26 / 93
捨てられた王女
帰還
しおりを挟む
襲撃から時間は流れ、朝日が昇りだした。マリーは、眼を覚ますと、周りを見回した。なんとなく見覚えのあるようなないような光景だ。
「そうだった。先生のテントで泊まってたんだった」
昨日は、大きな出来事が多くあったため、起き抜けに記憶が混乱していた。
マリーは布団から抜け出して、テントの外に出る。外には、朝靄が出ていた。周りを見回していると、パチッ、バチッ、と焚き火の音がする。そちらに目を向けると、カレナとネルロが椅子に腰掛けていた。
「先生、ネルロさん」
マリーが声を掛けても、二人は返事をしない。一晩中、見張りをしていたから、寝てしまったのかと思ったマリーは、二人を起こしに近寄った。
「先生、ネルロさん。ここで寝たままだと風邪を引いてしまいますよ」
マリーが二人の肩を揺すると、二人は、椅子から崩れ落ちた。
「!?」
マリーは、驚いて少し後退った。しかし、すぐに二人の傍によって、二人の肩を揺らす。
「先生! ネルロさん!」
二人は、返事をしない。それどころか、息をしていなかった。
「嘘……」
マリーは、焚き火の周りや二人の遺体を確認するが、凶器や外傷は見当たらない。
「な、なんで……?」
マリーは狼狽えて、頭が真っ白になってしまった。少しの間、何も行動出来なかった。
「皆は……?」
マリーは、他の皆の事を考えて、すぐにテントに戻った。中に入ると、皆、寝ていた……カレナ達のように。
「リンくん! アイリ! セレナ! リリー!」
皆を揺すって起こそうとするが、全く起きる気配がない。
「コハク! アルくん!」
全員、息が止まっていた。カレナ達同様に、外傷は一切ない。
「…毒? でも、私も皆と同じものを食べてたし……魔法? でも、何で私は無事なの? 殺すなら、真っ先に私を狙うはずでしょ……」
マリーの頭の中は、ぐちゃぐちゃになっていった。自分以外の皆が死んでしまった。全く予想していなかった自体に考えが纏まらない。
「なんで……? 皆が死んでいるの?」
マリーが混乱していると、テントの入り口が開いた。
「!?」
マリーがそちらを向くと、そこにいたのは、全身を黒色で統一した男だった。顔すらも黒色のマスクで隠しているが体つきが男だった。
「『剣舞《ソードダンス》・独奏《ソロ》』!」
マリーが剣を操って攻撃しようとする。しかし、マリーの剣が言う事を聞かない。
「なんで!?」
どれだけマリーが命令を出してもうんともすんとも言わない。マリーが焦っている内に、黒ずくめの男が目の前に来ていた。
「うっ……『風刃《ウィンドカッター》』!」
風の刃を撃つが、男は剣で打ち消した。
「嘘……」
男の持っている武器は、魔法耐性の高い剣だった。マリーの使える魔法では、太刀打ち出来ない。そういう相手のための剣舞なのだが、何故か使う事が出来ない。
「来ないで……来ないでよ!」
マリーは、でたらめに魔法を撃っていく。風の弾、水の弾、火の刃、多種多様の魔法を撃ち続ける。その全てを、男は片っ端から斬り裂いていく。マリーは、自分の剣を掴み振ろうとするが、そもそも持ち上がらない。
「なんでよ! なんで持ち上がらないの!」
剣を持ち上げようと藻掻いたが、剣は全く持ち上がらない。為す術がなくなり、マリーの戦意はなくなってしまった。男の持つ剣がマリーに迫る。
「申し訳ありません」
マリーは、剣が自分の首を刎ねたのを実感した。首のない自分の身体が見える。不思議と痛みはなかった。消えゆく意識の中、マリーはいろんな事を考えられた。
(お母さん、ごめんなさい。もっと一緒にいたかったな。コハクもアルくんもリリーもセレナもアイリもリンくんも先生もネルロさんも、ごめんなさい。私のせいで巻き込んじゃって……)
考えたことは、申し訳ないという気持ちばかりだった。だが、最後に考えたことは、それとは違うことだった。
(あの人、なんで「申し訳ありません」なんて言ったんだろう?)
