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2章 神様仕事
5.初めまして
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自分の仏壇をみて改めて実感する。私は死んだんだと。
私には兄弟が居ない。親が忙しかったから。子供も考えたらしい。でも育児を私に任せっぱなしになるから、と色々な理由があったとつい最近教えてもらったばっかだったのに…。
「立派な仏壇買っちゃって……」
そう呟いた瞬間ある事に気がついた。
神様は同じように時間が流れていると言っていた。なのに私の仏壇がこんなに早く出来るわけない。
「今日…何日?!」
私が死んだ日は確か「11月になったばっかり、11月3日だ、」
そう言ってカレンダーを見て驚いた。
「えっ…うそ、私が死んでから1年も経ってるの。」
「ふふっ」
また神様は不気味に笑う。
「仏壇を見て日が経ちすぎていると気づくなんてさすがやね。お母さんの老けた顔で気付く子が多数なのに。みんな私が言ってることを信じすぎなのよ。確かに話したときは同じように流れていたわ。でも時間をいじれないってわけじゃないの。ちゃんと真実を言っているのか見極めないと…。まぁ疑うことを知っている子はまずここに招待してないけどね。一年後にしたのもしっかりと理由がある。それは本来の目的を忘れないため…。多少自分の死が風化している方が人は理性を保てる。あなたにはやってもらわなければいけないに事があるの。生き返りたいという気持ちが強くなってはいけないわ。さぁ頑張ってね。ミュウ。」
今は11月3日の9時前。ちょうど一年前に私が死んだってこと。私の感覚では昨日の話なのに、神様と話している間に一年経ってたとか竜宮城じゃん、、。この時間はもう両親が出てる時間。もう行っちゃったよね。
ガチャ
えっ。振り向くとそこには両親がいた。何も言わずに私の仏壇の前に座る。やっぱり私の事は見えていない。そして両親が話し出す。
「前まではみうになんでも任せっぱなしで。ほったらかしてばかりだったわね。ごめんね。失ってから気付いたってもう遅いのに…。」
仕事が忙しいのに私の命日だからって休みなんか取って…。自然と涙が流れてしまう。でも私の声はもう届かない。もし体が与えられても私は私である保証はないし、本当に生き返るのかもわからない。なんでもかんでも信じていいってわけじゃないよね。
「お母さん、お父さん私やることがあるの…。行ってくるね。大好きだよ」
壁も透き通れる。便利かもしれないけど物に触れられないってのは悲しい。漫画みたいに幽霊は幽霊同士認識できるのかとおもっていたけれど私みたいな人はいない。誰でもここに戻ってこれるわけじゃないんだな。色々試しながらさまよう。
もう夕方、言っていた子の場所はすぐわかるって言ってたけどどういう事だろう。一体どこにいけば…。
どこにいるんだろう。そう思った瞬間何かを感じた。言葉では言い表せれない何かを感じた。呼ばれているような、引かれるような、不思議な感覚。その感覚に従うまま私は移動した。
その子の居場所は思ってたより近くて近すぎてビックリした。こんなにも近くに死にたいと願う子が、、
着いた先は一軒家。あの子は2階にいる。それがわかる。こっそり窓から様子を見ようと思って覗いたらその子と目が合った。
その子は少し目を見開いて驚いたものの無表情で窓を開け少し微笑み私に話しかける。
「あなたは誰?」
目が笑ってない。見た感じ高校生かな、、でも私にはやることがある。そのために見極めるんだ。
「初めまして。こんばんは、私は……」
不思議今はこう名乗りたいだなんて、
「私は…ミュウ。あなたの願いはなんですか?私はあなたの望みを叶えにきたの」
キョトンとしている。そりゃそうだ、まず私はこんなキャラじゃない。私こんな口調だったっけな、
そんなことを考えてたら無言で窓を閉められカーテンをも閉じられた。
焦って「待って!!!」と叫びながら窓をすり抜けた。
本当に幽霊なんて居たんだ。そう小さく呟く少女。
そっか私今完全に幽霊だった。じゃなくて!とりあえずこの子の話を聞かないと!!
「名前…。なんていうの?」
「はぁ。質問が多いなぁ、」
「あっ、ごめん。沢山聞きたいことがあって…」
「それはこっちのセリフだってば、、」
「そりゃそうですよねぇ、、」
この子私よりも年下なのに遊ばれてる気が…。
「ハル」
「えっ…。今なんて…」
「ハルって言ったんだよ、」
あきれながらその言葉を発した。
「えっ…。なんでその名前を」
私には兄弟が居ない。親が忙しかったから。子供も考えたらしい。でも育児を私に任せっぱなしになるから、と色々な理由があったとつい最近教えてもらったばっかだったのに…。
「立派な仏壇買っちゃって……」
そう呟いた瞬間ある事に気がついた。
神様は同じように時間が流れていると言っていた。なのに私の仏壇がこんなに早く出来るわけない。
「今日…何日?!」
私が死んだ日は確か「11月になったばっかり、11月3日だ、」
そう言ってカレンダーを見て驚いた。
「えっ…うそ、私が死んでから1年も経ってるの。」
「ふふっ」
また神様は不気味に笑う。
「仏壇を見て日が経ちすぎていると気づくなんてさすがやね。お母さんの老けた顔で気付く子が多数なのに。みんな私が言ってることを信じすぎなのよ。確かに話したときは同じように流れていたわ。でも時間をいじれないってわけじゃないの。ちゃんと真実を言っているのか見極めないと…。まぁ疑うことを知っている子はまずここに招待してないけどね。一年後にしたのもしっかりと理由がある。それは本来の目的を忘れないため…。多少自分の死が風化している方が人は理性を保てる。あなたにはやってもらわなければいけないに事があるの。生き返りたいという気持ちが強くなってはいけないわ。さぁ頑張ってね。ミュウ。」
今は11月3日の9時前。ちょうど一年前に私が死んだってこと。私の感覚では昨日の話なのに、神様と話している間に一年経ってたとか竜宮城じゃん、、。この時間はもう両親が出てる時間。もう行っちゃったよね。
ガチャ
えっ。振り向くとそこには両親がいた。何も言わずに私の仏壇の前に座る。やっぱり私の事は見えていない。そして両親が話し出す。
「前まではみうになんでも任せっぱなしで。ほったらかしてばかりだったわね。ごめんね。失ってから気付いたってもう遅いのに…。」
仕事が忙しいのに私の命日だからって休みなんか取って…。自然と涙が流れてしまう。でも私の声はもう届かない。もし体が与えられても私は私である保証はないし、本当に生き返るのかもわからない。なんでもかんでも信じていいってわけじゃないよね。
「お母さん、お父さん私やることがあるの…。行ってくるね。大好きだよ」
壁も透き通れる。便利かもしれないけど物に触れられないってのは悲しい。漫画みたいに幽霊は幽霊同士認識できるのかとおもっていたけれど私みたいな人はいない。誰でもここに戻ってこれるわけじゃないんだな。色々試しながらさまよう。
もう夕方、言っていた子の場所はすぐわかるって言ってたけどどういう事だろう。一体どこにいけば…。
どこにいるんだろう。そう思った瞬間何かを感じた。言葉では言い表せれない何かを感じた。呼ばれているような、引かれるような、不思議な感覚。その感覚に従うまま私は移動した。
その子の居場所は思ってたより近くて近すぎてビックリした。こんなにも近くに死にたいと願う子が、、
着いた先は一軒家。あの子は2階にいる。それがわかる。こっそり窓から様子を見ようと思って覗いたらその子と目が合った。
その子は少し目を見開いて驚いたものの無表情で窓を開け少し微笑み私に話しかける。
「あなたは誰?」
目が笑ってない。見た感じ高校生かな、、でも私にはやることがある。そのために見極めるんだ。
「初めまして。こんばんは、私は……」
不思議今はこう名乗りたいだなんて、
「私は…ミュウ。あなたの願いはなんですか?私はあなたの望みを叶えにきたの」
キョトンとしている。そりゃそうだ、まず私はこんなキャラじゃない。私こんな口調だったっけな、
そんなことを考えてたら無言で窓を閉められカーテンをも閉じられた。
焦って「待って!!!」と叫びながら窓をすり抜けた。
本当に幽霊なんて居たんだ。そう小さく呟く少女。
そっか私今完全に幽霊だった。じゃなくて!とりあえずこの子の話を聞かないと!!
「名前…。なんていうの?」
「はぁ。質問が多いなぁ、」
「あっ、ごめん。沢山聞きたいことがあって…」
「それはこっちのセリフだってば、、」
「そりゃそうですよねぇ、、」
この子私よりも年下なのに遊ばれてる気が…。
「ハル」
「えっ…。今なんて…」
「ハルって言ったんだよ、」
あきれながらその言葉を発した。
「えっ…。なんでその名前を」
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