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マリーの進む道
不利な状況
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マリー達に向かって、多くの魔族が駆けてくる。その多くは、犬のような見た目で二足歩行をしている魔族だった。毛深い身体に鋭い爪を持っている。引っかかれれば、軽傷では済まないだろう。
「マリーちゃん! なるべく塹壕から離れないように! もしもの場合は、塹壕の中を上手く使う事!」
「はい!」
サイラの声にしっかりと返事をして、マリーは魔族を見据えた。マリー達を引き裂こうとする魔族の身体をソフィが一刀両断する。硬い頭蓋骨すら、常温のバターのように斬り裂いている。
そのまま襲ってくる魔族達を、ソフィが流れるように斬っていく。だが、さすがに全ての魔族を近づけさせないという事は出来ない。それには、短剣が対応する。的確に敵の弱点、心臓と頭を貫いていった。
「『稲妻《ライトニング》』」
魔族の心臓目掛けて撃った雷撃は、その後ろから走ってきていた魔族達も貫いていった。ソフィは、マリーから三歩以上離れる事はなく、常に近づいていく魔族を排除していく。
(敵が多い……剣舞は、まだとっておいた方が良いはず。今は、ただの魔法で倒す)
マリーは、ソフィの左側から襲い掛かろうとしていた魔族の頭を風の刃で刎ね、ソフィは、マリーに近づこうとした魔族を腹から両断していった。さらに、マリーの短剣が連携を取って、魔族の集団を翻弄し、葬っていった。
マリーの戦いは、順調だった。だが、それは、マリーの戦いにおいての話であり、他の者達は、そうでもなかった。
「きゃっ!?」
ローナの悲鳴が聞こえ、マリーがそっちを向く。すると、そこには、魔族に囲まれる三人の姿が見えた。
「……っ!」
三人の危険に反応して、すぐに剣を出そうとしたマリーだったが、その必要はなくなった。何故なら、三人の元にザリウスが駆けつけて来たからだ。
「うおおおおおおおおおお!!」
大剣を横に振い、何人もの魔族を屠ったザリウスは、三人の前に立つ。
「大丈夫か!? 前衛も無しによく耐えた!」
ザリウスが来た事で、サイラ達は安堵した。
よく見ると、サイラの身体のあちこちに傷が付いていたが、二人は無傷だった。サイラは、二人の先輩として、魔族の攻撃から、しっかりと守っていたのだ。
「俺が前に立つ。援護に徹しろ。俺が、倒れる事があれば、すぐに逃げ出せ。良いな!?」
「「「はい!」」」
ザリウスが来た事で、三人の戦闘も安定する。ザリウスという前衛は、これ以上無いくらいに頼もしい存在だった。ザリウスの一振りは、魔族達を牽制するのに十分だった。そして、そんな魔族達をサイラ達が次々に倒していく。
それを見て、マリーも一安心した。
(他の戦場も、このくらいヤバイのかな……)
自分達の戦況から、他の戦場でも同じようになっているのかとマリーは思っていた。だが、すぐにそんな事を考えていられなくなる。
マリー達は、次々に魔族を倒しているが、魔族の数は減ることを知らない。すぐに、マリー達もザリウス達も囲まれる事になった。囲まれる瞬間には、マリー達は、ザリウス達と合流していたので、全員の力で、なんとか耐えられていた。
「ラプラス! 一旦後方に下がるぞ!」
圧倒的不利を悟ったザリウスは、マリーにそう言った。その理由は、マリーが、まだ本領を発揮していなかったからだ。つまり、撤退のために力を出してくれという頼みでもあったのだ。
「分かりました! 『剣舞《ソードダンス》・十重奏《デクテット》』!」
ここまで温存していた剣を出したマリーは、次々に周囲の魔族を倒していく。短剣よりも大きく斬れ味もあるので、魔族を倒す速度は上がっていた。
「『剣唄《ソードソング》・増幅《アンプ》』」
三本の剣が魔法陣を描く。マリーの魔法を強化する唄が響き渡る。
「『炎槍《ファイアジャベリン》・巨大《ヒュージ》』!」
巨大な炎の槍が、マリー達の後方に撃ち込まれる。そこにいた魔族達が黒焦げになっていい、後方へ逃れる道が出来上がっていた。そこを、サイラを先頭にして駆け出す。最後尾は、ザリウスだ。左右から襲い掛かろうとしてくる魔族は、マリーの剣と短剣で撃退していった。
「皆さん! 先に行って下さい!」
マリーはそう言って、地面に手を当てる。それだけで、マリーがしようとしている事を見抜いたザリウス達は、後方にある森の中へと退いていく。
「『地震《アースクェイク》・広域《ワイド》』!」
追ってきていた魔族達の足元が激しく揺れ、地面のあちこちが割れる。唯一、塹壕の上にいた魔族は無事だが、不用意には動けないため、時間は稼ぐ事が出来る。そんなマリーをソフィが抱き上げて、駆け出す。マリーが自分で起きて動くよりもソフィが抱えて走り出す方が速いからだった。そして、この状況なら、マリーは、追っ手の迎撃に専念出来る。
剣、短剣、魔法で追っ手を撃退していくと、段々と数が減っていった。魔族が追うのを諦め始めたからだ。
「もう追ってきてません!」
「そうか。よくやった」
ザリウスも後ろを確認して、頷いた。そのまま走っていくと、指揮官が塹壕を掘らせている場所に着いた。
「皆さん! ご無事で何よりです!」
指揮官は、安堵したように息を吐いた。マリー達の後から、他の面々も戻ってきた。さすがに、犠牲ゼロとはいかず、数は減っていた。
「サイラ先輩。怪我は大丈夫ですか!?」
後方への避難が出来たマリーは、ソフィから降りて、サイラに駆け寄った。
「うん。大丈夫。かすり傷ばかりだから」
「……念のため、止血します」
「ありがとう」
マリーは、魔法で、サイラの傷を止血する。ここまで魔族が来ないとも限らない。ザリウス達は、まだ剣を握りしめたままだった。
「援軍を頼む事は出来ないんですか?」
サイラの止血をしながら、マリーは指揮官に訊く。
「先程頼みました。明日には、到着するはずです。皆さんも聞いてください!」
指揮官の声に、全員が指揮官の方を見る。
「中央から現場所を死守するようにと、命が下されました。私達は、もう退却を許されません。正面の森を利用して、魔族を撃退し続けます。どうか、お力を貸してください!」
指揮官はそう言って、頭を下げた。
「おいおい、指揮官なら、もっと堂々としてくれよ!」
軍の人間からそんな声が上がる。同時に、周囲から笑い声も上がった。
「そうだな! 頼むんじゃなくて指示をしてくれねぇとな!」
「初めての指揮だからって、緊張すんなよ!」
「最初の馬鹿よりも、あんたの方が頼りになんだからよ!」
野次にも聞こえた言葉だが、その内容は指揮官を気遣い、その自覚をさせるようなものだった。指揮官になった女性は、目から溢れる涙を拭き、前を向く。
「はい! まずは、塹壕の回りに壁を張ります! その後、森の入口に、壁をまばらに置き、敵の進路を狭めます! 大変ですが、強度強化をお願いします」
指揮官は、マリーを見てそう言う。この場で強度強化の刻印出来るのは、マリーだけだからだ。
「はい!」
マリーは、威勢良く返事をする。ここからは、ここで耐え続ける事になる。そのための下地作りが始まった。サイラ達も加わって、塹壕の周囲に壁を張り、さらに森の入口に多少の隙間を作った壁を作り、マリーが強度強化をしていく。これで、この隙間と上からしか魔族が通れなくなる。障害があるのとないのでは、戦闘も大違いだろう。
塹壕内は、複雑な迷路にしておき、侵入されても対応出来るようにしておく。
