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1.リエリー、思い出した
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私はこの世界で18年も生きてきてずっと気が付かなかった。ここがアニメ化していた少女漫画の世界だってことを。
彼女の名は「リエリー・アバトラス」公爵令嬢であり皇太子の婚約者。
前世の記憶は5歳になったころに自然に思い出した。前の世界で死んだから転生したのか、記憶が思い出したのはイレギュラーだったとしてもリエリーは元居た世界となんのかわりもなく自分が行きたいように生きてきた。
公爵令嬢として幼いころから教育され完全にこの世界に溶け込んでいた。転生ではなく体を乗っ取るような状態でこの世界に来たらなじめなかっただろう。しかしリエリーはこの世界は第二の人生だと受け入れ妃教育も完璧な努力家だった。素直な性格であり身分関係無しに接する彼女のファンは数知れず。憧れの的だった。
そしてリエリー・アバトラスは少女漫画でいう悪役令嬢位置。一番重要な皇太子の名を聞いてもなぜ気づかなかったかって?それはアニメの名前も知らなければインターネットでたまたま流れてきたPVしか見たことなかったからだ!
皇太子が2年間の留学を終え帰ってきた姿になぜだかビビッときた。
「僕のリエリー!!帰ってきたよっ!」と嬉しそうに皇太子が話しているのをガン無視して「私の婚約者ってあの皇太子のアティカス・ラルドルド?!」とさけんだ。
アティカス「リエリーは相変わらずだね…。って何当たり前の事を言ってるんだい、、僕はアティカス・ラルドルドで皇太子なのは間違いないし、リエリーは僕の婚約者であってるよ?婚約者ってところは絶対に譲れないねっ!とにかく久しぶりに会えたんだ!お茶でもどうかな??」
リエリー「お茶はまた今度でっ!!あっ!主人公!!って誰だ…?」と言いながら皇太子の元を離れていった。
なんでもこなす皇太子が婚約者のリエリーが大好きなのにも関わらずリエリーはその愛され自覚がない。この国の政略結婚は日常茶飯事。勝手に政略結婚だと思っていたからだ。
でもリエリーはそれどころではなかった。物語の内容も知らなければ主人公の顔もあまり覚えていない。思い出せたのは皇太子の身長が伸びPVに写っていた服装が同じだったから。それは制服姿。
これからどうしたらいいのかなっと悩んでも物語を知らない以上何もできないのが現状。
リエリー「まぁありきたりな元々いた婚約者にいじめられて皇太子とハッピーエンドとかっしょ!自由にしてたらいっか!」と独り言を言っていたときだった。
「あの、少しお時間大丈夫でしょうか…。」と声をかけられ「私今ちょっと考え事してて…」と答えているのにも関わらず妨げて話した「あなたこの世界の人じゃないですよね。」という言葉に驚いた。
リエリーは固まり驚いて目をキラキラさせながら叫んだ。
リエリー「そうなの!!もしかしてあなたも?!ぜひお話したいわっ!!あなたお名前は?!」
「あの、違う世界から来たならわかりますよね。私この世界の主人公なんですよ。アイラ・レイリルって言ったら聞き覚えあるでしょ」と不安そうに名前を言っているがリエリーは全く知らない。
リエリー「ごめんなさい、そうだったのね!!私ほんのついさっき気がついただけで何もわかってないの!だからいろいろ教えてほしい!!」
アイラ「え…この世界のファンじゃないってこと?だったらなんでアティカス様に頑張って媚売ってるわけ?留学から帰ってきた瞬間に物語が始まるのにやっと実物を見られると思ったのになんで編入してきた私との面会を午後に回して…その時間あなたと会ってるなんて…物語ぐちゃぐちゃにしてるんじゃないわよ!」
リエリー「アイラ…さん?とりあえず落ち着いて話しましょう。もしかしてこの世界に来て間もないとか?私は転生でこの世界に来ましたけど憑依とかですか?!」
アイラ「生まれたときからこの世界にいるんだ。憑依って言葉が合ってるか知らないけど少し前にこの世界に来たから私の方が後か。だからそんなに溶け込んで幼い頃から誘惑してたのね。」
リエリー「何か誤解があるようだけど、私アティカスとは家のご縁だよ?」
アイラ「アティカス様を呼び捨て?!婚約者は普通相手を敬い殿下と呼ぶべきなのにそこからおかしいわけ?!」
リエリー「なんかそれは成り行きで…でも私別に好きってわけじゃないしあなたがアティカスと結ばれたいなら全然協力するよ!!でも原作知らないから教えてくれると嬉しいっ!」
アイラ「それほんと?」
彼女の名は「リエリー・アバトラス」公爵令嬢であり皇太子の婚約者。
前世の記憶は5歳になったころに自然に思い出した。前の世界で死んだから転生したのか、記憶が思い出したのはイレギュラーだったとしてもリエリーは元居た世界となんのかわりもなく自分が行きたいように生きてきた。
公爵令嬢として幼いころから教育され完全にこの世界に溶け込んでいた。転生ではなく体を乗っ取るような状態でこの世界に来たらなじめなかっただろう。しかしリエリーはこの世界は第二の人生だと受け入れ妃教育も完璧な努力家だった。素直な性格であり身分関係無しに接する彼女のファンは数知れず。憧れの的だった。
そしてリエリー・アバトラスは少女漫画でいう悪役令嬢位置。一番重要な皇太子の名を聞いてもなぜ気づかなかったかって?それはアニメの名前も知らなければインターネットでたまたま流れてきたPVしか見たことなかったからだ!