そして、マリーの意識は途絶えた。
────────────────────────
「……ー!」
暗闇の中で何故か声が聞こえた。
「…リー!」
自分は死んだはずなのに、声が聞こえる。その事に違和感を覚えた。
「…………マリー!!」
「はっ!」
目の前にコハクの顔があった。
「えっ?」
「マリー! 大丈夫!?」
周りには、コハクの他にもアルやリリーの姿もある。コハク達は、全員心配そうな顔をしている。
「マリーさん! 大丈夫ですか!?」
テントの外から、カレナが駆け込んできた。その後ろから、アイリとネルロも続く。どうやら、アイリが、二人を呼びに行っていたみたいだ。
「コハク? アルくん達も先生達も生きてる?」
「何を言ってるの? 皆、死んでなんかいないよ。それより、ものすごく魘されていたけど、大丈夫?」
コハクは心配そうにマリーに訊く。
「うん、大丈夫」
マリーは、コハクの手を借りて立ち上がった。
「ちょっと、嫌な夢を見ただけだよ」
「そう? ならいいけど」
コハクは、マリーを連れて外に出る。リリー達も後に続く。その様子を、アルはずっと見ていた。
「気になる?」
いつの間にか、アルの隣にはリンが立っていた。
「ああ、嫌な夢を見たと言うが、あそこまで魘されるものか?」
「人によると思うよ。マリーさんにとって、本当に嫌な夢だったんじゃないかな」
「そうだと良いんだがな」
アルとリンも一緒にテントを出た。
「アルくん! リンくん! もう、ご飯出来てるって!」
焚き火の近くでマリーが手を振りながら、アル達を呼んでいる。
「はぁ……人の気も知らないで……」
「元気でいいんじゃない?」
「まぁ、そうだな」
アルが苦笑いしながらも焚き火の近くに行き、マリーの隣に座る。
「本当になんともないんだな?」
「うん、大丈夫だよ。心配してくれてありがとう」
マリーとアルが互いに微笑み合う。そうして、朝ご飯を食べると、馬車の音が聞こえてきた。
「来たようですね。皆さん、帰りの準備をしてください」
『はい』
カレナのかけ声で、皆が動き出す。自分達の荷物の確認、焚き火の処理と順番にこなしていく。
「『起動《ブート》・収縮《コントラクション》』」
カレナが、テントに手を当てて唱えると、ひとりでにテントが畳まれ縮んでいく。最終的に、人の腕の大きさと同じくらいになった。
「やっぱり、収縮は便利だね」
マリーは、火の片付けをしながらコハクに話しかける。
「そうだけど、あれって結構高度な技術なんでしょ?」
「うん。畳まれるパターンを作って、その通りに畳まれるように、魔法陣を刻まなきゃいけないし、少しのずれも許されないからね」
「聞くだけで難しそう」
「そうだね。今年中には出来るようになりたいな。最終的には、そのままの形で収縮できるようになるみたいだし」
目を輝かして言うマリーを、コハクは苦笑いで見る。魔道具のこととなるといつもこうなので、コハクも慣れっこだ。
「片付けは終わりましたね。では、馬車に乗ってください」
『はい』
皆で馬車に乗る。ネルロが加わった事で、行きよりも一人増えたが、広々とした馬車なので気にならない。帰りも、行きと同じくカードゲームで遊んだ。相も変わらず、リリーとカレナは、負け続きになり、半べそをかいていた。
帰りの馬車に対しての襲撃は起こらなかった。ゲームをしながらも警戒していたアル達は、拍子抜けしてしまった。
「襲撃が無くて良かったな」
「そうだね。昨夜の襲撃で倒し終わったって感じかな」
「さすがに、王都に入れば襲撃も無いだろうからな。ひとまず安心して良いだろう」
馬車が王都に入った事で、皆の緊張が完全にほぐれた。馬車は、そのまま学院まで進んでいった。
「皆さんお疲れ様でした。今日はこれで解散になります」
「先生、今回の事は、学院には……」
「はい。話します。話せる範囲内になりますが」
カレナは、今回の異常事態を学院に報告するつもりでいる。しかし、襲撃の目的などは話さないつもりだ。王族の関与など話しても信用されないはずだからだ。
「マリー!」
学院の校舎から、カーリーが歩いてきた。
「お母さん!」
マリーはカーリーの元へ走って行き、飛びついた。カーリーは難なく受け止める。
「無事でよかったさね。でも、えらくボロボロだね」
「えっとね、実は……」
マリーは、野外演習であった事をカーリーに話した。マリーが寝ている間に起きた事は、コハクとアルで補足した。
「ちっ! あの腐れ外道め!」
ぶち切れたカーリーが、怒りの形相になったが、少しすると落ち着いた。
「それで、証拠は掴んでいないのかい?」
「はい、襲撃者には逃げられましたから」
カーリーの質問に、アルが答える。
「そうかい。それだと、追求は無理そうだね」
「追求って事は、犯人を知っていますの?」
リリーが、少し緊張してカーリーに訊く。
「カストルの坊ちゃんは話していないのかい?」
「ただの予測でしか無いので」
「なるほど、そこのお姫さんは聞く覚悟があるかい?」
カーリーが、リリーを真っ直ぐ見ながら訊く。リリーは、それだけで少し気圧されてしまったが、深呼吸して平静を取り戻す。
「はい。マリーさんのピンチなんですもの。その覚悟はあります!」
「そうかい。なら、ここにいる全員、家に来るといいさね。今回の襲撃の真実を一部聞かせよう」
マリー、コハク、アル以外の全員がたじろぐ。だが、この場から去ろうとする者は一人もいなかった。
「そうだった。先生のテントで泊まってたんだった」
昨日は、大きな出来事が多くあったため、起き抜けに記憶が混乱していた。
マリーは布団から抜け出して、テントの外に出る。外には、朝靄が出ていた。周りを見回していると、パチッ、バチッ、と焚き火の音がする。そちらに目を向けると、カレナとネルロが椅子に腰掛けていた。
「先生、ネルロさん」
マリーが声を掛けても、二人は返事をしない。一晩中、見張りをしていたから、寝てしまったのかと思ったマリーは、二人を起こしに近寄った。
「先生、ネルロさん。ここで寝たままだと風邪を引いてしまいますよ」
マリーが二人の肩を揺すると、二人は、椅子から崩れ落ちた。
「!?」
マリーは、驚いて少し後退った。しかし、すぐに二人の傍によって、二人の肩を揺らす。
「先生! ネルロさん!」
二人は、返事をしない。それどころか、息をしていなかった。
「嘘……」
マリーは、焚き火の周りや二人の遺体を確認するが、凶器や外傷は見当たらない。
「な、なんで……?」
マリーは狼狽えて、頭が真っ白になってしまった。少しの間、何も行動出来なかった。
「皆は……?」
マリーは、他の皆の事を考えて、すぐにテントに戻った。中に入ると、皆、寝ていた……カレナ達のように。
「リンくん! アイリ! セレナ! リリー!」
皆を揺すって起こそうとするが、全く起きる気配がない。
「コハク! アルくん!」
全員、息が止まっていた。カレナ達同様に、外傷は一切ない。
「…毒? でも、私も皆と同じものを食べてたし……魔法? でも、何で私は無事なの? 殺すなら、真っ先に私を狙うはずでしょ……」
マリーの頭の中は、ぐちゃぐちゃになっていった。自分以外の皆が死んでしまった。全く予想していなかった自体に考えが纏まらない。
「なんで……? 皆が死んでいるの?」
マリーが混乱していると、テントの入り口が開いた。
「!?」
マリーがそちらを向くと、そこにいたのは、全身を黒色で統一した男だった。顔すらも黒色のマスクで隠しているが体つきが男だった。
「『剣舞《ソードダンス》・独奏《ソロ》』!」
マリーが剣を操って攻撃しようとする。しかし、マリーの剣が言う事を聞かない。
「なんで!?」
どれだけマリーが命令を出してもうんともすんとも言わない。マリーが焦っている内に、黒ずくめの男が目の前に来ていた。
「うっ……『風刃《ウィンドカッター》』!」
風の刃を撃つが、男は剣で打ち消した。
「嘘……」
男の持っている武器は、魔法耐性の高い剣だった。マリーの使える魔法では、太刀打ち出来ない。そういう相手のための剣舞なのだが、何故か使う事が出来ない。
「来ないで……来ないでよ!」
マリーは、でたらめに魔法を撃っていく。風の弾、水の弾、火の刃、多種多様の魔法を撃ち続ける。その全てを、男は片っ端から斬り裂いていく。マリーは、自分の剣を掴み振ろうとするが、そもそも持ち上がらない。
「なんでよ! なんで持ち上がらないの!」
剣を持ち上げようと藻掻いたが、剣は全く持ち上がらない。為す術がなくなり、マリーの戦意はなくなってしまった。男の持つ剣がマリーに迫る。
「申し訳ありません」
マリーは、剣が自分の首を刎ねたのを実感した。首のない自分の身体が見える。不思議と痛みはなかった。消えゆく意識の中、マリーはいろんな事を考えられた。
(お母さん、ごめんなさい。もっと一緒にいたかったな。コハクもアルくんもリリーもセレナもアイリもリンくんも先生もネルロさんも、ごめんなさい。私のせいで巻き込んじゃって……)
考えたことは、申し訳ないという気持ちばかりだった。だが、最後に考えたことは、それとは違うことだった。
(あの人、なんで「申し訳ありません」なんて言ったんだろう?)
そして、マリーの意識は途絶えた。
────────────────────────
「……ー!」
暗闇の中で何故か声が聞こえた。
「…リー!」
自分は死んだはずなのに、声が聞こえる。その事に違和感を覚えた。
「…………マリー!!」
「はっ!」
目の前にコハクの顔があった。
「えっ?」
「マリー! 大丈夫!?」
周りには、コハクの他にもアルやリリーの姿もある。コハク達は、全員心配そうな顔をしている。
「マリーさん! 大丈夫ですか!?」
テントの外から、カレナが駆け込んできた。その後ろから、アイリとネルロも続く。どうやら、アイリが、二人を呼びに行っていたみたいだ。
「コハク? アルくん達も先生達も生きてる?」
「何を言ってるの? 皆、死んでなんかいないよ。それより、ものすごく魘されていたけど、大丈夫?」
コハクは心配そうにマリーに訊く。
「うん、大丈夫」
マリーは、コハクの手を借りて立ち上がった。
「ちょっと、嫌な夢を見ただけだよ」
「そう? ならいいけど」
コハクは、マリーを連れて外に出る。リリー達も後に続く。その様子を、アルはずっと見ていた。
「気になる?」
いつの間にか、アルの隣にはリンが立っていた。
「ああ、嫌な夢を見たと言うが、あそこまで魘されるものか?」
「人によると思うよ。マリーさんにとって、本当に嫌な夢だったんじゃないかな」
「そうだと良いんだがな」
アルとリンも一緒にテントを出た。
「アルくん! リンくん! もう、ご飯出来てるって!」
焚き火の近くでマリーが手を振りながら、アル達を呼んでいる。
「はぁ……人の気も知らないで……」
「元気でいいんじゃない?」
「まぁ、そうだな」
アルが苦笑いしながらも焚き火の近くに行き、マリーの隣に座る。
「本当になんともないんだな?」
「うん、大丈夫だよ。心配してくれてありがとう」
マリーとアルが互いに微笑み合う。そうして、朝ご飯を食べると、馬車の音が聞こえてきた。
「来たようですね。皆さん、帰りの準備をしてください」
『はい』
カレナのかけ声で、皆が動き出す。自分達の荷物の確認、焚き火の処理と順番にこなしていく。
「『起動《ブート》・収縮《コントラクション》』」
