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うそだろ

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「あ、あのでんか……?」

「ウィルと呼んで」

そんなにっこり言われましても……!
相手は自国の王子、手を振りほどくことも出来ない。さきほどから感じている2つの痛い視線も強まっていくような……。

「その王子、」

「ウィル」

「おう、」

「ウィル」

「ウィリアム様」

「……なんだい?」

(こいつしつこいな……!)

口には出さないが思わず愚痴る。

「その……、なぜさきほどからてを……」

「ああすまないね、痛かった?」

「いえ、すこしおどろいたともうしますか……」

そうだ、何を言っているのだこいつは。永遠の契り?
何を結婚ということか?いや、出会ったばかりだぞ?というか俺は男……

「いやあ殿下!ニコルのことが気になっていらっしゃるのですかな?ならば、とりあえず客間へご案内させて頂きましょう。愚息も戸惑っているようです」

ナイスフォローだ父。歩くのに乗じてやんわり手を外す。
すると右からすっとレオンが体を寄せてくる。

「にいたまぁ」

「なんだい?レオン」

可愛らしいレオンに王子の前で思わずでれっとした笑顔になってしまう。

「にいたまはぁ、ぼくのことすきですか?」

「うん…?ああ、大好きだぞ!」

「へへ、そうですか!」そう言いながらぎゅっと抱きついてくる。
ぐっ可愛い……が、

「こら、レオン。殿か……ウィリアム様の前だ。おぎょうぎが悪いよ」

叱るところはしっかり叱ってやらねばならない。

「ごめんなさぁい……」

しゅんとするレオンに罪悪感が沸く。そんな俺の気持ちを読み取ってくれたのか
                      
「かまわないよ。可愛いじゃないか、小さい子のたわむれは」

たわむれ、のところに若干の他意が含まれていた気がするが。

「ごようしゃありがとうございます、で…ウィリアム様」

「いいや?」

「……ちっ……」

んっ?右から舌打ちが聞こえた気がしたが……。右を向くとレオンが

「なんですか?にいたま」

可愛く首を傾げているだけだ。

(気のせい、か)




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近況ボードにも書かせて頂きましたが更新が大変遅れてしまい申し訳ございません……
しかも、文章を久しぶりに書いたので拙い文章がより見るに堪えないものになっているかと……
今後としては2週間に1回ペースくらいでいきたいな、と思っております。
読者様の感想やお気に入り登録等が励みとなっております。
これからも乙ハーを宜しくお願い致します<(_ _)>


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