皇太子が2年間の留学を終え帰ってきた姿になぜだかビビッときた。
「僕のリエリー!!帰ってきたよっ!」と嬉しそうに皇太子が話しているのをガン無視して「私の婚約者ってあの皇太子のアティカス・ラルドルド?!」とさけんだ。
アティカス「リエリーは相変わらずだね…。って何当たり前の事を言ってるんだい、、僕はアティカス・ラルドルドで皇太子なのは間違いないし、リエリーは僕の婚約者であってるよ?婚約者ってところは絶対に譲れないねっ!とにかく久しぶりに会えたんだ!お茶でもどうかな??」
リエリー「お茶はまた今度でっ!!あっ!主人公!!って誰だ…?」と言いながら皇太子の元を離れていった。
なんでもこなす皇太子が婚約者のリエリーが大好きなのにも関わらずリエリーはその愛され自覚がない。この国の政略結婚は日常茶飯事。勝手に政略結婚だと思っていたからだ。
でもリエリーはそれどころではなかった。物語の内容も知らなければ主人公の顔もあまり覚えていない。思い出せたのは皇太子の身長が伸びPVに写っていた服装が同じだったから。それは制服姿。
これからどうしたらいいのかなっと悩んでも物語を知らない以上何もできないのが現状。
リエリー「まぁありきたりな元々いた婚約者にいじめられて皇太子とハッピーエンドとかっしょ!自由にしてたらいっか!」と独り言を言っていたときだった。
「あの、少しお時間大丈夫でしょうか…。」と声をかけられ「私今ちょっと考え事してて…」と答えているのにも関わらず妨げて話した「あなたこの世界の人じゃないですよね。」という言葉に驚いた。
リエリーは固まり驚いて目をキラキラさせながら叫んだ。
リエリー「そうなの!!もしかしてあなたも?!ぜひお話したいわっ!!あなたお名前は?!」
「あの、違う世界から来たならわかりますよね。私この世界の主人公なんですよ。アイラ・レイリルって言ったら聞き覚えあるでしょ」と不安そうに名前を言っているがリエリーは全く知らない。
リエリー「ごめんなさい、そうだったのね!!私ほんのついさっき気がついただけで何もわかってないの!だからいろいろ教えてほしい!!」
アイラ「え…この世界のファンじゃないってこと?だったらなんでアティカス様に頑張って媚売ってるわけ?留学から帰ってきた瞬間に物語が始まるのにやっと実物を見られると思ったのになんで編入してきた私との面会を午後に回して…その時間あなたと会ってるなんて…物語ぐちゃぐちゃにしてるんじゃないわよ!」
リエリー「アイラ…さん?とりあえず落ち着いて話しましょう。もしかしてこの世界に来て間もないとか?私は転生でこの世界に来ましたけど憑依とかですか?!」
アイラ「生まれたときからこの世界にいるんだ。憑依って言葉が合ってるか知らないけど少し前にこの世界に来たから私の方が後か。だからそんなに溶け込んで幼い頃から誘惑してたのね。」
リエリー「何か誤解があるようだけど、私アティカスとは家のご縁だよ?」
アイラ「アティカス様を呼び捨て?!婚約者は普通相手を敬い殿下と呼ぶべきなのにそこからおかしいわけ?!」
リエリー「なんかそれは成り行きで…でも私別に好きってわけじゃないしあなたがアティカスと結ばれたいなら全然協力するよ!!でも原作知らないから教えてくれると嬉しいっ!」
アイラ「それほんと?」
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