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高く光へ昇り深く闇へ沈む吸血少女
【刀】と【血液武装】
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その後、スノウとレインには、ギルドエリアに戻って貰い、私一人で刀刃の隠れ里へと向かった。師匠の稽古に加えて、確認しておきたい事があるからだ。
「師匠。色々あって、【片手剣】を取れなくなったんですけど……」
「そうなの? まぁ、別にぶっつけ本番でも大丈夫だと思うわよ」
【刀】が取れないかもって思っていたのに、滅茶苦茶軽くそんな事を言われた。一応取った事にはなっているらしいし、ちゃんと【刀】は取れるって事なのかな。
「それじゃあ、改めて、【刀】の収得を認めるわ。精進しなさい」
「はい」
これで、【刀】を収得出来るようになった。ちゃんとスキル一覧を確認したから間違いない。【片手剣】の派生という区分だから、条件は満たした事になっていたみたいだ。取り敢えず、【刀】も取っておく。
「刀を作って貰うか【血液武装】で済ませるか……迷いどころかな」
「お金があったら、買う方が良いかもしれないわね。血液の耐久が保つか分からないから。もし、血で作るならガッチガチに固めると良いかもしれないわね」
「固める……そういえば、普通に使ってたけど、あれ以上に固めるって事はしてなかったかもです」
「試してみるのは一つね」
「じゃあ、ちょっと失礼します」
双血剣で自分を出血状態にし、月影に【血液武装】を使用する。四段階強化を月影のみに注ぎ、血を圧縮して刀の形をイメージする。すると、血液がどんどんと圧縮されていき、本当に刀の形になった。
いつもは、血液の量が多い事もあって、もう少し幅広の剣になるから、ちゃんと圧縮に成功している。
「もう少し細身が良いわね。それ以上の圧縮は出来ない?」
「……いえ、出来ないです」
師匠からすると、まだ刀にしては太いみたいだ。確かに言われてみると、イメージしていたよりも太い感じはある。でも、どう意識しても、これ以上に圧縮する事は出来なかった。これ以上するには、レインみたいな支配系のスキルかそれこそ圧縮専門のスキルが必要になると思う。
「それなら仕方ないわね。それじゃあ、今度は耐久の試験ね」
師匠がそう言いながら刀を構えるので、私も慌てて刀を構える。
「そっちから来て。こっちは受けに徹するから」
初めて攻撃だけに集中するかもしれない。一度深呼吸をしてから、師匠に斬り掛かる。師匠は、私の一撃を受け流さず、真っ正面から受け止めた。そこから二度三度と刀を振い、師匠に受け止めて貰う。いつも一方的に良いようにやられている意趣返しが出来るかもと思い、本気で振っているのだけど、どれもあっさりと止められてしまう。高速移動とかも混ぜているのだけど、それすらも見破られている。
そうして、二十回程打ち合ったところで、私の刀の方に大きく罅が入って砕けた。
「う~ん……これだと耐久が低すぎるわね」
「これって、師匠の刀が強すぎるっていうのはないんですか?」
一応、これは訊いておかないといけない。師匠を目安に考えて良いのか分からないし、他のモンスターや人達との戦いでは、もう少し保つ可能性もあるからだ。
「それはあるわね。でも、過信は禁物よ。考えてみて、双剣で何度も受けているけど、血の刃が砕けるなんて事あった?」
「確かに……」
師匠との稽古で、【血液武装】が壊れた事はない。私の受け流しの技術が上がっているからとも考えられるけど、普通にしていたら、まず壊れるはずがないとも考えられる。
やっぱり、【刀】は武器の耐久値を減少させるデメリットがあると考えた方が良いのかもしれない。
「メインで扱うなら、ソルさんみたいに、何本も用意しないといけないですね」
「う~ん……まぁ、そうね。名刀になれば、そう簡単に壊れないけど、そんなものがポンポンと出来上がっていたら、世の中名刀だらけになるわね」
つまり、名刀と呼ばれる刀があれば、気兼ねなく【刀】を使えるという事みたい。まぁ、そう簡単に出来るものじゃないらしいけど。恐らく、師匠の刀が、その名刀に該当するのだと思う。
「そこで、私に一つ案があるわ」
「何ですか?」
「要は、血液の刃を折られなければ良いのよ」
「それが難しいという話では?」
「普通の刀ならね。でも、あなたの刀は、血液で出来ている。それが、常に固まっている必要はないんじゃない?」
「改めて固めれば、新品になるって事ですか?」
「まぁ、その仕様が分からないから、本当に出来るかは分からないけどね」
【血液武装】の自由度は、かなり高い。なので、刃の更新くらいなら造作も無い。ただ、耐久値がどうなるのかが分からない。常に一定なのか、刃を変える度に更新されるのか。これは検証が必要だ。
なので、師匠との稽古で確かめる。その結果、中心に圧縮して固めた血液を配置し、別の血液で刃を形成、刃に罅が入る毎に、内側で圧縮した血液と交換していく方法が良いという事が分かった。耐久値に関しては、その都度更新と考えて良さそうだった。
「まぁ、一本扱うだけなら、これで十分かもしれないわね」
「後は、【血液武装】が進化して、扱える血液が増える事を祈るばかりですね」
「そうね。それと、もっと上手く刀を扱えるようになる事ね。という訳で、稽古を続けるわよ」
「あ、はい」
【双剣】【双刀】を封じての稽古は、かなり酷いものだった。慣れない【刀】を使った戦闘は、思った通りに動けない。師匠が、少しでもその気になったら、対応が追いつかない。今まで軽い【双剣】と【双刀】に頼ってきた弊害とでもいうべきか。【血液武装】で、一時的に大鎌にしたり、大斧にしたり、大鎚にしたりといった事は、一時的だから問題なかったと考えるべきだろう。
「う~ん……しばらくの間、双剣と双刀をそのまま使う事は禁止するわ。それ以外の武器を形成して稽古に臨む事」
「分かりました」
今後の稽古では、【血液武装】による武器変換で適当な武器にして挑まないといけなくなった。基本的には、刀の状態で臨むかな。一番、育てた方が良いスキルではあるだろうし。
「それじゃあ、生気を貰うわよ。闇の因子が濃くなっているみたいだし、どんな味になっているか楽しみね」
「バレてた……」
【始祖の吸血鬼】になった事がバレていた。見る人が見ると分かるみたいな感じなのかな。
師匠と一緒に温泉まで移動していった。あそこが一番休まる場所だから、もう生気を吸う場所は温泉で決まりみたいだ。
温泉に移動すると、私は湯浴み着ではなく水着になっていた。あの時、湯浴み着から水着に変更した設定がそのままだったみたいだ。
「あら、可愛いわね」
「ありがとうございます。幼馴染みが作ってくれたんです」
「へぇ~、器用な子ね。これなら、いつもより多く吸えそうだわ」
「あ~、なるほど」
私が出している素肌の面積が広くなったので、生気の吸収効率が上がったらしい。師匠は、そういう面で喜んでいた。
「闇の因子は濃くなっているけど、まだ融合はしていないみたいね。光と闇の因子は、反発が強い分、他の因子よりも融合に時間が掛かるのよね」
「因子って、他にもあるんですか?」
「あるにはあるけど、人が持っていた事はないわね。持つのは、精霊やモンスターくらいよ」
「じゃあ、精霊が、その属性に大きな干渉力を持っている理由は、その因子のおかげって感じですか?」
「そういう事ね」
この話は、納得出来る。アカリが言っていた素材の変化に、因子が関係している可能性が高いからだ。モンスターもって事は、スノウにも因子は流れているのかな。
「私が他の属性の因子を持つ事って出来るんですか?」
「さぁ? でも、可能性はあるわよ。吸血鬼は、規格外の存在だから」
「まぁ、因子があっても持て余すから、今は要らないですけどね」
「でしょうね」
「そういえば、生気の味は変わりました?」
「微妙に濃厚になったわね」
全然分からない。まぁ、私の血に対する感想と同じ事だろう。私の場合、根底に不味さがあるから、どんな風に不味いかになるけど。
「そういえば、師匠って、守護天使の羽根と冥界の炎って知ってます?」
設定的に長年生きている師匠なら、ある程度知っているかもしれないと思い訊いてみた。
「そうね。それぞれが元々あった場所に近いところに行ってみると、面白い事が起こるかもしれないわね」
「元々あった場所……」
「名前から推測すれば分かると思うけど」
「そうですね。探してみます」
「頑張れ~」
本当にあっさりとヒントをくれる。運営は、師匠の口の軽さを修正しないのかな。NPCだから、アップデートした高度なAIである事は間違いない。AIの考えを尊重するというスタンスなのかな。
何はともあれ、補填で手に入れたアイテムがどこで使えそうかというのは分かった。これから色々なエリアを探索するなかで、探してみる事にしよう。
「師匠。色々あって、【片手剣】を取れなくなったんですけど……」
「そうなの? まぁ、別にぶっつけ本番でも大丈夫だと思うわよ」
【刀】が取れないかもって思っていたのに、滅茶苦茶軽くそんな事を言われた。一応取った事にはなっているらしいし、ちゃんと【刀】は取れるって事なのかな。
「それじゃあ、改めて、【刀】の収得を認めるわ。精進しなさい」
「はい」
これで、【刀】を収得出来るようになった。ちゃんとスキル一覧を確認したから間違いない。【片手剣】の派生という区分だから、条件は満たした事になっていたみたいだ。取り敢えず、【刀】も取っておく。
「刀を作って貰うか【血液武装】で済ませるか……迷いどころかな」
「お金があったら、買う方が良いかもしれないわね。血液の耐久が保つか分からないから。もし、血で作るならガッチガチに固めると良いかもしれないわね」
「固める……そういえば、普通に使ってたけど、あれ以上に固めるって事はしてなかったかもです」
「試してみるのは一つね」
「じゃあ、ちょっと失礼します」
双血剣で自分を出血状態にし、月影に【血液武装】を使用する。四段階強化を月影のみに注ぎ、血を圧縮して刀の形をイメージする。すると、血液がどんどんと圧縮されていき、本当に刀の形になった。
いつもは、血液の量が多い事もあって、もう少し幅広の剣になるから、ちゃんと圧縮に成功している。
「もう少し細身が良いわね。それ以上の圧縮は出来ない?」
「……いえ、出来ないです」
師匠からすると、まだ刀にしては太いみたいだ。確かに言われてみると、イメージしていたよりも太い感じはある。でも、どう意識しても、これ以上に圧縮する事は出来なかった。これ以上するには、レインみたいな支配系のスキルかそれこそ圧縮専門のスキルが必要になると思う。
「それなら仕方ないわね。それじゃあ、今度は耐久の試験ね」
師匠がそう言いながら刀を構えるので、私も慌てて刀を構える。
「そっちから来て。こっちは受けに徹するから」
初めて攻撃だけに集中するかもしれない。一度深呼吸をしてから、師匠に斬り掛かる。師匠は、私の一撃を受け流さず、真っ正面から受け止めた。そこから二度三度と刀を振い、師匠に受け止めて貰う。いつも一方的に良いようにやられている意趣返しが出来るかもと思い、本気で振っているのだけど、どれもあっさりと止められてしまう。高速移動とかも混ぜているのだけど、それすらも見破られている。
そうして、二十回程打ち合ったところで、私の刀の方に大きく罅が入って砕けた。
「う~ん……これだと耐久が低すぎるわね」
「これって、師匠の刀が強すぎるっていうのはないんですか?」
一応、これは訊いておかないといけない。師匠を目安に考えて良いのか分からないし、他のモンスターや人達との戦いでは、もう少し保つ可能性もあるからだ。
「それはあるわね。でも、過信は禁物よ。考えてみて、双剣で何度も受けているけど、血の刃が砕けるなんて事あった?」
「確かに……」
師匠との稽古で、【血液武装】が壊れた事はない。私の受け流しの技術が上がっているからとも考えられるけど、普通にしていたら、まず壊れるはずがないとも考えられる。
やっぱり、【刀】は武器の耐久値を減少させるデメリットがあると考えた方が良いのかもしれない。
「メインで扱うなら、ソルさんみたいに、何本も用意しないといけないですね」
「う~ん……まぁ、そうね。名刀になれば、そう簡単に壊れないけど、そんなものがポンポンと出来上がっていたら、世の中名刀だらけになるわね」
つまり、名刀と呼ばれる刀があれば、気兼ねなく【刀】を使えるという事みたい。まぁ、そう簡単に出来るものじゃないらしいけど。恐らく、師匠の刀が、その名刀に該当するのだと思う。
「そこで、私に一つ案があるわ」
「何ですか?」
「要は、血液の刃を折られなければ良いのよ」
「それが難しいという話では?」
「普通の刀ならね。でも、あなたの刀は、血液で出来ている。それが、常に固まっている必要はないんじゃない?」
「改めて固めれば、新品になるって事ですか?」
「まぁ、その仕様が分からないから、本当に出来るかは分からないけどね」
【血液武装】の自由度は、かなり高い。なので、刃の更新くらいなら造作も無い。ただ、耐久値がどうなるのかが分からない。常に一定なのか、刃を変える度に更新されるのか。これは検証が必要だ。
なので、師匠との稽古で確かめる。その結果、中心に圧縮して固めた血液を配置し、別の血液で刃を形成、刃に罅が入る毎に、内側で圧縮した血液と交換していく方法が良いという事が分かった。耐久値に関しては、その都度更新と考えて良さそうだった。
「まぁ、一本扱うだけなら、これで十分かもしれないわね」
「後は、【血液武装】が進化して、扱える血液が増える事を祈るばかりですね」
「そうね。それと、もっと上手く刀を扱えるようになる事ね。という訳で、稽古を続けるわよ」
「あ、はい」
【双剣】【双刀】を封じての稽古は、かなり酷いものだった。慣れない【刀】を使った戦闘は、思った通りに動けない。師匠が、少しでもその気になったら、対応が追いつかない。今まで軽い【双剣】と【双刀】に頼ってきた弊害とでもいうべきか。【血液武装】で、一時的に大鎌にしたり、大斧にしたり、大鎚にしたりといった事は、一時的だから問題なかったと考えるべきだろう。
「う~ん……しばらくの間、双剣と双刀をそのまま使う事は禁止するわ。それ以外の武器を形成して稽古に臨む事」
「分かりました」
今後の稽古では、【血液武装】による武器変換で適当な武器にして挑まないといけなくなった。基本的には、刀の状態で臨むかな。一番、育てた方が良いスキルではあるだろうし。
「それじゃあ、生気を貰うわよ。闇の因子が濃くなっているみたいだし、どんな味になっているか楽しみね」
「バレてた……」
【始祖の吸血鬼】になった事がバレていた。見る人が見ると分かるみたいな感じなのかな。
師匠と一緒に温泉まで移動していった。あそこが一番休まる場所だから、もう生気を吸う場所は温泉で決まりみたいだ。
温泉に移動すると、私は湯浴み着ではなく水着になっていた。あの時、湯浴み着から水着に変更した設定がそのままだったみたいだ。
「あら、可愛いわね」
「ありがとうございます。幼馴染みが作ってくれたんです」
「へぇ~、器用な子ね。これなら、いつもより多く吸えそうだわ」
「あ~、なるほど」
私が出している素肌の面積が広くなったので、生気の吸収効率が上がったらしい。師匠は、そういう面で喜んでいた。
「闇の因子は濃くなっているけど、まだ融合はしていないみたいね。光と闇の因子は、反発が強い分、他の因子よりも融合に時間が掛かるのよね」
「因子って、他にもあるんですか?」
「あるにはあるけど、人が持っていた事はないわね。持つのは、精霊やモンスターくらいよ」
「じゃあ、精霊が、その属性に大きな干渉力を持っている理由は、その因子のおかげって感じですか?」
「そういう事ね」
この話は、納得出来る。アカリが言っていた素材の変化に、因子が関係している可能性が高いからだ。モンスターもって事は、スノウにも因子は流れているのかな。
「私が他の属性の因子を持つ事って出来るんですか?」
「さぁ? でも、可能性はあるわよ。吸血鬼は、規格外の存在だから」
「まぁ、因子があっても持て余すから、今は要らないですけどね」
「でしょうね」
「そういえば、生気の味は変わりました?」
「微妙に濃厚になったわね」
全然分からない。まぁ、私の血に対する感想と同じ事だろう。私の場合、根底に不味さがあるから、どんな風に不味いかになるけど。
「そういえば、師匠って、守護天使の羽根と冥界の炎って知ってます?」
設定的に長年生きている師匠なら、ある程度知っているかもしれないと思い訊いてみた。
「そうね。それぞれが元々あった場所に近いところに行ってみると、面白い事が起こるかもしれないわね」
「元々あった場所……」
「名前から推測すれば分かると思うけど」
「そうですね。探してみます」
「頑張れ~」
本当にあっさりとヒントをくれる。運営は、師匠の口の軽さを修正しないのかな。NPCだから、アップデートした高度なAIである事は間違いない。AIの考えを尊重するというスタンスなのかな。
何はともあれ、補填で手に入れたアイテムがどこで使えそうかというのは分かった。これから色々なエリアを探索するなかで、探してみる事にしよう。
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