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マリーの進む道
大物襲来
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戦争が始まって、二週間が経った。カーリーが先陣に立って戦っていた結果、魔族側に大きな損耗を与える事が出来ていた。最大戦力が投入された事で、一番危険と思われていた左翼は、マリー達がいる右翼よりも損耗は少なかった。
「ふむ……そろそろかね」
カーリーは、凄惨な状態の戦場を見てそう呟いた。その呟きは、傍にいたカレナとネルロにだけ聞こえた。
「では、私達も大暴れすれば良いという事ですね」
「ああ、任せたよ」
「「はい」」
ようやくマリーの元に行けるくらいに、魔族側を消耗させられていた。後は、カレナとネルロの大暴れに乗じるだけだった。
「それにしても、奥から感じるこの妙な魔力……カレナは、何か分かるかい?」
「いえ、沢山集まっているという事は分かりますが、それ以上の事は何も。魔族が集まっているからでしょうか?」
「いや、そんな感じではないね。何かしらの魔法だとは思うさね」
「では、大規模な殲滅魔法を使おうとしているとかでしょうか?」
「まぁ、そうなるねぇ。取り敢えず、警戒はしておきな」
「はい」
そんな会話をして、カーリーは離れていった。
「二人とも凄いわね。私には、そこまで離れた魔力は感じないわ」
「結構遠いしね。ネルロは、傍にいて。私が守るから」
「本当。あなたがいると頼もしいわ」
「まぁね」
そう言ってカレナが微笑むので、自然のネルロも笑った。
その十分後に、戦闘が始まる。カレナが攻めてくる魔族達を爆破していく。大きく砂埃も舞うので、カーリーの姿を隠す事が出来る。それに乗じて、カーリーがマリーの元に向かおうとすると、目の前にこれまでの魔族とは違う巨漢が降り立った。その魔族から発せられる魔力に、カーリーは瞬時に戦闘態勢に移る。
(なんさね。こいつの魔力……他の魔族とは違うね……)
マリーの元に向かおうとしていたカーリーは、その場から動けなくなる。
『○△※※○●□○※△※※○●□○※』
魔族は、カーリーに理解出来ない言語で、何かを言ってくる。カーリーは、眉を寄せながら、顔面に向かって炎の槍を飛ばす。魔族は、腕で払って、それを消した。
その瞬間には、剣を抜いたカーリーが接近していた。死角から剣を振い、魔族を斬る。だが、その攻撃もギリギリのところで、魔族が生み出した黒い剣で受け止められた。
カーリーは、そこで止まらず、二撃、三撃と連続で剣を振るっていく。魔族は、素早い反応でその剣撃を受け止めていた。そこに、カーリーが無詠唱で放った全属性の弾が殺到する。カーリーも巻き込むような攻撃なのだが、カーリーには一切被弾せずに、魔族にだけ向かっている。魔族は、もう一本の剣を造り出し、片方でカーリーの剣を防ぎ、もう片方で弾を斬り裂いていった。
(ふむ……こいつは、もしかしたら魔王ってやつかね……)
カーリーは、他の魔族と一線を画する強さに、相手の魔族を魔王なのではと考えていた。
『あんた、魔王ってやつかい?』
カーリーは、先程の魔族の言葉を解析して、魔族の言葉で喋り始めた。その事に、相手の魔族は驚いて動きを止めてしまう。その瞬間を見逃さず、カーリーは袈裟斬りした。だが、ギリギリで反応出来たらしく、魔族に付いた傷は、カーリーの想定よりも浅かった。
『貴様……こちらの言葉を……』
『こんなもの解析すれば、簡単さね』
『これが噂の大賢者か。ふっ……お前の言う通り、我は魔王……』
何故か自己紹介しようとした魔王に対して、カーリーは、十数発の雷撃を放った。
『うおっ!? 貴様! こちらの……!』
雷撃を避けた魔王に、カーリーは縮地で後方に回り、剣を振う。魔王は、またギリギリで受け止めた。
(ふむ……言動は馬鹿に見えるけど、戦闘能力は高い。これを放置すれば、こちらが危うい……この忙しい時に!!)
