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世界を楽しむ吸血少女
海図に印された場所
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翌日。今日は、事前に連絡を取って、フレ姉と合流する事になっている。その前に日課を終わらせて、皆の様子を見ていった。ラウネがウキウキで世界樹とアンブロシアの世話をしていたり、マシロとメアが集会場で寄り添って寝ていたり、エアリーがふわふわと空中を漂っていたりと、皆思い思いの方法で過ごしていた。
皆がいつも通りという事を確認出来たので、フレ姉との合流地点であるファーストタウンの広場まで転移する。
ファーストタウンに降り立つと、すぐにフレ姉を見つけた。フレ姉の隣にはゲルダさんもいる。どうやら、フレ姉が連れてきたみたい。
「お待たせ」
「おう。そこまで待ってねぇけどな。久しぶりだな。元気でやってるか?」
「うん。色々と問題が解決したって感じ」
「それなら良かったわ。最近、新しい【吸血】使いが出て来たらしくて、またハクが話題なっていたから」
「あっ、それアカリからも聞きました。アカリエにも私の知り合いかって訊く人が来るって」
「大丈夫か?」
「うん。そこは大丈夫みたいだよ」
そう言うと、フレ姉は少し安心したみたい。また迷惑客になっていないか心配だったのだと思う。まぁ、十分迷惑ではあるけど、危害を加えてこないって部分で言えば、そこまで迷惑じゃないとも言えるのかな。
「それで、例の海図ってのはどれだ?」
「あ、うん。これなんだけど」
フレ姉に海図を渡す。
「なるほど……分からん」
「そっか……」
「まぁ、だから、ゲルダを連れてきたんだけどな」
「えっ、もしかして、ゲルダさん読めるんですか?」
「読めないわよ。でも、このゲームの海図は何度か見たことがあるから、心当たりを教えられると思ったのよ」
さすがに、ゲルダさんも海図を読めはしないみたい。さすがに、海に詳しい人とかじゃないから、当たり前と言えば当たり前だ。でも、ゲーム内で海図を見たことがあるというのはびっくりした。どこにあったのだろう。
「やっぱり、魔法都市にある図書館で見た事があるわね。向こうの方が新しい海図みたいだけど」
「そうなんですか?」
「ええ、ただどちらの海図にも言える事なのだけど、実際の大洋エリアに陸地がないのよね。海に沈んでいる可能性はあるけれど、海底の形で読む必要があるかもしれないわね」
「沈んでいる陸地から調べるって方法は……」
「無理だろうな。そもそもの話、陸地がどこにあったかも分からねぇんだ。そもそも海の深さから調べるのも無理がある」
「そうでもないわよ」
フレ姉の話も最もだなぁっと思いながら聞いていたら、ゲルダさんが否定した。
「その海図が書いてある本に、大洋エリアのどの場所か大体の位置が書かれていたわ。だから、調べる範囲は狭まるはずよ」
「ピンポイントじゃないのか?」
「ええ。エリアを四分割して、どこに該当するかって感じだったわ」
「でも、四分の一になるなら有り難いです。魔導大図書館ですよね。どこのエリアですか?」
「四番目くらいだったかしらね。地図の本棚に一冊だけ海図が混ざっているわ。探してみて」
「はい! じゃあ、いってきます!」
「いってらっしゃい」
「気をつけてな」
二人と別れて、魔法都市に転移する。さっきのやり取り、昔を思い出す。二人が家にいる時に光と遊びに行く際のやり取りが、今みたいな感じだった。そう思うと、二人が付き合っているといっても、昔と全く変わらない。昔から翼さんは姉みたいなものだったって事がよく分かる。
そんなこんなで魔導大図書館に来た私は、すぐに海図のあるエリアに移動する。地道に権限を上げておいて良かった。ゲルダさんが言っていた海図を見つけるのに時間は掛からなかった。地図の本棚から海図を見つけるってだけだったからだ。
「えっと……う~ん……あっ、これか。位置的には、大洋エリアの北東部分か。ここを中心に調べて行けば、何か見つかるかな」
拾った方の海図を見ていると、一つ気になる事があった。
「そういえば、こっちの海図って何も印が付いてないんだよね……」
こういう海図だったら、宝の印があるはず。海賊の地図なら尚更だ。普通に宝の地図だと思っていたけど、重要な部分を見逃していた。
「こういうときは、炙り出しが一番かな」
魔導大図書館から出て、ポートタウンに転移してから、外で【竜王息吹】を使い、【火炎武装】で少量を手に灯す。その火で海図を炙ってみると、×印が浮き出てきた。
「おぉ……炙り出しで正解だった。それじゃあ、宝探しに出発しよっと」
空を飛んで、一気に大洋エリアまで飛ぶ。そして、昨日と同じで、レイン、エアリー、マシロの三人と一緒に海の中へと入っていった。
『この地図の場所を探せば良いの?』
「そうだけど、まずは地形が同じ場所を探すところからかな」
『ふ~ん……あっちだね』
「えっ!? レイン、分かるの!?」
『ここが深くて、ここが浅いくらいしか分からないけど、それが分かったら水がある場所を感知すれば、似たような場所は探せるよ』
「…………」
そういえば、レインは水の広範囲感知が出来るのを忘れていた。海図の水深さえ読めれば、後はレインが地形把握をしてくれる。地上ではエアリーがよくやってくれる事だけど、水中ならレインが出来る。やっぱり、水の中なら何でもレインにお任せだ。
「それじゃあ、お願いね」
『うん。頑張るよ』
レインの案内でそれっぽい地形の場所に移動していく。私も【支配(水)】を持っているけど、レイン程の水の感知は出来ない。せいぜい、自分の周り二十メートルくらい限度かな。それより向こうから水を取ってくる事は出来ても、精密な感知は出来ない。精霊との差がよく分かる。
『ここら辺が似てるかも』
「マシロ、辺り一帯を強く照らして」
『分かったわ』
マシロが一際明るい光で照らす。そこから見える範囲で、周囲の地形を把握していった。
「う~ん……似てるけど、違うみたいだね。他に似てる場所はある?」
『うん。向こうの方』
「それじゃあ、そっちに行こうか。マシロは、その光を維持出来る?」
『勿論』
「それじゃあ、お願い。エアリーは大丈夫?」
『はい。問題ありません』
この中で一番負担が大きいのはエアリーだと思う。だから、エアリーの状態にはちゃんと気を配っておく。そのまま探索を進めていくと、ようやく全く同じ地形の場所を見つける事が出来た。
「よし! ここで間違いない! ありがとう、レイン」
レインの頭を撫でてあげると、嬉しそうにしていた。後は、位置の特定だ。マシロのおかげで、視界は良好なので、特定はある程度やりやすい。
「えっと……ここら辺かな」
【大地武装】で砂の中の異物を探す。すると、箱のような形をしたものが埋まっている事が分かった。ソイル程じゃないけど、ここまで近くなれば私でも分かる。砂を動かして、宝箱を取り出した。宝場は、金属で出来ているけど、あまり腐食していなかった。砂の中にあったからなのかな。
宝箱を開けようとしたけど、どうやら鍵が掛かっているみたい。【解錠】を持っておいて良かった。影で錠の形を把握して、血液で鍵を作り出す。ちゃんと鍵を作り出せたので、そのまま宝箱を開ける。
「おぉ……お?」
中身は、金銀財宝ではなく、一冊の本だった。結構ボロボロだけど、持ち上げても崩れる事はなかった。
「また何か別のクエスト……じゃない。これスキルの本だ。でも、何のスキルが書かれてない。中身を読んでも、スキルは手に入らない。何だこれ?」
手に入れた本は、【???】のスキル本となっている。何のスキルか決まっていないのか、何か条件があるのか分からないけど、使えないなら仕舞っておこう。アイテム欄を開くのも面倒くさいので、血液の中に入れておく。
「さてと、それじゃあ、後は大洋エリア全体を探索しちゃおうか」
『うん』
『ええ』
『はい』
皆と一緒に大洋エリア全体を調べて行った。見つけられたのは、やっぱり宝石とか錆びた剣とかそういう物ばかりで、何かに繋がるものは、さっきの本くらいしかなかった。
次は、新大陸湖畔エリアの探索に移るかな。
皆がいつも通りという事を確認出来たので、フレ姉との合流地点であるファーストタウンの広場まで転移する。
ファーストタウンに降り立つと、すぐにフレ姉を見つけた。フレ姉の隣にはゲルダさんもいる。どうやら、フレ姉が連れてきたみたい。
「お待たせ」
「おう。そこまで待ってねぇけどな。久しぶりだな。元気でやってるか?」
「うん。色々と問題が解決したって感じ」
「それなら良かったわ。最近、新しい【吸血】使いが出て来たらしくて、またハクが話題なっていたから」
「あっ、それアカリからも聞きました。アカリエにも私の知り合いかって訊く人が来るって」
「大丈夫か?」
「うん。そこは大丈夫みたいだよ」
そう言うと、フレ姉は少し安心したみたい。また迷惑客になっていないか心配だったのだと思う。まぁ、十分迷惑ではあるけど、危害を加えてこないって部分で言えば、そこまで迷惑じゃないとも言えるのかな。
「それで、例の海図ってのはどれだ?」
「あ、うん。これなんだけど」
フレ姉に海図を渡す。
「なるほど……分からん」
「そっか……」
「まぁ、だから、ゲルダを連れてきたんだけどな」
「えっ、もしかして、ゲルダさん読めるんですか?」
「読めないわよ。でも、このゲームの海図は何度か見たことがあるから、心当たりを教えられると思ったのよ」
さすがに、ゲルダさんも海図を読めはしないみたい。さすがに、海に詳しい人とかじゃないから、当たり前と言えば当たり前だ。でも、ゲーム内で海図を見たことがあるというのはびっくりした。どこにあったのだろう。
「やっぱり、魔法都市にある図書館で見た事があるわね。向こうの方が新しい海図みたいだけど」
「そうなんですか?」
「ええ、ただどちらの海図にも言える事なのだけど、実際の大洋エリアに陸地がないのよね。海に沈んでいる可能性はあるけれど、海底の形で読む必要があるかもしれないわね」
「沈んでいる陸地から調べるって方法は……」
「無理だろうな。そもそもの話、陸地がどこにあったかも分からねぇんだ。そもそも海の深さから調べるのも無理がある」
「そうでもないわよ」
フレ姉の話も最もだなぁっと思いながら聞いていたら、ゲルダさんが否定した。
「その海図が書いてある本に、大洋エリアのどの場所か大体の位置が書かれていたわ。だから、調べる範囲は狭まるはずよ」
「ピンポイントじゃないのか?」
「ええ。エリアを四分割して、どこに該当するかって感じだったわ」
「でも、四分の一になるなら有り難いです。魔導大図書館ですよね。どこのエリアですか?」
「四番目くらいだったかしらね。地図の本棚に一冊だけ海図が混ざっているわ。探してみて」
「はい! じゃあ、いってきます!」
「いってらっしゃい」
「気をつけてな」
二人と別れて、魔法都市に転移する。さっきのやり取り、昔を思い出す。二人が家にいる時に光と遊びに行く際のやり取りが、今みたいな感じだった。そう思うと、二人が付き合っているといっても、昔と全く変わらない。昔から翼さんは姉みたいなものだったって事がよく分かる。
そんなこんなで魔導大図書館に来た私は、すぐに海図のあるエリアに移動する。地道に権限を上げておいて良かった。ゲルダさんが言っていた海図を見つけるのに時間は掛からなかった。地図の本棚から海図を見つけるってだけだったからだ。
「えっと……う~ん……あっ、これか。位置的には、大洋エリアの北東部分か。ここを中心に調べて行けば、何か見つかるかな」
拾った方の海図を見ていると、一つ気になる事があった。
「そういえば、こっちの海図って何も印が付いてないんだよね……」
こういう海図だったら、宝の印があるはず。海賊の地図なら尚更だ。普通に宝の地図だと思っていたけど、重要な部分を見逃していた。
「こういうときは、炙り出しが一番かな」
魔導大図書館から出て、ポートタウンに転移してから、外で【竜王息吹】を使い、【火炎武装】で少量を手に灯す。その火で海図を炙ってみると、×印が浮き出てきた。
「おぉ……炙り出しで正解だった。それじゃあ、宝探しに出発しよっと」
空を飛んで、一気に大洋エリアまで飛ぶ。そして、昨日と同じで、レイン、エアリー、マシロの三人と一緒に海の中へと入っていった。
『この地図の場所を探せば良いの?』
「そうだけど、まずは地形が同じ場所を探すところからかな」
『ふ~ん……あっちだね』
「えっ!? レイン、分かるの!?」
『ここが深くて、ここが浅いくらいしか分からないけど、それが分かったら水がある場所を感知すれば、似たような場所は探せるよ』
「…………」
そういえば、レインは水の広範囲感知が出来るのを忘れていた。海図の水深さえ読めれば、後はレインが地形把握をしてくれる。地上ではエアリーがよくやってくれる事だけど、水中ならレインが出来る。やっぱり、水の中なら何でもレインにお任せだ。
「それじゃあ、お願いね」
『うん。頑張るよ』
レインの案内でそれっぽい地形の場所に移動していく。私も【支配(水)】を持っているけど、レイン程の水の感知は出来ない。せいぜい、自分の周り二十メートルくらい限度かな。それより向こうから水を取ってくる事は出来ても、精密な感知は出来ない。精霊との差がよく分かる。
『ここら辺が似てるかも』
「マシロ、辺り一帯を強く照らして」
『分かったわ』
マシロが一際明るい光で照らす。そこから見える範囲で、周囲の地形を把握していった。
「う~ん……似てるけど、違うみたいだね。他に似てる場所はある?」
『うん。向こうの方』
「それじゃあ、そっちに行こうか。マシロは、その光を維持出来る?」
『勿論』
「それじゃあ、お願い。エアリーは大丈夫?」
『はい。問題ありません』
この中で一番負担が大きいのはエアリーだと思う。だから、エアリーの状態にはちゃんと気を配っておく。そのまま探索を進めていくと、ようやく全く同じ地形の場所を見つける事が出来た。
「よし! ここで間違いない! ありがとう、レイン」
レインの頭を撫でてあげると、嬉しそうにしていた。後は、位置の特定だ。マシロのおかげで、視界は良好なので、特定はある程度やりやすい。
「えっと……ここら辺かな」
【大地武装】で砂の中の異物を探す。すると、箱のような形をしたものが埋まっている事が分かった。ソイル程じゃないけど、ここまで近くなれば私でも分かる。砂を動かして、宝箱を取り出した。宝場は、金属で出来ているけど、あまり腐食していなかった。砂の中にあったからなのかな。
宝箱を開けようとしたけど、どうやら鍵が掛かっているみたい。【解錠】を持っておいて良かった。影で錠の形を把握して、血液で鍵を作り出す。ちゃんと鍵を作り出せたので、そのまま宝箱を開ける。
「おぉ……お?」
中身は、金銀財宝ではなく、一冊の本だった。結構ボロボロだけど、持ち上げても崩れる事はなかった。
「また何か別のクエスト……じゃない。これスキルの本だ。でも、何のスキルが書かれてない。中身を読んでも、スキルは手に入らない。何だこれ?」
手に入れた本は、【???】のスキル本となっている。何のスキルか決まっていないのか、何か条件があるのか分からないけど、使えないなら仕舞っておこう。アイテム欄を開くのも面倒くさいので、血液の中に入れておく。
「さてと、それじゃあ、後は大洋エリア全体を探索しちゃおうか」
『うん』
『ええ』
『はい』
皆と一緒に大洋エリア全体を調べて行った。見つけられたのは、やっぱり宝石とか錆びた剣とかそういう物ばかりで、何かに繋がるものは、さっきの本くらいしかなかった。
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