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第三章 大規模調査
階層の特性
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笛の音を聞いた私達が、急いで階層の入口に戻ると、既にアルビオ殿下やライネルさん達が集まっていた。どうやら、私達が最後に着いたらしい。
「すみません! お待たせしました!」
「いや、構わない。ちゃんと戻ってこられたようで安心した。全員揃ったところで報告がある。頼む」
アルビオ殿下がそう言うと、アルビオ殿下の部下の一人が前に出る。どうやら、この人が笛を鳴らしたみたい。
「我々が向かった先に、大きな毒溜まりを見つけました。その周囲では、毒の瘴気も発生していました」
この報告に、私達の顔が強張る。私とサリアの意見争いは、サリアに軍配が上がった。私の認識が甘かった感じだ。新緑の森の新階層でも、人を阻む特性が存在した。ただ、熔岩地帯と比べるとまだ対処のしようがある。
「つまり、この暗がりとそれに溶け込む魔物、さらには、点在するであろう毒溜まりと瘴気が、ここからの階層の特徴という事か。瘴気の広がり方によっては、攻略が出来ないな。この中に、瘴気を晴らす魔法が使える者はいるか?」
アルビオ殿下が皆を見回しながら訊く。すると、サリーさんが手を上げた。
「使えることは使えるのですが、あまり効果範囲と効果時間は低いです」
「となると、大人数での攻略には向かないな。ここで死人を出すわけにもいかない。今回は、これで撤退だな」
アルビオ殿下は、眉を寄せながらそう言った。本来なら、もう少し探索を続けたいんだと思う。だけど、この感じだと死者が続出するから、戻るしかない。
ここの攻略には、それ相応の準備が必要だ。正直、私にはどんな準備が必要か分からないけど。
「他のダンジョンがどうなっているか分からないが、基本的に普通には攻略出来ないだろうな。また、帰って報告を待つしかないか……」
せっかくここまで来たのに、収穫が少なかった。
アルビオ殿下は、同時多発スタンピードの原因が分からなかった以上、それによって引き起こされたダンジョンの階層更新を突き詰めて調査するつもりだったのだろう。
だけど、毒の瘴気という壁が立ちはだかっているので、進もうにも進めない。今回、これを見つけた部下の方は、気が付いた瞬間にすぐに引き返してきたので、被害無しで済んだけど、下手をすれば毒に犯されて死んでいたかもしれない。
ミリーさんの魔法で、瘴気を晴らせるけど、その範囲などが狭いため、これまた下手すると誰かしらが死んでしまう。
これらを考えた結果、アルビオ殿下は撤退の指示を出す事にしたみたい。
「瘴気……」
「何か気になるの?」
アルビオ殿下達が帰る準備を始めている時、私は、瘴気という言葉に何かが引っかかっていた。その事で考えていると、キティさんが私の顔を覗きこんでいた。
「はい。瘴気って言葉を、どこか聞いたような気がするんですよ。全然思い出せないんですけど……」
「私に心当たりがないから、私が関わっていないところで聞いたんじゃない? それなら、ある程度まで絞れると思うけど」
サリアは、瘴気という言葉に聞き覚えがなかったみたい。となると、サリアがいない時に聞いているということ。それなら学校ではない。さらに言えば、ギルドに入ってからでもない。なら、残っているのは……
「お母さん……?」
「おばさんから聞いたの?」
「うん。ちょっと思い出してきた。後、おばさんって言うと、お母さんが怒るよ?」
「あっ……忘れてた……」
お母さんは、サリアにおばさんと呼ばれる度に、「おばさんはやめてね」と怖い笑顔で言っていた。サリアは、その事を思い出して青い顔をしていた。余程怖かったのだろう。
ただ、サリアが聞き手になってくれたおかげで、少し思い出してきた。
「アルビオ殿下、少しお話があります」
「何だ?」
私が呼び掛けると、アルビオ殿下が、私達の方に歩いてきた。
「私も瘴気を晴らせるかもしれません」
「アイリスも……?」
「はい。私のスキルである【剣姫】には、浄化の力が含まれているみたいなんです。お母さんが言っていたので、確かだと思います」
「そうか。確かに、姫系統の最上位スキルは、浄化の力が含まれると聞くな」
アルビオ殿下も、私が話した内容を知っていたみたい。どちらかと言うと、私の話を聞いて思い出したって感じだけど。最上位スキルとして有名ではあるけど、その中身まで知られているわけではない。これを知っていたのは、アルビオ殿下だからだろう。
「それで、スキルの中に広範囲を浄化する技があったんです。これなら、少しでも進む事が出来ると思いますよ」
「ふむ……正確な範囲は?」
「ええっと……使ってみないと分かりません。やってみても良いですか?」
「ああ、それでどうするか、改めて決めよう」
私は、技を使うために雪白を抜く。今から使うのは、お母さんに教わった技で、お母さん自身もあまり使い道はなかったと言っていた気がする。でも、よく家で私が見たいって我が儘を言って、やって貰ったんじゃなかったかな。
「『グロウ・サンシャイン』」
私が雪白を頭上に掲げると、雪白の先端から光の球が放たれる。私達の頭上二メートル程の高さまで打ち上がった光の球は、私の周囲百メートル以上に、光の波を放っていく。その波は、浄化の効力を伴っている。
「これは、あそこから動かないのか?」
「いえ、私の頭上に常にあるはずなので、私を中心に浄化はされていくはずです」
「つまり、アイリスを中心にして移動すれば、瘴気の影響を受けないということか。効果時間は?」
「私が魔力を注いでいれば、ずっと効果はあるはずです。ですが、その間、私は別の技を使えません。ただの剣技でしか戦えなくなります」
【剣姫】や【槍姫】の技は、光などを操り、威力を高めている。その光を広範囲の浄化につぎ込んでいるので、剣や槍に光を纏わせる事は出来ない。
「どのくらいの消費量なんだ?」
「この分だと、五時間程で魔力が尽きるかと」
「五時間も保つのか……」
私が思っていたよりも、『グロウ・サンシャイン』の消費魔力は少なかった。私が成長したのか、そもそも消費魔力が少ないのかは分からないけど、ここに来て、かなり都合が良い。
「アイリス。すまないが、頼んでも良いか?」
「はい! 任せてください!」
「予定変更だ! アイリスを中心として、ここから先を探索する! 決して、アイリスから離れすぎるな!! 良いな!?」
『はっ!!』
こうして、一時は中断しかけた未知の階層の探索が再開する事になった。この探索は、新しく出来たであろう最下層を目指すものだ。そうして、最下層まで調べていけば、更なる変化が分かるかもしれない。
どんなに些細な事でも、情報が欲しいのが現状なので、皆も反対する事はなかった。
「アイリス、本当に大丈夫?」
キティさんが私を心配してそう訊いてきた。私の消費魔力に関しての事だと思う。
「大丈夫です。ちゃんと無理はしない程度の申告をしましたから」
実際は、五時間以上もいけない事はない。ただ、それ以降はどこまで行けるか未知数だから、確実にいけるであろう五時間と申告しておいたのだ。
「リリアの言いつけを守ってる」
「ふふん。偉いでしょう。ちゃんと約束を守って、自分に出来る範囲の事をするようにしているんですよ」
「ん。偉い偉い」
キティさんは背伸びして、私の頭を撫でる。たったそれだけの事なのに、周囲から凄く視線が集まった。
「何で、こんなに見られるんでしょうか?」
「アイリスが可愛いから?」
「さすがに、それはないと思いますけど……」
そんな風に話していると、アルビオ殿下が声を張り上げた。
「準備は整った! ここから真っ直ぐ最下層を目指す! 行くぞ!!」
『はっ!』
私達は、新しい階層を進んで行く。そして、その頭上には、煌々と輝く光の球が浮かんでいた。
「すみません! お待たせしました!」
「いや、構わない。ちゃんと戻ってこられたようで安心した。全員揃ったところで報告がある。頼む」
アルビオ殿下がそう言うと、アルビオ殿下の部下の一人が前に出る。どうやら、この人が笛を鳴らしたみたい。
「我々が向かった先に、大きな毒溜まりを見つけました。その周囲では、毒の瘴気も発生していました」
この報告に、私達の顔が強張る。私とサリアの意見争いは、サリアに軍配が上がった。私の認識が甘かった感じだ。新緑の森の新階層でも、人を阻む特性が存在した。ただ、熔岩地帯と比べるとまだ対処のしようがある。
「つまり、この暗がりとそれに溶け込む魔物、さらには、点在するであろう毒溜まりと瘴気が、ここからの階層の特徴という事か。瘴気の広がり方によっては、攻略が出来ないな。この中に、瘴気を晴らす魔法が使える者はいるか?」
アルビオ殿下が皆を見回しながら訊く。すると、サリーさんが手を上げた。
「使えることは使えるのですが、あまり効果範囲と効果時間は低いです」
「となると、大人数での攻略には向かないな。ここで死人を出すわけにもいかない。今回は、これで撤退だな」
アルビオ殿下は、眉を寄せながらそう言った。本来なら、もう少し探索を続けたいんだと思う。だけど、この感じだと死者が続出するから、戻るしかない。
ここの攻略には、それ相応の準備が必要だ。正直、私にはどんな準備が必要か分からないけど。
「他のダンジョンがどうなっているか分からないが、基本的に普通には攻略出来ないだろうな。また、帰って報告を待つしかないか……」
せっかくここまで来たのに、収穫が少なかった。
アルビオ殿下は、同時多発スタンピードの原因が分からなかった以上、それによって引き起こされたダンジョンの階層更新を突き詰めて調査するつもりだったのだろう。
だけど、毒の瘴気という壁が立ちはだかっているので、進もうにも進めない。今回、これを見つけた部下の方は、気が付いた瞬間にすぐに引き返してきたので、被害無しで済んだけど、下手をすれば毒に犯されて死んでいたかもしれない。
ミリーさんの魔法で、瘴気を晴らせるけど、その範囲などが狭いため、これまた下手すると誰かしらが死んでしまう。
これらを考えた結果、アルビオ殿下は撤退の指示を出す事にしたみたい。
「瘴気……」
「何か気になるの?」
アルビオ殿下達が帰る準備を始めている時、私は、瘴気という言葉に何かが引っかかっていた。その事で考えていると、キティさんが私の顔を覗きこんでいた。
「はい。瘴気って言葉を、どこか聞いたような気がするんですよ。全然思い出せないんですけど……」
「私に心当たりがないから、私が関わっていないところで聞いたんじゃない? それなら、ある程度まで絞れると思うけど」
サリアは、瘴気という言葉に聞き覚えがなかったみたい。となると、サリアがいない時に聞いているということ。それなら学校ではない。さらに言えば、ギルドに入ってからでもない。なら、残っているのは……
「お母さん……?」
「おばさんから聞いたの?」
「うん。ちょっと思い出してきた。後、おばさんって言うと、お母さんが怒るよ?」
「あっ……忘れてた……」
お母さんは、サリアにおばさんと呼ばれる度に、「おばさんはやめてね」と怖い笑顔で言っていた。サリアは、その事を思い出して青い顔をしていた。余程怖かったのだろう。
ただ、サリアが聞き手になってくれたおかげで、少し思い出してきた。
「アルビオ殿下、少しお話があります」
「何だ?」
私が呼び掛けると、アルビオ殿下が、私達の方に歩いてきた。
「私も瘴気を晴らせるかもしれません」
「アイリスも……?」
「はい。私のスキルである【剣姫】には、浄化の力が含まれているみたいなんです。お母さんが言っていたので、確かだと思います」
「そうか。確かに、姫系統の最上位スキルは、浄化の力が含まれると聞くな」
アルビオ殿下も、私が話した内容を知っていたみたい。どちらかと言うと、私の話を聞いて思い出したって感じだけど。最上位スキルとして有名ではあるけど、その中身まで知られているわけではない。これを知っていたのは、アルビオ殿下だからだろう。
「それで、スキルの中に広範囲を浄化する技があったんです。これなら、少しでも進む事が出来ると思いますよ」
「ふむ……正確な範囲は?」
「ええっと……使ってみないと分かりません。やってみても良いですか?」
「ああ、それでどうするか、改めて決めよう」
私は、技を使うために雪白を抜く。今から使うのは、お母さんに教わった技で、お母さん自身もあまり使い道はなかったと言っていた気がする。でも、よく家で私が見たいって我が儘を言って、やって貰ったんじゃなかったかな。
「『グロウ・サンシャイン』」
私が雪白を頭上に掲げると、雪白の先端から光の球が放たれる。私達の頭上二メートル程の高さまで打ち上がった光の球は、私の周囲百メートル以上に、光の波を放っていく。その波は、浄化の効力を伴っている。
「これは、あそこから動かないのか?」
「いえ、私の頭上に常にあるはずなので、私を中心に浄化はされていくはずです」
「つまり、アイリスを中心にして移動すれば、瘴気の影響を受けないということか。効果時間は?」
「私が魔力を注いでいれば、ずっと効果はあるはずです。ですが、その間、私は別の技を使えません。ただの剣技でしか戦えなくなります」
【剣姫】や【槍姫】の技は、光などを操り、威力を高めている。その光を広範囲の浄化につぎ込んでいるので、剣や槍に光を纏わせる事は出来ない。
「どのくらいの消費量なんだ?」
「この分だと、五時間程で魔力が尽きるかと」
「五時間も保つのか……」
私が思っていたよりも、『グロウ・サンシャイン』の消費魔力は少なかった。私が成長したのか、そもそも消費魔力が少ないのかは分からないけど、ここに来て、かなり都合が良い。
「アイリス。すまないが、頼んでも良いか?」
「はい! 任せてください!」
「予定変更だ! アイリスを中心として、ここから先を探索する! 決して、アイリスから離れすぎるな!! 良いな!?」
『はっ!!』
こうして、一時は中断しかけた未知の階層の探索が再開する事になった。この探索は、新しく出来たであろう最下層を目指すものだ。そうして、最下層まで調べていけば、更なる変化が分かるかもしれない。
どんなに些細な事でも、情報が欲しいのが現状なので、皆も反対する事はなかった。
「アイリス、本当に大丈夫?」
キティさんが私を心配してそう訊いてきた。私の消費魔力に関しての事だと思う。
「大丈夫です。ちゃんと無理はしない程度の申告をしましたから」
実際は、五時間以上もいけない事はない。ただ、それ以降はどこまで行けるか未知数だから、確実にいけるであろう五時間と申告しておいたのだ。
「リリアの言いつけを守ってる」
「ふふん。偉いでしょう。ちゃんと約束を守って、自分に出来る範囲の事をするようにしているんですよ」
「ん。偉い偉い」
キティさんは背伸びして、私の頭を撫でる。たったそれだけの事なのに、周囲から凄く視線が集まった。
「何で、こんなに見られるんでしょうか?」
「アイリスが可愛いから?」
「さすがに、それはないと思いますけど……」
そんな風に話していると、アルビオ殿下が声を張り上げた。
「準備は整った! ここから真っ直ぐ最下層を目指す! 行くぞ!!」
『はっ!』
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