カーリーは、ここで魔王を倒す事を決める。
────────────────────────
カーリーが魔王と戦い始めたのを見て、カレナは、予定通りに事が運ばない事を察した。
「ネルロ」
「あなたが行きなさい。私は、二人と違って移動速度を上げるような魔法は使えないから」
「でも……大丈夫?」
「大丈夫よ。魔族の血は、魔力が沢山含まれているから、鏖殺するには十分だと思うわ」
悪い笑みを浮かべるネルロに、カレナは呆れと同時に頼もしさを感じていた。
「じゃあ、よろしく」
カレナは、まっすぐ魔族達に突っ込んで行くと、そのまま右翼方面に異常な速度で駆けていった。それは、ドラゴンに追われているマリーを追った時よりも数段速い速度だった。そのため、周囲に衝撃波が撒き散らされ、魔族達が宙を舞っていた。
そして、それと同時に、ネルロが、複数の魔族の死体に触媒となる赤い石を投げ、その体内に残っている血を操り、カレナの姿が見えないように血の壁を作り出してから、生きている魔族に向かって血を走らせた。
(血で壁を作ったから、他の人達から見えたのは、あの子の衝撃波だけよね。あの子の立場的に考えて、すぐにはバレないようにしないと)
ネルロがそう考えながら操る血は、次々に魔族の身体に侵入して、その体積を増やしていった。ネルロは、生きている魔族だけでなく、既に死体となった魔族からも血をかき集めていった。
魔族達の顔は、恐怖に歪む。仲間の魔族達が、内側から弾ける姿を見ていれば、それも仕方ないだろう。そして、その状況を作り出している本人は、口が裂けんばかりに弧を描いていた。その事が、より魔族達の恐怖心を煽っていた。
(いやぁ……良いわね。本当に、マリーちゃんに刻印して貰って良かったわ。再生の魔法陣は便利ね。魔力たっぷりの魔族の血で、永遠の運用出来そうだわ)
うっとりとした目で、魔族を殺しているネルロに、味方である人間達も恐怖していた。その事に、ネルロが気付く事は無かった。
────────────────────────
そんなネルロの魔法に気付いた魔王は、顔を強張らせる。その顔に、カーリーの蹴りが刺さった。
『余所見をしている暇があるのかい?』
『貴様……!!』
様々な感情が入り交じった表情で魔王はカーリーを見る。だが、カーリーは、そんな魔王に興味なさげに、絶対零度を放つ。魔王は、素早く範囲から逃れるが、そのさきに縮地したカーリーによって、地面に叩きつけられた。
(硬いね……)
地面に叩きつけられた魔王は、すんなりと立ち上がった。そして、ネルロの方を見て魔法を放とうとする。そこに、何百本もの様々な属性の剣が降り注ぐ。魔王は、魔法をキャンセルして、その剣を避けて行く。その間に、カーリーが、ネルロと自分達の間に、大きな壁を生み出す。
(全く、カレナとは違った意味で異常な魔法を使うね。頼もしいやら恐ろしいやら)
そんな事を思いつつ、カーリーは魔王の前に着地し、すぐに魔王に斬り掛かった。魔王は、カーリーの剣を受け止めながら、闇の弾を撃って、カーリーを牽制しようとする。カーリーは、瞬時に展開した光の壁で防いだ。
そして、逆に全属性の弾を魔王に放つ。
『化物か……!?』
平然と馬鹿げた量の魔法を同時発動するカーリーに、魔王は引きつった顔になってしまう。それに対して、カーリーは、苛立ったような表情になっていた。
(こいつから感じる魔力は、さっきまで感じていた魔力じゃない。それは、まだ奥から感じる。こいつが、私の元に来たのは、時間稼ぎのためと考えられそうだ。私を抑えられるようなやつは、そうそういないからね)
カーリーは、嫌な予感がしていた。だが、それよりも、目の前の邪魔な敵を排除しない事には、動けないのが現実だった。
「ふむ……そろそろかね」
カーリーは、凄惨な状態の戦場を見てそう呟いた。その呟きは、傍にいたカレナとネルロにだけ聞こえた。
「では、私達も大暴れすれば良いという事ですね」
「ああ、任せたよ」
「「はい」」
ようやくマリーの元に行けるくらいに、魔族側を消耗させられていた。後は、カレナとネルロの大暴れに乗じるだけだった。
「それにしても、奥から感じるこの妙な魔力……カレナは、何か分かるかい?」
「いえ、沢山集まっているという事は分かりますが、それ以上の事は何も。魔族が集まっているからでしょうか?」
「いや、そんな感じではないね。何かしらの魔法だとは思うさね」
「では、大規模な殲滅魔法を使おうとしているとかでしょうか?」
「まぁ、そうなるねぇ。取り敢えず、警戒はしておきな」
「はい」
そんな会話をして、カーリーは離れていった。
「二人とも凄いわね。私には、そこまで離れた魔力は感じないわ」
「結構遠いしね。ネルロは、傍にいて。私が守るから」
「本当。あなたがいると頼もしいわ」
「まぁね」
そう言ってカレナが微笑むので、自然のネルロも笑った。
その十分後に、戦闘が始まる。カレナが攻めてくる魔族達を爆破していく。大きく砂埃も舞うので、カーリーの姿を隠す事が出来る。それに乗じて、カーリーがマリーの元に向かおうとすると、目の前にこれまでの魔族とは違う巨漢が降り立った。その魔族から発せられる魔力に、カーリーは瞬時に戦闘態勢に移る。
(なんさね。こいつの魔力……他の魔族とは違うね……)
マリーの元に向かおうとしていたカーリーは、その場から動けなくなる。
『○△※※○●□○※△※※○●□○※』
魔族は、カーリーに理解出来ない言語で、何かを言ってくる。カーリーは、眉を寄せながら、顔面に向かって炎の槍を飛ばす。魔族は、腕で払って、それを消した。
その瞬間には、剣を抜いたカーリーが接近していた。死角から剣を振い、魔族を斬る。だが、その攻撃もギリギリのところで、魔族が生み出した黒い剣で受け止められた。
カーリーは、そこで止まらず、二撃、三撃と連続で剣を振るっていく。魔族は、素早い反応でその剣撃を受け止めていた。そこに、カーリーが無詠唱で放った全属性の弾が殺到する。カーリーも巻き込むような攻撃なのだが、カーリーには一切被弾せずに、魔族にだけ向かっている。魔族は、もう一本の剣を造り出し、片方でカーリーの剣を防ぎ、もう片方で弾を斬り裂いていった。
(ふむ……こいつは、もしかしたら魔王ってやつかね……)
カーリーは、他の魔族と一線を画する強さに、相手の魔族を魔王なのではと考えていた。
『あんた、魔王ってやつかい?』
カーリーは、先程の魔族の言葉を解析して、魔族の言葉で喋り始めた。その事に、相手の魔族は驚いて動きを止めてしまう。その瞬間を見逃さず、カーリーは袈裟斬りした。だが、ギリギリで反応出来たらしく、魔族に付いた傷は、カーリーの想定よりも浅かった。
『貴様……こちらの言葉を……』
『こんなもの解析すれば、簡単さね』
『これが噂の大賢者か。ふっ……お前の言う通り、我は魔王……』
何故か自己紹介しようとした魔王に対して、カーリーは、十数発の雷撃を放った。
『うおっ!? 貴様! こちらの……!』
雷撃を避けた魔王に、カーリーは縮地で後方に回り、剣を振う。魔王は、またギリギリで受け止めた。
(ふむ……言動は馬鹿に見えるけど、戦闘能力は高い。これを放置すれば、こちらが危うい……この忙しい時に!!)