カレナが、テントに手を当てて唱えると、ひとりでにテントが畳まれ縮んでいく。最終的に、人の腕の大きさと同じくらいになった。
「やっぱり、収縮は便利だね」
マリーは、火の片付けをしながらコハクに話しかける。
「そうだけど、あれって結構高度な技術なんでしょ?」
「うん。畳まれるパターンを作って、その通りに畳まれるように、魔法陣を刻まなきゃいけないし、少しのずれも許されないからね」
「聞くだけで難しそう」
「そうだね。今年中には出来るようになりたいな。最終的には、そのままの形で収縮できるようになるみたいだし」
目を輝かして言うマリーを、コハクは苦笑いで見る。魔道具のこととなるといつもこうなので、コハクも慣れっこだ。
「片付けは終わりましたね。では、馬車に乗ってください」
『はい』
皆で馬車に乗る。ネルロが加わった事で、行きよりも一人増えたが、広々とした馬車なので気にならない。帰りも、行きと同じくカードゲームで遊んだ。相も変わらず、リリーとカレナは、負け続きになり、半べそをかいていた。
帰りの馬車に対しての襲撃は起こらなかった。ゲームをしながらも警戒していたアル達は、拍子抜けしてしまった。
「襲撃が無くて良かったな」
「そうだね。昨夜の襲撃で倒し終わったって感じかな」
「さすがに、王都に入れば襲撃も無いだろうからな。ひとまず安心して良いだろう」
馬車が王都に入った事で、皆の緊張が完全にほぐれた。馬車は、そのまま学院まで進んでいった。
「皆さんお疲れ様でした。今日はこれで解散になります」
「先生、今回の事は、学院には……」
「はい。話します。話せる範囲内になりますが」
カレナは、今回の異常事態を学院に報告するつもりでいる。しかし、襲撃の目的などは話さないつもりだ。王族の関与など話しても信用されないはずだからだ。
「マリー!」
学院の校舎から、カーリーが歩いてきた。
「お母さん!」
マリーはカーリーの元へ走って行き、飛びついた。カーリーは難なく受け止める。
「無事でよかったさね。でも、えらくボロボロだね」
「えっとね、実は……」
マリーは、野外演習であった事をカーリーに話した。マリーが寝ている間に起きた事は、コハクとアルで補足した。
「ちっ! あの腐れ外道め!」
ぶち切れたカーリーが、怒りの形相になったが、少しすると落ち着いた。
「それで、証拠は掴んでいないのかい?」
「はい、襲撃者には逃げられましたから」
カーリーの質問に、アルが答える。
「そうかい。それだと、追求は無理そうだね」
「追求って事は、犯人を知っていますの?」
リリーが、少し緊張してカーリーに訊く。
「カストルの坊ちゃんは話していないのかい?」
「ただの予測でしか無いので」
「なるほど、そこのお姫さんは聞く覚悟があるかい?」
カーリーが、リリーを真っ直ぐ見ながら訊く。リリーは、それだけで少し気圧されてしまったが、深呼吸して平静を取り戻す。
「はい。マリーさんのピンチなんですもの。その覚悟はあります!」
「そうかい。なら、ここにいる全員、家に来るといいさね。今回の襲撃の真実を一部聞かせよう」
マリー、コハク、アル以外の全員がたじろぐ。だが、この場から去ろうとする者は一人もいなかった。
10
お気に入りに追加
950
あなたにおすすめの小説
【コミカライズ2月28日引き下げ予定】実は白い結婚でしたの。元悪役令嬢は未亡人になったので今度こそ推しを見守りたい。
氷雨そら
恋愛
悪役令嬢だと気がついたのは、断罪直後。
私は、五十も年上の辺境伯に嫁いだのだった。
「でも、白い結婚だったのよね……」
奥様を愛していた辺境伯に、孫のように可愛がられた私は、彼の亡き後、王都へと戻ってきていた。
全ては、乙女ゲームの推しを遠くから眺めるため。
一途な年下枠ヒーローに、元悪役令嬢は溺愛される。
断罪に引き続き、私に拒否権はない……たぶん。
旦那様、前世の記憶を取り戻したので離縁させて頂きます
結城芙由奈@2/28コミカライズ発売
恋愛
【前世の記憶が戻ったので、貴方はもう用済みです】
ある日突然私は前世の記憶を取り戻し、今自分が置かれている結婚生活がとても理不尽な事に気が付いた。こんな夫ならもういらない。前世の知識を活用すれば、この世界でもきっと女1人で生きていけるはず。そして私はクズ夫に離婚届を突きつけた―。
絶対婚約いたしません。させられました。案の定、婚約破棄されました
toyjoy11
ファンタジー
婚約破棄ものではあるのだけど、どちらかと言うと反乱もの。
残酷シーンが多く含まれます。
誰も高位貴族が婚約者になりたがらない第一王子と婚約者になったミルフィーユ・レモナンド侯爵令嬢。
両親に
「絶対アレと婚約しません。もしも、させるんでしたら、私は、クーデターを起こしてやります。」
と宣言した彼女は有言実行をするのだった。
一応、転生者ではあるものの元10歳児。チートはありません。
4/5 21時完結予定。

いっとう愚かで、惨めで、哀れな末路を辿るはずだった令嬢の矜持
空月
ファンタジー
古くからの名家、貴き血を継ぐローゼンベルグ家――その末子、一人娘として生まれたカトレア・ローゼンベルグは、幼い頃からの婚約者に婚約破棄され、遠方の別荘へと療養の名目で送られた。
その道中に惨めに死ぬはずだった未来を、突然現れた『バグ』によって回避して、ただの『カトレア』として生きていく話。
※悪役令嬢で婚約破棄物ですが、ざまぁもスッキリもありません。
※以前投稿していた「いっとう愚かで惨めで哀れだった令嬢の果て」改稿版です。文章量が1.5倍くらいに増えています。

婚約破棄されて辺境へ追放されました。でもステータスがほぼMAXだったので平気です!スローライフを楽しむぞっ♪
naturalsoft
恋愛
シオン・スカーレット公爵令嬢は転生者であった。夢だった剣と魔法の世界に転生し、剣の鍛錬と魔法の鍛錬と勉強をずっとしており、攻略者の好感度を上げなかったため、婚約破棄されました。
「あれ?ここって乙女ゲーの世界だったの?」
まっ、いいかっ!
持ち前の能天気さとポジティブ思考で、辺境へ追放されても元気に頑張って生きてます!
婚約破棄してたった今処刑した悪役令嬢が前世の幼馴染兼恋人だと気づいてしまった。
風和ふわ
恋愛
タイトル通り。連載の気分転換に執筆しました。
※なろう、アルファポリス、カクヨム、エブリスタ、pixivに投稿しています。

出来損ないと呼ばれた伯爵令嬢は出来損ないを望む
家具屋ふふみに
ファンタジー
この世界には魔法が存在する。
そして生まれ持つ適性がある属性しか使えない。
その属性は主に6つ。
火・水・風・土・雷・そして……無。
クーリアは伯爵令嬢として生まれた。
貴族は生まれながらに魔力、そして属性の適性が多いとされている。
そんな中で、クーリアは無属性の適性しかなかった。
無属性しか扱えない者は『白』と呼ばれる。
その呼び名は貴族にとって屈辱でしかない。
だからクーリアは出来損ないと呼ばれた。
そして彼女はその通りの出来損ない……ではなかった。
これは彼女の本気を引き出したい彼女の周りの人達と、絶対に本気を出したくない彼女との攻防を描いた、そんな物語。
そしてクーリアは、自身に隠された秘密を知る……そんなお話。
設定揺らぎまくりで安定しないかもしれませんが、そういうものだと納得してくださいm(_ _)m
※←このマークがある話は大体一人称。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる