56 / 63
第56話 再び、王都へ
しおりを挟む
コノエ・エンタープライズの扉が開き、マリカは客が来たのかと緊張して姿勢を正す。しかし、その来訪者がカナエとエーデリアであるのを見て気が抜け、カウンター内の椅子にドサッと腰をかけて二人に挨拶代わりに手を振った。
「いつも通りに暇そうだね。今日はあたし達以外に店に来た人はいないの?」
「いや、午前中に三人ほど来客があったよ。午後は…二人が初めてかな」
「こりゃ仕事をしているとは言えませんな」
「カナエにだけは言われたくないけどね……」
トレジャーハンターを自称するカナエに労働に関してイチャモンを付けられるのは抗議したいが、実際に利益を挙げられているとは言い難い状況なので何とも言い返せない。
「街の中心区画にある商店街等の立地なら繁盛すると思いますが……」
この店はフリーデブルクの中心から離れており、住宅街が近いとはいえ普段は人の往来が多い地域ではないのだ。大抵の場合、商店街のような密集地に買い物に行くことが多く、そこから外れた場所にある店になど明確な目的でも無ければ訪れる事はない。
「お宝売却やアレクシアさんからの依頼で稼げたし、商店街に移転するのもアリかもしれないな」
それが最も現実的な経営改善の手段だろう。代々受け継いできたこの店舗から移転するのは少し寂しい気はするが、背に腹は代えられないのだ。まずは稼げることを一番に考えなければならないのは経営者として当然の判断である。
二階で寝ている姉に後で相談するかと記憶に留め置きつつ、暇つぶしにしていた読書を再開する。
「アオナさんなら分かるケド、マリカが本を読んでいるのって面白い光景だよな」
「失礼な…私とて旧世界への関心があるのはお姉ちゃんと同じなのだから本くらい読むよ」
マリカが手にしているのはボロボロの本で、旧世界にて発行された物とカナエにも分かる。金銭的価値は低そうだなとカナエは判断するが、マリカの文字を目で追う様子が宝探しをする自分のように集中しているのを見て興味を持つ。
「そんなに熱心になるほどの内容なの?」
「お姉ちゃんに借りたんだけど、このティーナさんって人にインタビューした内容について記述されていて……ああ、ティーナさんはアンドロイドを作った人なんだよ」
アレクシアの語るティーナという人物が気になったマリカは彼女について調べてみたくなったのだが、一番詳しそうなカティアは情報をあまり持っていなかった
そこで学者としての面を持ち、旧世界について調査しているアオナならヒントを得られるかもと訊いてみたところ、前に読んだ本の中でティーナの名を見たことがあると持ってきてくれたのだ。
ちなみに役に立てなかったカティアはしょんぼりとしていた。
「つまりカティアちゃんのような種族を作ったってこと?」
「うん。で、その人は人類の今後の発展と進化について語っていてさ……もっと長期的な思考をして、自分が種族に与える影響や、進歩しようという気持ちを常に抱きながら毎日を無駄にせず生きるべきだと……」
「長期的ねぇ…そりゃそうだが、我々凡人は日々を生き抜くのに必死で、明日の事も考えられないけどな」
「別に毎日を無駄にしているつもりはないけど、健康的且つ文化的な生活をしろというのは無理があるよね」
富に余裕がある人間ならいざ知らず、大抵の庶民とは自分の家庭を守ることに必死なのだ。人類全体の将来など思案する余裕など微塵もない。
「考えたところで物事はなるようにしかならん。そもそも魔物だとか自然災害だとかのイレギュラーを制御できるわけもないんだし、流れに身を任せるのも一興ってね」
「カナエにしては珍しく利口なカンジに見える」
「大概マリカも失礼だよな……」
ジト目を送るカナエにマリカは笑い、本を閉じた。脳のリソースを回すべき事案は他にもあるので、今ここで難しい事を考える必要はない。
エーデリアに更なる経営への助言を尋ねようとしたところ、再び店の扉が開いて来客を知らせた。
「シェリーお姉様!? 王都からいらしたのですか?」
驚くエーデリアの声を聞いて来客がシェリーであることを知る。シェリーはフリーデブルク防衛戦の後、王都へと帰還したのだが再び訪れたらしい。
そして、シェリーの来訪が自分宛てであるとマリカは悟っていた。きっとアレクシアの指示を受けて来たのだろう。
「はい。今回も任務でして、主にマリカさんに用事があるのです」
「アレクシアさんからの仕事、ですね?」
「その通りです。先日の魔道艦に関する依頼があるとのことです」
「いよいよ魔道艦の……こりゃ大仕事になるな」
なにせ国家プロジェクトに関わる事柄だ。その成否によって今後のマリカの生活にも影響があるのは間違いない。
