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15.禁書
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家のドアをドンドンと叩く音がする。
「ミィちゃん!迎えに来たよ!!早く出ておいで!」
乗ってきた馬車は近くの森にバレないよう隠している。それでもやはりここだと男爵家を訪ねてきた。ミレイの両親が対応するも聞く耳を持たない。
「アスカルド・カラリ・ドラリル皇太子殿下にご挨拶を申し上げます。ミレイは朝早くに家を出た後学校に行っているはずですが、もしやミレイになにかあったのですか?」
「いるのはわかっているんだ。嘘でミィちゃんと僕を引き離そうだなんてまた君たちは邪魔するんだね。この者たちを捕らえよ。私に嘘をついていた罰だ。」
「殿下っ!」
「ミィちゃん…。だからアスカルドって呼んでってば…タクの方でもいいんだけどそこは任せるよ。ご両親が無事でいてほしいならね。ねぇ…。どうして逃げたの?」
「お母さんたちを人質にするなんてあんまりだよ。タクさん…。逃げたのは怖かったから…。だってそうでしょ。同じ光景を見て死んだときの事を思い出しちゃったら逃げるのは仕方がないっていうか…」
「そうだったんだね…確かに殺されたのは怖かったよね。逃げたことも文句言ってごめんね。ミィちゃんの事わかっているつもりだったのにまだまだ分からないところが多いみたい。でももう殺したりなんてしないよ!この世界に来るためには死ななきゃいけなかったんだ。だからわかってほしい。」
「教えてほしいことがあるの…。タクさんなら教えてくれるよね…。」
「もちろんだよ!教えて欲しいことって?」
「私とマリアが学校に来てなかった昨日って学校の人たちになんかしたの?すごいマリアが非難されてたからビックリしちゃって…」
「あぁ。なんだそんなこと?簡単だよ。そういう風に思うように僕がやったことだから。ミィちゃん!これみて!」
そういって取り出したのは赤黒い本だった。見るからに怪しいその本を触りながら話す。
「この本。この世界では禁書扱いなんだけど僕たちをこの世界に連れてきてくれたのも悪役令嬢をちゃんと原作通りにできたのもこの本のおかげなんだ!でもまさか僕たち以外にも混ざっていたなんて困るんだけど。」
「お願い殺さないで。私はあなたの所に行くから…。そうしたらみんな助けてくれる…?」
「ちょっと待ってよ。なんでそんな震えて嫌々行きます。みたいな言い方するの?僕は君と愛し合いたいっていってるのにまるで僕が無理やり脅して従わせてるみたいじゃん。はぁ…。ミィちゃんには自分から僕の事を好きになって欲しかったのにやっぱり殺されたっていう恐怖には敵わないのかなぁ。ちょっと記憶上書きするけどミィちゃんと僕のためだから。許してね。」
そういってタクは本を開き話し出した。
「ミィちゃん!迎えに来たよ!!早く出ておいで!」
乗ってきた馬車は近くの森にバレないよう隠している。それでもやはりここだと男爵家を訪ねてきた。ミレイの両親が対応するも聞く耳を持たない。
「アスカルド・カラリ・ドラリル皇太子殿下にご挨拶を申し上げます。ミレイは朝早くに家を出た後学校に行っているはずですが、もしやミレイになにかあったのですか?」
「いるのはわかっているんだ。嘘でミィちゃんと僕を引き離そうだなんてまた君たちは邪魔するんだね。この者たちを捕らえよ。私に嘘をついていた罰だ。」
「殿下っ!」
「ミィちゃん…。だからアスカルドって呼んでってば…タクの方でもいいんだけどそこは任せるよ。ご両親が無事でいてほしいならね。ねぇ…。どうして逃げたの?」
「お母さんたちを人質にするなんてあんまりだよ。タクさん…。逃げたのは怖かったから…。だってそうでしょ。同じ光景を見て死んだときの事を思い出しちゃったら逃げるのは仕方がないっていうか…」
「そうだったんだね…確かに殺されたのは怖かったよね。逃げたことも文句言ってごめんね。ミィちゃんの事わかっているつもりだったのにまだまだ分からないところが多いみたい。でももう殺したりなんてしないよ!この世界に来るためには死ななきゃいけなかったんだ。だからわかってほしい。」
「教えてほしいことがあるの…。タクさんなら教えてくれるよね…。」
「もちろんだよ!教えて欲しいことって?」
「私とマリアが学校に来てなかった昨日って学校の人たちになんかしたの?すごいマリアが非難されてたからビックリしちゃって…」
「あぁ。なんだそんなこと?簡単だよ。そういう風に思うように僕がやったことだから。ミィちゃん!これみて!」
そういって取り出したのは赤黒い本だった。見るからに怪しいその本を触りながら話す。
「この本。この世界では禁書扱いなんだけど僕たちをこの世界に連れてきてくれたのも悪役令嬢をちゃんと原作通りにできたのもこの本のおかげなんだ!でもまさか僕たち以外にも混ざっていたなんて困るんだけど。」
「お願い殺さないで。私はあなたの所に行くから…。そうしたらみんな助けてくれる…?」
「ちょっと待ってよ。なんでそんな震えて嫌々行きます。みたいな言い方するの?僕は君と愛し合いたいっていってるのにまるで僕が無理やり脅して従わせてるみたいじゃん。はぁ…。ミィちゃんには自分から僕の事を好きになって欲しかったのにやっぱり殺されたっていう恐怖には敵わないのかなぁ。ちょっと記憶上書きするけどミィちゃんと僕のためだから。許してね。」
そういってタクは本を開き話し出した。
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