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高く光へ昇り深く闇へ沈む吸血少女
雷馬に乗馬
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さっきボス戦を終えたばかりだというのに、またボス戦をしないといけないとは思わなかった。まぁ、エンカウントボスだから、タイミングに文句は言えないけど。
私は、何度も高速移動を使って、ライトニングホースが放ってくる雷撃を避けていく。【第六感】で攻撃前に察知出来るのが大きい。それが無かったら、黒焦げにされていたと思う。
【血液収納】から双血剣を取り出し、【血液武装】で強化する。ライトニングホースの攻撃方法は、魔法の様に放ってくる雷撃と出て来た時のような雷を伴った移動だった。
ただ、移動が速すぎるので、カウンターのように攻撃を当てるのも難しい。
「どうするか……っ!!」
【第六感】で感じ取った攻撃に反応して、高速移動を使って避ける。本当にどうすれば良いのか分からない。攻撃は避けられるけど、それだけしか出来ていないからだ。
「攻撃しようと思って、双血剣出したけど、全く見つからなっ!! あっぶな……ん?」
ライトニングホースの攻撃を避けて、一つ気付いた事があった。
「攻撃は常に一直線だ。ジグザグとか変に曲がっていたりしない。これなら……」
私は、双血剣を仕舞って、自分の血を腕に纏わせる。
「ふぅ……」
これまでのライトニングホースの攻撃から、雷撃か突撃の予備動作は把握している。雷撃攻撃を避け、突撃を待つ。そして、ライトニングホースが後ろ脚で地面を蹴り始めた。突撃の予備動作だ。二度の蹴りと同時に突撃が始まる。
その前に【第六感】と【予測】で攻撃の道筋が分かる。後は、タイミングをミスらない事。その場で跳び上がり、ライトニングホースが通る道に、血の網を張る。ライトニングホースが、その中に突っ込んで、身体が思いっきり引っ張られる。腕にしっかりと血を巻き付けて、その引力に抗わず、引っ張られる。
ライトニングホースは、止まること無く駆け続けた。この反応は予想外だ。止まったところで、ゆっくりと上に乗って血を吸おうと思っていたから。
今の私は、ライトニングホースの速度のせいで、身体が宙に浮いたままたなびいているような感じだ。
「くっ……止まれっての!!」
手に巻き付けている血を掴み直して、思いっきり引っ張る。支点は、ライトニングホースの顔になっている。私の身体は、ライトニングホースの背中目掛けて落ちる。帯電しているけど、私にダメージがない。何でだろうって思ったけど、恐らく【防影】が発動している。帯電によるダメージでは、まだ破壊されるまではいかないみたいだ。
振り落とされないように、【影装術】で影を操って、身体をライトニングホースに固定させる。【大地操作】で、どうにか足を掴めないかと思ったけど、ライトニングホースの走る速度が速すぎて、掴み取ることも穴に落とすことも出来ない。
「このっ……」
ライトニングホースの顔に巻き付けている血液を手綱のように使って、どうにか止められないか試す。【武芸千般】に含まれる【騎馬術】のおかげか、段々とライトニングホースの上にいる事にも慣れてきた。ライトニングホースの進路を無理矢理変えて、近くの木にぶつける。これで気絶でもしてくれたら良いのだけど、二度や三度じゃ駄目みたい。それに、HPの減りもようやく〇・五割ってくらいだし、早く吸血したい。
「うおっ!?」
「な、何だ!?」
途中、何度か他のプレイヤーとすれ違った。しかも、初期服を着ていたから、始めたばかりのプレイヤーだと思う。東の森でこれ以上暴れると、初心者を巻き込んでしまいそうだ。
「……無理矢理固定するしかないかな」
ライトニングホースの身体にくっつくように前に傾いて、その首に噛み付く。すると、いきなり身体中が痺れた。口の中から感電してしまったみたい。麻痺状態になってしまったので、影と余った血を使って、身体を縛り付ける。魔力の牙は突き刺さったままなので、そのまま血を吸っていく。
血液にもしっかりと電気が流れているようで、ダメージを受ける。でも、そのダメージは吸血で回復出来ている。【始祖の吸血鬼】の回復量は、思っていたよりも高いのかもしれない。ライトニングホースは、私を振り落とすために暴れる。身体を縛り付けているため、振り落とされるという事はなかった。
このまま倒せれば良かったけど、そこまで甘くはなかった。ライトニングホースは、その身体に雷を落とした。身体が帯電しているライトニングホースには、当然雷なんて効く訳も無い。これは、背中に乗っている私を貫くためのものだ。でも、一撃は耐えた。【防影】が壊れるのと引き換えにだけど。それでも、まだ焦る段階ではない。致命傷となる攻撃が来たら、【夜霧化】で三回まで耐えられる。
ただ、あの雷撃が【蓄積】分も含む私のHPを消し飛ばす程の威力があればの話だけど。その後、想定通り【夜霧化】の効果で雷撃を三回無効化した。ライトニングホースのHPも残り二割を切っていた。
このままだと少なくとも一度は、雷撃を受ける事になる。それをHPで受けるしかない。【蓄積】があるから耐えられると判断しているけど、実際にどうなるのかは受けてみないと分からない。
だから、覚悟を決めて、雷撃を受ける。さっきまで霧になって素通りしていた雷が、私を貫く。一瞬意識が消えて、すぐに戻ってきた。一時的に気絶状態になっていたらしい。でも、吸血は続いていた。牙が刺さったままになっていたからだ。感電による気絶だったから、身体が固まったって感じかな。
ただ、攻撃には耐えられた。HPは、七割残っている。【蓄積】分は吹き飛んだから、普通のHPだったら死んでいた。【蓄積】様々だ。
賭けに勝った事もあり、ライトニングホースのHPが無くなった。同時に、ライトニングホースが力なく倒れる。
『【始祖の吸血鬼】により、ライトニングホースから【雷装術】を獲得。【操雷Lv50】の進化のため、以上のスキルが収得不可能となります』
『ライトニングホースを初めて討伐したので、【雷足】を獲得しました』
『ライトニングホースを討伐しました。称号【雷馬を討つ者】を獲得しました』
────────────────────────
【雷馬を討つ者】:雷属性の物理攻撃の威力が一・二倍になる
────────────────────────
ここで今度は雷を操れるようになった。さすがに、控えで効果は発揮しないから、また装備するスキルに迷う事になる。
「悩みは一生尽きないか。てか、いつまで残ってるんだろう?」
私の目の前で倒れているライトニングホースは、ポリゴンになって消えていなかった。今も、そこに残っている。
「エンカウントボスだから……ってわけじゃないよね。夜霧の執行者は違ったし」
ライトニングホース限定の演出かと思っていたら、ライトニングホースが立ち上がった。
『ライトニングホースのテイムに成功しました。名前を入力してください』
テイム成功のウィンドウが出て来た。
「えっ!? エンカウントボスもテイム出来るの!?」
まさか、エンカウントボスすらもテイム出来るとは思わず驚いた。そして、ライトニングホースに名前を付けないといけない。
「安直シリーズでいくか……サンダー……何か呼びにくい。電気、雷、馬、電気……エレク。これが一番呼びやすいかな」
エレクと入力すると、エレクが嘶く。
────────────────────────
エレク:【雷装術】【蒼雷】【疾風迅雷】【電光石火】
────────────────────────
色々と気になるスキルを持っているけど、基本雷関係だ。さすが、ライトニングって名前が付くだけある。
取り敢えず、ギルドチャットにエレクをテイムした事を伝えておく。いきなりギルドエリアに送ったら、皆びっくりするだろうし。
「それじゃあ、ギルドエリアに送るね。また、そっちでね」
『ヒヒーン!!』
「【送還・エレク】」
エレクの姿が消えた。無事に送る事が出来たみたいだ。
「レインも同じ方法で送れたなぁ。まぁ、前の調整で出来るようになったと信じよう」
気が付かなかった私が馬鹿って事になりそうなので、そこは深く考えない事にした。そして、そのままファーストタウンに戻って、ギルドエリアへと転移する。
私は、何度も高速移動を使って、ライトニングホースが放ってくる雷撃を避けていく。【第六感】で攻撃前に察知出来るのが大きい。それが無かったら、黒焦げにされていたと思う。
【血液収納】から双血剣を取り出し、【血液武装】で強化する。ライトニングホースの攻撃方法は、魔法の様に放ってくる雷撃と出て来た時のような雷を伴った移動だった。
ただ、移動が速すぎるので、カウンターのように攻撃を当てるのも難しい。
「どうするか……っ!!」
【第六感】で感じ取った攻撃に反応して、高速移動を使って避ける。本当にどうすれば良いのか分からない。攻撃は避けられるけど、それだけしか出来ていないからだ。
「攻撃しようと思って、双血剣出したけど、全く見つからなっ!! あっぶな……ん?」
ライトニングホースの攻撃を避けて、一つ気付いた事があった。
「攻撃は常に一直線だ。ジグザグとか変に曲がっていたりしない。これなら……」
私は、双血剣を仕舞って、自分の血を腕に纏わせる。
「ふぅ……」
これまでのライトニングホースの攻撃から、雷撃か突撃の予備動作は把握している。雷撃攻撃を避け、突撃を待つ。そして、ライトニングホースが後ろ脚で地面を蹴り始めた。突撃の予備動作だ。二度の蹴りと同時に突撃が始まる。
その前に【第六感】と【予測】で攻撃の道筋が分かる。後は、タイミングをミスらない事。その場で跳び上がり、ライトニングホースが通る道に、血の網を張る。ライトニングホースが、その中に突っ込んで、身体が思いっきり引っ張られる。腕にしっかりと血を巻き付けて、その引力に抗わず、引っ張られる。
ライトニングホースは、止まること無く駆け続けた。この反応は予想外だ。止まったところで、ゆっくりと上に乗って血を吸おうと思っていたから。
今の私は、ライトニングホースの速度のせいで、身体が宙に浮いたままたなびいているような感じだ。
「くっ……止まれっての!!」
手に巻き付けている血を掴み直して、思いっきり引っ張る。支点は、ライトニングホースの顔になっている。私の身体は、ライトニングホースの背中目掛けて落ちる。帯電しているけど、私にダメージがない。何でだろうって思ったけど、恐らく【防影】が発動している。帯電によるダメージでは、まだ破壊されるまではいかないみたいだ。
振り落とされないように、【影装術】で影を操って、身体をライトニングホースに固定させる。【大地操作】で、どうにか足を掴めないかと思ったけど、ライトニングホースの走る速度が速すぎて、掴み取ることも穴に落とすことも出来ない。
「このっ……」
ライトニングホースの顔に巻き付けている血液を手綱のように使って、どうにか止められないか試す。【武芸千般】に含まれる【騎馬術】のおかげか、段々とライトニングホースの上にいる事にも慣れてきた。ライトニングホースの進路を無理矢理変えて、近くの木にぶつける。これで気絶でもしてくれたら良いのだけど、二度や三度じゃ駄目みたい。それに、HPの減りもようやく〇・五割ってくらいだし、早く吸血したい。
「うおっ!?」
「な、何だ!?」
途中、何度か他のプレイヤーとすれ違った。しかも、初期服を着ていたから、始めたばかりのプレイヤーだと思う。東の森でこれ以上暴れると、初心者を巻き込んでしまいそうだ。
「……無理矢理固定するしかないかな」
ライトニングホースの身体にくっつくように前に傾いて、その首に噛み付く。すると、いきなり身体中が痺れた。口の中から感電してしまったみたい。麻痺状態になってしまったので、影と余った血を使って、身体を縛り付ける。魔力の牙は突き刺さったままなので、そのまま血を吸っていく。
血液にもしっかりと電気が流れているようで、ダメージを受ける。でも、そのダメージは吸血で回復出来ている。【始祖の吸血鬼】の回復量は、思っていたよりも高いのかもしれない。ライトニングホースは、私を振り落とすために暴れる。身体を縛り付けているため、振り落とされるという事はなかった。
このまま倒せれば良かったけど、そこまで甘くはなかった。ライトニングホースは、その身体に雷を落とした。身体が帯電しているライトニングホースには、当然雷なんて効く訳も無い。これは、背中に乗っている私を貫くためのものだ。でも、一撃は耐えた。【防影】が壊れるのと引き換えにだけど。それでも、まだ焦る段階ではない。致命傷となる攻撃が来たら、【夜霧化】で三回まで耐えられる。
ただ、あの雷撃が【蓄積】分も含む私のHPを消し飛ばす程の威力があればの話だけど。その後、想定通り【夜霧化】の効果で雷撃を三回無効化した。ライトニングホースのHPも残り二割を切っていた。
このままだと少なくとも一度は、雷撃を受ける事になる。それをHPで受けるしかない。【蓄積】があるから耐えられると判断しているけど、実際にどうなるのかは受けてみないと分からない。
だから、覚悟を決めて、雷撃を受ける。さっきまで霧になって素通りしていた雷が、私を貫く。一瞬意識が消えて、すぐに戻ってきた。一時的に気絶状態になっていたらしい。でも、吸血は続いていた。牙が刺さったままになっていたからだ。感電による気絶だったから、身体が固まったって感じかな。
ただ、攻撃には耐えられた。HPは、七割残っている。【蓄積】分は吹き飛んだから、普通のHPだったら死んでいた。【蓄積】様々だ。
賭けに勝った事もあり、ライトニングホースのHPが無くなった。同時に、ライトニングホースが力なく倒れる。
『【始祖の吸血鬼】により、ライトニングホースから【雷装術】を獲得。【操雷Lv50】の進化のため、以上のスキルが収得不可能となります』
『ライトニングホースを初めて討伐したので、【雷足】を獲得しました』
『ライトニングホースを討伐しました。称号【雷馬を討つ者】を獲得しました』
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【雷馬を討つ者】:雷属性の物理攻撃の威力が一・二倍になる
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ここで今度は雷を操れるようになった。さすがに、控えで効果は発揮しないから、また装備するスキルに迷う事になる。
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私の目の前で倒れているライトニングホースは、ポリゴンになって消えていなかった。今も、そこに残っている。
「エンカウントボスだから……ってわけじゃないよね。夜霧の執行者は違ったし」
ライトニングホース限定の演出かと思っていたら、ライトニングホースが立ち上がった。
『ライトニングホースのテイムに成功しました。名前を入力してください』
テイム成功のウィンドウが出て来た。
「えっ!? エンカウントボスもテイム出来るの!?」
まさか、エンカウントボスすらもテイム出来るとは思わず驚いた。そして、ライトニングホースに名前を付けないといけない。
「安直シリーズでいくか……サンダー……何か呼びにくい。電気、雷、馬、電気……エレク。これが一番呼びやすいかな」
エレクと入力すると、エレクが嘶く。
────────────────────────
エレク:【雷装術】【蒼雷】【疾風迅雷】【電光石火】
────────────────────────
色々と気になるスキルを持っているけど、基本雷関係だ。さすが、ライトニングって名前が付くだけある。
取り敢えず、ギルドチャットにエレクをテイムした事を伝えておく。いきなりギルドエリアに送ったら、皆びっくりするだろうし。
「それじゃあ、ギルドエリアに送るね。また、そっちでね」
『ヒヒーン!!』
「【送還・エレク】」
エレクの姿が消えた。無事に送る事が出来たみたいだ。
「レインも同じ方法で送れたなぁ。まぁ、前の調整で出来るようになったと信じよう」
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