6 / 22
2章 神様仕事
6.彼女の願い事
しおりを挟む
「ハルって言ったんだよ、」
あきれながらその言葉を発した。
「えっ…。なんでその名前を」
「はぁ?なに言ってんだよ。お前が名前聞いたんだろうが!」
「君、ハルっていう名前なの」
「何ビックリしてんだよ。どこにでもある普通の名前だろ。そんなにびっくりすることか?」
これは偶然?それとも神様はこれを狙って…?でもその前に…。
「口悪くない?!」
今の私は一応幽霊?なのにこんなに堂々と話せてるし。この子は一体。
「しらない。口調なんて気にしてないし、まぁ口が悪いっていうんなら育った環境だと私はおもうけどな。で、ミュウ?って言ったっけ。願いをかなえる?ってあれ何。願いを叶えてほしいなんて言ってないし、別に私願いも何もないんだけど、、何が目的だ?」
「目的ってわけじゃないけど、私最近死んじゃって、あっ、もう一年経ってたんだった。えっとね、なにが言いたいかっていうと…」
ここはハッキリ…。この子には隠し事してもすぐばれそうだし、
「あなたの願いを叶えて貴方の体をもらいに来たの。でも奪いにきたわけじゃなくて、もうじき死ぬって聞いたから…。でも死ぬ気が無いなら私は体をもらわない。私はそれを見極めに来た」
「ははっまって普通そんな正直に話さなくね?!」
すごい爆笑してる…。
「久しぶりに笑った気がするよ。で、何。望みを言えばいいのか?」
笑いながら話す少女がもうじき自殺するなんて考えられない。
ほんとに自殺するのかな…。
するとその子は考えながら窓の方に歩いてカーテンを再び開けた。
月明かりに照らされながらとびっきりの笑顔で
「じゃあさ!私を殺してよ!」
それは唐突に、この子の闇を突き付けられた。
「あなた、ホントに…」
「名前、、聞いたくせに呼ばないんだね。まぁ私この名前大っ嫌いだから別にいいけど、」
「嫌いなの?どうして、、」
「まぁいいじゃん。誰だって聞かれたくないことだってあるだろ。」
「じゃあ、ハルって…呼ばせてもらうね。」
「いきなり呼び捨てかよ!まあいいけどさ、」
「そっちだって最初呼び捨てしたじゃん!」
「ミュウはあだ名かなんかだろ?呼び捨てじゃねぇよ(笑)」
この子心を読めるのレベルで全部言い当ててくる…。
「本当はミウっていうの。でも生き返るチャンスをくれた人がそう呼んでくれてさっきはなんかそう名乗りたくなったみたいな」
「ははっ!へんな理由、話がだいぶそれちゃったね。で、私を殺してくれるの?」
「いや。なんか一応願いを叶える代わりに私が貴方の…いや、ハルの体に入って体が無くなったハルが変わりに死ぬらしいけど、」
「らしい?ふーん。ミュウもあんまり分かってない感じね。まぁでもそれいいじゃん!手っ取り早く叶えてお互いに幸せになろ?んー。何がいいかな、じゃあさ、友達になってよ!話し相手でいい。それだけで私は満足するからさ。ね?」
「友達、、それは難しいね。私がここに居られるのは一か月なんだよ。だから12月3日まで一緒に居させて、その時に全て判断する。本当にハルの体をもらっていいのかなんてすぐには決めれないし、ハルが人生を楽しんでくれるなら私はそれで満足。」
「わかった。でも私死にたい気持ちは変わらないと思うよ。私本当にこの世の中が大っ嫌いだから。」
「その理由いつでも聞くから言いたくなったら聞かせてね。待ってるから。」
こうしてハルとの短い短い生活が始まった。
あきれながらその言葉を発した。
「えっ…。なんでその名前を」
「はぁ?なに言ってんだよ。お前が名前聞いたんだろうが!」
「君、ハルっていう名前なの」
「何ビックリしてんだよ。どこにでもある普通の名前だろ。そんなにびっくりすることか?」
これは偶然?それとも神様はこれを狙って…?でもその前に…。
「口悪くない?!」
今の私は一応幽霊?なのにこんなに堂々と話せてるし。この子は一体。
「しらない。口調なんて気にしてないし、まぁ口が悪いっていうんなら育った環境だと私はおもうけどな。で、ミュウ?って言ったっけ。願いをかなえる?ってあれ何。願いを叶えてほしいなんて言ってないし、別に私願いも何もないんだけど、、何が目的だ?」
「目的ってわけじゃないけど、私最近死んじゃって、あっ、もう一年経ってたんだった。えっとね、なにが言いたいかっていうと…」
ここはハッキリ…。この子には隠し事してもすぐばれそうだし、
「あなたの願いを叶えて貴方の体をもらいに来たの。でも奪いにきたわけじゃなくて、もうじき死ぬって聞いたから…。でも死ぬ気が無いなら私は体をもらわない。私はそれを見極めに来た」
「ははっまって普通そんな正直に話さなくね?!」
すごい爆笑してる…。
「久しぶりに笑った気がするよ。で、何。望みを言えばいいのか?」
笑いながら話す少女がもうじき自殺するなんて考えられない。
ほんとに自殺するのかな…。
するとその子は考えながら窓の方に歩いてカーテンを再び開けた。
月明かりに照らされながらとびっきりの笑顔で
「じゃあさ!私を殺してよ!」
それは唐突に、この子の闇を突き付けられた。
「あなた、ホントに…」
「名前、、聞いたくせに呼ばないんだね。まぁ私この名前大っ嫌いだから別にいいけど、」
「嫌いなの?どうして、、」
「まぁいいじゃん。誰だって聞かれたくないことだってあるだろ。」