「マリカさん、どういうコトなのです?」
「王族に仕えるアレクシアさんと仕事を一緒にしてね。また私を頼ってくれるらしい」
「アレクシアさん…確か魔女とも呼ばれる女王補佐の方ですね?」
さすが王都に住んでいたエーデリアもアレクシアを知っているようだ。
マリカは頷き、シェリーに話の続きを促す。
「魔道艦は建国記念日に合わせて国民にお披露目をするそうです。新たな門出を祝う、まさに国家のフラッグシップとして」
「建国記念日までには一週間もないですよね? 結構忙しいスケジュールになりそうですね」
「はい。なので、すぐに出発をしていただきたいのです」
「となると、お店は暫くお姉ちゃんに任せるしかないか」
魔道艦が無事に稼働することを確かめるためにも、お披露目までの少なくとも一週間は王都に滞在しなくてはならない。その間はアオナに店を任せる他になく、一人残して行くのは申し訳ないなという気持ちがあるが、アオナはきっと快く承諾してくれるだろう。
「話は聞かせてもらった! 行ってきなさい、マリカちゃん!」
いつの間にか起床していたアオナがマリカの背後にいて、グッと親指を立ててウインクしている。こういう理解の早さがあるのがアオナで、マリカの活躍を願う姉としては笑顔で送り出す以外に選択肢などない。
「魔道艦とやらを見てみたいし、ウチも建国記念日には王都に行くよ。有給休暇を使ってね!」
「なにそれ?」
「まさか知らないの、マリカちゃん? まあウチもカティアちゃんから教えてもらったんだけど、なんでも合法的に休みながらも給料が発生する仕組みらしいよ。だよね?」
問いかけられたカティアは頷き、アオナの説明に補足を加える。
「はい。旧世界にて導入されていた制度ですが半ば形骸化していて、というのも有給休暇を使おうとすると上司や同僚から白い目で見られるので、結局誰も使えなかったのです」
「しかーし! 我がコノエ・エンタープライズは優良企業であり、この制度を導入且つ店主であるウチ自らが行使します!」
高らかに宣言してドヤ顔をするアオナ。現代の企業においては完全に忘れ去られた制度であったが、エンタープライズにて復活を果たして有効に活用される時が来たのだ。
「大役だと思いますが頑張ってくださいね、マリカさん」
「あっ、エーデリアにも王都に来てほしいのですが」
「わたくしも? しかしお姉様、わたくしは王都には……」
「実は、お母様がエーデリアともう一度お話をしたいと……なので、共に来てほしいのです」
家を衝動的に飛び出して以来、エーデリアは一度も王都に帰っていない。一応はシェリーを通じて気持ちを母親には伝えたのだが、当然ながら話し合いの場を設けようと提案されたのである。
「なら、あたしも一緒に行っていいっすか? エーデリアの心の支えとして」
「確かに信頼できる人が近くにいる心強さは大切ですね。分かりました、カナエさんもご一緒にお願いします」
エーデリアとカナエの仲は自他共に認めるモノであり、気の進まない母との面会というイベントを乗り越えるためにも、カナエがエーデリアの傍にいるのは望ましいこととシェリーは判断したのだ。
「あの、私もカティアを連れていっていいですよね?」
「アレクシアさんからはカティアさんも誘うよう指示を受けていますから、勿論ですよ」
マリカにとってはカティアの存在がやる気ゲージに直結する。なのでエーデリアと同様にパートナー連れを希望するのは当然で、認められて良かったとマリカはホッとしていた。
早速と出発するべく、マリカはカティアと共に遠征の準備に取りかかるのであった。
「いつも通りに暇そうだね。今日はあたし達以外に店に来た人はいないの?」
「いや、午前中に三人ほど来客があったよ。午後は…二人が初めてかな」
「こりゃ仕事をしているとは言えませんな」
「カナエにだけは言われたくないけどね……」
トレジャーハンターを自称するカナエに労働に関してイチャモンを付けられるのは抗議したいが、実際に利益を挙げられているとは言い難い状況なので何とも言い返せない。
「街の中心区画にある商店街等の立地なら繁盛すると思いますが……」
この店はフリーデブルクの中心から離れており、住宅街が近いとはいえ普段は人の往来が多い地域ではないのだ。大抵の場合、商店街のような密集地に買い物に行くことが多く、そこから外れた場所にある店になど明確な目的でも無ければ訪れる事はない。
「お宝売却やアレクシアさんからの依頼で稼げたし、商店街に移転するのもアリかもしれないな」
それが最も現実的な経営改善の手段だろう。代々受け継いできたこの店舗から移転するのは少し寂しい気はするが、背に腹は代えられないのだ。まずは稼げることを一番に考えなければならないのは経営者として当然の判断である。
二階で寝ている姉に後で相談するかと記憶に留め置きつつ、暇つぶしにしていた読書を再開する。
「アオナさんなら分かるケド、マリカが本を読んでいるのって面白い光景だよな」
「失礼な…私とて旧世界への関心があるのはお姉ちゃんと同じなのだから本くらい読むよ」
マリカが手にしているのはボロボロの本で、旧世界にて発行された物とカナエにも分かる。金銭的価値は低そうだなとカナエは判断するが、マリカの文字を目で追う様子が宝探しをする自分のように集中しているのを見て興味を持つ。
「そんなに熱心になるほどの内容なの?」
「お姉ちゃんに借りたんだけど、このティーナさんって人にインタビューした内容について記述されていて……ああ、ティーナさんはアンドロイドを作った人なんだよ」
アレクシアの語るティーナという人物が気になったマリカは彼女について調べてみたくなったのだが、一番詳しそうなカティアは情報をあまり持っていなかった
そこで学者としての面を持ち、旧世界について調査しているアオナならヒントを得られるかもと訊いてみたところ、前に読んだ本の中でティーナの名を見たことがあると持ってきてくれたのだ。
ちなみに役に立てなかったカティアはしょんぼりとしていた。
「つまりカティアちゃんのような種族を作ったってこと?」
「うん。で、その人は人類の今後の発展と進化について語っていてさ……もっと長期的な思考をして、自分が種族に与える影響や、進歩しようという気持ちを常に抱きながら毎日を無駄にせず生きるべきだと……」
「長期的ねぇ…そりゃそうだが、我々凡人は日々を生き抜くのに必死で、明日の事も考えられないけどな」
「別に毎日を無駄にしているつもりはないけど、健康的且つ文化的な生活をしろというのは無理があるよね」
富に余裕がある人間ならいざ知らず、大抵の庶民とは自分の家庭を守ることに必死なのだ。人類全体の将来など思案する余裕など微塵もない。
「考えたところで物事はなるようにしかならん。そもそも魔物だとか自然災害だとかのイレギュラーを制御できるわけもないんだし、流れに身を任せるのも一興ってね」
「カナエにしては珍しく利口なカンジに見える」
「大概マリカも失礼だよな……」
ジト目を送るカナエにマリカは笑い、本を閉じた。脳のリソースを回すべき事案は他にもあるので、今ここで難しい事を考える必要はない。
エーデリアに更なる経営への助言を尋ねようとしたところ、再び店の扉が開いて来客を知らせた。
「シェリーお姉様!? 王都からいらしたのですか?」
驚くエーデリアの声を聞いて来客がシェリーであることを知る。シェリーはフリーデブルク防衛戦の後、王都へと帰還したのだが再び訪れたらしい。
そして、シェリーの来訪が自分宛てであるとマリカは悟っていた。きっとアレクシアの指示を受けて来たのだろう。
「はい。今回も任務でして、主にマリカさんに用事があるのです」
「アレクシアさんからの仕事、ですね?」
「その通りです。先日の魔道艦に関する依頼があるとのことです」
「いよいよ魔道艦の……こりゃ大仕事になるな」
なにせ国家プロジェクトに関わる事柄だ。その成否によって今後のマリカの生活にも影響があるのは間違いない。
「マリカさん、どういうコトなのです?」
「王族に仕えるアレクシアさんと仕事を一緒にしてね。また私を頼ってくれるらしい」
「アレクシアさん…確か魔女とも呼ばれる女王補佐の方ですね?」
さすが王都に住んでいたエーデリアもアレクシアを知っているようだ。
マリカは頷き、シェリーに話の続きを促す。
「魔道艦は建国記念日に合わせて国民にお披露目をするそうです。新たな門出を祝う、まさに国家のフラッグシップとして」
「建国記念日までには一週間もないですよね? 結構忙しいスケジュールになりそうですね」
「はい。なので、すぐに出発をしていただきたいのです」
「となると、お店は暫くお姉ちゃんに任せるしかないか」
魔道艦が無事に稼働することを確かめるためにも、お披露目までの少なくとも一週間は王都に滞在しなくてはならない。その間はアオナに店を任せる他になく、一人残して行くのは申し訳ないなという気持ちがあるが、アオナはきっと快く承諾してくれるだろう。
「話は聞かせてもらった! 行ってきなさい、マリカちゃん!」
いつの間にか起床していたアオナがマリカの背後にいて、グッと親指を立ててウインクしている。こういう理解の早さがあるのがアオナで、マリカの活躍を願う姉としては笑顔で送り出す以外に選択肢などない。
「魔道艦とやらを見てみたいし、ウチも建国記念日には王都に行くよ。有給休暇を使ってね!」
「なにそれ?」
「まさか知らないの、マリカちゃん? まあウチもカティアちゃんから教えてもらったんだけど、なんでも合法的に休みながらも給料が発生する仕組みらしいよ。だよね?」
問いかけられたカティアは頷き、アオナの説明に補足を加える。
「はい。旧世界にて導入されていた制度ですが半ば形骸化していて、というのも有給休暇を使おうとすると上司や同僚から白い目で見られるので、結局誰も使えなかったのです」
「しかーし! 我がコノエ・エンタープライズは優良企業であり、この制度を導入且つ店主であるウチ自らが行使します!」
高らかに宣言してドヤ顔をするアオナ。現代の企業においては完全に忘れ去られた制度であったが、エンタープライズにて復活を果たして有効に活用される時が来たのだ。
「大役だと思いますが頑張ってくださいね、マリカさん」
「あっ、エーデリアにも王都に来てほしいのですが」
「わたくしも? しかしお姉様、わたくしは王都には……」
「実は、お母様がエーデリアともう一度お話をしたいと……なので、共に来てほしいのです」
家を衝動的に飛び出して以来、エーデリアは一度も王都に帰っていない。一応はシェリーを通じて気持ちを母親には伝えたのだが、当然ながら話し合いの場を設けようと提案されたのである。
「なら、あたしも一緒に行っていいっすか? エーデリアの心の支えとして」
「確かに信頼できる人が近くにいる心強さは大切ですね。分かりました、カナエさんもご一緒にお願いします」
エーデリアとカナエの仲は自他共に認めるモノであり、気の進まない母との面会というイベントを乗り越えるためにも、カナエがエーデリアの傍にいるのは望ましいこととシェリーは判断したのだ。
「あの、私もカティアを連れていっていいですよね?」
「アレクシアさんからはカティアさんも誘うよう指示を受けていますから、勿論ですよ」
マリカにとってはカティアの存在がやる気ゲージに直結する。なのでエーデリアと同様にパートナー連れを希望するのは当然で、認められて良かったとマリカはホッとしていた。
早速と出発するべく、マリカはカティアと共に遠征の準備に取りかかるのであった。
0
お気に入りに追加
32
あなたにおすすめの小説
ハナノカオリ
桜庭かなめ
恋愛
女子高に進学した坂井遥香は入学式当日、校舎の中で迷っているところをクラスメイトの原田絢に助けられ一目惚れをする。ただ、絢は「王子様」と称されるほどの人気者であり、彼女に恋をする生徒は数知れず。
そんな絢とまずはどうにか接したいと思った遥香は、絢に入学式の日に助けてくれたお礼のクッキーを渡す。絢が人気者であるため、遥香は2人きりの場で絢との交流を深めていく。そして、遥香は絢からの誘いで初めてのデートをすることに。
しかし、デートの直前、遥香の元に絢が「悪魔」であると告発する手紙と見知らぬ女の子の写真が届く。
絢が「悪魔」と称されてしまう理由は何なのか。写真の女の子とは誰か。そして、遥香の想いは成就するのか。
女子高に通う女の子達を中心に繰り広げられる青春ガールズラブストーリーシリーズ! 泣いたり。笑ったり。そして、恋をしたり。彼女達の物語をお楽しみください。
※全話公開しました(2020.12.21)
※Fragranceは本編で、Short Fragranceは短編です。Short Fragranceについては読まなくても本編を読むのに支障を来さないようにしています。
※Fragrance 8-タビノカオリ-は『ルピナス』という作品の主要キャラクターが登場しております。
※お気に入り登録や感想お待ちしています。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
とある高校の淫らで背徳的な日常
神谷 愛
恋愛
とある高校に在籍する少女の話。
クラスメイトに手を出し、教師に手を出し、あちこちで好き放題している彼女の日常。
後輩も先輩も、教師も彼女の前では一匹の雌に過ぎなかった。
ノクターンとかにもある
お気に入りをしてくれると喜ぶ。
感想を貰ったら踊り狂って喜ぶ。
してくれたら次の投稿が早くなるかも、しれない。
妻が女神になりまして!?~異世界転移から始まる、なんちゃってスローライフ~
玉響なつめ
ファンタジー
吉田ヨシヤ、四十歳。
ある日仕事から帰ると妻が待っていた。
「離婚するか、異世界に一緒に行くか、選んで!!」
妻の唐突な発言に目を白黒させつつも、愛する女と別れるなんて論外だ!
だがまさか妻の『異世界』発言が本物で、しかも彼女は女神になった?
夫として神の眷属となったヨシヤに求められているのは、信者獲得!?
与えられた『神域』は信者獲得でレベルアップした妻により、どんどん住みよくなっていく。
これはヨシヤが異世界で手に入れた、夢の自給自足生活(っぽいもの)の物語……のはずである。
悠久の機甲歩兵
竹氏
ファンタジー
文明が崩壊してから800年。文化や技術がリセットされた世界に、その理由を知っている人間は居なくなっていた。 彼はその世界で目覚めた。綻びだらけの太古の文明の記憶と機甲歩兵マキナを操る技術を持って。 文明が崩壊し変わり果てた世界で彼は生きる。今は放浪者として。
※現在毎日更新中
強奪系触手おじさん
兎屋亀吉
ファンタジー
【肉棒術】という卑猥なスキルを授かってしまったゆえに皆の笑い者として40年間生きてきたおじさんは、ある日ダンジョンで気持ち悪い触手を拾う。後に【神の触腕】という寄生型の神器だと判明するそれは、その気持ち悪い見た目に反してとんでもない力を秘めていた。
異世界でぺったんこさん!〜無限収納5段階活用で無双する〜
KeyBow
ファンタジー
間もなく50歳になる銀行マンのおっさんは、高校生達の異世界召喚に巻き込まれた。
何故か若返り、他の召喚者と同じ高校生位の年齢になっていた。
召喚したのは、魔王を討ち滅ぼす為だと伝えられる。自分で2つのスキルを選ぶ事が出来ると言われ、おっさんが選んだのは無限収納と飛翔!
しかし召喚した者達はスキルを制御する為の装飾品と偽り、隷属の首輪を装着しようとしていた・・・
いち早くその嘘に気が付いたおっさんが1人の少女を連れて逃亡を図る。
その後おっさんは無限収納の5段階活用で無双する!・・・はずだ。
上空に飛び、そこから大きな岩を落として押しつぶす。やがて救った少女は口癖のように言う。
またぺったんこですか?・・・
幻想遊撃隊ブレイド・ダンサーズ
黒陽 光
SF
その日、1973年のある日。空から降りてきたのは神の祝福などではなく、終わりのない戦いをもたらす招かれざる来訪者だった。
現れた地球外の不明生命体、"幻魔"と名付けられた異形の怪異たちは地球上の六ヶ所へ巣を落着させ、幻基巣と呼ばれるそこから無尽蔵に湧き出て地球人類に対しての侵略行動を開始した。コミュニケーションを取ることすら叶わぬ異形を相手に、人類は嘗てない絶滅戦争へと否応なく突入していくこととなる。
そんな中、人類は全高8mの人型機動兵器、T.A.M.S(タムス)の開発に成功。遂に人類は幻魔と対等に渡り合えるようにはなったものの、しかし戦いは膠着状態に陥り。四十年あまりの長きに渡り続く戦いは、しかし未だにその終わりが見えないでいた。
――――これは、絶望に抗う少年少女たちの物語。多くの犠牲を払い、それでも生きて。いなくなってしまった愛しい者たちの遺した想いを道標とし、抗い続ける少年少女たちの物語だ。
表紙は頂き物です、ありがとうございます。
※カクヨムさんでも重複掲載始めました。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる