? えっ⋯! えぇっ!」

 状況がよく分からないが、サリーちゃんは食いしん坊みたいだし、ミランさんは俺を見て驚いているし、ハルくんはエマちゃんを見て驚いている。
 だがユナとミーシャも、ハルくんがエマちゃんに気付いた事に驚いているし、サリーちゃんもエマちゃんが居る事に驚いて、全員固まっている感じだ。
 俺は何かする度、この世界の人達を固まらせてしまう存在なんだな。

「突然来てすみません。俺はユナ達の知り合いで、タカシといいます。今日はこの寺院にお願いがあって来ました」

 ユナがフォローしてくれると思って言ったが、ユナとミーシャは更に固まった感じだった。
 な、なんで!

ミラン「えっ、あっ、はいぃっ!⋯⋯タカシ様。ここは私が管理している寺院です。こ、この寺院に何か問題がありますか? ここは街から離れていますから⋯⋯うっ、ううっ⋯この子達は何があっても守ります!!」

 ミランさんは、ガタガタ震えながらも俺の目を見て言ってきた。
 勘違いされている事は一瞬で解ったが、固まってないで誰かフォローしてくれよ!
 というかユナとミーシャが固まっている理由が分からない。

ユナ「えっ? あっ、違う! 違うのミランさん! タカシさんは寺院の為に来たの!」

ミーシャ「誤解しないで! タカシさんは獣人女性にも優しい、素晴らしい人間男性だから⋯」

  我に帰ったユナとミーシャが、慌ててフォローしてくれる。

エマ「タカシさんは私を助け出してくれた冒険者なの」

ミラン「えっ? エマちゃん⋯!? 助け出したって⋯⋯えっ? えぇっ!?」

 ミランさんはパニックになっている。
 たぶん孤児の子達を面倒みている寺院の代表みたいな人だから、笹籠の製造をお願いするならこの人にお願いした方がいいだろうな。

「本当に驚かせてすみません。俺はタカシという冒険者で、軍隊とは関係ありませんし、獣人女性に嫌悪感がない人間ですから安心してください」

ミラン「そ、そうなんですか? すみません。私、勘違いしちゃって⋯⋯。それで、この寺院にお願いとは何でしょうか?」

 一応誤解は解けたようだが、まだ緊張している感じだ。

ユナ「タカシさんは、寺院の子供達に笹籠を作る仕事をお願いしたくて来られたの」

ミラン「笹籠⋯⋯」

「はい。笹籠がたくさん必要なので、ここの子供達に作ってもらえないかと⋯。これは仕事としてお願いするので、もちろんお金は支払います」

ミラン「寺院に仕事を⋯。でも笹籠なんて、誰にでも作る事が出来ますよ?」

 俺は作れないんだが⋯。

サリー「笹籠を作るの?」

エマ「うん。たくさん必要だから、みんなで作って欲しいの」

ハル「エマ姉ちゃんが言うなら、僕も頑張るよ」

 エマちゃんは子供達に懐かれているみたいだな。

「詳しく説明しますから、中へ入ってもいいですか?」

ミラン「は、はい。汚ない所ですが、どうぞ中へ入ってください」

 ミランさんに案内されて寺院の中へ入ると、外観ほど廃れている感じでは無かった。
 床には毛皮が敷かれているし、壁が少し崩れたりはしているが綺麗に掃除してある。
 勝手に教会をイメージしていたが、中は何部屋かに分かれているようだ。

 更に奥の部屋へ入ると、綺麗なシーツの上にケモ耳が生えた子供が10人居た。
 ミランさんに付いて入って来た俺を不思議そうに見ている。
 子供と少し話そうかと思ったが、ミランさんが更に奥の部屋へ行くので付いて行く。
 気が付いたが、ミランさんに付いて行っているのは俺だけで、ユナ達は子供達の相手をしていた。
 ちょっと⋯⋯ユナ?

 仕方ないので俺は1人でミランさんに付いて行き、1番奥の部屋へ入った。

「ど、どうぞ、座ってください!」

 小さな机を挟んだ椅子に座ると、ミランさんも向い側に座った。

「本当に突然来てしまってすみません。俺は冒険者のタカシといいます。ユナ達とは冒険者仲間で、仲のいい知り合いです」

「は、はじめまして。私はこの寺院で孤児の子供達の面倒を見ているミランと申します」

 まだ少し緊張しているが、何とか冷静に話せそうだ。

「俺は冒険者なんですが、他にもいろいろ仕事をしていまして、ハンバーガーという料理を屋台販売する予定なんです。それで、その料理を入れる笹籠を作ってもらえないかと⋯」

「はんばーがー⋯? あっ、えっと、タカシ様はユナさん達の知り合いですし、エマちゃんを助け出された人。それだけで信用出来る人間男性だと分かります。でも宜しければ、詳しく教えてもらえませんか?」

 エマちゃんが居る事に驚いていたから、そういう経緯が知りたいんだな。
 
「一応、他言無用でお願いします。実は⋯⋯」

 俺はガーランドの屋敷に拐われていた獣人女性達を助け出したり、匿っている村でいろんな仕事をしようとしている事、トランプを販売している事などを簡単に話していった。

「す、凄いです。でも笹籠なんて誰でも作る事が出来ますし、うちの子供達でいいんですか?」

「笹籠は、小さな子供でも簡単に作れる物だとユナ達に聞きました。さっきも言いましたが、屋台販売をするのに、始めに500個ほど必要なんです。笹籠作りを仕事にしている人は居ないとも聞きましたから、頼む業者もなくて困ってます」

「あっ、ああ、なるほど。確かに笹籠を作る仕事ってないですね」
 
 やっと納得したみたいだ。

「なんとかお願いできませんか?」

「は、はい。子供達でも出来る仕事を頂けるなんて助かりますから、是非やらせてください!」

「相場が分からないので、給料をいくら払えばいいですか? 本当に遠慮なく言ってください。あとここは仕事をしてもらう場所になりますから、知り合いの建築会社に頼んで改装してもらいましょう」

「えっ? えぇっ! いくら何でも、そんな⋯⋯。笹籠を作るだけですから、給料はお任せします」

 やはり遠慮されてしまうな。
 笹籠の相場が分からないと言ったんだが、子供でも簡単に作れる物だから、誰も相場が分からないのかもな。

 俺は「念話」でユナ達を呼んで、遠慮するミランさんを強引に説得し、給料も相談して笹籠4個で銀貨1枚という事になった。
 安いかと思ったが、あまり高いとハンバーガーの値段が上がってしまう。

 強引だが話がまとまったので、ミーシャに笹が生えている場所へ案内してもらい、大量の笹を仕込み刀で切って寺院の裏に置いた。
 それから前にギルド近くで盗賊に絡まれた、大きな岩がたくさんあった採石場みたいな場所へ行き、かなり大きな岩を仕込み刀と土魔法を使って綺麗にくり貫き、それを寺院の横へ「転移」させた。
 盗賊が寄ってきたが、大きな岩を持ち上げた時点で逃げて行った。

ミーシャ「こ、この大きな岩は何ですか?」

「これはお風呂だよ。これに笹の筒を付けてお湯の魔法を付与すればいい。建築会社に頼んでお風呂の建物も作ってもらうけど、とりあえず湯船があれば入れる」

ユナ「岩をくり貫いた湯船なんて初めて見ました。凄いですね」

 前からちょっと考えていたからな。
 風呂が無くて困ってる人が多いし、湯船を簡単に作れたら、ジョーイ社長達に頼みやすい。
 重い石を積み重ねて作る岩風呂は、かなり重労働だからな。
 岩をくり貫いた湯船の底に「転移」を付与し、誤って子供が「転移」されて流されたら危ないので、ミランさんだけが起動できるように「設定」した。
 湯船の淵に笹の筒を3本付け、お湯の魔法を付与してお湯を出しておく。
 森の中だし、子供達だから今日は露天風呂で我慢してもらおう。
 ミランさんの入浴を覗いたりしないぞ!

ミラン「あ、あの⋯タカシ様。お風呂なんて⋯そんな、いいんですか?」

「笹籠は料理を入れる物なので、作る人が清潔な必要があります。だから遠慮は要りませんよ。後日建築会社に改装してもらいますから、今はこれで我慢してください」

ミラン「あ、ありがとうございます」

 
 今日はまだ忙しい。
 フィリスさんに連絡して、エアコンを取り付けに行かないといけないしな。
 俺は子供達の為に、収納からポップコーンとポテトチップを出してユナに渡し、あと寺院に必要な物を買って来てくれるように頼んで、カルシェ村に「転移」した。
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注)本小説は、1話毎にエロシーンが御座います。嫌悪感を抱かれる方、苦手な方は閲覧をお控えください。 ……そこはダンジョン奥深く、戦闘の狭間で休憩していたワタシは、パーティーメンバーの1人、後衛の魔法士にいきなり弱の麻痺魔法をかけられ、押し倒された。 「なに考えれんろのよ!!、やめれぇ!!」 麻痺のせいでろれつが回らない。 「テメェが、素直にヤラせてくれねーからだろ?」 他のメンバーに助けを求め視線を向けた。だけど、全員が下卑た笑いをしてる。コイツら全員最初からワタシを犯す気なんだ。 最悪だわ。 魔法士は、ワタシの装備を剥がし、その下の服を引き裂いて、下半身の下着を引きちぎった。 「ペナルティ食らうわよ……」 「そんなもん怖くねーよ、気持ち良けりゃイイんだよ」 魔法士はそう言ってズボンを下ろした。ギンギンに張ったサオを握りしめ、ワタシの股を割って腰を入れて来る。 「や、やめてぇ、いやぁん」 「好き者のくせに、カマトトぶるんじゃねーよ、最初に誘ったのはオメエじゃねーか」 強引なのは嫌なのよ! 魔法士のサオがワタシのアソコに当てがわれ、先っちょが入って来る。太くて硬い、リアルとは異なるモノが…… 「や、いやっ、あっ、ああっ」 ……… ワタシの名前は、「エム」 人類は平和だろうが戦争中だろうが、心に余裕があろうがなかろうが、生きるも死ぬも関係なしに、とにかく欲望のままにHをしたがる。 ワタシがプレイしていたゲームは、そんな人類の中で、人より頭がちょっと賢くてオカシなゲームマスターが 「とにかくHがしたい」 なーんて感じで娯楽を創造したんだと思う。 類い稀なるフルダイブ型エロゲー。世界設定は、剣と魔法のファンタジー、エロゲーだけあり、Hもできちゃう。 でも内容は本格的、一切の妥協はなし。 生と死の間、命のやりとり、バトルオブサスペンス!、世界も広い!、未踏の大地、拡張されるストーリー!、無限に広がるナントやら。 因みに、H出来るのは倫理上、人同士のみ。 ゴブリンに攫われてヤラレちゃうとかナンセンス。そんなのは他所でヤレ、です。 …そんなゲーム世界から、いきなり異世界に飛ばされてしまった不幸なワタシの物語です。

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