「じゃあ、ハルって…呼ばせてもらうね。」
「いきなり呼び捨てかよ!まあいいけどさ、」
「そっちだって最初呼び捨てしたじゃん!」
「ミュウはあだ名かなんかだろ?呼び捨てじゃねぇよ(笑)」
この子心を読めるのレベルで全部言い当ててくる…。
「本当はミウっていうの。でも生き返るチャンスをくれた人がそう呼んでくれてさっきはなんかそう名乗りたくなったみたいな」
「ははっ!へんな理由、話がだいぶそれちゃったね。で、私を殺してくれるの?」
「いや。なんか一応願いを叶える代わりに私が貴方の…いや、ハルの体に入って体が無くなったハルが変わりに死ぬらしいけど、」
「らしい?ふーん。ミュウもあんまり分かってない感じね。まぁでもそれいいじゃん!手っ取り早く叶えてお互いに幸せになろ?んー。何がいいかな、じゃあさ、友達になってよ!話し相手でいい。それだけで私は満足するからさ。ね?」
「友達、、それは難しいね。私がここに居られるのは一か月なんだよ。だから12月3日まで一緒に居させて、その時に全て判断する。本当にハルの体をもらっていいのかなんてすぐには決めれないし、ハルが人生を楽しんでくれるなら私はそれで満足。」
「わかった。でも私死にたい気持ちは変わらないと思うよ。私本当にこの世の中が大っ嫌いだから。」
「その理由いつでも聞くから言いたくなったら聞かせてね。待ってるから。」
こうしてハルとの短い短い生活が始まった。
0
お気に入りに追加
12
あなたにおすすめの小説
校長室のソファの染みを知っていますか?
フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。
しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。
座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る
【完結】一夜の関係を結んだ相手の正体はスパダリヤクザでした~甘い執着で離してくれません!~
中山紡希
恋愛
ある出来事をキッカケに出会った容姿端麗な男の魅力に抗えず、一夜の関係を結んだ萌音。
翌朝目を覚ますと「俺の嫁になれ」と言い寄られる。
けれど、その上半身には昨晩は気付かなかった刺青が彫られていて……。
「久我組の若頭だ」
一夜の関係を結んだ相手は……ヤクザでした。
※R18
※性的描写ありますのでご注意ください
帰らなければ良かった
jun
恋愛
ファルコン騎士団のシシリー・フォードが帰宅すると、婚約者で同じファルコン騎士団の副隊長のブライアン・ハワードが、ベッドで寝ていた…女と裸で。
傷付いたシシリーと傷付けたブライアン…
何故ブライアンは溺愛していたシシリーを裏切ったのか。
*性被害、レイプなどの言葉が出てきます。
気になる方はお避け下さい。
・8/1 長編に変更しました。
・8/16 本編完結しました。
【完結】捨てられ正妃は思い出す。
なか
恋愛
「お前に食指が動くことはない、後はしみったれた余生でも過ごしてくれ」
そんな言葉を最後に婚約者のランドルフ・ファルムンド王子はデイジー・ルドウィンを捨ててしまう。
人生の全てをかけて愛してくれていた彼女をあっさりと。
正妃教育のため幼き頃より人生を捧げて生きていた彼女に味方はおらず、学園ではいじめられ、再び愛した男性にも「遊びだった」と同じように捨てられてしまう。
人生に楽しみも、生きる気力も失った彼女は自分の意志で…自死を選んだ。
再び意識を取り戻すと見知った光景と聞き覚えのある言葉の数々。
デイジーは確信をした、これは二度目の人生なのだと。
確信したと同時に再びあの酷い日々を過ごす事になる事に絶望した、そんなデイジーを変えたのは他でもなく、前世での彼女自身の願いであった。
––次の人生は後悔もない、幸福な日々を––
他でもない、自分自身の願いを叶えるために彼女は二度目の人生を立ち上がる。
前のような弱気な生き方を捨てて、怒りに滾って奮い立つ彼女はこのくそったれな人生を生きていく事を決めた。
彼女に起きた心境の変化、それによって起こる小さな波紋はやがて波となり…この王国でさえ変える大きな波となる。
あなたの子ですが、内緒で育てます
椿蛍
恋愛
「本当にあなたの子ですか?」
突然現れた浮気相手、私の夫である国王陛下の子を身籠っているという。
夫、王妃の座、全て奪われ冷遇される日々――王宮から、追われた私のお腹には陛下の子が宿っていた。
私は強くなることを決意する。
「この子は私が育てます!」
お腹にいる子供は王の子。
王の子だけが不思議な力を持つ。
私は育った子供を連れて王宮へ戻る。
――そして、私を追い出したことを後悔してください。
※夫の後悔、浮気相手と虐げられからのざまあ
※他サイト様でも掲載しております。
※hotランキング1位&エールありがとうございます!
王命を忘れた恋
須木 水夏
恋愛
『君はあの子よりも強いから』
そう言って貴方は私を見ることなく、この関係性を終わらせた。
強くいなければ、貴方のそばにいれなかったのに?貴方のそばにいる為に強くいたのに?
そんな痛む心を隠し。ユリアーナはただ静かに微笑むと、承知を告げた。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる