ケモ耳女性達とハーレムライフ

第一章 異世界の獣人女性

突然の異世界転生

　気が付いた時、俺は宇宙のような場所に居て、目の前には、ギリシャ神話の女神のようなコスプレをした女性がこっちを見ていた。夢だろうか。何の夢なんだこれは。そう思っていると、その女性が話し掛けてきた。

「あなたは死んでしまいました。しかしあなたの死は、運命によるものではなく、新神のミスによるもので、それは私達神ですら予想外のものでした」

「え？」

　何？ 死んだ？ 俺が？ やっぱ夢か。

「ですので神会議の末、あなたには転生の処置がなされる事になりました」

「は、はあ⋯⋯」

「元の世界に転生する事はできませんが、今の記憶を持ったまま、違う世界への転生が可能になりました」

　いわゆる異世界転生か？ 憧れのシチュエーションだけど、やっぱり夢だ。まあそうだよな。こんなラノベみたいな事あるわけない。

「夢ではありません。理解できないのもわかりますが、これは現実です」

　考えた事を指摘された。呆けている俺に女神みたいな人(神？)が続ける。

「神の不手際による死なので、あなたが転生先で幸せに暮らせるように、サポートする事が可能です」

「は、はい⋯」

「何か望みはありますか？ できる限り叶えるようにと言われてます」

　望みとか言われても、何を望んだらよいのやら。何でもとか言われても、逆にわからない。っていうか夢じゃないのか？

「あ、あの⋯俺が転生する世界って、どんな世界なんでしょうか？ それがわからないと、何を望んで良いのやら⋯」

「そうですねぇ⋯あなたが想像できるように例えるなら、ＲＰＧゲームのような世界で、魔法があって、魔物がいて、ギルドとかもあり、人間以外の種族もいる、地球とは常識的に違う世界です」

　なるほど、何となくだが想像できる。ならギルドの依頼をこなして金を稼いだら、最低限の生活はできるだろう。ならば望みは⋯⋯。

「そんな世界なら、転生してすぐ魔物に殺されるとか嫌なので、簡単に死なないように強くしてください。あと武器とか欲しいです」

「確かに魔物などいない世界からの転生ですから、その望みは当たり前ですね。では、あなたが幸せに第二の人生を過ごせるよう、転生先の世界で役立つ能力を授けましょう」

　女神が俺の頭を鷲掴みにし、力を込めてくる。い、痛っ、痛たたたた。痛い！ 頭握り潰されそうだ！

「ちょ、痛い！ 頭が痛いですってば！ ちょっと！」

「ああ、少し我慢してください。能力の書き換えには仕方ない事なのです」

　そう言われてしまえば仕方ない。しかし頭の形が変わりそうな痛みだ。大丈夫なんだよな？ 頭が凹んだりしてないだろうな？
　しばらくすると痛みがなくなり、女神が俺の頭から手を離した。握り潰されるかと思ったぜ。

「これでとりあえず大丈夫です。神の力でもない限り、そう簡単には死なないでしょう。いろんな能力も授けましたから、転生先で学んでいってください」

　え？ 何の能力だとか、能力の使い方とか教えてくれないの？
なんで？ そこ大事でしょ？

「言いたい事はわかりますが、そこは転生先で学んでいってください。そのほうがあなたの為です。すみませんが頑張ってください」

　なんか理由があるようだな⋯。まあいいか。チート能力付きの異世界転生なんて俺の憧れだし。

「わかりました。ありがとうございます」

「ではそろそろ転生させます。転生した後も、私が神界から見守っています。何かあったらサポートも可能なので、そんなに不安がる事はありません」

「わかりました。お願いします」

　転生したら、後は放ったらかしとかじゃなさそうなので、とりあえず転生しても大丈夫だろう。
　俺の体が光の粒になり消えていく。高い所から落ちたような感覚を感じながら、俺は転生した。