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調達(暢達)6
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「こんなに買ってくれたんだから、折角だから、オマケしたくなったわ!後、500ヴァロ払ってくれたら、このレタス二玉つけるけど……どう?かーなーり、お得よ?!」
おばちゃんは、相変わらず、こちらを一切見ず、フェデルの方をじぃーっと見つめている。まあ、それもそうか。普通に考えて兄弟で買い物してたら、兄の方に選択権があると思うよなあ。
かと言って実際の選択権が、私の方にあるか、と聞かれたら、微妙なんだけども……。価値観的には、多分、恐らく、フェデルはあんまり宜しくないんじゃないか……と思う。偏見だけど。
ただ、私も人にどうこう言えるほど、金銭感覚がしっかりしている訳でもないし……、なにより、この世界に来て、間もないから、碌に物価が分からないからなあ。
500ヴァロでレタス二玉が、かなりお得なのは、何となく分かる。今まで見てきた感じ、500ヴァロって言うと、レタス1/4玉も買えないもんなあ。
レタスで1/4玉なんて買いたくないけども。だって、カット、ってたら、包丁で切るんでしょう?ただでさえ長持ちしないのに、包丁なんて使っちまったら、終わりでしょ。かと言って、なんか手でちぎられたレタスも嫌だし……。何と言うか、この世界、科学進んでなさそうだし、なんか汚そうなんだよな……。いや、偏見だけど。
お得なんだけども、レタス……いや、要らんなあ……。
つんつん、と突かれたので、横を見ると、誰の仕業なのか分かった。どうやら、フェデルだったようだ。
いや、それ以外の知らん奴が、いきなり触ってきたら、それはかなりヤバいから、それ以外の可能性は、殆ど見ていなかったのだが……。まあ、完全にないとも言い切れないのが、悲しい所だよな。
「これ、かなりお得ですよね……?買った方が良いんじゃないでしょうか……?お金ならまだ余ってますし」
……なんか勢いに飲まれてらっしゃる方がいるな……。まあ、お得なことに間違いはないのだが。
「おばちゃん!悪ぃけど、無駄なもんは買うなって言われてるから、また今度なー!」
混乱しながら、此方とレタスを交互に見ているフェデルの、服の裾を引っ張って、その場を後にする。おばちゃんは、残念そうな顔をし、それから一瞬止まり、
「おばちゃんじゃなくて、お姉ちゃんだよ!!」
と大きな声で叫んだ。
なるほど。流石、おばちゃんだ。引き留めて、売ろうとするのではなく、自分の呼び方を訂正する辺り。サイコーに典型的なおばちゃんをしてらっしゃる。
普段なら、思ってても、おばちゃんとは、まあ、なんか意図がない限り呼ばないのだが……。演技の一環だったと言う事で許してほしい。反省はしてる。ただ、今度会った時も、性懲りもなくおばちゃん、って呼ばせていただきますけども。
ないとは思うけども、しつこくセールスされても嫌なので、フェデルの裾をぐいぐい引っ張る。彼は物を大切にする質なのか、なんなのかは知らないが、抵抗することなくついてきた。意外と庶民的な考え方なのかもしれない。
しかし、少し経つと、立ち止まって、私の腕を掴んだ。
なんか、最近、ボディタッチ多くない?いや、無駄なお触りが多い、と言いたい訳では無く、ただ単に、今までが、潔癖すぎるくらいに避けられてただけだと思うけども。あんま触らんとってくれんかな……。
