36 / 93
成長する王女
襲われた理由
しおりを挟む
朝ご飯はコハク、セレナ、アイリの担当だったため、コハクは、早めに目が覚めた。コハクが起きて、最初に思ったことは……
「動きにくい……」
コハクの両サイドにいる赤い髪の双子が、抱きついてきているからだ。
「二人とも起きて!」
コハクが掴まれている左右の手を動かしながら言う。セレナとアイリは、不自然な揺れで目を覚ましかけたが、
「あと……五分……」
「むにゃむにゃ……」
セレナは、睡眠延長を申し立てる。アイリに至っては、何を言っているかも分からない。
「……起きろぉぉぉぉぉぉ!!!!!」
コハクは、若干キレ気味に二人の耳元で叫ぶ。
「わぁ!!」
「ふぇ!!!」
セレナとアイリも目が覚めたようだ。
「コハク? あれ?」
「そうだった。マリーちゃん達の家に泊まったんだった」
二人は、コハクがいることと自分の部屋にいないことを確認して、自分達が何をしていたのかを思い出した。
「朝ご飯作るよ。早く着替えて」
「ふぁ~……そうだった。顔も洗わなくちゃ」
「そう……だ……ね……」
「起きろ!」
セレナの方は若干寝ぼけているが、ベッドから降りる。しかし、アイリの方は返事をしながら、船をこぎ始めた。すかさず、コハクが起こしに掛かる。そこに、幼少期の引っ込み思案なコハクはいなかった。
コハクは苦労をしながらも二人を起こすことに成功し、朝ご飯を作り始めた。
────────────────────────
マリーの部屋では、未だに寝息が聞こえていた。そこに、安眠を妨げる悪魔がやってくる。
「起きて! マリー! リリー!」
部屋全体に響くほどの声が、マリーとリリーを襲う。
「うぅ……もう朝?」
マリーは、リリーの腕の中で身動ぎする。リリーは、腕の中で動くマリーを離さないように、力を込める。
「むご!」
その結果、マリーはリリーの身体に顔を埋める結果になる。それを、ベッドの脇から見ているコハクは、呆れ顔である。
「仲が良いのは分かったから、早く起きて」
「リリー、苦しい……」
マリーは、腕の中からなんとか脱出しようとする。
「……あら? すみませんですわ……」
リリーは、若干寝ぼけているが、マリーの言った事は理解出来たらしく腕に込める力を弱める。
その隙に、マリーが脱出する。
「リリー、起きて」
マリーは、リリーの身体を揺り動かす。ようやくリリーも身体を起こして目を覚ました。
「……おはようございます、お姉様、コハクさん」
「おはよう、リリー」
「おはよう。ご飯が出来るから、顔洗って目を覚まして」
「わかりましたわ……」
マリーとリリーは、部屋に隣接している洗面所で顔を洗い、制服に着替える。そして、食堂に向かう。
「おはよう」
「おはようございますわ」
二人が入ると、テーブルには既に朝ご飯が並んでいた。あるのはサンドイッチとカボチャのスープだった。
「おはよう、二人とも。よく寝られた?」
「うん、セレナ達こそ、三人でもちゃんと寝られた?」
「大きなベッドだったから、平気だよ」
セレナもアイリもマリーと同じく、ぐっすり寝ることが出来たらしい。
「マリーちゃん達の方も寝られたみたいだね」
「リリーに、無理矢理寝させられたよ」
「お姉様が、工房に行くと言うからですわ!」
リリー胸を張って答える。
「リリーが正しいね。さぁ、ご飯食べよ」
コハクが席に着きながらそう言う。マリー達も同じく席に座る。
『いただきます!』
ご飯を食べながらも会話を続ける。
「そうだ、リリー。学院に行く前に、呼び方を元に戻してよ?」
「わかっていますわ。おね……マリーさん」
リリーは、マリーの呼び方を間違えないように、ぶつぶつと呟いていく。
「傍から見たら、完全に怪しい人だね」
「頑張ってるんだから、そんな事言っちゃいけないよ」
