11 / 66
第十一闘:成長
しおりを挟む
あれから二ヵ月が経った・・・。
毎日鍛錬を重ねた陽菜は少しずつ逞しい体へと成長していった。
「私が教えることが出来るのはここまでかな・・・。
基礎は教えたよ・・・ここから先、自分なりのスタイルを探すのは陽菜っち。
型にはまったままの戦術は一瞬で見破られ瞬く間に攻略され敗北する。
何としてでも自分だけのスタイルを見つけ出すんだ!」
そんなことを言われたのも、もう5日前。
考え続ける陽菜であったが結局その新しいスタイルは見つけ出せずにいた。
そして、椿が目を付けたあの日の力も二度と出ることはなかった。
気づけばもう二か月が経過し、初戦までの時間も僅か。
初戦は3-1、単独レディースグループ《美鬼》の鬼塚芽衣。
ランキング順位94位の人物と椿を通じて発表された。
写真を見たが私とは比べものにはならないぐらい体格もよく、強そう。
だが、それでも私は負けるわけにはいかないのだ。
この二ヵ月、やれることは全部やった。
これまで学んだことを実戦でどこまでやれるか・・・恐怖もある。
元々がり勉だった私がこんなことに集中しているなんて笑っちゃう。
もはやレベルの高い高校、明解への進学なんてどうでもいい。
今考えるべきことは鬼塚を倒し、勝つ方法だけだ。
一方・・・。
紫炎、アジト内会議室では間もなく始まるランキング戦への会議が行われていた。
椿はもちろん、美咲、遥と由香や他の幹部たちも集まっていた。
「その後、陽菜ちゃんの経過はどうかな?」
美咲への回答を求める椿。
「問題はない、が・・・ようやく一般人、というところかな・・・。
間もなくランキング戦も始まるけどこのままでは勝ち目は薄い・・・。」
「そうか・・・。(・・・・・頑張ってね、陽菜ちゃん!)」
「前々から度々そいつの存在は聞いていたが何なんだそのひなって奴は。」
幹部の一人が声を上げる。
「戦力になるのか?」
「確かに、今は一人でも有能な人材が欲しいところだからな・・・。」
「ひなって宮澤陽菜!?だとしたら超がり勉じゃん!あんなのがうちにいるの!?」
ざわざわと騒ぎ始める幹部たち。
「静かに!宮澤陽菜は今ここにいるランキング2位の実績を誇る
東條美咲が指導をしている。確かに最初の頃はひ弱な彼女だったが
僕の信頼する美咲が指導している以上彼女もまた強くなったはずだ。
ランキング戦では鬼塚芽衣も打ち破ってくれるだろう!」
「無責任なこと言って・・・これで宮澤ちゃんが負けたら
いよいよここにはいられなくなるよ。」
「ははっ・・・大丈夫さ、あの子なら・・・。」
こうして、着々と時間が過ぎ
いよいよ陽菜はランキング戦当日を迎えるのだった・・・。
毎日鍛錬を重ねた陽菜は少しずつ逞しい体へと成長していった。
「私が教えることが出来るのはここまでかな・・・。
基礎は教えたよ・・・ここから先、自分なりのスタイルを探すのは陽菜っち。
型にはまったままの戦術は一瞬で見破られ瞬く間に攻略され敗北する。
何としてでも自分だけのスタイルを見つけ出すんだ!」
そんなことを言われたのも、もう5日前。
考え続ける陽菜であったが結局その新しいスタイルは見つけ出せずにいた。
そして、椿が目を付けたあの日の力も二度と出ることはなかった。
気づけばもう二か月が経過し、初戦までの時間も僅か。
初戦は3-1、単独レディースグループ《美鬼》の鬼塚芽衣。
ランキング順位94位の人物と椿を通じて発表された。
写真を見たが私とは比べものにはならないぐらい体格もよく、強そう。
だが、それでも私は負けるわけにはいかないのだ。
この二ヵ月、やれることは全部やった。
これまで学んだことを実戦でどこまでやれるか・・・恐怖もある。
元々がり勉だった私がこんなことに集中しているなんて笑っちゃう。
もはやレベルの高い高校、明解への進学なんてどうでもいい。
今考えるべきことは鬼塚を倒し、勝つ方法だけだ。
一方・・・。
紫炎、アジト内会議室では間もなく始まるランキング戦への会議が行われていた。
椿はもちろん、美咲、遥と由香や他の幹部たちも集まっていた。
「その後、陽菜ちゃんの経過はどうかな?」
美咲への回答を求める椿。
「問題はない、が・・・ようやく一般人、というところかな・・・。
間もなくランキング戦も始まるけどこのままでは勝ち目は薄い・・・。」
「そうか・・・。(・・・・・頑張ってね、陽菜ちゃん!)」
「前々から度々そいつの存在は聞いていたが何なんだそのひなって奴は。」
幹部の一人が声を上げる。
「戦力になるのか?」
「確かに、今は一人でも有能な人材が欲しいところだからな・・・。」
「ひなって宮澤陽菜!?だとしたら超がり勉じゃん!あんなのがうちにいるの!?」
ざわざわと騒ぎ始める幹部たち。
「静かに!宮澤陽菜は今ここにいるランキング2位の実績を誇る
東條美咲が指導をしている。確かに最初の頃はひ弱な彼女だったが
僕の信頼する美咲が指導している以上彼女もまた強くなったはずだ。
ランキング戦では鬼塚芽衣も打ち破ってくれるだろう!」
「無責任なこと言って・・・これで宮澤ちゃんが負けたら
いよいよここにはいられなくなるよ。」
「ははっ・・・大丈夫さ、あの子なら・・・。」
こうして、着々と時間が過ぎ
いよいよ陽菜はランキング戦当日を迎えるのだった・・・。
0
お気に入りに追加
11
あなたにおすすめの小説
ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。

僕は 彼女の彼氏のはずなんだ
すんのはじめ
青春
昔、つぶれていった父のレストランを復活させるために その娘は
僕等4人の仲好しグループは同じ小学校を出て、中学校も同じで、地域では有名な進学高校を目指していた。中でも、中道美鈴には特別な想いがあったが、中学を卒業する時、彼女の消息が突然消えてしまった。僕は、彼女のことを忘れることが出来なくて、大学3年になって、ようやく探し出せた。それからの彼女は、高校進学を犠牲にしてまでも、昔、つぶされた様な形になった父のレストランを復活させるため、その思いを秘め、色々と奮闘してゆく
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
乙男女じぇねれーしょん
ムラハチ
青春
見知らぬ街でセーラー服を着るはめになったほぼニートのおじさんが、『乙男女《おつとめ》じぇねれーしょん』というアイドルグループに加入し、神戸を舞台に事件に巻き込まれながらトップアイドルを目指す青春群像劇! 怪しいおじさん達の周りで巻き起こる少女誘拐事件、そして消えた3億円の行方は……。
小説家になろうは現在休止中。

ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる