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第三章 拐われた獣人女性の救出
狩りの手伝いと揚げ物料理
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みんなでセドム村に帰ってくると、もう夕方だった。ミーシャの狩りやアイリの釣りを手伝いに行ってやらないと⋯⋯。
「俺はミーシャ達の狩りを手伝いに行ってくるよ。暗くなる前には帰って来るから。あ、ナナさん。夜にみんなで遊ぶ約束をしているので、良かったらニーナさんとみんなの家に来てください」
ナナ「はい。下着やネックレスを買って頂いた上に、タカシさんに遊んで頂けるなんて⋯♡ 今日は私の人生で1番楽しい日です♪」
俺と遊ぶだけでそんなに喜んでくれるなら、いくらでも遊んであげたいな。ナナさんは嬉しそうに村長の家に帰って行った。
ユナ「私も狩りに付いて行っていいですか?」
「ああ、一緒に行こうか。エマちゃんは危ないから、みんなの家に居てくれる?」
エマ「え? あの、私も⋯⋯」
エマちゃんが凄く寂しそうな顔になった。狐耳もペタンと伏せてしまっている。狩りに慣れてないから危ないと思ったんだが、エマちゃんだけ連れて行かないっていうのはダメだな。エマちゃんにこんな顔をされると、胸が締め付けられる気持ちになる。
「ご、ごめん。エマちゃんも一緒に行こうか。でも危なくなったら指輪の魔法を使ってね」
エマ「⋯⋯はい♡」
伏せていた狐耳を撫でながら言うと、エマちゃんがまた笑顔になった。俺に欲情している獣人女性の気持ちを、よく考えて発言しないとダメだな。耳を撫でただけで喜んでくれるけど、逆に些細な事で落ち込ませてしまう。
ユナとエマちゃんと手を繋いで山に入り、「探索魔法」でミーシャを探して登って行く。ん? アイリも山に居るみたいだな。
「アイリは川に行かなかったの?」
ユナ「私達、3人で狩りに行くのが久しぶりだったので、一緒に山でお弁当を食べようって話になって、山の川の側でお弁当を食べる事にしたんです。そしたら山の川に魚がたくさんいたみたいで、山の川魚の方が美味しいから、アイリはそこで釣りをするって言ってました」
「確かに山の川魚の方が美味しいな。それに山でお弁当なんて、凄く楽しそうだね」
ユナ「はい。タカシさんと一緒に、山でお弁当食べたいねって言ってたんですよ」
「なら今度みんなで山か森に行こうか。お弁当を食べて狩りをして、狩った獲物で夕食も食べて、そのまま森に泊まったら楽しいかもな」
ユナ「それ、いいですね! 凄く楽しいと思います」
「もちろんエマちゃんも一緒だよ」
エマ「はい。私も連れて行ってください」
これからみんなで何かする時は、エマちゃんも一緒にしよう。俺と一緒に居る時以外は、あまり外に出られないから可哀想だ。
しばらく山を登ると、弓矢を持ったミーシャが居た。ミーシャは弓矢も使えるんだな。
ミーシャ「あ、タカシさん」
「どう? たくさん狩れた?」
ミーシャ「それが⋯⋯。ホロリ鳥を狩るのに必死で、まだ鹿を1匹だけなんです。この山のホロリ鳥は、かなり素早くて⋯⋯」
あらら。俺がホロリ鳥を狩れたら、美味しい料理を作ってあげるって言っちゃったから、必死になってしまったんだな。
「ごめん、俺が余計な事言っちゃったから⋯。俺も今から手伝うから、一緒にホロリ鳥を狩ろう」
ミーシャ「いえいえ、タカシさんは何も⋯。この山のホロリ鳥は凄く素早くて狩るのが難しいですが、その分筋肉質できっと美味しいはずです。タカシさんと一緒なら、何でも狩れる気がします」
ミーシャはホロリ鳥が狩れなくて、少し落ち込んでいるようなので、何とか狩らせてやりたいな。魔法で動きを止めて、その隙に弓矢で仕留めさせてあげたら簡単だろう。
俺が「探索魔法」でホロリ鳥を探すと、この山には70匹くらい居るのがわかった。ホロリ鳥は、茶色い鶏みたいな感じで、名古屋コーチンそっくりだ。しかし成長すると大きさが2倍くらいになり、あまり長くは飛べないが、木から木へ飛んだりはする。ちょうど近くの木の上に居たので、「拘束」と念じて動きを止めた。
「ミーシャ。ホロリ鳥はあの木の上に居るよ。弓矢で仕留めてくれ」
ミーシャ「あっ⋯⋯よく気付きましたね! 流石タカシさんです。では狙ってみます。でも当たるかなぁ⋯⋯」
ミーシャがまた逃げられるんじゃないかと、心配そうに弓を構えた。あいつは動けないから、弓が上手ければ当たるはずだ。ミーシャが慎重に狙って矢を放つと、矢は真っ直ぐホロリ鳥に向かって飛んで行き、胸に命中した。
ミーシャ「やった! 当たった! 当たりましたよ、タカシさん! 良かった~。1匹も狩れないかと思いました」
ミーシャが凄く喜んでいる。魔法を使った事は言わない方がいいな。
「流石ミーシャ! お見事!」
ミーシャ「ありがとうございます」
木の下に落ちたホロリ鳥を、ミーシャが木に吊るして、下に穴を掘ってから血抜きをする。それから毛を毟って内蔵を穴に落として穴を埋めた。
何度も見たし、俺もユナやミーシャやバニーに教えてもらったが、獲物の処理はだいたいこんな感じだ。ホロリ鳥は、心臓以外の内蔵は美味しくないので、食べない方がいいらしい。エマちゃんも、気持ち悪くなる事もなく、獲物を見る目で見ていたので、狩りが主流なこの世界では普通の事なんだろうな。
後2匹ほど欲しいので、また同じ方法でミーシャに1匹狩ってもらい、もう1匹は俺が水魔法で「氷の矢」を放って仕留めた。するとエマちゃんが、木から落ちたホロリ鳥の所へ嬉しそうに駆け寄って行った。俺が放った「氷の矢」を近くで見たかったみたいだ。しかし何かが走ってくる音がする。「探索魔法」で調べようとした時、ミーシャが慌てて叫んだ。
ミーシャ「大きな豚猪が来てる! エマちゃん、逃げて!」
ユナ「エマ! 『バリア』使って!」
木から落ちたホロリ鳥を狙って来たんだな。さっきから見ていたのかも知れない。豚猪? 猪豚じゃないのか? いやそれよりエマちゃんが危ない! あたふたしてしまって、指輪の魔法の使い方を忘れているみたいだ。
豚猪に「拘束」の魔法を使うと、さっきの狩りでも使った事が、喜んでいたミーシャにバレてしまうので、「遅延」を念じてエマちゃんの前に行き、向かって来た豚猪の額を殴った。すると豚猪は、5メートルほど吹っ飛んで、その場で気絶した。仕込み刀を収納から出している暇がなかったから咄嗟に殴ったけど、素手でも十分戦えそうだな。
「エマちゃん、大丈夫? 怖かったね」