セレナとアイリがそんな事を言い出す。
「今日の時間割りって何だっけ?」
「えっと……」
マリー達は会話をしながらご飯を食べ進め、後片付けも終えた後、学校へと向かった。学院に着くと、教室までの間で、人の姿がいつもより少ないことに気付く。
「結構少なくなったね。早く良くなるといいけど」
その理由は、昨日怪我を負ったBクラスの生徒がいないせいだ。マリー達は、自分達の教室に向かった。教室には、すでにアルとリンの姿があった。
「おはよう、アルくん、リンくん」
「おはよう」
「おはよう」
皆も挨拶をして、いつも通り集まって会話をする。
「よく寝られたみたいだな、マリー」
「うん、リリーのおかげかな」
マリーがそう言うと、リリーが胸を張ってどや顔をする。
「そうか。そういえば、昨日のBクラスを襲った魔物が分かったぞ」
「そうなの?」
皆の顔に緊張が走る。
「ああ、Aランクの魔物であるジェノサイド・サーペントだそうだ」
「殺戮蛇!?」
「そうだ。先生達がなんとか倒したらしいぞ。負傷はしてしまったがな」
「よかった……」
アイリが、胸に手を当てて安堵する。ジェノサイド・サーペント。別名殺戮蛇は、Aランクに相当する魔物だ。あのキマイラと同じランクだ。強さで言えばキマイラの方が上だが、厄介さで言えばジェノサイド・サーペントの方が上と言える。
「どうやって倒したんだろうね? ジェノサイド・サーペントって、毒もそうだけど、速さと知能が凄く高かったよね?」
マリーは、首を傾げながらそう訊く。
ジェノサイド・サーペントは、強力な毒を持っている。さらに、その巨体に似合わず、速さが飛び抜けて高い。その速さで翻弄しつつ、全てを呑み込んでいき、殺戮の限りを尽くすことから、ジェノサイド・サーペントと呼ばれている。
だが、一番の厄介な所は、知能の高さだ。罠、待ち伏せ、誘い込みが一切通用しない。それどころか、それらを逆に利用したと言われているほどだ。
「唯一の弱点である温度を利用したらしい。ジェノサイド・サーペントでは無く周りの温度を対象にしたから油断を誘えたそうだ」
ジェノサイド・サーペントは、普通の蛇と同じく変温動物だ。そのため、周りの気温が下がればどうしても動きが鈍ってしまう。
「そこだけは、生徒の力も借りたらしいがな」
「へぇ~、でも、なんでこんな近くにジェノサイド・サーペントが来たんだろう?」
「そうだね。確か南の方にしか生息していないはずだよね」
マリーとコハクが疑問に思い、考え出す。
「そこら辺は、調査中だ」
「アルくんが?」
「家がだな」
アルの家であるカストル家は、魔物討伐を生業としている。だが、ギルドに属しているわけでは無い。王国軍の部隊を率いているのだ。だからこそ、こういった魔物の異常行動の調査も担当している。
ちなみに、バルバロットもカストルと同じく魔物討伐を担当している。
「色々考えられるけどな」
「どんなこと?」
セレナが興味津々で訊く。
「例えば、生息地を追い立てられただな。住んでいた土地に天敵が現れる。あるいは実力に差があるものが近くに住み始めたときだな」
「へぇ~、でも、ジェノサイド・サーペントって天敵は少ないよね?」
「ああ、アイリの言うとおり、ジェノサイド・サーペントに天敵は、ほとんど存在しない。だからこそ、考えられるのは、誰かに追い立てられたということだな」
「人ですの?」
アルの言葉に、リリーがそう訊いた。
「可能性としてな。魔物は考えにくい。そうすると、人という線が一番怪しい」
「討伐に来た人を警戒して逃げたとかかい?」
「その可能性もあるが、近くに相当高いレベルの実力者が住み始めたとかだな」
「南……サリドニア大森林の方だよね?」
「ああ、だが、あまり関係ないと思うぞ。生息地は、サリドニア大森林よりも遙か南だからな」