指揮官もやる気になり、全員の士気が上がった。全員が、ここを突破されまいと奮い立っている。だが、それだけの事をしても、マリー達が戦う右翼の戦場は、戦況が悪化する一方だった。
「マリーちゃん! なるべく塹壕から離れないように! もしもの場合は、塹壕の中を上手く使う事!」
「はい!」
サイラの声にしっかりと返事をして、マリーは魔族を見据えた。マリー達を引き裂こうとする魔族の身体をソフィが一刀両断する。硬い頭蓋骨すら、常温のバターのように斬り裂いている。
そのまま襲ってくる魔族達を、ソフィが流れるように斬っていく。だが、さすがに全ての魔族を近づけさせないという事は出来ない。それには、短剣が対応する。的確に敵の弱点、心臓と頭を貫いていった。
「『稲妻《ライトニング》』」
魔族の心臓目掛けて撃った雷撃は、その後ろから走ってきていた魔族達も貫いていった。ソフィは、マリーから三歩以上離れる事はなく、常に近づいていく魔族を排除していく。
(敵が多い……剣舞は、まだとっておいた方が良いはず。今は、ただの魔法で倒す)
マリーは、ソフィの左側から襲い掛かろうとしていた魔族の頭を風の刃で刎ね、ソフィは、マリーに近づこうとした魔族を腹から両断していった。さらに、マリーの短剣が連携を取って、魔族の集団を翻弄し、葬っていった。
マリーの戦いは、順調だった。だが、それは、マリーの戦いにおいての話であり、他の者達は、そうでもなかった。
「きゃっ!?」
ローナの悲鳴が聞こえ、マリーがそっちを向く。すると、そこには、魔族に囲まれる三人の姿が見えた。
「……っ!」
三人の危険に反応して、すぐに剣を出そうとしたマリーだったが、その必要はなくなった。何故なら、三人の元にザリウスが駆けつけて来たからだ。
「うおおおおおおおおおお!!」
大剣を横に振い、何人もの魔族を屠ったザリウスは、三人の前に立つ。
「大丈夫か!? 前衛も無しによく耐えた!」
ザリウスが来た事で、サイラ達は安堵した。
よく見ると、サイラの身体のあちこちに傷が付いていたが、二人は無傷だった。サイラは、二人の先輩として、魔族の攻撃から、しっかりと守っていたのだ。
「俺が前に立つ。援護に徹しろ。俺が、倒れる事があれば、すぐに逃げ出せ。良いな!?」
「「「はい!」」」
ザリウスが来た事で、三人の戦闘も安定する。ザリウスという前衛は、これ以上無いくらいに頼もしい存在だった。ザリウスの一振りは、魔族達を牽制するのに十分だった。そして、そんな魔族達をサイラ達が次々に倒していく。
それを見て、マリーも一安心した。
(他の戦場も、このくらいヤバイのかな……)
自分達の戦況から、他の戦場でも同じようになっているのかとマリーは思っていた。だが、すぐにそんな事を考えていられなくなる。
マリー達は、次々に魔族を倒しているが、魔族の数は減ることを知らない。すぐに、マリー達もザリウス達も囲まれる事になった。囲まれる瞬間には、マリー達は、ザリウス達と合流していたので、全員の力で、なんとか耐えられていた。
「ラプラス! 一旦後方に下がるぞ!」
圧倒的不利を悟ったザリウスは、マリーにそう言った。その理由は、マリーが、まだ本領を発揮していなかったからだ。つまり、撤退のために力を出してくれという頼みでもあったのだ。
「分かりました! 『剣舞《ソードダンス》・十重奏《デクテット》』!」
ここまで温存していた剣を出したマリーは、次々に周囲の魔族を倒していく。短剣よりも大きく斬れ味もあるので、魔族を倒す速度は上がっていた。
「『剣唄《ソードソング》・増幅《アンプ》』」
三本の剣が魔法陣を描く。マリーの魔法を強化する唄が響き渡る。
「『炎槍《ファイアジャベリン》・巨大《ヒュージ》』!」