抱き締めて狐耳を撫でてあげると、エマちゃんが俺に抱き付いて嬉しそうに匂いを嗅いでいた。あれ? 怖かっただろうなって心配したんだが、そんな様子がないな。
エマ「タカシさん♡ 助けてくれて、ありがとうございました。折角便利な指輪を貰ったのに、慌ててしまって⋯⋯」
「指輪の魔法を使うのに慣れてないから仕方ないよ。エマちゃんの事は俺が守ってあげるからね」
エマ「はい♡♡」
大丈夫そうだが、気を付けないと危ないな。狩りは命の遣り取りだから、襲ってくる動物に罪はない。
ユナ「エマを助けてくれて、ありがとうございました」
ミーシャ「こんな大きな豚猪を素手で⋯⋯流石タカシさんです。それに豚猪は美味しいので、これだけ大きければ、みなさんと食べるには十分ですよ」
「じゃあこの豚猪を捌いたら、アイリの所に行こうか」
ユナ「そうですね。そろそろ暗くなりますし、狩った獲物の料理もしないといけませんから。あっ、タカシさんがこの間言っておられた、揚げ物料理に必要な調味料も持ってきてますよ」
流石ユナだ。ホロリ鳥を狩っても、調味料がないと唐揚げが作れないからな。豚猪が狩れたから、トンカツを作ってもいいな。ソースが無いけど、塩かレモンで食べても美味しいだろう。
豚猪が大き過ぎるので、紐で縛ってから俺が木に吊るし、ミーシャが綺麗に捌いて肉の塊にしてくれた。ミーシャの服が血で汚れてしまったので、「洗浄」をかけてから肉を収納して、アイリが居る渓流にみんなで向かった。
みんなで渓流に着くと、アイリがフライフィッシングをしていた。凄いな。フライフィッシングの文化はあるのか。しかもめちゃくちゃ上手い。
「アイリ、たくさん釣れた?」
アイリ「あ、タカシさん。10匹くらいは釣ったんですけど、それからぱったり釣れなくなっちゃって⋯⋯」
山の川魚は警戒心が強いというからな。10匹も釣ったら場所を変えた方がいいんじゃないか? 川の中を覗くと、魚がウジャウジャいた。何かここに集まってるみたいだな。ヤマメやイワナ、ニジマスまでいる。普通同じ所に居ない気がするんだが⋯⋯。鮎まで居るが、鮎は他の魚からは離れた場所に居る。
「アイリは何を釣ったんだ?」
「イワナを10匹です。ニジイロマスも釣りたいんですけど、なかなか釣れてくれないんです」
ニジイロマス? イワナは同じだが、魚の名前が微妙に違うみたいだな。
ミーシャ「ニジイロマスは、大きくて食べ応えがありますね」
「マスもいいけど、鮎が食いたいな。友釣りはやらないのか?」
アイリ「アユ? トモ釣りって何ですか?」
鮎も友釣りも通じないのか⋯。
「あそこに居るお腹が少し青い魚だよ。この国では何ていうの?」
アイリ「あれはツレナイという魚で、名前の通り全く釣れないです。素早くて網で掬う事もできませんし、罠にも掛からないんです。投網があれば捕まえられるかも知れませんが、渓流で投網を投げると、網が岩に引っ掛かるので投げられないです。だから誰も食べた事が無いと云われています」
鮎を食った事がないだと! あんなに美味しいのに⋯。俺も天然物は1度しか食った事無いが、鮎は養殖でも美味い。食った事無いなら、塩焼きで食べさせてあげたいな。特に猫族の獣人に。
「ツレナイという名前なのか。あの魚は川底の石に生えてる苔を食べるから、餌や毛針で釣れないんだ」
アイリ「な、なるほど! 苔ですか⋯。よくそんな事知ってますね! 流石タカシさんです」
「まあ、釣る方法はあるんだけど、長くなるから知りたかったら今度ゆっくり説明するよ。それよりあの魚は凄く美味しいから、ちょっと俺が捕まえみるよ。アイリ、その網を貸してくれないか?」
アイリ「はい。でも素早くて掬えないですよ?」
ちょっと心配そうな感じでアイリが言ってくるが、ユナとミーシャは期待した目で俺を見ていた。エマちゃんは興味津々な感じだ。
アイリの釣りの邪魔をしてはいけないので、俺はアイリが釣りをしているトロ場の下へ飛んで行き、網を構えて「麻痺」と念じ、対象指定を「大き目のツレナイと大きなニジイロマス」に指定した。するとアイリが釣りをしているトロ場に、鮎とニジマスが浮かんで、そのまま網を構えている俺の所に流れてきた。計算通りだ。
流れて来た大き目の鮎を20匹と、かなり大きなニジマスを2匹網で掬って収納していくと、アイリが口を開けてポカンと俺を見ていた。ユナとミーシャはドヤ顔をして、そんなアイリを見ていた。エマちゃんだけは、俺を欲情した目で見ている。エマちゃんのツボがよくわからないが、欲情したなら俺がいつでも鎮めてあげたいな。
ミーシャ「流石タカシさんです」
ユナ「大きな魚だけ捕まえる所が、タカシさんらしいです」
全部捕まえたら生態系が狂ってしまう。食べる分だけ捕るのが狩りの基本だ。しかし今日はめちゃくちゃ「流石」と言われる日だな。
エマ「凄い⋯⋯素敵♡」
エマちゃんは更に欲情した感じになっている。そんなリアクションされたら、ドキドキしてエッチしたくなるじゃないか。
ユナ「もう暗くなってきましたから、そろそろ帰りませんか?」
「そうだね。アイリ、そろそろ帰ろうか? 暗くなったら山は危ないし」
アイリ「そうですね。魚も十分捕れましたし、みなさんの所へ帰りましょう。タカシさんが捕まえた、ツレナイを食べてみたいです」
アイリが釣り道具を片付け終わったので、みんなで暗くなる前に山を下りる。ミーシャとアイリが、俺と手を繋いだユナとエマちゃんの前を歩いている。いいな、こういうの。家族みたいな気持ちになる。
あ、エリダさんの事を言っておかないと⋯⋯。
「ユナ、アイリ、ミーシャ、話があるんだ」
全員が足を止めて俺を見た。エマちゃんは知っているから大丈夫だろう。
ユナ「どうしたんですか?」
「うん。実はエマちゃんが発情期になってた事が、エリダさんに知られたんだ。エリダさんは同じ狐族だから、わかっちゃったみたいで⋯⋯」
ユナ「そうなんですか? 私もそれは知らなかったです」
あれ? 獣人の間では当たり前かと思ってたんだが⋯⋯。
アイリ「あたしは微妙な変化で、同じ狼族の女の子ならわかります」
ミーシャ「私も。少しだけ大人っぽい顔つきになるんです。ユナはエマちゃんの姉だから、わからなかったんじゃない?」
アイリ「家族だと気付きにくいっていうもんね」
家族だと気付かないのは何故かわからないが、そういう事か⋯⋯。
ユナ「あっ! 確かに知り合いの狐族の女の子が、初めて発情期になった時は何となくわかった気がします」
身内の変化には気付きにくいんだな。
「それで、あの⋯⋯」