マリーが言いたいことを察して、アルがそう言う。マリーは、今回の騒動の原因が、キマイラ達にあるのではないかと考えたのだ。だが、ジェノサイド・サーペントの生息地は、サリドニア大森林よりも南なので、キマイラが関係してはいないだろうと、アルは考えていたのだ。そんな風に、マリー達が話をしていると、教室の扉が開いた。
「マリーは来てるかい?」
「お母さん?」
入ってきたのは、カーリーだった。
「おはよう、皆」
『おはようございます』
「おはよう、お母さん。どうしたの?」
マリーは、カーリーの方に小走りで向かう。
「良い情報さね。昨日の患者が目を覚ましたよ。早速、声を掛けてきたらいいさね」
「そうなの!? もう、目覚めたの!?」
カーリーが言ったのは、マニカのことだった。そして、マリーが驚いたのは、無事に目を覚ますことが出来たということと目が覚めるのが早いということだ。
「ああ、強い子さね。自分の腕が無くなったと知っても、取り乱しもしなかった。ただ、冷静に受け入れていたさね。まぁ、ああいう子は、人前で泣かないだけだろうけどね」
「今も話せるの?」
「ああ、まだ起きていたよ」
「今から行ってもいい?」
「ああ、どうにかしておいてあげるから行っておいで。部屋はここさね」
カーリーは、マリーにメモを渡す。受け取ったマリーは、教室から駆け出す。コハク達も後を追おうとしたが、カーリーに止められた。いきなり、大人数で行っても患者を消耗させるだけだからだ。
マリーは、マニカのいる病院まで走る。彼女に元の生活を取り戻してあげるために……
「動きにくい……」
コハクの両サイドにいる赤い髪の双子が、抱きついてきているからだ。
「二人とも起きて!」
コハクが掴まれている左右の手を動かしながら言う。セレナとアイリは、不自然な揺れで目を覚ましかけたが、
「あと……五分……」
「むにゃむにゃ……」
セレナは、睡眠延長を申し立てる。アイリに至っては、何を言っているかも分からない。
「……起きろぉぉぉぉぉぉ!!!!!」
コハクは、若干キレ気味に二人の耳元で叫ぶ。
「わぁ!!」
「ふぇ!!!」
セレナとアイリも目が覚めたようだ。
「コハク? あれ?」
「そうだった。マリーちゃん達の家に泊まったんだった」
二人は、コハクがいることと自分の部屋にいないことを確認して、自分達が何をしていたのかを思い出した。
「朝ご飯作るよ。早く着替えて」
「ふぁ~……そうだった。顔も洗わなくちゃ」
「そう……だ……ね……」
「起きろ!」
セレナの方は若干寝ぼけているが、ベッドから降りる。しかし、アイリの方は返事をしながら、船をこぎ始めた。すかさず、コハクが起こしに掛かる。そこに、幼少期の引っ込み思案なコハクはいなかった。
コハクは苦労をしながらも二人を起こすことに成功し、朝ご飯を作り始めた。
────────────────────────
マリーの部屋では、未だに寝息が聞こえていた。そこに、安眠を妨げる悪魔がやってくる。
「起きて! マリー! リリー!」
部屋全体に響くほどの声が、マリーとリリーを襲う。
「うぅ……もう朝?」
マリーは、リリーの腕の中で身動ぎする。リリーは、腕の中で動くマリーを離さないように、力を込める。
「むご!」
その結果、マリーはリリーの身体に顔を埋める結果になる。それを、ベッドの脇から見ているコハクは、呆れ顔である。
「仲が良いのは分かったから、早く起きて」
「リリー、苦しい……」
マリーは、腕の中からなんとか脱出しようとする。
「……あら? すみませんですわ……」
リリーは、若干寝ぼけているが、マリーの言った事は理解出来たらしく腕に込める力を弱める。
その隙に、マリーが脱出する。
「リリー、起きて」
マリーは、リリーの身体を揺り動かす。ようやくリリーも身体を起こして目を覚ました。
「……おはようございます、お姉様、コハクさん」
「おはよう、リリー」
「おはよう。ご飯が出来るから、顔洗って目を覚まして」
「わかりましたわ……」
マリーとリリーは、部屋に隣接している洗面所で顔を洗い、制服に着替える。そして、食堂に向かう。
「おはよう」
「おはようございますわ」
二人が入ると、テーブルには既に朝ご飯が並んでいた。あるのはサンドイッチとカボチャのスープだった。
「おはよう、二人とも。よく寝られた?」
「うん、セレナ達こそ、三人でもちゃんと寝られた?」
「大きなベッドだったから、平気だよ」
セレナもアイリもマリーと同じく、ぐっすり寝ることが出来たらしい。
「マリーちゃん達の方も寝られたみたいだね」
「リリーに、無理矢理寝させられたよ」
「お姉様が、工房に行くと言うからですわ!」
リリー胸を張って答える。
「リリーが正しいね。さぁ、ご飯食べよ」
コハクが席に着きながらそう言う。マリー達も同じく席に座る。
『いただきます!』
ご飯を食べながらも会話を続ける。
「そうだ、リリー。学院に行く前に、呼び方を元に戻してよ?」
「わかっていますわ。おね……マリーさん」
リリーは、マリーの呼び方を間違えないように、ぶつぶつと呟いていく。
「傍から見たら、完全に怪しい人だね」
「頑張ってるんだから、そんな事言っちゃいけないよ」
セレナとアイリがそんな事を言い出す。
「今日の時間割りって何だっけ?」
「えっと……」
マリー達は会話をしながらご飯を食べ進め、後片付けも終えた後、学校へと向かった。学院に着くと、教室までの間で、人の姿がいつもより少ないことに気付く。
「結構少なくなったね。早く良くなるといいけど」
その理由は、昨日怪我を負ったBクラスの生徒がいないせいだ。マリー達は、自分達の教室に向かった。教室には、すでにアルとリンの姿があった。
「おはよう、アルくん、リンくん」
「おはよう」
「おはよう」
皆も挨拶をして、いつも通り集まって会話をする。
「よく寝られたみたいだな、マリー」
「うん、リリーのおかげかな」
マリーがそう言うと、リリーが胸を張ってどや顔をする。
「そうか。そういえば、昨日のBクラスを襲った魔物が分かったぞ」
「そうなの?」
皆の顔に緊張が走る。
「ああ、Aランクの魔物であるジェノサイド・サーペントだそうだ」
「殺戮蛇!?」
「そうだ。先生達がなんとか倒したらしいぞ。負傷はしてしまったがな」
「よかった……」
アイリが、胸に手を当てて安堵する。ジェノサイド・サーペント。別名殺戮蛇は、Aランクに相当する魔物だ。あのキマイラと同じランクだ。強さで言えばキマイラの方が上だが、厄介さで言えばジェノサイド・サーペントの方が上と言える。
「どうやって倒したんだろうね? ジェノサイド・サーペントって、毒もそうだけど、速さと知能が凄く高かったよね?」
マリーは、首を傾げながらそう訊く。
ジェノサイド・サーペントは、強力な毒を持っている。さらに、その巨体に似合わず、速さが飛び抜けて高い。その速さで翻弄しつつ、全てを呑み込んでいき、殺戮の限りを尽くすことから、ジェノサイド・サーペントと呼ばれている。
だが、一番の厄介な所は、知能の高さだ。罠、待ち伏せ、誘い込みが一切通用しない。それどころか、それらを逆に利用したと言われているほどだ。
「唯一の弱点である温度を利用したらしい。ジェノサイド・サーペントでは無く周りの温度を対象にしたから油断を誘えたそうだ」
ジェノサイド・サーペントは、普通の蛇と同じく変温動物だ。そのため、周りの気温が下がればどうしても動きが鈍ってしまう。
「そこだけは、生徒の力も借りたらしいがな」
「へぇ~、でも、なんでこんな近くにジェノサイド・サーペントが来たんだろう?」