「それ以上は危ないから、駄目だよ」
……と言われても、ここから先に異様な雰囲気を感じる……なんてことは全くない。店がなくなり、少し静かだな……とは思う物の、それだけだ。普通に民家が建っているだけのこの道の、何処が危険なのだろう。
まあ、この世界に詳しくない私は、この忠告を聞かざるを得ないのだけれど。恐らく杞憂だろうな……。
「へーい」
あくまで、指示に従っただけで、完全にその通りだと思っている訳ではないですよ、と言う気持ちを込めて、返事をしておく。
それでも素直に従ってくれたのが、嬉しかったのか、フェデルはホッとした表情を浮かべた。
「そう言えば、あのオマケ、断ったのは、なんで?お得だったと思うんだけど……」
何となく、不満そうな声に聞こえる。もしかしなくても、こいつ、私の事、物の価値が分かってない奴だと思ってないか?舐めてもらっては困る。
「確かに安かった。けどレタス2玉買ってきても、困るんじゃね?」
「どういうことです?」
真面目に考えた上で、分からない。そんな雰囲気を感じられるような、神妙な声だった。
まあ、料理をしない人なら、分からなくても無理はないのかもしれない。執事は、料理しないだろうしなあ……。
「まずレタス2玉、って少なすぎるだろ?生で食べるとしても、全員分に分けたら、かなり中途半端な量になるんじゃね?それに腐りやすいからなあ」
「腐りやすくても、ある程度は持つよね?だったらそれ以内に買い足して、メニューにすれば問題ないんじゃ?」
まあ。言ってることが、間違っている、ということは無い。私がメニューを考える立場だったら買っていたかもしれないしな。ただ、今回はただの使いっ走り、なんだよなあ。
「そもそも今回、買うように頼まれてるのは、日持ちするような……常備品とも言えるものばっかりなんだ。その事を考えると、一週間分のメニューが既に決まっていて、材料が揃っている可能性がある。その場合、レタスなんて買ってきても、邪魔でしかないじゃん」
「……でも、安いんですよ?」
そう言いながらも、じぃーっとおばちゃんの方を見つめている。そんなに欲しかったのか。
これあれだな。深夜のテレビショッピング見ては、お得だから……と言って買い込んで、金欠になるタイプの人間だな?さては。
「本物の買い物上手は、安いものを買う人の事を言うんじゃない。必要のないものを買わない人のことを言うんだぜ?どれだけ値引きされようとも、要らないものは要らないって言えるよーになんねーと」
言いたいことは伝わったのか、ぐぬぬと唸るフェデル。まあ、分かったからと言って、それを実行できるかどうかはまた別の話なんだよなあ。
正直、安いからと言って、要らないものを買いたくなる気持ちは、全く分からないけども。
「まあ、そんなにお得に買い物したかったなら、レタスの代わりに、ジャガイモオマケしてくれ、って言えば良かったんじゃね?オマケしたい、って言質取れてたから、いけるんじゃね」
慰め半分に適当なことを言ってみる。すると、フェデルさも自分が、良いことを思いついたかのような表情を浮かべた。
「そうだよ。代わりにジャガイモを貰えば良かったんだ。思いついてたのに、何で言わなかったんだい?」
……いや、うん。なんだろ。慰めようとしたのが、間違いだったのか?まさか、責められるとは思ってなかった。と言うか、仮にもお城勤めの癖に、貧乏性過ぎるだろ。しかも自分の金でもないだろうに……。真面目すぎやしないか?
「いや、俺、一応弟なんだわ。兄貴は買うのにノリノリ。それを止めるだけならまだしも、代わりに妥協案提示して、値引きをせがむって、中々なんだけど……。別になくはないけど、あんまり出しゃばるのもなあ、って言う」
「あー、そう言えばそうだっけ。うん。確かにそんな事、言い出すのは可笑しいかも」
お、おう。あっさり引き下がってくれるのは良いことだが、兄弟って一番重要な関係性を、そんなにあっさり忘れられると不安になる。そのうちうっかり敬語で話しかけてきそうだな……。
「……まー、何でもいいけど、敬語だけはやめろよ。全部が崩れちまうからなー」
「それくらい分かってるよ」
馬鹿にされたと感じたのか、眉を顰めた。実際馬鹿にしてるから、その反応も可笑しくはないのだが、『それくらい』と言えるほどに、フェデルがしっかりしていないのが、そもそもの問題なのである。
「それにしても、どうしてそんなに、その……何と言うか、やんちゃな子供……?の言葉遣いが得意なんだい?」
かなり、言いにくそうに、口籠る。
成程。要は、何でそんなに、口の悪い悪ガキの真似が上手なのか、と聞きたいのだろう。然し、その言い方だと失礼だから、はっきり言えなかった、と。
いや、別に口が悪いなんて、言われ慣れてるから、今更言われたところで何とも思わないのだが。
「口が悪い理由?そんなの育った環境以外にねーと思うんだけど」
「い、いや、そこまでは言ってないんだけど、気を悪くしたならごめん……」
ふむ。どうやら勘違いさせてしまったようだ。
確かに、言葉のチョイスといい、テンションといい、勘違いされても、可笑しくないような言い方をしてしまった、のかもしれない。まあ、だとしても、此方が反省する道理は全くないのだが。
「別に怒ってはない。ただ、環境以外で言葉遣いに影響を与える物って、想像できねーんだけど。他になんかある?」
「……そう言われると、パッとは思い浮かばないんだけど……、そうだなあ……例えば、勉強した、とか?」
……勉強した、て。真面目か。勉強なんて、余程必要に駆られないと、しないぞ……?と言うか、いくら勤勉な人間でも、良い言葉遣いを覚えるなら兎も角、悪い言葉遣いを覚える、って何事だよ。
お忍びでスラム街に潜入したい王族、位しか想像つかないのだが。いや、それすら偏見な気がするけども。
つまり、フェデルは、私に対して、悪い言葉遣いを勉強するタイプの人間だと思っていたのだろうか?いや、流石に、これまで付き合ってきて、私が真面目ではないことくらい、分かっているだろう。それすらも分かってないとしたら、ポンコツ過ぎる。
そんな馬鹿ではなかった気がするから、単に、適当に理由付けをした結果なのだろう。
「自覚してると思うが、流石にそれは無理があるだろ……」
「そう、かな……?僕は、えーと、レオがその、なんていうんだろ……あの、うん。そういう環境で育っているようには見えなかったから……」
……、あぁ、レオって私の事か。なんか、違う名前で呼ばれると、それはそれで違和感があるな。名前で呼ぶな、とかほざいてる奴が、言っていいことではないのだろうが。
まあ、そのうち慣れるだろう。
おばちゃんは、相変わらず、こちらを一切見ず、フェデルの方をじぃーっと見つめている。まあ、それもそうか。普通に考えて兄弟で買い物してたら、兄の方に選択権があると思うよなあ。
かと言って実際の選択権が、私の方にあるか、と聞かれたら、微妙なんだけども……。価値観的には、多分、恐らく、フェデルはあんまり宜しくないんじゃないか……と思う。偏見だけど。
ただ、私も人にどうこう言えるほど、金銭感覚がしっかりしている訳でもないし……、なにより、この世界に来て、間もないから、碌に物価が分からないからなあ。
500ヴァロでレタス二玉が、かなりお得なのは、何となく分かる。今まで見てきた感じ、500ヴァロって言うと、レタス1/4玉も買えないもんなあ。
レタスで1/4玉なんて買いたくないけども。だって、カット、ってたら、包丁で切るんでしょう?ただでさえ長持ちしないのに、包丁なんて使っちまったら、終わりでしょ。かと言って、なんか手でちぎられたレタスも嫌だし……。何と言うか、この世界、科学進んでなさそうだし、なんか汚そうなんだよな……。いや、偏見だけど。
お得なんだけども、レタス……いや、要らんなあ……。
つんつん、と突かれたので、横を見ると、誰の仕業なのか分かった。どうやら、フェデルだったようだ。
いや、それ以外の知らん奴が、いきなり触ってきたら、それはかなりヤバいから、それ以外の可能性は、殆ど見ていなかったのだが……。まあ、完全にないとも言い切れないのが、悲しい所だよな。
「これ、かなりお得ですよね……?買った方が良いんじゃないでしょうか……?お金ならまだ余ってますし」
……なんか勢いに飲まれてらっしゃる方がいるな……。まあ、お得なことに間違いはないのだが。
「おばちゃん!悪ぃけど、無駄なもんは買うなって言われてるから、また今度なー!」
混乱しながら、此方とレタスを交互に見ているフェデルの、服の裾を引っ張って、その場を後にする。おばちゃんは、残念そうな顔をし、それから一瞬止まり、
「おばちゃんじゃなくて、お姉ちゃんだよ!!」
と大きな声で叫んだ。
なるほど。流石、おばちゃんだ。引き留めて、売ろうとするのではなく、自分の呼び方を訂正する辺り。サイコーに典型的なおばちゃんをしてらっしゃる。
普段なら、思ってても、おばちゃんとは、まあ、なんか意図がない限り呼ばないのだが……。演技の一環だったと言う事で許してほしい。反省はしてる。ただ、今度会った時も、性懲りもなくおばちゃん、って呼ばせていただきますけども。
ないとは思うけども、しつこくセールスされても嫌なので、フェデルの裾をぐいぐい引っ張る。彼は物を大切にする質なのか、なんなのかは知らないが、抵抗することなくついてきた。意外と庶民的な考え方なのかもしれない。
しかし、少し経つと、立ち止まって、私の腕を掴んだ。
なんか、最近、ボディタッチ多くない?いや、無駄なお触りが多い、と言いたい訳では無く、ただ単に、今までが、潔癖すぎるくらいに避けられてただけだと思うけども。あんま触らんとってくれんかな……。
「それ以上は危ないから、駄目だよ」
……と言われても、ここから先に異様な雰囲気を感じる……なんてことは全くない。店がなくなり、少し静かだな……とは思う物の、それだけだ。普通に民家が建っているだけのこの道の、何処が危険なのだろう。
まあ、この世界に詳しくない私は、この忠告を聞かざるを得ないのだけれど。恐らく杞憂だろうな……。
「へーい」
あくまで、指示に従っただけで、完全にその通りだと思っている訳ではないですよ、と言う気持ちを込めて、返事をしておく。
それでも素直に従ってくれたのが、嬉しかったのか、フェデルはホッとした表情を浮かべた。
「そう言えば、あのオマケ、断ったのは、なんで?お得だったと思うんだけど……」
何となく、不満そうな声に聞こえる。もしかしなくても、こいつ、私の事、物の価値が分かってない奴だと思ってないか?舐めてもらっては困る。
「確かに安かった。けどレタス2玉買ってきても、困るんじゃね?」
「どういうことです?」
真面目に考えた上で、分からない。そんな雰囲気を感じられるような、神妙な声だった。
まあ、料理をしない人なら、分からなくても無理はないのかもしれない。執事は、料理しないだろうしなあ……。
「まずレタス2玉、って少なすぎるだろ?生で食べるとしても、全員分に分けたら、かなり中途半端な量になるんじゃね?それに腐りやすいからなあ」
「腐りやすくても、ある程度は持つよね?だったらそれ以内に買い足して、メニューにすれば問題ないんじゃ?」
まあ。言ってることが、間違っている、ということは無い。私がメニューを考える立場だったら買っていたかもしれないしな。ただ、今回はただの使いっ走り、なんだよなあ。
「そもそも今回、買うように頼まれてるのは、日持ちするような……常備品とも言えるものばっかりなんだ。その事を考えると、一週間分のメニューが既に決まっていて、材料が揃っている可能性がある。その場合、レタスなんて買ってきても、邪魔でしかないじゃん」
「……でも、安いんですよ?」
そう言いながらも、じぃーっとおばちゃんの方を見つめている。そんなに欲しかったのか。
これあれだな。深夜のテレビショッピング見ては、お得だから……と言って買い込んで、金欠になるタイプの人間だな?さては。
「本物の買い物上手は、安いものを買う人の事を言うんじゃない。必要のないものを買わない人のことを言うんだぜ?どれだけ値引きされようとも、要らないものは要らないって言えるよーになんねーと」
言いたいことは伝わったのか、ぐぬぬと唸るフェデル。まあ、分かったからと言って、それを実行できるかどうかはまた別の話なんだよなあ。
正直、安いからと言って、要らないものを買いたくなる気持ちは、全く分からないけども。
「まあ、そんなにお得に買い物したかったなら、レタスの代わりに、ジャガイモオマケしてくれ、って言えば良かったんじゃね?オマケしたい、って言質取れてたから、いけるんじゃね」
慰め半分に適当なことを言ってみる。すると、フェデルさも自分が、良いことを思いついたかのような表情を浮かべた。
「そうだよ。代わりにジャガイモを貰えば良かったんだ。思いついてたのに、何で言わなかったんだい?」
……いや、うん。なんだろ。慰めようとしたのが、間違いだったのか?まさか、責められるとは思ってなかった。と言うか、仮にもお城勤めの癖に、貧乏性過ぎるだろ。しかも自分の金でもないだろうに……。真面目すぎやしないか?
「いや、俺、一応弟なんだわ。兄貴は買うのにノリノリ。それを止めるだけならまだしも、代わりに妥協案提示して、値引きをせがむって、中々なんだけど……。別になくはないけど、あんまり出しゃばるのもなあ、って言う」
「あー、そう言えばそうだっけ。うん。確かにそんな事、言い出すのは可笑しいかも」
お、おう。あっさり引き下がってくれるのは良いことだが、兄弟って一番重要な関係性を、そんなにあっさり忘れられると不安になる。そのうちうっかり敬語で話しかけてきそうだな……。
「……まー、何でもいいけど、敬語だけはやめろよ。全部が崩れちまうからなー」
「それくらい分かってるよ」
馬鹿にされたと感じたのか、眉を顰めた。実際馬鹿にしてるから、その反応も可笑しくはないのだが、『それくらい』と言えるほどに、フェデルがしっかりしていないのが、そもそもの問題なのである。
「それにしても、どうしてそんなに、その……何と言うか、やんちゃな子供……?の言葉遣いが得意なんだい?」
かなり、言いにくそうに、口籠る。
成程。要は、何でそんなに、口の悪い悪ガキの真似が上手なのか、と聞きたいのだろう。然し、その言い方だと失礼だから、はっきり言えなかった、と。
いや、別に口が悪いなんて、言われ慣れてるから、今更言われたところで何とも思わないのだが。
「口が悪い理由?そんなの育った環境以外にねーと思うんだけど」
「い、いや、そこまでは言ってないんだけど、気を悪くしたならごめん……」
ふむ。どうやら勘違いさせてしまったようだ。
確かに、言葉のチョイスといい、テンションといい、勘違いされても、可笑しくないような言い方をしてしまった、のかもしれない。まあ、だとしても、此方が反省する道理は全くないのだが。
「別に怒ってはない。ただ、環境以外で言葉遣いに影響を与える物って、想像できねーんだけど。他になんかある?」
「……そう言われると、パッとは思い浮かばないんだけど……、そうだなあ……例えば、勉強した、とか?」
……勉強した、て。真面目か。勉強なんて、余程必要に駆られないと、しないぞ……?と言うか、いくら勤勉な人間でも、良い言葉遣いを覚えるなら兎も角、悪い言葉遣いを覚える、って何事だよ。
お忍びでスラム街に潜入したい王族、位しか想像つかないのだが。いや、それすら偏見な気がするけども。
つまり、フェデルは、私に対して、悪い言葉遣いを勉強するタイプの人間だと思っていたのだろうか?いや、流石に、これまで付き合ってきて、私が真面目ではないことくらい、分かっているだろう。それすらも分かってないとしたら、ポンコツ過ぎる。
そんな馬鹿ではなかった気がするから、単に、適当に理由付けをした結果なのだろう。
「自覚してると思うが、流石にそれは無理があるだろ……」
「そう、かな……?僕は、えーと、レオがその、なんていうんだろ……あの、うん。そういう環境で育っているようには見えなかったから……」
……、あぁ、レオって私の事か。なんか、違う名前で呼ばれると、それはそれで違和感があるな。名前で呼ぶな、とかほざいてる奴が、言っていいことではないのだろうが。
まあ、そのうち慣れるだろう。
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