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本当に会いたいのは(2)
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翌週になっても、姫は会議室に缶詰のようで姿を見かけることはなかった。
姫のこともプロジェクトのことも気になりつつ、自分の仕事をこなしているうちに金曜日になり、一週間があっという間に過ぎようとしていた。
今週のどこかで先方の重役を含めての打ち合わせがあると言っていたはずだけれど、結局どうなったのだろう。四宮課長に聞いてみたかったけれど、今日は生憎1日外出だった。
そうして、仕事を終えた私の足は『HALFMOON』に向かっていた。
ここだったら、もしかしたら姫に会えるかもしれないと思いついて半ば勢いで来てしまったのだけれど、いざ入口の前に立つと足が止まる。
前に連れてきてもらったとき、受付の男性が「またいつでもお越しくださいね」と言ってくれていたけれど、真に受けても大丈夫だろうか。
お店の前で、やっぱり帰ろうかと悩んでいると、右肩を軽くぽんっと叩かれた。
「やっぱり、ゆきのちゃんだ」
「あ、悟さん!」
立っていたのは姫のお兄さんの悟さんだった。
「今日は一人で来てくれたの?」
「はい、そうなんですけど……」
「それならこんなところに突っ立ってないで、ほら入って入って」
悟さんに促されてエントランスへと続く小道を歩くと、この前より少し緑の匂いが蒼く濃くなった気がする。
もう夏なんだな、とそんなことを思っていると、やっぱりあの甘い花の香りも漂ってきた。
「どうかした?」
「いえ、この前来たときにもいい香りがしてたなと思って。何かのお花でしょうか」
「あぁ、何だったかなぁ?そういうのは意外と樹の方が詳しいんだよね。母さんの影響もあるのかもしれないけど」
名前も『樹』だしね、と冗談ぽく言うので私もつられて笑う。
「今日は仕事帰りに寄ってくれたの?」
「あ、、はい。ちょっとあの熱帯魚がまた見たいなと思って……」
来た理由を正直に言うのは恥ずかしいので、私は咄嗟に思いついたそれらしい理由を告げる。
悟さんはそうなんだ、たくさん見ていってね、と特に疑う様子もなく微笑んだ。
店内に入るとあの日と同じ受付の男性が私に気づいて、にこやかに迎えてくれた。
来たのはまだ二度目なのに、そのほっとする雰囲気に無意識に入っていた肩の力がふっと抜ける。
「おや、本日は上総様とご一緒なのですね」
「そこでたまたま会ったんだ。水槽に近いソファー席空いてる?」
「はい、ご案内いたします」
奥から出てきた案内役のスタッフが悟さんに深々と頭を下げてから、丁寧に案内をしてくれる。
私もこのまま一緒でいいんだろうか、と疑問に思いながら後をついていくと、店内の中心に短い半螺旋状のアイアン階段があり、そこを上ると広めのソファー席があった。
少しだけ目線が上がることで、さらに空間に広がりを感じる。
ソファーは厚みと柔らかさが程よくて座り心地がとてもよかった。
一息ついたところで、この前と同じようにバーテンダーさんが飲み物のオーダーにやってくる。
「俺はとりあえずビール。今日はちょっと軽めのがいいな。ゆきのちゃんは?」
私はどうしようか考えて、この前と同じミモザを注文する。
他のものをうまく頼める自信がないのもあるけれど、単純にあのカクテルが気に入っていた。
「かしこまりました。以前と同じようにお作りしてよろしいですか?」
「はい、お願いします」
バーテンダーさんが軽く一礼をして下がったあと、私は悟さんに声を掛ける。
「……あの、私もご一緒していいんでしょうか?」
「え、どうして?あ、ゆきのちゃんは一人の方がよかった?」
「いえっ、一人だと緊張すると思うので一緒の方が嬉しいんですけど」
本人のフランクな空気につられて忘れかけていたけれど、悟さんはこのお店の責任者というだけでなく、会社のめちゃくちゃ偉い人だ。
それに透子さんという婚約者もいるのに、私なんかがこんなに馴れ馴れしく接していていいのかと心配になる。
「あぁそういうこと?それなら大丈夫だよ。
この店にいるスタッフは、俺のこと昔から知っている人が多いんだ。受付の寺嶋さんもバーテンダーの高梨さんも修業時代にうちの家によく出入りしてたし。樹がここによく顔を出すのも、見知った顔が多いからじゃないかな?
あと透子のことも大丈夫。ゆきのちゃんのこと知ってるんだし、すごく気に入ってたからね」
私を安心させるように言う悟さんに、私は少しだけ安心して頷いた。
「あ、今のうちに熱帯魚見てくる?」
そう言われてはっとなる。
そうだ、私は熱帯魚が見たいっていう理由で来ていることになっていたんだった。
「はい、少し見てきてもいいですか?」
「もちろん」
私は席を立って階段を下りると、大きな水槽の前に立つ。
店内の淡い照明で照らされた水底が不規則な光を放って、水槽内の緑のレイアウトを幻想的に照らしている。
じっと見つめていると、自分もその世界に包み込まれているような、不思議な感覚になった。
私が一目で惹かれたハーフムーンは、変わらずに青と黄色の美しいヒレを翻しながらゆったりと泳いでいる。
私はその優雅な姿を見ながら、勝手に口実に使ってごめんね、と聞こえるわけはないけれど心の中で謝った。
―――そういえばこの熱帯魚は、他の魚と同じ水槽には入れられないんだっけ。
お店の名前と同じこのハーフムーンは、これから先もずっとこの水槽に一匹だけなのだろうか。
(……寂しくはないのかな)
そんなことを考えていると、バーテンダーの高梨さんがちょうど席にお酒を運んでいるところが見えたので、私は慌てて席へと戻った。
「どうだった?」
「すごく癒されました」
「そう?よかった」
私が席に着くと、高梨さんが私たちの前に順番にグラスを置いてくれた。
悟さんの前に置かれたビールは淡い黄金色に輝いて、泡立ちの良いきめ細やかな泡がふっくらと乗っている。完璧ともいえるその見た目に、ビールが飲めない私にも美味しそうに見えた。
「そういえばこの前来てくれたときも飲んでたよね」
悟さんは、私の前に置かれたオレンジ色のグラスを覗き込む。
「姫元様が勧められたんですよ。早瀬様の好みをよく把握していらっしゃるのでしょうね」
「へぇ、樹が?」
「はい、私カクテルの名前とか全然知らなくて、この前来たときにこれがいいんじゃないかって」
ふぅんも何か考えるようにしていた悟さんは、私の視線に気づくと何でもないよと笑って、私たちは軽く乾杯をした。
それから、悟さんにおすすめをされて注文したいくつかの料理が並べられた。
そのどれもが美しい盛り付けに違わぬ美味しさだったのだけれど、特にアッシェ・パルマンティエという、細かくきったじゃがいもと牛ひき肉が重ねられたグラタンのような料理が飛び抜けて美味しかった。
「この料理、すごく美味しいです」
「本当?よかった。これはフランスの家庭料理なんだけど、俺も何回も試食したから味は保証するよ。あとはこのホタテのミキュイもおすすめ。ちょうど旬で良いものが入ったんだ」
「お料理の試食もされるんですね」
「これでも一応責任者だからね。でもお陰で短期間で5キロも太っちゃってさぁ!体重計乗ってびっくりしちゃったよ。元に戻すの大変だった」
悟さんがオーバーリアクションで話すのがおかしくて、笑ってはいけないのだろうけれど笑ってしまう。
そのとき、悟さんは私ではなくその後ろ側を見て、何かに気がついたような表情をした。
私が何だろう?と振り返ってその姿を認めたのと、悟さんが「あれ樹?」と呟いたのはほぼ同時だった。
―――姫だ。
姫は半階段の下から、私たちのいるソファー席を見上げている。
その目が悟さんから私に移って捉えると、驚いたように目を見開いた。
やっと会えた。
そう思ったのも束の間、姫は一瞬で顔を強張らせて足早に踵を返していく。
「あっ……」
ここで大声て呼び止めるわけにもいかず、私はその後ろ姿を呆然と見送るしかなかった。
どうしよう。
追いかけたいけれど、この状態を何もかも放り出していくわけにもいかない、でも――
頭の中でどうにもならない堂々巡りを繰り返していると、悟さんが私の肩にそっと手を置いた。
顔を上げた自分がどんな顔をしているのか分からない。せめて、あまりみっともない顔じゃないといいなと思う。
「ここは俺がやっとくからいいよ」
「え、でも、」
「それより、樹のこと追いかけてあげて?」
まるで子どもを宥めるような、何もかも心得ているような穏やかさだった。
そのとき、きっとこの人には初めから――私がお店に来た理由も何もかもお見通しだったのかもしれないと思い至って、少しだけ恥ずかしくなる。
「そうだ、ちょっといい?」
悟さんは何かを思いついたように私を手招きすると、私だけに聞こえる小さな声で何ごとかを囁いた。
「――――――」
……どうして、今それを?