エマ「タカシさん、私が言います。私のせいですし⋯⋯」
この話をすると、またエマちゃんが泣いちゃうんじゃないかと心配したが、俺の言葉を遮ってエマちゃんが言ってきた。俺が言うよりエマちゃんが言った方がいいかな? でも最後は俺から言わないとダメだ。
エマ「私、エリダさんに、タカシさんがセックスして、初めての発情期を終わらせてくれたって言っちゃったの。エリダさんは、拐われた屋敷で私が粗相をしてお仕置きされそうな時、何度も庇ってくれて、代わりに叩かれたりした人なの。だから内緒にしてるのが辛くて⋯⋯。私だけ、タカシさんに可愛がってもらって凄く嬉しく幸せで、みんなにも幸せを分けてあげたいなって思ったの」
アイリ、ミーシャ「「エマちゃん⋯⋯」」
ユナ「本当は、私がエマを守ってあげなきゃいけないのに⋯⋯。エリダさんって、凄く優しい獣人女性なんだね」
エマ「うん。頼りになる、みんなのお姉さんなんだよ」
みんなにエリダさんの優しさが伝わったみたいだ。しかしエマちゃんの代わりに叩かれたりしてたのか。ガーランドの野郎、どうしてやろうか。
「エリダさんは、俺がエマちゃんとセックスをしたと聞いて、欲情を通り越して発情しちゃったみたいなんだ」
ユナ「発情⋯ですか?」
ミーシャ「発情期になってしまったって事ですか?」
「いや、発情期とは違うと思う。というのは、俺には相手の事がわかる『アプレェィザァル』という魔法が使える。この魔法は、相手の名前、種族、性別、年齢、使える魔法種、あと状態異常があると、病名なんかもわかる魔法で、エリダさんに使った時、『発情』と出たんだ」
ユナ「エリダさんは、精子を欲しがっていたんですか?」
「いや、エマちゃんの時とは違う感じだったよ。でも顔が赤く、息も荒くなってて、凄く辛そうだった。エリダさんは26歳だから、発情期は1年前に終わってるはずだろう?」
ミーシャ「そうですね。なら欲情し過ぎて、発情期に近い状態になってしまったのかも⋯」
アイリ「私も、タカシさんに初めてユナの家で会った時、ユナからタカシさんがセックスしてくれるって聞いて、発情期の時くらい子宮が疼きましたから、その時と同じ状態じゃないですか?」
ユナ、ミーシャ「「あ、なるほど!」」
ユナとミーシャが声を揃えて共感した。覚えがあるんだな。
ミーシャ「タカシさんが獣人女性とセックスをする人間の男性だって知ったら、欲情を通り越しても仕方ないですよ」
欲情してエッチしたくなるんじゃないのか? よく理解できないな。
ユナ「獣人女性が人間の男性に欲情するといっても、タカシさんのような人だけですよ。それに欲情しても、人間の男性が獣人女性とセックスしてくれるなんて思ってないので、せめて手を繋いでもらったり、抱き締めて欲しいなって思うくらいです」
よくわかって無さそうな俺に、ユナが詳しく説明してくれる。
アイリ「タカシさん。エリダさんとセックスしてあげてください。今のエリダさんは、かなり辛いと思います」
ミーシャ「他の獣人女性とエッチな事をしても、私達がタカシさんを嫌いになるなんて、絶対に無いですから⋯」
ユナ「タカシさんには、たくさんの獣人女性を幸せにしてあげて欲しいです」
「みんな⋯⋯」
俺が言う前に言われてしまった。何か察していたのかな?
「実は、今夜エリダさんとセックスする約束をしたんだ。あまりにも辛そうだったからね。みんながそう言ってくれるなら安心だよ。みんなが嫌がったら断るつもりだったから⋯。でも俺にとって、ユナとアイリとミーシャとユーリ、それにエマちゃんは特別な女性だよ」
ユナ、アイリ、ミーシャ「「「タカシさん⋯⋯♡♡」」」
エマ「わ、私も?⋯⋯♡♡」
勢いでエマちゃんも特別と言ってしまったが、俺の中でエマちゃんはすでに特別だ。悲しい顔をされると胸が苦しくなるし、またセックスもしたい。
「エマちゃん。俺は君が可愛くて仕方ない。俺にとって、もうエマちゃんは特別な女性だよ」
エマ「はぁぁぁ⋯タカシさん⋯♡ じゃ、じゃあ、発情期じゃなくても、また私とセックスしてくれますか?♡」
「もちろんだよ。俺もエマちゃんとセックスしたい。まだアソコが痛むだろうから、大丈夫になったらセックスしようね」
エマ「はい♡ あぁぁ嬉しい♡ 幸せ⋯⋯♡」
ユナ「あっ、タカシさん、それを心配してくれてたんですね。やっぱり優しい⋯♡」
アイリ「流石に3日くらいは開けた方がいいかも。タカシさんの大きなおチンチンが初めてだもんね」
ミーシャ「逆にタカシさんのおチンチンで初めてを経験したから、私達より大丈夫かもね」
何か男が聞いてはいけない話を聞いてる気がする。次にエマちゃんとセックスする時は、出来るだけ優しくしてあげないとダメだな。いっぱい気持ち良くしてあげたい。
みんなで仲良く話しながら、山を下っていく。ユナに獣人女性が、俺の腕や身体に胸を押し付けてくる理由を聞くと、アソコを押し付ける訳にはいかないので、せめて胸を押し付けて感じたいらしい。俺の身体に胸を押し付けてオナニーしているようなものか⋯。
あと下着の試着の時に、下着だけになって見せられたと言うと、俺に裸を見て欲しいから当たり前だと言われた。見られた事を思い出してオナニーしたいらしい。獣人女性の文化を知れば知るほど、ビックリする事ばかりだな。
村に帰って来ると、だいぶ日が落ちていたので、すぐに匿っている家屋に行った。
リカ「みなさん、お帰りなさい。大丈夫でしたか?」
ミーシャ「はい。タカシさんに手伝って貰ったので、たくさん狩れました」
アイリ「みなさん、今日はタカシさんが珍しい料理を作ってくださるので、楽しみにしててください」
ハードルを上げるなよアイリ。まあ唐揚げなら自信があるし、トンカツも失敗するような料理じゃないから大丈夫だろうけど⋯。
ノンノ「わぁぁぁ♡ タカシさんの料理が食べられるなんて⋯♡」
ラン「凄く楽しみです♡ タカシさんって、お料理もできるんですね」
「俺が作るのは、肉料理がメインですが、アイリと俺が捕った魚料理もあります。あとユナが採った野菜料理も作るようにしますから、みんな楽しみにしててください」
全員「「「はい♡♡」」」
リカ「何か手伝う事があれば言ってください♡」
リカさんは料理が得意だったな。ならユナと一緒に肉や魚を捌いてもらおう。料理ができるまで、アイリとミーシャとエマちゃんに、「トランプ」の遊び方をみんなに教えてもらうか。ん? エリダさんが居ないし、クララさんやノンノさんも居ないな。エリダさんはまだ畑かな? クララさん達も、何処か行ってるのか?
「じゃあお願いします。エリダさんはまだ畑から帰ってないんですか?」
メル「あ⋯⋯い、いえ、地下の寝室に居ます。その⋯⋯タカシさんとナナさんが買ってきてくださった本を、夢中で読んでいるんです♡」
エッチな本なので、恥ずかしそうにメルさんが教えてくれた。ナナさんから、俺がエロ本をユーリに頼んでいた事を聞いたんだろうな。エリダさん、俺とセックスする前に、エロ本で予習していたりして⋯⋯。
「アイリ、ミーシャ、エマちゃん、みんなにトランプの遊び方を教えてあげてくれないか? 夕食を食べてお風呂に入ったら、みんなで遊ぼう」
アイリ、ミーシャ、エマ「「「はい」」」
「ユナとリカさんは、肉と魚を俺の言った通りに捌いて欲しい」
ユナ、リカ「「はい」」
俺がトランプを3つ渡すと、アイリ達が地下の寝室に降りて行った。俺は収納から肉と魚を出して、肉をリカさんに、魚をユナに捌いてもらう。豚猪のロース部分を、トンカツの大きさに何枚も切ってもらい、次にホロリ鳥のモモ肉、胸肉、ササミ肉を一口サイズに切ってもらう。ササミの筋を簡単に取る方法を、前にテレビで見たのでやってみせると、ユナとリカさんが絶賛してくれた。
ユナに唐揚げの調味料を出してもらい、目分量で混ぜていく。その間にユナには、鮎の内蔵を取って塩を振ってもらい、他の魚の料理を任せる。野菜料理も作るから、天ぷらの下拵えもしないと⋯⋯。油でギトギトになりそうだから、外で揚げよう。どうせ鮎の塩焼きは、外で串焼きにするし。
水道が無いので、収納から前にお湯の出る魔道具を作る時に失敗して、水しか出なかったヤカンを出して流し台の上に置いた。リカさんは不思議な顔をしていたが、俺がヤカンに魔力を込めて水を出すと、めちゃくちゃ喜んでいた。水の出る魔道具は、お湯の出る魔道具ほどでは無いが、そこそこ高価だ。料理が得意なリカさんは、井戸から水を汲んで来て、料理や洗い物をしていたから大変だったんだろう。
人手が足りないなと思っていると、エリダさんが慌てて手伝いに来てくれた。
エリダ「タカシさん、私も手伝います」
「ありがとう。じゃあユナを手伝って、ツレナイ以外の魚料理と、野菜料理を作って」
エリダ「はい」
エリダさんは凄く嬉しそうに返事をして、ユナと仲良く話しながら料理を作っている。モフモフの尻尾が2本振られて、目で追ってしまう。
唐揚げにする鶏肉をタレに浸けておき、豚猪のロース肉に下味を付け、その間に天ぷらの衣を作り、その後リカさんにパンをおろし器で擦ってもらい、パン粉を作った。なかなか大変だが、リカさんは知らない料理に興味津々だし、ユナとエリダさんも、俺の料理のレシピが気になるようで、チラチラ見ていた。
豚猪のロース肉に小麦粉を付け、卵を付けてパン粉を付けた。トンカツは得意じゃないが、だいたいこんな感じだろう。揚げ物の下拵えが終わったので、外に出て火を起こす。
家屋の外には、建築屋のみんなに炊き出し料理を作る為の、石で囲った釜戸が何個か作ってあるので、ここで鮎の塩焼きと揚げ物料理を作る。火魔法で火加減を調整し、鮎に串を打った物を、釜戸の中に立てていく間に、リカさんに鍋に入れた大量の油を熱してもらう。油はユナが用意してくれた植物油を使う。
天ぷらを唐揚げやトンカツと同じ油で揚げるのはあまり良くないが、油が勿体ないので、天ぷら、トンカツ、唐揚げの順で揚げてく。火加減が難しいが、魔法で調整すれば大丈夫だろう。
ユナが山で採った山菜や、ウサギ族の人向けにニンジンも、衣を付けて揚げていき、皿に大量に盛った。天つゆは、唐揚げに使った黒ジョウ汁を薄めた物で大丈夫だろう。次にトンカツを3枚ずつ揚げていき、これも大量に皿に盛る。次に唐揚げを、モモ肉、胸肉、ササミ肉を順に揚げていき、大量に皿に盛った。
かなり多いな。これにユナとエリダさんが作った料理だ。流石に食い切れないだろうから、村のみんなも呼ぼう。ニーナさんに「念話」で連絡して、村のみんなを呼んでもらう。ついでにユーリも呼ぶか。一人だけ仲間外れみたいで可哀想だ。ユーリに「念話」すると、『タカシさんの作った料理! 私も食べたいです♪』と言うので、後で迎えに行く事にした。
鮎の塩焼きも出来たので、他のみんなにも手伝ってもらって、家屋の大きなテーブルに並べていく。みんなは見た事が無い俺の作った揚げ物料理に興味津々だった。
俺がリカさんと外で揚げ物料理を作っている頃、他のみんなは地下の寝室で、アイリとミーシャとエマちゃんにトランプを教えてもらっていて、家屋のキッチンでは、ユナとエリダさんが仲良く料理を作っていた。
エリダ「ユナさんって、本当に料理が上手ですね」
ユナ「ありがとうございます。昔から料理が趣味なんですが、タカシさんに美味しい料理を食べて欲しくて⋯⋯♡」
エリダ「やっぱり愛情が籠ってるから美味しいんですね」
ユナ「はい。タカシさんに料理を褒めて貰った時は、嬉しくて泣いちゃいました。あの⋯⋯エリダさん。エマが拐われいる間、凄くお世話になったみたいで、エマを庇って叩かれたりしたって聞きました。本当にありがとうございました」
エリダ「いえいえ、同じ狐族のエマちゃんが可愛くて、叩かれたりするのが見ていられなかったので⋯。それにタカシさんに助け出して貰ってから、ここでの生活が楽し過ぎて、みんな拐われていた時の事なんて忘れていますよ」
ユナは、タカシがみんなを助け出しただけではなく、その後の事も考えて忙しく動いていた事に、改めて惚れ直していた。それにエリダがみんなのリーダー的な存在で、凄く面倒見がいい獣人女性だとわかったので、エマと同じように、幸せを分けてあげたい気持ちになっていた。
ユナ「あの⋯⋯今夜はいっぱいタカシさんに甘えてくださいね♡」
エリダ「え?⋯⋯。あ、あの、ユナさん、もしかして⋯⋯?」
ユナ「はい。タカシさんから聞きました」
エリダは焦ってしまった。ユナはタカシの大事な人だ。タカシが言ったとしても、ヤキモチを妬かれるのではないかと思ったのだ。
エリダ「ユナさんはタカシさんの大事な人。なのにその⋯⋯いいんですか?」
ユナ「大事な人⋯⋯♡ あの、それは⋯⋯?」
エリダ「私の知り合いがタカシさんから聞いたんです。その子は、私を助ける為にいろいろ危険な事をしていたみたいなんですが、自分の大事な人の妹も拐われているから、私の事は自分に任せてくれっておっしゃったらしいですよ」
ユナ「タカシさん⋯⋯♡ あ、大丈夫ですよ。エリダさんにも、みなさんにも幸せを分けてあげたいんです。私もエマも、アイリやミーシャも同じ気持ちです。だから今夜は遠慮なく、思いっきり甘えた方が、タカシさんも喜ぶと思いますよ」
エリダ「⋯⋯はい♡ ありがとう! ユナさん」
流石はタカシに大事な人だと言われる事はある獣人女性だ。見た事無いくらい綺麗で可愛くて料理も上手なのに、他の獣人女性にも、タカシに与えてもらえる幸せを分けてあげたいと思える獣人女性なんだと、エリダは感激していた。
