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13.混乱
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マリア様が現場にかけつけ「誰かっ!!」と叫ぶも皇太子は余裕そうに「誰もこないさ。」と言うがマリア様の護衛が隠れており剣を抜く。
「おっとさすがは公爵令嬢。護衛がついていたのか!僕は何も武器を持っていないのに剣を抜くなんてただの反逆罪じゃすまないよ?まぁその方が早く君を処理できるから助かるけどねっ!」
「そんなこと理解しています!私はただおびえているミレイを助けにきただけですのであなた様と戦うつもりはありませんわ!」
そういって目くらましとして護衛が持っていた光玉を地面に叩きつける。そしてまぶしくて目をつぶっていたミレイの手を引っ張った。
「一度学園から離れましょう。私の家はすぐばれるでしょうし、かといってあなたの状態が良くないことを考えて近いけれど一度ミーズアイ男爵家に行きましょう。」
そういわれてもミレイは思い出してしまったショックで会話が頭に入らない。馬車で移動中ミレイは記憶を整理するように眠りについた。思い出したのは恐怖と苦しい体。眠りながら涙を流すミレイが心配でしょうがないマリアは早くご両親に会わせないとと焦っていた。
男爵家の家の前に公爵家の馬車が止まったのだ。ミレイが親しくしていることは知っていたがまさか家に来るほどとはと男爵家は驚き使用人含め家の外に出てきて挨拶しようにもおもてなしの準備が全くできてないとバタつく。
そんな様子を気にもせずミレイさんのご両親を連れてきて!とただならぬ雰囲気でそう言った。
その様子を察して使用人たちも急いで対応する。走ってきたミレイの両親は何かを察したように父親は眠っているミレイを抱きかかえ部屋へと連れて行った。
「公爵令嬢様の話をよく娘はしていました。ここまで連れてきて頂き感謝します。」
「なにか事情を知っているのですか?今朝の話がもうここまで…?」
そうして話している横でミレイが目を覚ました。覚ましてもまだ現実か夢かの区別がついておらず「いやぁっ」と叫ぶ。頭を抱え震えている姿は見ていられない。マリアが声をかけようとするとミレイの母親が抱き着いて謝る。
「ごめんなさい。もうあなたにはあの男の事で困ってほしくなかったの!忘れたままこの世界で幸せに暮らしてほしかった。でもミレイは記憶を思い出してしまった。それでもあの男にされたこと自体を思い出したわけではなかったようだから私たちも記憶があるということを伝えてあげられなかった。本当にごめんなさい。」
「お母さん…。本当に前世のお母さん、お父さんなの…?」
「そうよ。私たちも幼いころはこの世界の住民だった。でもお父さんと結婚して結婚式を挙げた夜私たち二人は前世の事を思い出したの。それはそれは嫌な記憶…」
「おっとさすがは公爵令嬢。護衛がついていたのか!僕は何も武器を持っていないのに剣を抜くなんてただの反逆罪じゃすまないよ?まぁその方が早く君を処理できるから助かるけどねっ!」
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「お母さん…。本当に前世のお母さん、お父さんなの…?」
「そうよ。私たちも幼いころはこの世界の住民だった。でもお父さんと結婚して結婚式を挙げた夜私たち二人は前世の事を思い出したの。それはそれは嫌な記憶…」
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