巨大な炎の槍が、マリー達の後方に撃ち込まれる。そこにいた魔族達が黒焦げになっていい、後方へ逃れる道が出来上がっていた。そこを、サイラを先頭にして駆け出す。最後尾は、ザリウスだ。左右から襲い掛かろうとしてくる魔族は、マリーの剣と短剣で撃退していった。
「皆さん! 先に行って下さい!」
マリーはそう言って、地面に手を当てる。それだけで、マリーがしようとしている事を見抜いたザリウス達は、後方にある森の中へと退いていく。
「『地震《アースクェイク》・広域《ワイド》』!」
追ってきていた魔族達の足元が激しく揺れ、地面のあちこちが割れる。唯一、塹壕の上にいた魔族は無事だが、不用意には動けないため、時間は稼ぐ事が出来る。そんなマリーをソフィが抱き上げて、駆け出す。マリーが自分で起きて動くよりもソフィが抱えて走り出す方が速いからだった。そして、この状況なら、マリーは、追っ手の迎撃に専念出来る。
剣、短剣、魔法で追っ手を撃退していくと、段々と数が減っていった。魔族が追うのを諦め始めたからだ。
「もう追ってきてません!」
「そうか。よくやった」
ザリウスも後ろを確認して、頷いた。そのまま走っていくと、指揮官が塹壕を掘らせている場所に着いた。
「皆さん! ご無事で何よりです!」
指揮官は、安堵したように息を吐いた。マリー達の後から、他の面々も戻ってきた。さすがに、犠牲ゼロとはいかず、数は減っていた。
「サイラ先輩。怪我は大丈夫ですか!?」
後方への避難が出来たマリーは、ソフィから降りて、サイラに駆け寄った。
「うん。大丈夫。かすり傷ばかりだから」
「……念のため、止血します」
「ありがとう」
マリーは、魔法で、サイラの傷を止血する。ここまで魔族が来ないとも限らない。ザリウス達は、まだ剣を握りしめたままだった。
「援軍を頼む事は出来ないんですか?」
サイラの止血をしながら、マリーは指揮官に訊く。
「先程頼みました。明日には、到着するはずです。皆さんも聞いてください!」
指揮官の声に、全員が指揮官の方を見る。
「中央から現場所を死守するようにと、命が下されました。私達は、もう退却を許されません。正面の森を利用して、魔族を撃退し続けます。どうか、お力を貸してください!」
指揮官はそう言って、頭を下げた。
「おいおい、指揮官なら、もっと堂々としてくれよ!」
軍の人間からそんな声が上がる。同時に、周囲から笑い声も上がった。
「そうだな! 頼むんじゃなくて指示をしてくれねぇとな!」
「初めての指揮だからって、緊張すんなよ!」
「最初の馬鹿よりも、あんたの方が頼りになんだからよ!」
野次にも聞こえた言葉だが、その内容は指揮官を気遣い、その自覚をさせるようなものだった。指揮官になった女性は、目から溢れる涙を拭き、前を向く。
「はい! まずは、塹壕の回りに壁を張ります! その後、森の入口に、壁をまばらに置き、敵の進路を狭めます! 大変ですが、強度強化をお願いします」
指揮官は、マリーを見てそう言う。この場で強度強化の刻印出来るのは、マリーだけだからだ。
「はい!」
マリーは、威勢良く返事をする。ここからは、ここで耐え続ける事になる。そのための下地作りが始まった。サイラ達も加わって、塹壕の周囲に壁を張り、さらに森の入口に多少の隙間を作った壁を作り、マリーが強度強化をしていく。これで、この隙間と上からしか魔族が通れなくなる。障害があるのとないのでは、戦闘も大違いだろう。
塹壕内は、複雑な迷路にしておき、侵入されても対応出来るようにしておく。
指揮官もやる気になり、全員の士気が上がった。全員が、ここを突破されまいと奮い立っている。だが、それだけの事をしても、マリー達が戦う右翼の戦場は、戦況が悪化する一方だった。
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