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吸血少女と最悪な環境
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オアシスタウンからファーストタウンに転移した私は、そのままアカリエに向かった。
「お邪魔します」
「ハクちゃん、いらっしゃい」
まだ作業をしていたアカリが迎えてくれる。私が来ると、ほぼ毎回いるけど、一体いつ戦闘スキルを上げているのだろう。ちょっと気になるけど、その話は置いておく。
この一週間で、アカリエの工房も大きく変わっていた。大きめの鍛冶スペースにミシンや機織り機、手作業をするための作業台、それとは別に大小の机があって、小さい方の机に釜みたいなのが置いてあり、大きな正方形の机の上には、魔法陣的なものが描かれた布が置いてあった。ただ、物が増えてもソファのある空間は残っている。目の前に小さなテーブルも置かれて、完全に休憩スペースだ。
「色々と増えたね」
「ちょっと色々と手を出しすぎたから、スキル毎に分けてみたの」
「へぇ~、アカリは、生産職があるゲームだと、ほぼ毎回同じような店になるね」
「私だからね」
変わった工房を見ても、特に驚きがないのは、他のゲームでも同じような工房になっていたからだ。
そんな工房を見回してから、ソファに座ると、アカリも隣に座った。作業は、一段落したのか分からないけど、多分終えても問題はないのだと思う。なので、私も話したい事を話し始める。
「砂漠を攻略し終えたよ」
「おめでとう! 大分苦戦したみたいだね」
「まぁ、道中がね」
色々なものも重なって、砂漠の攻略は難航していた。ただ、【神脚】にしなかったら、もっと危うかった場面もあったから、統合した事は後悔していない。というか、一番問題だったのは、【吸血鬼】だったわけだし。
「ボスは、本当に呆気なく倒せた。ラクダから【水魔法才能】を獲得出来ていて良かったよ」
「ああ、なるほどね。ジャイアントサンドマンは、水魔法に弱いし、核さえ露出させたら、後は攻撃を叩き込むだけだしね。もしかして、核を地面に落とさなかった?」
「うん。空中で攻撃を叩き込み続けたから」
「あの核を地面に落とすと、また砂の身体を作るから、ジャイアントサンドマンの倒し方としては、核を地面に触れさせないってが、一番なんだ」
「そうだと思った。さすがに、ずっと核が出たままになったら、弱すぎるし」
核へのダメージは、それまでの苦労を考慮したかのように通りやすい。一度核を出したら、そのまま露出したままになるとかだったら、ボスとしては弱すぎる。改めて考えると、結構バランスの良いボスだったかもしれない。物理特化と相性が悪いのは、変わらないけど。
「そうだ! ジャイアントサンドマンを倒したなら、紅き石の欠片を手に入れなかった?」
「うん。あるよ」
「買い取らせてくれる?」
「良いけど、何に使うの?」
紅き石の欠片を渡されたアカリは、布が広げられた机の方に向かう。そして、私を見ずに手招きをした。何やら見て欲しいものがあるみたいなので、アカリの後に付いていく。
「この布はね。【合成】を使うための道具なの。この魔法陣に、素材やアイテムを載っけて【合成】って唱えるだけで、上位の素材に変換出来るんだ。でも、素材は、同名の素材か同系統の素材からじゃないと失敗するけどね」
「なるほどね。欠片を掛け合わせて、核にするって事?」
「そのつもりなんだけど、欠片と欠片を掛け合わせると少しずつ大きくなるだけで、全然球になってくれないんだよね。今……四十九回でこれくらい」
そう言って見せてくれた紅い石は、ちょうど欠片一つ分だけ欠けていた。
「じゃあ、これで、完成?」
「多分ね」
アカリは、十字に並んでいる魔法陣の内、左右の二つに素材を置いた。
「いくよ。【合成】」
魔法陣が光って、カメラのフラッシュのように、一瞬視界を覆う。視界が戻ってきた時には、中央の魔法陣に完全な状態になった紅い石が置かれていた。
「えっと……紅き石。よし!」
アカリは、嬉しそうに拳を握っていた。五十個も必要なのだから、待ちわびた瞬間なのだろう。紅き石を持って、アカリはソファに戻るので、私もソファに戻った。
「それが何かに使えるの?」
「ゴーレムの核と賢者の石の素材になるんだ。ゴーレムの核は、他のものでも作れるから、これじゃなくて良いんだけど、賢者の石には、絶対に必要だからさ」
「賢者の石って、【錬金】の?」
「うん。今は、【錬金術】だけどね」
いつの間にか進化していたみたい。まぁ、色々と無駄な素材とかもあるだろうから、適当に使っていて、レベルが上がっていったのだと思う。
「賢者の石って、何に使うの?」
「知らない。あらゆるレシピの触媒になるみたいな事が書いてあったよ。それ以外は、自分で探さないといけないみたい」
「ふ~ん。まぁ、レシピに全部書かれているわけじゃないか。てか、スキルも結構育ったの?」
「うん。【言語学】以外にもね。今は、こんな感じだよ」
アカリが、私にスキルを見せてくれる。
────────────────────────
アカリ:【細剣Lv36】【格闘Lv32】【拳Lv10】【蹴りLv8】【投げLv5】【裁縫職人Lv28】【鍛冶師Lv34】【精錬Lv52】【鍛錬Lv48】【彫金Lv46】【細工Lv21】【装飾Lv20】【錬金術Lv12】【合成Lv21】【防具職人Lv62】
控え:【剣Lv65】【片手剣Lv60】【HP強化Lv58】【MP強化Lv62】【物理攻撃強化Lv46】【物理防御強化Lv31】【魔法防御強化Lv28】【器用さ強化Lv73】【運強化Lv26】【視覚強化Lv5】【聴覚強化Lv5】【嗅覚強化Lv5】【味覚強化Lv2】【触覚強化Lv10】【毒耐性Lv8】【麻痺耐性Lv5】【呪い耐性Lv2】【暗闇耐性Lv1】【怒り耐性Lv5】【魅了耐性Lv1】【眠り耐性Lv1】【混乱耐性Lv18】【出血耐性Lv1】【気絶耐性Lv1】【登山Lv8】【感知Lv26】【言語学Lv32】
SP:200
────────────────────────
アカリも五感強化系のスキルを取っていた。アカリの場合、全部取っている。私と違って、味覚と嗅覚を気にしなくても良いからだと思う。触覚に関しては、生産系の方に活用しているのかもしれない。
格闘系のスキルも【武闘術】を目指して取ったのかもしれない。統合した方が強力だし、装備枠も空ける事が出来るしね。
「もうほとんどの生産系スキルを取ってるじゃん。いっそ、【調合】も取ったら?」
「ね。私も迷ってるところ」
冗談で言ったのだけど、アカリは、実際に迷っているみたいだった。【調合】は、薬系統の生産系スキルだ。【錬金】や【合成】と違って、防具屋として活用出来るようなスキルではないので、本当に取る必要がないスキルなのだけど。
「何に使うの?」
「さぁ?」
アカリも全く目的がないのに取ろうかと迷っていたみたい。
「なら、取らない方が良いんじゃない」
「もしかしたら、何かに使えるかも!」
「そりゃ何かには使えると思うけど。あっ、それで思い出した。図書館の三階の本を読めるようになったんだけどさ」
「あっ、私もだよ。モンスター本とか、結構便利だよね」
そういえば、アカリも三階の本を読めるレベルになっていた。既に、色々と読んでいるみたいだ。
「地図は見た?」
「地図? まだ、そこまで見てないかも」
モンスターのところで止まった感じかな。全体を見てはいないみたいだ。
「ゲルダさんと一緒に図書館に行って、そこの地図を調べたんだけどさ。ファーストタウンに地下道があったんだよ。それで、【霊視】を使って、図書館で見つけた鍵があるんだけど、それが入口に使えたの」
「おお~」
【霊視】関連が進展した事に、アカリも嬉しそうに拍手した。
「後、色々と省くけど、地下書庫に繋がってた。私の【言語学】のレベルが30なんだけど、それでも読めなかったから、どんな本があるか分からないんだけどね」
「へぇ~、書庫かぁ。レシピ系の本とかもあるかな」
「分からないけど、読めるレベルになったら、一緒に調べてみる? 今のところ、【霊視】持ち、鍵持ちじゃないと行けない場所だから、必ず私と一緒になるけど」
「タイミングが合ったらお願いしようかな」
「オッケー」
アカリも一緒にいてくれれば、書庫を調べるスピードも倍だ。ただ、大前提として、書庫の本を読めるようにレベルを上げる必要はあるけど。
「お邪魔します」
「ハクちゃん、いらっしゃい」
まだ作業をしていたアカリが迎えてくれる。私が来ると、ほぼ毎回いるけど、一体いつ戦闘スキルを上げているのだろう。ちょっと気になるけど、その話は置いておく。
この一週間で、アカリエの工房も大きく変わっていた。大きめの鍛冶スペースにミシンや機織り機、手作業をするための作業台、それとは別に大小の机があって、小さい方の机に釜みたいなのが置いてあり、大きな正方形の机の上には、魔法陣的なものが描かれた布が置いてあった。ただ、物が増えてもソファのある空間は残っている。目の前に小さなテーブルも置かれて、完全に休憩スペースだ。
「色々と増えたね」
「ちょっと色々と手を出しすぎたから、スキル毎に分けてみたの」
「へぇ~、アカリは、生産職があるゲームだと、ほぼ毎回同じような店になるね」
「私だからね」
変わった工房を見ても、特に驚きがないのは、他のゲームでも同じような工房になっていたからだ。
そんな工房を見回してから、ソファに座ると、アカリも隣に座った。作業は、一段落したのか分からないけど、多分終えても問題はないのだと思う。なので、私も話したい事を話し始める。
「砂漠を攻略し終えたよ」
「おめでとう! 大分苦戦したみたいだね」
「まぁ、道中がね」
色々なものも重なって、砂漠の攻略は難航していた。ただ、【神脚】にしなかったら、もっと危うかった場面もあったから、統合した事は後悔していない。というか、一番問題だったのは、【吸血鬼】だったわけだし。
「ボスは、本当に呆気なく倒せた。ラクダから【水魔法才能】を獲得出来ていて良かったよ」
「ああ、なるほどね。ジャイアントサンドマンは、水魔法に弱いし、核さえ露出させたら、後は攻撃を叩き込むだけだしね。もしかして、核を地面に落とさなかった?」
「うん。空中で攻撃を叩き込み続けたから」
「あの核を地面に落とすと、また砂の身体を作るから、ジャイアントサンドマンの倒し方としては、核を地面に触れさせないってが、一番なんだ」
「そうだと思った。さすがに、ずっと核が出たままになったら、弱すぎるし」
核へのダメージは、それまでの苦労を考慮したかのように通りやすい。一度核を出したら、そのまま露出したままになるとかだったら、ボスとしては弱すぎる。改めて考えると、結構バランスの良いボスだったかもしれない。物理特化と相性が悪いのは、変わらないけど。
「そうだ! ジャイアントサンドマンを倒したなら、紅き石の欠片を手に入れなかった?」
「うん。あるよ」
「買い取らせてくれる?」
「良いけど、何に使うの?」
紅き石の欠片を渡されたアカリは、布が広げられた机の方に向かう。そして、私を見ずに手招きをした。何やら見て欲しいものがあるみたいなので、アカリの後に付いていく。
「この布はね。【合成】を使うための道具なの。この魔法陣に、素材やアイテムを載っけて【合成】って唱えるだけで、上位の素材に変換出来るんだ。でも、素材は、同名の素材か同系統の素材からじゃないと失敗するけどね」
「なるほどね。欠片を掛け合わせて、核にするって事?」
「そのつもりなんだけど、欠片と欠片を掛け合わせると少しずつ大きくなるだけで、全然球になってくれないんだよね。今……四十九回でこれくらい」
そう言って見せてくれた紅い石は、ちょうど欠片一つ分だけ欠けていた。
「じゃあ、これで、完成?」
「多分ね」
アカリは、十字に並んでいる魔法陣の内、左右の二つに素材を置いた。
「いくよ。【合成】」
魔法陣が光って、カメラのフラッシュのように、一瞬視界を覆う。視界が戻ってきた時には、中央の魔法陣に完全な状態になった紅い石が置かれていた。
「えっと……紅き石。よし!」
アカリは、嬉しそうに拳を握っていた。五十個も必要なのだから、待ちわびた瞬間なのだろう。紅き石を持って、アカリはソファに戻るので、私もソファに戻った。
「それが何かに使えるの?」
「ゴーレムの核と賢者の石の素材になるんだ。ゴーレムの核は、他のものでも作れるから、これじゃなくて良いんだけど、賢者の石には、絶対に必要だからさ」
「賢者の石って、【錬金】の?」
「うん。今は、【錬金術】だけどね」