「チャンスがあったら樹に聞いてみて?あいつ素直じゃないからさ」
耳打ちされた内容の意味が分からなくて、私は心の中で首を傾げるしかなかったけれど、悟さんはそれ以上は教えてくれる気はないみたいだった。
私は悟さんに頭を下げると、鞄を持って姫の後を追いかけた。
姫のこともプロジェクトのことも気になりつつ、自分の仕事をこなしているうちに金曜日になり、一週間があっという間に過ぎようとしていた。
今週のどこかで先方の重役を含めての打ち合わせがあると言っていたはずだけれど、結局どうなったのだろう。四宮課長に聞いてみたかったけれど、今日は生憎1日外出だった。
そうして、仕事を終えた私の足は『HALFMOON』に向かっていた。
ここだったら、もしかしたら姫に会えるかもしれないと思いついて半ば勢いで来てしまったのだけれど、いざ入口の前に立つと足が止まる。
前に連れてきてもらったとき、受付の男性が「またいつでもお越しくださいね」と言ってくれていたけれど、真に受けても大丈夫だろうか。
お店の前で、やっぱり帰ろうかと悩んでいると、右肩を軽くぽんっと叩かれた。
「やっぱり、ゆきのちゃんだ」
「あ、悟さん!」
立っていたのは姫のお兄さんの悟さんだった。
「今日は一人で来てくれたの?」
「はい、そうなんですけど……」
「それならこんなところに突っ立ってないで、ほら入って入って」
悟さんに促されてエントランスへと続く小道を歩くと、この前より少し緑の匂いが蒼く濃くなった気がする。
もう夏なんだな、とそんなことを思っていると、やっぱりあの甘い花の香りも漂ってきた。
「どうかした?」
「いえ、この前来たときにもいい香りがしてたなと思って。何かのお花でしょうか」
「あぁ、何だったかなぁ?そういうのは意外と樹の方が詳しいんだよね。母さんの影響もあるのかもしれないけど」
名前も『樹』だしね、と冗談ぽく言うので私もつられて笑う。
「今日は仕事帰りに寄ってくれたの?」
「あ、、はい。ちょっとあの熱帯魚がまた見たいなと思って……」
来た理由を正直に言うのは恥ずかしいので、私は咄嗟に思いついたそれらしい理由を告げる。
悟さんはそうなんだ、たくさん見ていってね、と特に疑う様子もなく微笑んだ。
店内に入るとあの日と同じ受付の男性が私に気づいて、にこやかに迎えてくれた。
来たのはまだ二度目なのに、そのほっとする雰囲気に無意識に入っていた肩の力がふっと抜ける。
「おや、本日は上総様とご一緒なのですね」
「そこでたまたま会ったんだ。水槽に近いソファー席空いてる?」
「はい、ご案内いたします」
奥から出てきた案内役のスタッフが悟さんに深々と頭を下げてから、丁寧に案内をしてくれる。
私もこのまま一緒でいいんだろうか、と疑問に思いながら後をついていくと、店内の中心に短い半螺旋状のアイアン階段があり、そこを上ると広めのソファー席があった。
少しだけ目線が上がることで、さらに空間に広がりを感じる。
ソファーは厚みと柔らかさが程よくて座り心地がとてもよかった。
一息ついたところで、この前と同じようにバーテンダーさんが飲み物のオーダーにやってくる。
「俺はとりあえずビール。今日はちょっと軽めのがいいな。ゆきのちゃんは?」
私はどうしようか考えて、この前と同じミモザを注文する。
他のものをうまく頼める自信がないのもあるけれど、単純にあのカクテルが気に入っていた。
「かしこまりました。以前と同じようにお作りしてよろしいですか?」
「はい、お願いします」
バーテンダーさんが軽く一礼をして下がったあと、私は悟さんに声を掛ける。
「……あの、私もご一緒していいんでしょうか?」
「え、どうして?あ、ゆきのちゃんは一人の方がよかった?」
「いえっ、一人だと緊張すると思うので一緒の方が嬉しいんですけど」
本人のフランクな空気につられて忘れかけていたけれど、悟さんはこのお店の責任者というだけでなく、会社のめちゃくちゃ偉い人だ。
それに透子さんという婚約者もいるのに、私なんかがこんなに馴れ馴れしく接していていいのかと心配になる。
「あぁそういうこと?それなら大丈夫だよ。
この店にいるスタッフは、俺のこと昔から知っている人が多いんだ。受付の寺嶋さんもバーテンダーの高梨さんも修業時代にうちの家によく出入りしてたし。樹がここによく顔を出すのも、見知った顔が多いからじゃないかな?