ユナ「タカシさんは、おっぱいが大好きだから、エリダさんなら大丈夫ですよ」
エリダ「そ、そうなんですか!?」
ユナ「はい。内緒ですが、おっぱいでおチンチンを挟むと、凄く喜んでくれますよ♡」
エリダ「おっぱいで、タカシさんの⋯⋯おチンチンを⋯⋯♡♡」
エリダは想像して、下着を濡らしてしまっていたが、それよりビックリしていた。ユナはタカシと、自分が想像していたより、もっと凄い事をしてると思ったからだ。
ユナはエリダの様子から、刺激が強過ぎたかと、ちょっと焦ってしまった。初めてタカシに出会った夜に、おっぱいで挟んで欲しいと言われ、凄く嬉しかったのでつい言ってしまった。
タカシは知らないが、発情期までに胸が大きくなる獣人女性は、素敵な人間の男性に胸を褒めてもらったり、揉んだり吸ったりされる事に憧れている。ましてや胸で素敵な人間の男性のおチンチンを挟むなんて、獣人女性にとっては幸せ過ぎるプレイなのだ。
ユナ「ご、ごめんなさい。欲情して辛いのに、余計な事を⋯。でもタカシさんは何度も射精できる、エッチな本の中の人間男性そのままの人ですから、いい意味で覚悟していてくださいね」
エリダ「はぁぁぁ♡♡ はい! たくさん甘えてきます♡」
知らない内に、性癖を暴露されるタカシであった⋯⋯。
「俺はミーシャ達の狩りを手伝いに行ってくるよ。暗くなる前には帰って来るから。あ、ナナさん。夜にみんなで遊ぶ約束をしているので、良かったらニーナさんとみんなの家に来てください」
ナナ「はい。下着やネックレスを買って頂いた上に、タカシさんに遊んで頂けるなんて⋯♡ 今日は私の人生で1番楽しい日です♪」
俺と遊ぶだけでそんなに喜んでくれるなら、いくらでも遊んであげたいな。ナナさんは嬉しそうに村長の家に帰って行った。
ユナ「私も狩りに付いて行っていいですか?」
「ああ、一緒に行こうか。エマちゃんは危ないから、みんなの家に居てくれる?」
エマ「え? あの、私も⋯⋯」
エマちゃんが凄く寂しそうな顔になった。狐耳もペタンと伏せてしまっている。狩りに慣れてないから危ないと思ったんだが、エマちゃんだけ連れて行かないっていうのはダメだな。エマちゃんにこんな顔をされると、胸が締め付けられる気持ちになる。
「ご、ごめん。エマちゃんも一緒に行こうか。でも危なくなったら指輪の魔法を使ってね」
エマ「⋯⋯はい♡」
伏せていた狐耳を撫でながら言うと、エマちゃんがまた笑顔になった。俺に欲情している獣人女性の気持ちを、よく考えて発言しないとダメだな。耳を撫でただけで喜んでくれるけど、逆に些細な事で落ち込ませてしまう。
ユナとエマちゃんと手を繋いで山に入り、「探索魔法」でミーシャを探して登って行く。ん? アイリも山に居るみたいだな。
「アイリは川に行かなかったの?」
ユナ「私達、3人で狩りに行くのが久しぶりだったので、一緒に山でお弁当を食べようって話になって、山の川の側でお弁当を食べる事にしたんです。そしたら山の川に魚がたくさんいたみたいで、山の川魚の方が美味しいから、アイリはそこで釣りをするって言ってました」
「確かに山の川魚の方が美味しいな。それに山でお弁当なんて、凄く楽しそうだね」
ユナ「はい。タカシさんと一緒に、山でお弁当食べたいねって言ってたんですよ」
「なら今度みんなで山か森に行こうか。お弁当を食べて狩りをして、狩った獲物で夕食も食べて、そのまま森に泊まったら楽しいかもな」
ユナ「それ、いいですね! 凄く楽しいと思います」
「もちろんエマちゃんも一緒だよ」
エマ「はい。私も連れて行ってください」
これからみんなで何かする時は、エマちゃんも一緒にしよう。俺と一緒に居る時以外は、あまり外に出られないから可哀想だ。
しばらく山を登ると、弓矢を持ったミーシャが居た。ミーシャは弓矢も使えるんだな。
ミーシャ「あ、タカシさん」
「どう? たくさん狩れた?」
ミーシャ「それが⋯⋯。ホロリ鳥を狩るのに必死で、まだ鹿を1匹だけなんです。この山のホロリ鳥は、かなり素早くて⋯⋯」
あらら。俺がホロリ鳥を狩れたら、美味しい料理を作ってあげるって言っちゃったから、必死になってしまったんだな。
「ごめん、俺が余計な事言っちゃったから⋯。俺も今から手伝うから、一緒にホロリ鳥を狩ろう」
ミーシャ「いえいえ、タカシさんは何も⋯。この山のホロリ鳥は凄く素早くて狩るのが難しいですが、その分筋肉質できっと美味しいはずです。タカシさんと一緒なら、何でも狩れる気がします」
ミーシャはホロリ鳥が狩れなくて、少し落ち込んでいるようなので、何とか狩らせてやりたいな。魔法で動きを止めて、その隙に弓矢で仕留めさせてあげたら簡単だろう。
俺が「探索魔法」でホロリ鳥を探すと、この山には70匹くらい居るのがわかった。ホロリ鳥は、茶色い鶏みたいな感じで、名古屋コーチンそっくりだ。しかし成長すると大きさが2倍くらいになり、あまり長くは飛べないが、木から木へ飛んだりはする。ちょうど近くの木の上に居たので、「拘束」と念じて動きを止めた。
「ミーシャ。ホロリ鳥はあの木の上に居るよ。弓矢で仕留めてくれ」
ミーシャ「あっ⋯⋯よく気付きましたね! 流石タカシさんです。では狙ってみます。でも当たるかなぁ⋯⋯」
ミーシャがまた逃げられるんじゃないかと、心配そうに弓を構えた。あいつは動けないから、弓が上手ければ当たるはずだ。ミーシャが慎重に狙って矢を放つと、矢は真っ直ぐホロリ鳥に向かって飛んで行き、胸に命中した。
ミーシャ「やった! 当たった! 当たりましたよ、タカシさん! 良かった~。1匹も狩れないかと思いました」
ミーシャが凄く喜んでいる。魔法を使った事は言わない方がいいな。
「流石ミーシャ! お見事!」
ミーシャ「ありがとうございます」
木の下に落ちたホロリ鳥を、ミーシャが木に吊るして、下に穴を掘ってから血抜きをする。それから毛を毟って内蔵を穴に落として穴を埋めた。
何度も見たし、俺もユナやミーシャやバニーに教えてもらったが、獲物の処理はだいたいこんな感じだ。ホロリ鳥は、心臓以外の内蔵は美味しくないので、食べない方がいいらしい。エマちゃんも、気持ち悪くなる事もなく、獲物を見る目で見ていたので、狩りが主流なこの世界では普通の事なんだろうな。
後2匹ほど欲しいので、また同じ方法でミーシャに1匹狩ってもらい、もう1匹は俺が水魔法で「氷の矢」を放って仕留めた。するとエマちゃんが、木から落ちたホロリ鳥の所へ嬉しそうに駆け寄って行った。俺が放った「氷の矢」を近くで見たかったみたいだ。しかし何かが走ってくる音がする。「探索魔法」で調べようとした時、ミーシャが慌てて叫んだ。
ミーシャ「大きな豚猪が来てる! エマちゃん、逃げて!」
ユナ「エマ! 『バリア』使って!」
木から落ちたホロリ鳥を狙って来たんだな。さっきから見ていたのかも知れない。豚猪? 猪豚じゃないのか? いやそれよりエマちゃんが危ない! あたふたしてしまって、指輪の魔法の使い方を忘れているみたいだ。
豚猪に「拘束」の魔法を使うと、さっきの狩りでも使った事が、喜んでいたミーシャにバレてしまうので、「遅延」を念じてエマちゃんの前に行き、向かって来た豚猪の額を殴った。すると豚猪は、5メートルほど吹っ飛んで、その場で気絶した。仕込み刀を収納から出している暇がなかったから咄嗟に殴ったけど、素手でも十分戦えそうだな。
「エマちゃん、大丈夫? 怖かったね」
抱き締めて狐耳を撫でてあげると、エマちゃんが俺に抱き付いて嬉しそうに匂いを嗅いでいた。あれ? 怖かっただろうなって心配したんだが、そんな様子がないな。
エマ「タカシさん♡ 助けてくれて、ありがとうございました。折角便利な指輪を貰ったのに、慌ててしまって⋯⋯」
「指輪の魔法を使うのに慣れてないから仕方ないよ。エマちゃんの事は俺が守ってあげるからね」
エマ「はい♡♡」
大丈夫そうだが、気を付けないと危ないな。狩りは命の遣り取りだから、襲ってくる動物に罪はない。
ユナ「エマを助けてくれて、ありがとうございました」
ミーシャ「こんな大きな豚猪を素手で⋯⋯流石タカシさんです。それに豚猪は美味しいので、これだけ大きければ、みなさんと食べるには十分ですよ」
「じゃあこの豚猪を捌いたら、アイリの所に行こうか」
ユナ「そうですね。そろそろ暗くなりますし、狩った獲物の料理もしないといけませんから。あっ、タカシさんがこの間言っておられた、揚げ物料理に必要な調味料も持ってきてますよ」
流石ユナだ。ホロリ鳥を狩っても、調味料がないと唐揚げが作れないからな。豚猪が狩れたから、トンカツを作ってもいいな。ソースが無いけど、塩かレモンで食べても美味しいだろう。
豚猪が大き過ぎるので、紐で縛ってから俺が木に吊るし、ミーシャが綺麗に捌いて肉の塊にしてくれた。ミーシャの服が血で汚れてしまったので、「洗浄」をかけてから肉を収納して、アイリが居る渓流にみんなで向かった。
みんなで渓流に着くと、アイリがフライフィッシングをしていた。凄いな。フライフィッシングの文化はあるのか。しかもめちゃくちゃ上手い。
「アイリ、たくさん釣れた?」
アイリ「あ、タカシさん。10匹くらいは釣ったんですけど、それからぱったり釣れなくなっちゃって⋯⋯」
山の川魚は警戒心が強いというからな。10匹も釣ったら場所を変えた方がいいんじゃないか? 川の中を覗くと、魚がウジャウジャいた。何かここに集まってるみたいだな。ヤマメやイワナ、ニジマスまでいる。普通同じ所に居ない気がするんだが⋯⋯。鮎まで居るが、鮎は他の魚からは離れた場所に居る。
「アイリは何を釣ったんだ?」
「イワナを10匹です。ニジイロマスも釣りたいんですけど、なかなか釣れてくれないんです」
ニジイロマス? イワナは同じだが、魚の名前が微妙に違うみたいだな。
ミーシャ「ニジイロマスは、大きくて食べ応えがありますね」
「マスもいいけど、鮎が食いたいな。友釣りはやらないのか?」
アイリ「アユ? トモ釣りって何ですか?」
鮎も友釣りも通じないのか⋯。
「あそこに居るお腹が少し青い魚だよ。この国では何ていうの?」
アイリ「あれはツレナイという魚で、名前の通り全く釣れないです。素早くて網で掬う事もできませんし、罠にも掛からないんです。投網があれば捕まえられるかも知れませんが、渓流で投網を投げると、網が岩に引っ掛かるので投げられないです。だから誰も食べた事が無いと云われています」
鮎を食った事がないだと! あんなに美味しいのに⋯。俺も天然物は1度しか食った事無いが、鮎は養殖でも美味い。食った事無いなら、塩焼きで食べさせてあげたいな。特に猫族の獣人に。
「ツレナイという名前なのか。あの魚は川底の石に生えてる苔を食べるから、餌や毛針で釣れないんだ」
アイリ「な、なるほど! 苔ですか⋯。よくそんな事知ってますね! 流石タカシさんです」
「まあ、釣る方法はあるんだけど、長くなるから知りたかったら今度ゆっくり説明するよ。それよりあの魚は凄く美味しいから、ちょっと俺が捕まえみるよ。アイリ、その網を貸してくれないか?」
アイリ「はい。でも素早くて掬えないですよ?」
ちょっと心配そうな感じでアイリが言ってくるが、ユナとミーシャは期待した目で俺を見ていた。エマちゃんは興味津々な感じだ。
アイリの釣りの邪魔をしてはいけないので、俺はアイリが釣りをしているトロ場の下へ飛んで行き、網を構えて「麻痺」と念じ、対象指定を「大き目のツレナイと大きなニジイロマス」に指定した。するとアイリが釣りをしているトロ場に、鮎とニジマスが浮かんで、そのまま網を構えている俺の所に流れてきた。計算通りだ。
流れて来た大き目の鮎を20匹と、かなり大きなニジマスを2匹網で掬って収納していくと、アイリが口を開けてポカンと俺を見ていた。ユナとミーシャはドヤ顔をして、そんなアイリを見ていた。エマちゃんだけは、俺を欲情した目で見ている。エマちゃんのツボがよくわからないが、欲情したなら俺がいつでも鎮めてあげたいな。
ミーシャ「流石タカシさんです」
ユナ「大きな魚だけ捕まえる所が、タカシさんらしいです」
全部捕まえたら生態系が狂ってしまう。食べる分だけ捕るのが狩りの基本だ。しかし今日はめちゃくちゃ「流石」と言われる日だな。
エマ「凄い⋯⋯素敵♡」
エマちゃんは更に欲情した感じになっている。そんなリアクションされたら、ドキドキしてエッチしたくなるじゃないか。
ユナ「もう暗くなってきましたから、そろそろ帰りませんか?」
「そうだね。アイリ、そろそろ帰ろうか? 暗くなったら山は危ないし」
アイリ「そうですね。魚も十分捕れましたし、みなさんの所へ帰りましょう。タカシさんが捕まえた、ツレナイを食べてみたいです」
アイリが釣り道具を片付け終わったので、みんなで暗くなる前に山を下りる。ミーシャとアイリが、俺と手を繋いだユナとエマちゃんの前を歩いている。いいな、こういうの。家族みたいな気持ちになる。
あ、エリダさんの事を言っておかないと⋯⋯。
「ユナ、アイリ、ミーシャ、話があるんだ」
全員が足を止めて俺を見た。エマちゃんは知っているから大丈夫だろう。
ユナ「どうしたんですか?」
「うん。実はエマちゃんが発情期になってた事が、エリダさんに知られたんだ。エリダさんは同じ狐族だから、わかっちゃったみたいで⋯⋯」
ユナ「そうなんですか? 私もそれは知らなかったです」
あれ? 獣人の間では当たり前かと思ってたんだが⋯⋯。
アイリ「あたしは微妙な変化で、同じ狼族の女の子ならわかります」
ミーシャ「私も。少しだけ大人っぽい顔つきになるんです。ユナはエマちゃんの姉だから、わからなかったんじゃない?」
アイリ「家族だと気付きにくいっていうもんね」
家族だと気付かないのは何故かわからないが、そういう事か⋯⋯。
ユナ「あっ! 確かに知り合いの狐族の女の子が、初めて発情期になった時は何となくわかった気がします」
身内の変化には気付きにくいんだな。
「それで、あの⋯⋯」
エマ「タカシさん、私が言います。私のせいですし⋯⋯」
この話をすると、またエマちゃんが泣いちゃうんじゃないかと心配したが、俺の言葉を遮ってエマちゃんが言ってきた。俺が言うよりエマちゃんが言った方がいいかな? でも最後は俺から言わないとダメだ。
エマ「私、エリダさんに、タカシさんがセックスして、初めての発情期を終わらせてくれたって言っちゃったの。エリダさんは、拐われた屋敷で私が粗相をしてお仕置きされそうな時、何度も庇ってくれて、代わりに叩かれたりした人なの。だから内緒にしてるのが辛くて⋯⋯。私だけ、タカシさんに可愛がってもらって凄く嬉しく幸せで、みんなにも幸せを分けてあげたいなって思ったの」
アイリ、ミーシャ「「エマちゃん⋯⋯」」
ユナ「本当は、私がエマを守ってあげなきゃいけないのに⋯⋯。エリダさんって、凄く優しい獣人女性なんだね」
エマ「うん。頼りになる、みんなのお姉さんなんだよ」
みんなにエリダさんの優しさが伝わったみたいだ。しかしエマちゃんの代わりに叩かれたりしてたのか。ガーランドの野郎、どうしてやろうか。
「エリダさんは、俺がエマちゃんとセックスをしたと聞いて、欲情を通り越して発情しちゃったみたいなんだ」
ユナ「発情⋯ですか?」
ミーシャ「発情期になってしまったって事ですか?」
「いや、発情期とは違うと思う。というのは、俺には相手の事がわかる『アプレェィザァル』という魔法が使える。この魔法は、相手の名前、種族、性別、年齢、使える魔法種、あと状態異常があると、病名なんかもわかる魔法で、エリダさんに使った時、『発情』と出たんだ」
ユナ「エリダさんは、精子を欲しがっていたんですか?」
「いや、エマちゃんの時とは違う感じだったよ。でも顔が赤く、息も荒くなってて、凄く辛そうだった。エリダさんは26歳だから、発情期は1年前に終わってるはずだろう?」
ミーシャ「そうですね。なら欲情し過ぎて、発情期に近い状態になってしまったのかも⋯」
アイリ「私も、タカシさんに初めてユナの家で会った時、ユナからタカシさんがセックスしてくれるって聞いて、発情期の時くらい子宮が疼きましたから、その時と同じ状態じゃないですか?」
ユナ、ミーシャ「「あ、なるほど!」」
ユナとミーシャが声を揃えて共感した。覚えがあるんだな。
ミーシャ「タカシさんが獣人女性とセックスをする人間の男性だって知ったら、欲情を通り越しても仕方ないですよ」
欲情してエッチしたくなるんじゃないのか? よく理解できないな。
ユナ「獣人女性が人間の男性に欲情するといっても、タカシさんのような人だけですよ。それに欲情しても、人間の男性が獣人女性とセックスしてくれるなんて思ってないので、せめて手を繋いでもらったり、抱き締めて欲しいなって思うくらいです」
よくわかって無さそうな俺に、ユナが詳しく説明してくれる。
アイリ「タカシさん。エリダさんとセックスしてあげてください。今のエリダさんは、かなり辛いと思います」
ミーシャ「他の獣人女性とエッチな事をしても、私達がタカシさんを嫌いになるなんて、絶対に無いですから⋯」
ユナ「タカシさんには、たくさんの獣人女性を幸せにしてあげて欲しいです」
「みんな⋯⋯」
俺が言う前に言われてしまった。何か察していたのかな?
「実は、今夜エリダさんとセックスする約束をしたんだ。あまりにも辛そうだったからね。みんながそう言ってくれるなら安心だよ。みんなが嫌がったら断るつもりだったから⋯。でも俺にとって、ユナとアイリとミーシャとユーリ、それにエマちゃんは特別な女性だよ」
ユナ、アイリ、ミーシャ「「「タカシさん⋯⋯♡♡」」」
エマ「わ、私も?⋯⋯♡♡」
勢いでエマちゃんも特別と言ってしまったが、俺の中でエマちゃんはすでに特別だ。悲しい顔をされると胸が苦しくなるし、またセックスもしたい。
「エマちゃん。俺は君が可愛くて仕方ない。俺にとって、もうエマちゃんは特別な女性だよ」
エマ「はぁぁぁ⋯タカシさん⋯♡ じゃ、じゃあ、発情期じゃなくても、また私とセックスしてくれますか?♡」
「もちろんだよ。俺もエマちゃんとセックスしたい。まだアソコが痛むだろうから、大丈夫になったらセックスしようね」
エマ「はい♡ あぁぁ嬉しい♡ 幸せ⋯⋯♡」
ユナ「あっ、タカシさん、それを心配してくれてたんですね。やっぱり優しい⋯♡」
アイリ「流石に3日くらいは開けた方がいいかも。タカシさんの大きなおチンチンが初めてだもんね」
ミーシャ「逆にタカシさんのおチンチンで初めてを経験したから、私達より大丈夫かもね」
何か男が聞いてはいけない話を聞いてる気がする。次にエマちゃんとセックスする時は、出来るだけ優しくしてあげないとダメだな。いっぱい気持ち良くしてあげたい。
みんなで仲良く話しながら、山を下っていく。ユナに獣人女性が、俺の腕や身体に胸を押し付けてくる理由を聞くと、アソコを押し付ける訳にはいかないので、せめて胸を押し付けて感じたいらしい。俺の身体に胸を押し付けてオナニーしているようなものか⋯。
あと下着の試着の時に、下着だけになって見せられたと言うと、俺に裸を見て欲しいから当たり前だと言われた。見られた事を思い出してオナニーしたいらしい。獣人女性の文化を知れば知るほど、ビックリする事ばかりだな。
村に帰って来ると、だいぶ日が落ちていたので、すぐに匿っている家屋に行った。
リカ「みなさん、お帰りなさい。大丈夫でしたか?」
ミーシャ「はい。タカシさんに手伝って貰ったので、たくさん狩れました」
アイリ「みなさん、今日はタカシさんが珍しい料理を作ってくださるので、楽しみにしててください」
ハードルを上げるなよアイリ。まあ唐揚げなら自信があるし、トンカツも失敗するような料理じゃないから大丈夫だろうけど⋯。
ノンノ「わぁぁぁ♡ タカシさんの料理が食べられるなんて⋯♡」
ラン「凄く楽しみです♡ タカシさんって、お料理もできるんですね」
「俺が作るのは、肉料理がメインですが、アイリと俺が捕った魚料理もあります。あとユナが採った野菜料理も作るようにしますから、みんな楽しみにしててください」
全員「「「はい♡♡」」」
リカ「何か手伝う事があれば言ってください♡」
リカさんは料理が得意だったな。ならユナと一緒に肉や魚を捌いてもらおう。料理ができるまで、アイリとミーシャとエマちゃんに、「トランプ」の遊び方をみんなに教えてもらうか。ん? エリダさんが居ないし、クララさんやノンノさんも居ないな。エリダさんはまだ畑かな? クララさん達も、何処か行ってるのか?
「じゃあお願いします。エリダさんはまだ畑から帰ってないんですか?」
メル「あ⋯⋯い、いえ、地下の寝室に居ます。その⋯⋯タカシさんとナナさんが買ってきてくださった本を、夢中で読んでいるんです♡」
エッチな本なので、恥ずかしそうにメルさんが教えてくれた。ナナさんから、俺がエロ本をユーリに頼んでいた事を聞いたんだろうな。エリダさん、俺とセックスする前に、エロ本で予習していたりして⋯⋯。
「アイリ、ミーシャ、エマちゃん、みんなにトランプの遊び方を教えてあげてくれないか? 夕食を食べてお風呂に入ったら、みんなで遊ぼう」
アイリ、ミーシャ、エマ「「「はい」」」
「ユナとリカさんは、肉と魚を俺の言った通りに捌いて欲しい」
ユナ、リカ「「はい」」
俺がトランプを3つ渡すと、アイリ達が地下の寝室に降りて行った。俺は収納から肉と魚を出して、肉をリカさんに、魚をユナに捌いてもらう。豚猪のロース部分を、トンカツの大きさに何枚も切ってもらい、次にホロリ鳥のモモ肉、胸肉、ササミ肉を一口サイズに切ってもらう。ササミの筋を簡単に取る方法を、前にテレビで見たのでやってみせると、ユナとリカさんが絶賛してくれた。
ユナに唐揚げの調味料を出してもらい、目分量で混ぜていく。その間にユナには、鮎の内蔵を取って塩を振ってもらい、他の魚の料理を任せる。野菜料理も作るから、天ぷらの下拵えもしないと⋯⋯。油でギトギトになりそうだから、外で揚げよう。どうせ鮎の塩焼きは、外で串焼きにするし。
水道が無いので、収納から前にお湯の出る魔道具を作る時に失敗して、水しか出なかったヤカンを出して流し台の上に置いた。リカさんは不思議な顔をしていたが、俺がヤカンに魔力を込めて水を出すと、めちゃくちゃ喜んでいた。水の出る魔道具は、お湯の出る魔道具ほどでは無いが、そこそこ高価だ。料理が得意なリカさんは、井戸から水を汲んで来て、料理や洗い物をしていたから大変だったんだろう。
人手が足りないなと思っていると、エリダさんが慌てて手伝いに来てくれた。
エリダ「タカシさん、私も手伝います」
「ありがとう。じゃあユナを手伝って、ツレナイ以外の魚料理と、野菜料理を作って」
エリダ「はい」
エリダさんは凄く嬉しそうに返事をして、ユナと仲良く話しながら料理を作っている。モフモフの尻尾が2本振られて、目で追ってしまう。
唐揚げにする鶏肉をタレに浸けておき、豚猪のロース肉に下味を付け、その間に天ぷらの衣を作り、その後リカさんにパンをおろし器で擦ってもらい、パン粉を作った。なかなか大変だが、リカさんは知らない料理に興味津々だし、ユナとエリダさんも、俺の料理のレシピが気になるようで、チラチラ見ていた。
豚猪のロース肉に小麦粉を付け、卵を付けてパン粉を付けた。トンカツは得意じゃないが、だいたいこんな感じだろう。揚げ物の下拵えが終わったので、外に出て火を起こす。
家屋の外には、建築屋のみんなに炊き出し料理を作る為の、石で囲った釜戸が何個か作ってあるので、ここで鮎の塩焼きと揚げ物料理を作る。火魔法で火加減を調整し、鮎に串を打った物を、釜戸の中に立てていく間に、リカさんに鍋に入れた大量の油を熱してもらう。油はユナが用意してくれた植物油を使う。
天ぷらを唐揚げやトンカツと同じ油で揚げるのはあまり良くないが、油が勿体ないので、天ぷら、トンカツ、唐揚げの順で揚げてく。火加減が難しいが、魔法で調整すれば大丈夫だろう。
ユナが山で採った山菜や、ウサギ族の人向けにニンジンも、衣を付けて揚げていき、皿に大量に盛った。天つゆは、唐揚げに使った黒ジョウ汁を薄めた物で大丈夫だろう。次にトンカツを3枚ずつ揚げていき、これも大量に皿に盛る。次に唐揚げを、モモ肉、胸肉、ササミ肉を順に揚げていき、大量に皿に盛った。
かなり多いな。これにユナとエリダさんが作った料理だ。流石に食い切れないだろうから、村のみんなも呼ぼう。ニーナさんに「念話」で連絡して、村のみんなを呼んでもらう。ついでにユーリも呼ぶか。一人だけ仲間外れみたいで可哀想だ。ユーリに「念話」すると、『タカシさんの作った料理! 私も食べたいです♪』と言うので、後で迎えに行く事にした。
鮎の塩焼きも出来たので、他のみんなにも手伝ってもらって、家屋の大きなテーブルに並べていく。みんなは見た事が無い俺の作った揚げ物料理に興味津々だった。
俺がリカさんと外で揚げ物料理を作っている頃、他のみんなは地下の寝室で、アイリとミーシャとエマちゃんにトランプを教えてもらっていて、家屋のキッチンでは、ユナとエリダさんが仲良く料理を作っていた。
エリダ「ユナさんって、本当に料理が上手ですね」
ユナ「ありがとうございます。昔から料理が趣味なんですが、タカシさんに美味しい料理を食べて欲しくて⋯⋯♡」
エリダ「やっぱり愛情が籠ってるから美味しいんですね」
ユナ「はい。タカシさんに料理を褒めて貰った時は、嬉しくて泣いちゃいました。あの⋯⋯エリダさん。エマが拐われいる間、凄くお世話になったみたいで、エマを庇って叩かれたりしたって聞きました。本当にありがとうございました」
エリダ「いえいえ、同じ狐族のエマちゃんが可愛くて、叩かれたりするのが見ていられなかったので⋯。それにタカシさんに助け出して貰ってから、ここでの生活が楽し過ぎて、みんな拐われていた時の事なんて忘れていますよ」
ユナは、タカシがみんなを助け出しただけではなく、その後の事も考えて忙しく動いていた事に、改めて惚れ直していた。それにエリダがみんなのリーダー的な存在で、凄く面倒見がいい獣人女性だとわかったので、エマと同じように、幸せを分けてあげたい気持ちになっていた。
ユナ「あの⋯⋯今夜はいっぱいタカシさんに甘えてくださいね♡」
エリダ「え?⋯⋯。あ、あの、ユナさん、もしかして⋯⋯?」
ユナ「はい。タカシさんから聞きました」
エリダは焦ってしまった。ユナはタカシの大事な人だ。タカシが言ったとしても、ヤキモチを妬かれるのではないかと思ったのだ。
エリダ「ユナさんはタカシさんの大事な人。なのにその⋯⋯いいんですか?」
ユナ「大事な人⋯⋯♡ あの、それは⋯⋯?」
エリダ「私の知り合いがタカシさんから聞いたんです。その子は、私を助ける為にいろいろ危険な事をしていたみたいなんですが、自分の大事な人の妹も拐われているから、私の事は自分に任せてくれっておっしゃったらしいですよ」
ユナ「タカシさん⋯⋯♡ あ、大丈夫ですよ。エリダさんにも、みなさんにも幸せを分けてあげたいんです。私もエマも、アイリやミーシャも同じ気持ちです。だから今夜は遠慮なく、思いっきり甘えた方が、タカシさんも喜ぶと思いますよ」
エリダ「⋯⋯はい♡ ありがとう! ユナさん」
流石はタカシに大事な人だと言われる事はある獣人女性だ。見た事無いくらい綺麗で可愛くて料理も上手なのに、他の獣人女性にも、タカシに与えてもらえる幸せを分けてあげたいと思える獣人女性なんだと、エリダは感激していた。
ユナ「タカシさんは、おっぱいが大好きだから、エリダさんなら大丈夫ですよ」
エリダ「そ、そうなんですか!?」
ユナ「はい。内緒ですが、おっぱいでおチンチンを挟むと、凄く喜んでくれますよ♡」
エリダ「おっぱいで、タカシさんの⋯⋯おチンチンを⋯⋯♡♡」
エリダは想像して、下着を濡らしてしまっていたが、それよりビックリしていた。ユナはタカシと、自分が想像していたより、もっと凄い事をしてると思ったからだ。
ユナはエリダの様子から、刺激が強過ぎたかと、ちょっと焦ってしまった。初めてタカシに出会った夜に、おっぱいで挟んで欲しいと言われ、凄く嬉しかったのでつい言ってしまった。
タカシは知らないが、発情期までに胸が大きくなる獣人女性は、素敵な人間の男性に胸を褒めてもらったり、揉んだり吸ったりされる事に憧れている。ましてや胸で素敵な人間の男性のおチンチンを挟むなんて、獣人女性にとっては幸せ過ぎるプレイなのだ。
ユナ「ご、ごめんなさい。欲情して辛いのに、余計な事を⋯。でもタカシさんは何度も射精できる、エッチな本の中の人間男性そのままの人ですから、いい意味で覚悟していてくださいね」
エリダ「はぁぁぁ♡♡ はい! たくさん甘えてきます♡」
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