いつの間にか進化していたみたい。まぁ、色々と無駄な素材とかもあるだろうから、適当に使っていて、レベルが上がっていったのだと思う。
「賢者の石って、何に使うの?」
「知らない。あらゆるレシピの触媒になるみたいな事が書いてあったよ。それ以外は、自分で探さないといけないみたい」
「ふ~ん。まぁ、レシピに全部書かれているわけじゃないか。てか、スキルも結構育ったの?」
「うん。【言語学】以外にもね。今は、こんな感じだよ」
アカリが、私にスキルを見せてくれる。
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アカリ:【細剣Lv36】【格闘Lv32】【拳Lv10】【蹴りLv8】【投げLv5】【裁縫職人Lv28】【鍛冶師Lv34】【精錬Lv52】【鍛錬Lv48】【彫金Lv46】【細工Lv21】【装飾Lv20】【錬金術Lv12】【合成Lv21】【防具職人Lv62】
控え:【剣Lv65】【片手剣Lv60】【HP強化Lv58】【MP強化Lv62】【物理攻撃強化Lv46】【物理防御強化Lv31】【魔法防御強化Lv28】【器用さ強化Lv73】【運強化Lv26】【視覚強化Lv5】【聴覚強化Lv5】【嗅覚強化Lv5】【味覚強化Lv2】【触覚強化Lv10】【毒耐性Lv8】【麻痺耐性Lv5】【呪い耐性Lv2】【暗闇耐性Lv1】【怒り耐性Lv5】【魅了耐性Lv1】【眠り耐性Lv1】【混乱耐性Lv18】【出血耐性Lv1】【気絶耐性Lv1】【登山Lv8】【感知Lv26】【言語学Lv32】
SP:200
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アカリも五感強化系のスキルを取っていた。アカリの場合、全部取っている。私と違って、味覚と嗅覚を気にしなくても良いからだと思う。触覚に関しては、生産系の方に活用しているのかもしれない。
格闘系のスキルも【武闘術】を目指して取ったのかもしれない。統合した方が強力だし、装備枠も空ける事が出来るしね。
「もうほとんどの生産系スキルを取ってるじゃん。いっそ、【調合】も取ったら?」
「ね。私も迷ってるところ」
冗談で言ったのだけど、アカリは、実際に迷っているみたいだった。【調合】は、薬系統の生産系スキルだ。【錬金】や【合成】と違って、防具屋として活用出来るようなスキルではないので、本当に取る必要がないスキルなのだけど。
「何に使うの?」
「さぁ?」
アカリも全く目的がないのに取ろうかと迷っていたみたい。
「なら、取らない方が良いんじゃない」
「もしかしたら、何かに使えるかも!」
「そりゃ何かには使えると思うけど。あっ、それで思い出した。図書館の三階の本を読めるようになったんだけどさ」
「あっ、私もだよ。モンスター本とか、結構便利だよね」
そういえば、アカリも三階の本を読めるレベルになっていた。既に、色々と読んでいるみたいだ。
「地図は見た?」
「地図? まだ、そこまで見てないかも」
モンスターのところで止まった感じかな。全体を見てはいないみたいだ。
「ゲルダさんと一緒に図書館に行って、そこの地図を調べたんだけどさ。ファーストタウンに地下道があったんだよ。それで、【霊視】を使って、図書館で見つけた鍵があるんだけど、それが入口に使えたの」
「おお~」
【霊視】関連が進展した事に、アカリも嬉しそうに拍手した。
「後、色々と省くけど、地下書庫に繋がってた。私の【言語学】のレベルが30なんだけど、それでも読めなかったから、どんな本があるか分からないんだけどね」
「へぇ~、書庫かぁ。レシピ系の本とかもあるかな」
「分からないけど、読めるレベルになったら、一緒に調べてみる? 今のところ、【霊視】持ち、鍵持ちじゃないと行けない場所だから、必ず私と一緒になるけど」
「タイミングが合ったらお願いしようかな」
「オッケー」
アカリも一緒にいてくれれば、書庫を調べるスピードも倍だ。ただ、大前提として、書庫の本を読めるようにレベルを上げる必要はあるけど。
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