あと透子のことも大丈夫。ゆきのちゃんのこと知ってるんだし、すごく気に入ってたからね」
私を安心させるように言う悟さんに、私は少しだけ安心して頷いた。
「あ、今のうちに熱帯魚見てくる?」
そう言われてはっとなる。
そうだ、私は熱帯魚が見たいっていう理由で来ていることになっていたんだった。
「はい、少し見てきてもいいですか?」
「もちろん」
私は席を立って階段を下りると、大きな水槽の前に立つ。
店内の淡い照明で照らされた水底が不規則な光を放って、水槽内の緑のレイアウトを幻想的に照らしている。
じっと見つめていると、自分もその世界に包み込まれているような、不思議な感覚になった。
私が一目で惹かれたハーフムーンは、変わらずに青と黄色の美しいヒレを翻しながらゆったりと泳いでいる。
私はその優雅な姿を見ながら、勝手に口実に使ってごめんね、と聞こえるわけはないけれど心の中で謝った。
―――そういえばこの熱帯魚は、他の魚と同じ水槽には入れられないんだっけ。
お店の名前と同じこのハーフムーンは、これから先もずっとこの水槽に一匹だけなのだろうか。
(……寂しくはないのかな)
そんなことを考えていると、バーテンダーの高梨さんがちょうど席にお酒を運んでいるところが見えたので、私は慌てて席へと戻った。
「どうだった?」
「すごく癒されました」
「そう?よかった」
私が席に着くと、高梨さんが私たちの前に順番にグラスを置いてくれた。
悟さんの前に置かれたビールは淡い黄金色に輝いて、泡立ちの良いきめ細やかな泡がふっくらと乗っている。完璧ともいえるその見た目に、ビールが飲めない私にも美味しそうに見えた。
「そういえばこの前来てくれたときも飲んでたよね」
悟さんは、私の前に置かれたオレンジ色のグラスを覗き込む。
「姫元様が勧められたんですよ。早瀬様の好みをよく把握していらっしゃるのでしょうね」
「へぇ、樹が?」
「はい、私カクテルの名前とか全然知らなくて、この前来たときにこれがいいんじゃないかって」
ふぅんも何か考えるようにしていた悟さんは、私の視線に気づくと何でもないよと笑って、私たちは軽く乾杯をした。
それから、悟さんにおすすめをされて注文したいくつかの料理が並べられた。
そのどれもが美しい盛り付けに違わぬ美味しさだったのだけれど、特にアッシェ・パルマンティエという、細かくきったじゃがいもと牛ひき肉が重ねられたグラタンのような料理が飛び抜けて美味しかった。
「この料理、すごく美味しいです」
「本当?よかった。これはフランスの家庭料理なんだけど、俺も何回も試食したから味は保証するよ。あとはこのホタテのミキュイもおすすめ。ちょうど旬で良いものが入ったんだ」
「お料理の試食もされるんですね」
「これでも一応責任者だからね。でもお陰で短期間で5キロも太っちゃってさぁ!体重計乗ってびっくりしちゃったよ。元に戻すの大変だった」
悟さんがオーバーリアクションで話すのがおかしくて、笑ってはいけないのだろうけれど笑ってしまう。
そのとき、悟さんは私ではなくその後ろ側を見て、何かに気がついたような表情をした。
私が何だろう?と振り返ってその姿を認めたのと、悟さんが「あれ樹?」と呟いたのはほぼ同時だった。
―――姫だ。
姫は半階段の下から、私たちのいるソファー席を見上げている。
その目が悟さんから私に移って捉えると、驚いたように目を見開いた。
やっと会えた。
そう思ったのも束の間、姫は一瞬で顔を強張らせて足早に踵を返していく。
「あっ……」
ここで大声て呼び止めるわけにもいかず、私はその後ろ姿を呆然と見送るしかなかった。
どうしよう。
追いかけたいけれど、この状態を何もかも放り出していくわけにもいかない、でも――
頭の中でどうにもならない堂々巡りを繰り返していると、悟さんが私の肩にそっと手を置いた。
顔を上げた自分がどんな顔をしているのか分からない。せめて、あまりみっともない顔じゃないといいなと思う。
「ここは俺がやっとくからいいよ」
「え、でも、」
「それより、樹のこと追いかけてあげて?」
まるで子どもを宥めるような、何もかも心得ているような穏やかさだった。
そのとき、きっとこの人には初めから――私がお店に来た理由も何もかもお見通しだったのかもしれないと思い至って、少しだけ恥ずかしくなる。
「そうだ、ちょっといい?」
悟さんは何かを思いついたように私を手招きすると、私だけに聞こえる小さな声で何ごとかを囁いた。
「――――――」
……どうして、今それを?
「チャンスがあったら樹に聞いてみて?あいつ素直じゃないからさ」
耳打ちされた内容の意味が分からなくて、私は心の中で首を傾げるしかなかったけれど、悟さんはそれ以上は教えてくれる気はないみたいだった。
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