「そうだね。確か南の方にしか生息していないはずだよね」
マリーとコハクが疑問に思い、考え出す。
「そこら辺は、調査中だ」
「アルくんが?」
「家がだな」
アルの家であるカストル家は、魔物討伐を生業としている。だが、ギルドに属しているわけでは無い。王国軍の部隊を率いているのだ。だからこそ、こういった魔物の異常行動の調査も担当している。
ちなみに、バルバロットもカストルと同じく魔物討伐を担当している。
「色々考えられるけどな」
「どんなこと?」
セレナが興味津々で訊く。
「例えば、生息地を追い立てられただな。住んでいた土地に天敵が現れる。あるいは実力に差があるものが近くに住み始めたときだな」
「へぇ~、でも、ジェノサイド・サーペントって天敵は少ないよね?」
「ああ、アイリの言うとおり、ジェノサイド・サーペントに天敵は、ほとんど存在しない。だからこそ、考えられるのは、誰かに追い立てられたということだな」
「人ですの?」
アルの言葉に、リリーがそう訊いた。
「可能性としてな。魔物は考えにくい。そうすると、人という線が一番怪しい」
「討伐に来た人を警戒して逃げたとかかい?」
「その可能性もあるが、近くに相当高いレベルの実力者が住み始めたとかだな」
「南……サリドニア大森林の方だよね?」
「ああ、だが、あまり関係ないと思うぞ。生息地は、サリドニア大森林よりも遙か南だからな」
マリーが言いたいことを察して、アルがそう言う。マリーは、今回の騒動の原因が、キマイラ達にあるのではないかと考えたのだ。だが、ジェノサイド・サーペントの生息地は、サリドニア大森林よりも南なので、キマイラが関係してはいないだろうと、アルは考えていたのだ。そんな風に、マリー達が話をしていると、教室の扉が開いた。
「マリーは来てるかい?」
「お母さん?」
入ってきたのは、カーリーだった。
「おはよう、皆」
『おはようございます』
「おはよう、お母さん。どうしたの?」
マリーは、カーリーの方に小走りで向かう。
「良い情報さね。昨日の患者が目を覚ましたよ。早速、声を掛けてきたらいいさね」
「そうなの!? もう、目覚めたの!?」
カーリーが言ったのは、マニカのことだった。そして、マリーが驚いたのは、無事に目を覚ますことが出来たということと目が覚めるのが早いということだ。
「ああ、強い子さね。自分の腕が無くなったと知っても、取り乱しもしなかった。ただ、冷静に受け入れていたさね。まぁ、ああいう子は、人前で泣かないだけだろうけどね」
「今も話せるの?」
「ああ、まだ起きていたよ」
「今から行ってもいい?」
「ああ、どうにかしておいてあげるから行っておいで。部屋はここさね」
カーリーは、マリーにメモを渡す。受け取ったマリーは、教室から駆け出す。コハク達も後を追おうとしたが、カーリーに止められた。いきなり、大人数で行っても患者を消耗させるだけだからだ。
マリーは、マニカのいる病院まで走る。彼女に元の生活を取り戻してあげるために……
11
お気に入りに追加
958
あなたにおすすめの小説
私がいなくなった部屋を見て、あなた様はその心に何を思われるのでしょうね…?
新野乃花(大舟)
恋愛
貴族であるファーラ伯爵との婚約を結んでいたセイラ。しかし伯爵はセイラの事をほったらかしにして、幼馴染であるレリアの方にばかり愛情をかけていた。それは溺愛と呼んでもいいほどのもので、そんな行動の果てにファーラ伯爵は婚約破棄まで持ち出してしまう。しかしそれと時を同じくして、セイラはその姿を伯爵の前からこつぜんと消してしまう。弱気なセイラが自分に逆らう事など絶対に無いと思い上がっていた伯爵は、誰もいなくなってしまったセイラの部屋を見て…。
※カクヨム、小説家になろうにも投稿しています!
わがまま姉のせいで8歳で大聖女になってしまいました
ぺきぺき
ファンタジー
ルロワ公爵家の三女として生まれたクリスローズは聖女の素質を持ち、6歳で教会で聖女の修行を始めた。幼いながらも修行に励み、周りに応援されながら頑張っていたある日突然、大聖女をしていた10歳上の姉が『妊娠したから大聖女をやめて結婚するわ』と宣言した。
大聖女資格があったのは、その時まだ8歳だったクリスローズだけで…。
ー---
全5章、最終話まで執筆済み。
第1章 6歳の聖女
第2章 8歳の大聖女
第3章 12歳の公爵令嬢
第4章 15歳の辺境聖女
第5章 17歳の愛し子
権力のあるわがまま女に振り回されながらも健気にがんばる女の子の話を書いた…はず。
おまけの後日談投稿します(6/26)。
番外編投稿します(12/30-1/1)。
作者の別作品『人たらしヒロインは無自覚で魔法学園を改革しています』の隣の国の昔のお話です。
【完結】悪役令嬢に転生したけど、王太子妃にならない方が幸せじゃない?
みちこ
ファンタジー
12歳の時に前世の記憶を思い出し、自分が悪役令嬢なのに気が付いた主人公。
ずっと王太子に片思いしていて、将来は王太子妃になることしか頭になかった主人公だけど、前世の記憶を思い出したことで、王太子の何が良かったのか疑問に思うようになる
色々としがらみがある王太子妃になるより、このまま公爵家の娘として暮らす方が幸せだと気が付く
初夜に「君を愛するつもりはない」と夫から言われた妻のその後
澤谷弥(さわたに わたる)
ファンタジー
結婚式の日の夜。夫のイアンは妻のケイトに向かって「お前を愛するつもりはない」と言い放つ。
ケイトは知っていた。イアンには他に好きな女性がいるのだ。この結婚は家のため。そうわかっていたはずなのに――。
※短いお話です。
※恋愛要素が薄いのでファンタジーです。おまけ程度です。
悪役令嬢にざまぁされた王子のその後
柚木崎 史乃
ファンタジー
王子アルフレッドは、婚約者である侯爵令嬢レティシアに窃盗の濡れ衣を着せ陥れようとした罪で父王から廃嫡を言い渡され、国外に追放された。
その後、炭鉱の町で鉱夫として働くアルフレッドは反省するどころかレティシアや彼女の味方をした弟への恨みを募らせていく。
そんなある日、アルフレッドは行く当てのない訳ありの少女マリエルを拾う。
マリエルを養子として迎え、共に生活するうちにアルフレッドはやがて自身の過去の過ちを猛省するようになり改心していった。
人生がいい方向に変わったように見えたが……平穏な生活は長く続かず、事態は思わぬ方向へ動き出したのだった。
実家から絶縁されたので好きに生きたいと思います
榎夜
ファンタジー
婚約者が妹に奪われた挙句、家から絶縁されました。
なので、これからは自分自身の為に生きてもいいですよね?
【ご報告】
書籍化のお話を頂きまして、31日で非公開とさせていただきますm(_ _)m
発売日等は現在調整中です。
義母に毒を盛られて前世の記憶を取り戻し覚醒しました、貴男は義妹と仲良くすればいいわ。
克全
ファンタジー
「カクヨム」と「小説家になろう」にも投稿しています。
11月9日「カクヨム」恋愛日間ランキング15位
11月11日「カクヨム」恋愛週間ランキング22位
11月11日「カクヨム」恋愛月間ランキング71位
11月4日「小説家になろう」恋愛異世界転生/転移恋愛日間78位
兄がやらかしてくれました 何をやってくれてんの!?
志位斗 茂家波
ファンタジー
モッチ王国の第2王子であった僕は、将来の国王は兄になると思って、王弟となるための勉学に励んでいた。
そんなある日、兄の卒業式があり、祝うために家族の枠で出席したのだが‥‥‥婚約破棄?
え、なにをやってんの兄よ!?
…‥‥月に1度ぐらいでやりたくなる婚約破棄物。
今回は悪役令嬢でも、ヒロインでもない視点です。
※ご指摘により、少々追加ですが、名前の呼び方などの決まりはゆるめです。そのあたりは稚拙な部分もあるので、どうかご理解いただけるようにお願いしマス。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる