上 下
244 / 429
高く光へ昇り深く闇へ沈む吸血少女

雪嶺エリアのボス

しおりを挟む
 かー姉達が帰った日。私はお昼からワンオンにログインした。一応、家畜の世話などをするために、ログインしていたけど、冒険という点では久しぶりとなる。

「さてと、まずは身体を慣さないと」

 雪嶺エリアに向かうため、雪見の里に転移する。この休みの間に、防具はアカリに修理してもらった。蒼天竜との戦いで、結構消耗していたので、私がMPで直すよりも、そっちの方が良いと思ったからだ。なので、心置きなく戦える。
 雪見の里に来た私は、少しだけ心配があったけど、それは杞憂に終わった。人が突撃してくる事はなかったし、蒼天竜の話題もそこまで聞こえてこない。雪見の里は、和風建築が目立つけど、広場は洋風な感じがするようになっている。その中のベンチに座って、一応スキルを確認する。蒼天竜との戦いで、一部スキルは大分伸びたと思うからだ。

────────────────────

ハク:【武芸千般Lv56】【双刀Lv52】【双剣Lv100】【刀Lv51】【武闘術Lv82】【始祖の吸血鬼Lv63】【影武装Lv21】【火炎武装Lv18】【大地武装Lv6】【水氷武装Lv7】【暴風武装Lv1】【雷電武装Lv23】【索敵Lv69】【竜王息吹Lv1】【蒼天Lv8】

控え:【鋏Lv4】【三叉槍Lv12】【氷爪Lv25】【竜爪Lv11】【棘拳Lv11】【武闘気Lv45】【吸血牙Lv61】【銃Lv1】【散弾銃Lv3】
【眷属創造Lv1】
【魔道Lv9】【水魔法才能Lv36】【大地魔法才能Lv1】【雷魔法才能Lv1】【支援魔法才能Lv45】
【支配(血)Lv32】【無限血液Lv36】
【操糸Lv17】
【HPMP超強化Lv24】【物理超強化Lv10】【魔法防御強化Lv63】【器用さ強化Lv100】【運強化Lv100】【神体Lv38】【身体能力強化Lv90】【五感強化Lv19】【千里眼Lv10】【順風耳Lv10】【犬嗅覚Lv62】【神の舌Lv8】【至高の手Lv10】【咬合力強化Lv18】【弾性強化Lv15】
【毒耐性Lv62】【麻痺耐性Lv43】【呪い耐性Lv1】【沈黙耐性Lv15】【暗闇耐性Lv1】【怒り耐性Lv8】【眠り耐性Lv1】【混乱耐性Lv51】【気絶耐性Lv7】
【狼牙Lv21】【夜霧の執行者Lv13】【堅牢Lv35】【茨鎧Lv4】【腐食鎧Lv6】【三次元機動Lv56】【予測Lv63】【潜伏Lv28】【雨隠れLv7】【暗視Lv17】【回転Lv15】【飛翔Lv67】【暴飲暴食Lv44】【貯蔵Lv38】【恐慌Lv12】【腐食Lv42】【第六感Lv88】【熱感知Lv3】【霊峰霊視Lv58】
【蒼炎息吹Lv1】【炎牙Lv1】【水鉄砲Lv30】【吸水Lv43】【泡Lv3】【氷息吹Lv20】【氷分身Lv4】【魔氷結Lv3】【放電Lv5】【電光石火Lv50】【疾風迅雷Lv52】【雷脚Lv16】【猛毒牙Lv11】【毒針Lv2】【毒生成Lv43】【毒糸Lv8】【毒血Lv21】【血狂いLv8】【狂化Lv1】【特攻Lv19】【強靭糸Lv8】【捕縛糸Lv12】【絹糸Lv3】【威圧Lv1】【ドラミングLv1】【圧縮Lv53】【射出Lv31】【超音波Lv41】【鳥翼Lv13】【空歩Lv38】【走壁Lv38】【天眼通Lv42】【珊瑚砲Lv1】
【竜王血Lv88】【竜鎧Lv1】【竜翼Lv1】【精霊体Lv1】【魔王Lv1】【大悪魔Lv28】【大悪魔翼Lv34】【聖王Lv22】【大天使Lv26】【大天使翼Lv30】【魔聖融合Lv8】
【機織りLv1】【糸紡ぎLv3】
【竜騎Lv22】【農家Lv33】【畜産Lv56】【酪農Lv1】【羊飼いLv1】【養鶏Lv1】【養豚Lv1】【養蜂Lv1】【木こりLv12】【調教師Lv58】【精霊使いLv50】【統率者Lv18】【言語学Lv87】【古代言語学Lv42】【現代言語学Lv51】
SP:1024

────────────────────

 いくつか新しいスキルに進化、統合が出来た。加えて、派生したスキルもある。

────────────────────

【眷属創造】:素材を使い強化した眷属を創造出来る。素材無しでも、自身に由来のある眷属なら創造が可能となる。控えでも効果を発揮する。

【竜王息吹】:焼き尽くす炎を吐き出せるようになる。

【暴風武装】:より多くの風を操り、武器を強化する事が出来るようになる。

【竜鎧】:防御力が上昇し、炎と冷気により強い耐性を得る。また魔法への耐性も上がる。控えでも効果を発揮する。

【竜翼】:魔力によって出来た竜の羽を生やす事が出来る。羽の展開時のみMPを消費して飛ぶ事が出来る。控えでも効果を発揮する。

【魔王】:魔気と魔血を所持する。暗黒属性と闇属性を強化し耐性を得る。HPとMPの常時吸収効果を得る。控えでも効果を発揮する。

【精霊体】:精霊としての力を身体に宿す。霊に対して物理的な干渉が可能となる。MPと魔法攻撃力が大きく上昇する。控えでも効果を発揮する。

【酪農】:牛の飼育しやすくなる。控えでも効果を発揮する。

【羊飼い】:羊の飼育しやすくなる。控えでも効果を発揮する。

【養鶏】:鶏の飼育しやすくなる。控えでも効果を発揮する。

【養豚】:豚の飼育しやすくなる。控えでも効果を発揮する。

【養蜂】:蜂の飼育しやすくなる。控えでも効果を発揮する。

────────────────────

 【眷属創造】になったおかげで、控えでも使えるようになったから、【蒼天】と入れ替えた。普段は【竜王息吹】を使って、ここぞという時に【蒼天】を使うような形になるかな。装備スキルが統合とかで空きが出来たら、【蒼炎息吹】か【氷息吹】も装備するかな。
 今後のことも考えつつ、街の外に出た私は、【雷脚】を発動して走る。遭遇するモンスターを隠密双刀で倒していく。【竜王息吹】も使ってみたら、【竜息吹】よりも相手の燃焼時間が長かった。本当に焼き尽くすまで燃え続けるのかって思うくらいだ。実際には、そんな事はないのだと思うけど。
 そのまま進んでいくと、ボスエリアへの転移場所に辿り着いた。ここまでの道のりは、そこまで苦労しなかった。危ない場面では、【竜王息吹】を使えば倒せるからっていうのもあるかな。でも、大分感覚が戻った。【雷脚】を使って、高速で駆け抜けていったというのもあるかな。

「せっかくだから、ボス戦で戦闘の勘も取り戻すかな」

 蒼天竜と戦った時の感覚を取り戻すために、一人でボス戦に挑む事にした。まぁ、蒼天竜は、かなり強いエンカウントボスだったから、ここのボスで勘を取り戻す事が出来るか分からないけど。
 スキルの再確認もしてから、ボスエリアへと転移する。転移した先は、風が吹き荒れて、積もった雪が舞うような場所だった。それでも、視界が全て埋まるという事はない。そこだけは、有り難い事だ。
 そして、すぐに【索敵】が反応する。反応したモンスターが居る場所は、空だった。すぐに、空を見上げる。すると、身体が帯電したドラゴンが空を飛んでいた。

「またドラゴン……?」

 これには、さすがに苦笑いしてしまう。ドラゴンで苦戦した後に、再びドラゴンと戦う事になるなんて思わなかったし。雪嶺エリアのボスの名前は、雪嶺の氷雷竜。スノウのボスモンスターとしての名前が雪原の氷炎竜だったから、スノウの親戚とかになるのかな。
 氷雷竜は、私に向かって、口から雷を放ってきた。恐らく、氷雷竜のブレスというところだろう。【第六感】で予知していた私は、【電光石火】で避ける。ブレスが当たった場所から、氷柱が出来上がっていたから、あれに当たると凍結状態になりそうだ。

「さすがに、スノウみたいにはならないか」

 スノウが仲間になったのは、あの東洋竜があの場にいたからなのかもしれない。
 そんな考察をしつつ【鳥翼】を除いた三対の羽を生やす。相手がドラゴンなら、空を飛んで戦った方が良いからだ。最初から【飛翔】で加速して、氷雷竜に突っ込む。そして、血液で強化した隠密双刀で、すれ違いざまに身体を斬った。さすがに、蒼天竜のような硬さはないらしく、目に見えてHPが減る。
 氷雷竜は、後ろに抜けていく私目掛けてブレスを吐く。ギリギリのところで避けた私は、【空歩】で足場を作り、【電光石火】で氷雷竜に突っ込む。そして、血液で強化した脚で、その身体に蹴りを入れる。【電光石火】の勢いもあって、氷雷竜の身体が地面に落ちていく。
 それを追っていき、【竜王息吹】で炎を吐く。口の中が焼ける感覚と同時に視界が炎で埋まる。氷雷竜は、その炎の中から飛びだして逃げた。

「さすがに倒せないか。でも、大分HPは削った」

 今までの攻防で、氷雷竜のHPは、残り六割になっていた。【電光石火】を使った蹴りと【竜王息吹】が効いたみたいだ。
 私から距離を取った氷雷竜は、大きく咆哮すると、さらに雷を纏った。あの感じは、私の【雷電武装】に似ている。氷雷竜というくらいだから、【雷電武装】を持っていてもおかしくは無い。
 そして、纏っていた雷を口に集中させていった。

「ヤバっ!」

 スキルを持っているからこそ、あの行動のヤバさがよく分かる。【雷電武装】で口を強化して、ブレスの威力を上げようとしているのだ。今から【電光石火】を使っても遅い。【第六感】の感覚だと、私の身体を丸々覆う程の太さがある。
 放たれた極太の雷撃ブレスを【飛翔】の加速で、ギリギリ避ける。あと一センチでブレスに巻き込まれて凍結していた。試しに、【雷電武装】で操れるか確認したけど、あのブレスは動かせて一桁ミリ単位だ。【夜霧の執行者】を持つ私にとっては、そこまで脅威となるものではないけど、ここで無駄に消費して、もっとヤバい攻撃が来たら困るので避ける事を選択した。
 ここで、もしもの事を考えて、【蒼天】の準備をする。口の中から青い光が漏れ出る。それを視界の端で捉えながら、【空歩】と【電光石火】のコンボで、氷雷竜に突っ込む。振られる氷雷竜の爪を隠密双刀でパリィしつつ、その身体に【武闘気】を使った蹴りを入れる。氷雷竜が錐揉みして落ちる。そこに追いつこうと思った瞬間に、【第六感】が働いたので後退する。すると、私が居た場所に氷雷竜のブレスが吐かれた。
 氷雷竜は、私から距離を取るために、わざと蹴りを受けたのかもしれない。
 地面に降り立った氷雷竜が【雷電武装】を使ったブレスを再び放とうする。そのタイミングで、私も【蒼天】のチャージが終わったので、ほぼ同時に放った。
 二つのブレスがぶつかり合う事になると思ったけど、実際には、そんな事にならなかった。私の【蒼天】が氷雷竜のブレスを飲み込んで、そのまま打ち消した。そして、【蒼天】が氷雷竜の身体に命中する。最低限の【蒼天】だったけど、氷雷竜のHPを五割のところから、残り一割以下になるまで削る事が出来た。
 【蒼天】の威力で地面にめり込んだ氷雷竜の元まで降りて、その血を飲む。残りHPが僅かという事もあり、十秒せずに氷雷竜が倒れてポリゴンになった。どうやらテイムには失敗したらしい。

『【始祖の吸血鬼】により、雪嶺の氷雷竜から【氷雷息吹】を獲得。【氷息吹Lv50】【雷息吹Lv50】を統合するため、以上のスキルが収得不可能となります』

 氷雷竜のブレスを手に入れた。そして、ドロップアイテムとして氷雷竜の鱗×30、氷雷竜の爪×2、氷雷竜の牙×10、氷雷竜の眼×2、氷雷竜の核を手に入れた。称号は、【雪嶺の氷雷】というものを手に入れた。雪嶺エリアにいる間のみ、氷属性と雷属性の攻撃力が一・二倍になるというものだった。何というか、若干微妙な効果な気がする。
 ボスを倒したので、そのまま次のエリアに向かう。次への道は先に開けとくに限るから。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

後輩と一緒にVRMMO!~弓使いとして精一杯楽しむわ~

夜桜てる
SF
世界初の五感完全没入型VRゲームハードであるFUTURO発売から早二年。 多くの人々の希望を受け、遂に発売された世界初のVRMMO『Never Dream Online』 一人の男子高校生である朝倉奈月は、後輩でありβ版参加勢である梨原実夜と共にNDOを始める。 主人公が後輩女子とイチャイチャしつつも、とにかくVRゲームを楽しみ尽くす!! 小説家になろうからの転載です。

転生者、万能宇宙戦艦もらって無双する

手跡那舞
SF
転生者は、転生特典に万能宇宙戦艦を要求した。そんな宇宙戦艦をもらい、管理しながら、各地で暴れる物語である。

性転換マッサージ

廣瀬純一
SF
性転換マッサージに通う人々の話

言霊付与術師は、VRMMOでほのぼのライフを送りたい

工藤 流優空
SF
社畜?社会人4年目に突入する紗蘭は、合計10連勤達成中のある日、VRMMOの世界にダイブする。 ゲームの世界でくらいは、ほのぼのライフをエンジョイしたいと願った彼女。 女神様の前でステータス決定している最中に 「言霊の力が活かせるジョブがいい」 とお願いした。すると彼女には「言霊エンチャンター」という謎のジョブが!? 彼女の行く末は、夢見たほのぼのライフか、それとも……。 これは、現代とVRMMOの世界を行き来するとある社畜?の物語。 (当分、毎日21時10分更新予定。基本ほのぼの日常しかありません。ダラダラ日常が過ぎていく、そんな感じの小説がお好きな方にぜひ。戦闘その他血沸き肉躍るファンタジーお求めの方にはおそらく合わないかも)

ビースト・オンライン 〜追憶の道しるべ。操作ミスで兎になった俺は、仲間の記憶を辿り世界を紐解く〜

八ッ坂千鶴
SF
 普通の高校生の少年は高熱と酷い風邪に悩まされていた。くしゃみが止まらず学校にも行けないまま1週間。そんな彼を心配して、母親はとあるゲームを差し出す。  そして、そのゲームはやがて彼を大事件に巻き込んでいく……!

鐘ヶ岡学園女子バレー部の秘密

フロイライン
青春
名門復活を目指し厳しい練習を続ける鐘ヶ岡学園の女子バレー部 キャプテンを務める新田まどかは、身体能力を飛躍的に伸ばすため、ある行動に出るが…

【VRMMO】イースターエッグ・オンライン【RPG】

一樹
SF
ちょっと色々あって、オンラインゲームを始めることとなった主人公。 しかし、オンラインゲームのことなんてほとんど知らない主人公は、スレ立てをしてオススメのオンラインゲームを、スレ民に聞くのだった。 ゲーム初心者の活字中毒高校生が、オンラインゲームをする話です。 以前投稿した短編 【緩募】ゲーム初心者にもオススメのオンラインゲーム教えて の連載版です。 連載するにあたり、短編は削除しました。

VRMMO~鍛治師で最強になってみた!?

ナイム
ファンタジー
ある日、友人から進められ最新フルダイブゲーム『アンリミテッド・ワールド』を始めた進藤 渚 そんな彼が友人たちや、ゲーム内で知り合った人たちと協力しながら自由気ままに過ごしていると…気がつくと最強と呼ばれるうちの一人になっていた!?

処理中です...