カーリーは、ここで魔王を倒す事を決める。
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カーリーが魔王と戦い始めたのを見て、カレナは、予定通りに事が運ばない事を察した。
「ネルロ」
「あなたが行きなさい。私は、二人と違って移動速度を上げるような魔法は使えないから」
「でも……大丈夫?」
「大丈夫よ。魔族の血は、魔力が沢山含まれているから、鏖殺するには十分だと思うわ」
悪い笑みを浮かべるネルロに、カレナは呆れと同時に頼もしさを感じていた。
「じゃあ、よろしく」
カレナは、まっすぐ魔族達に突っ込んで行くと、そのまま右翼方面に異常な速度で駆けていった。それは、ドラゴンに追われているマリーを追った時よりも数段速い速度だった。そのため、周囲に衝撃波が撒き散らされ、魔族達が宙を舞っていた。
そして、それと同時に、ネルロが、複数の魔族の死体に触媒となる赤い石を投げ、その体内に残っている血を操り、カレナの姿が見えないように血の壁を作り出してから、生きている魔族に向かって血を走らせた。
(血で壁を作ったから、他の人達から見えたのは、あの子の衝撃波だけよね。あの子の立場的に考えて、すぐにはバレないようにしないと)
ネルロがそう考えながら操る血は、次々に魔族の身体に侵入して、その体積を増やしていった。ネルロは、生きている魔族だけでなく、既に死体となった魔族からも血をかき集めていった。
魔族達の顔は、恐怖に歪む。仲間の魔族達が、内側から弾ける姿を見ていれば、それも仕方ないだろう。そして、その状況を作り出している本人は、口が裂けんばかりに弧を描いていた。その事が、より魔族達の恐怖心を煽っていた。
(いやぁ……良いわね。本当に、マリーちゃんに刻印して貰って良かったわ。再生の魔法陣は便利ね。魔力たっぷりの魔族の血で、永遠の運用出来そうだわ)
うっとりとした目で、魔族を殺しているネルロに、味方である人間達も恐怖していた。その事に、ネルロが気付く事は無かった。
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『余所見をしている暇があるのかい?』
『貴様……!!』
様々な感情が入り交じった表情で魔王はカーリーを見る。だが、カーリーは、そんな魔王に興味なさげに、絶対零度を放つ。魔王は、素早く範囲から逃れるが、そのさきに縮地したカーリーによって、地面に叩きつけられた。
(硬いね……)
地面に叩きつけられた魔王は、すんなりと立ち上がった。そして、ネルロの方を見て魔法を放とうとする。そこに、何百本もの様々な属性の剣が降り注ぐ。魔王は、魔法をキャンセルして、その剣を避けて行く。その間に、カーリーが、ネルロと自分達の間に、大きな壁を生み出す。
(全く、カレナとは違った意味で異常な魔法を使うね。頼もしいやら恐ろしいやら)
そんな事を思いつつ、カーリーは魔王の前に着地し、すぐに魔王に斬り掛かった。魔王は、カーリーの剣を受け止めながら、闇の弾を撃って、カーリーを牽制しようとする。カーリーは、瞬時に展開した光の壁で防いだ。
そして、逆に全属性の弾を魔王に放つ。
『化物か……!?』
平然と馬鹿げた量の魔法を同時発動するカーリーに、魔王は引きつった顔になってしまう。それに対して、カーリーは、苛立ったような表情になっていた。
(こいつから感じる魔力は、さっきまで感じていた魔力じゃない。それは、まだ奥から感じる。こいつが、私の元に来たのは、時間稼ぎのためと考えられそうだ。私を抑えられるようなやつは、そうそういないからね)
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