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2人目
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あれから2年後、俺は7歳、レオンは5歳になっていた。あの時少しだけ方針を変えてからというものの、俺とレオンは急激に仲良くなっていた。
「にいたまー、はやくぼくとあそぼ?」
そう言いながら俺にぎゅうぎゅうと抱きついてくるぐらいには!
「うん!兄さまとあそぼうなあー!」
(はあぁ、うちの義弟が可愛いーー!)
俺はすっかりレオンの虜となっていた。レオンを抱き締め返しながら何をして遊ぶか相談していると、
コンコン
「入るよ」
父さんだ。今日も整った顔をでれでれにし俺たちに抱きついてくる。
「はあぁ、私の癒しマイエンジェルたち…!」
「もう!なにかよーけんですか?」
レオンは中々に強かであったらしく2年で義父にこんな事を言えるくらいにはなっていた。まあ、良い事なのだが。ていうか心無しか、レオンの抱き締めてくる力が強まっていくような…。
「あぁ、すまなかったね」
やっと落ち着いたのか父さんは俺たちを離してくれる。俺とレオンで父さんに向き直ると父さんは苦虫を噛み潰したような顔で言った。
「明日急遽、ウィリアム第3王子がこの屋敷に訪問してくる事になった…」
…………。
「はああああああ!?」
待ってくれ待ってくれ。俺はあれから2年間、攻略対象の事を出来るだけ調べてきている。そして攻略対象2人目、爽やか王子の名は…!
(ウィリアム•アルコニア…!)
幼少期に会うなんて聞いてない!俺はこの場で地団駄を踏みたい気分だった。
父さんが本当に申し訳なさそうな顔で、
「すまないなぁ。私だって我が家の天使たちを余所に見せたくはないのだが…!あのくそ王が…」
…今物凄く王家反逆罪に値する言葉を聞いた気がする。俺は聞かなかった事にした。
「…にいさまをうばうようなやつなら…」
横で何かレオンが呟きながら不穏な空気を醸し出している。レ、レオン…?
(最悪だ…)
こんなにも早く攻略対象と関係性を持ってしまうなんて…。
心無しか、頭痛がしてきたようだった。
______________________________________
次の日。
俺とレオンはきちんとした正装をして玄関で待っていた。しばらくすると遠くの方から話し声が聞こえ、
がちゃり
(来た……っ!)
俺とレオンは勢いよく振り返る。するとそこには、
またもや絶世の美少年が居た。
(ひいっ、いけめん…っ!)
父さんと同じような金髪碧眼、ただしこの王子は後ろで髪を結んでいた。髪が結構長いらしい。
ってそうじゃなくて。
「お、おはつにお目にかかります。ニコラス•グラディアルともうします」
「…おはつにおめにかかります。れおん•ぐらでぃあるともうします」
よしっ、挨拶出来たっ!どうだとばかりに胸を張り王子を見てみる。すると、
「初めまして、僕はウィリアム・アルコニア。僕のいとしい天使、どうか僕と永遠のちぎりを交わしてくれないかい?」
王子はそんな事を言って俺の前にひざまづいていた。
(な、何言ってるんだこの王子ーー!?)
ドアの方からと、それから横からもぶちっという音が聞こえた気がした。
****************************************
王子といえばウィリアムだったんです…
安易でごめんなさい…
それとこういうものの礼儀とかよく判らないのでこういう時はこんな風な挨拶をするんだよーとかあれば教えて頂けると嬉しいです…m(._.)m
ご指摘により一部修正を行いました。
ありがとうございます。
「にいたまー、はやくぼくとあそぼ?」
そう言いながら俺にぎゅうぎゅうと抱きついてくるぐらいには!
「うん!兄さまとあそぼうなあー!」
(はあぁ、うちの義弟が可愛いーー!)
俺はすっかりレオンの虜となっていた。レオンを抱き締め返しながら何をして遊ぶか相談していると、
コンコン
「入るよ」
父さんだ。今日も整った顔をでれでれにし俺たちに抱きついてくる。
「はあぁ、私の癒しマイエンジェルたち…!」
「もう!なにかよーけんですか?」
レオンは中々に強かであったらしく2年で義父にこんな事を言えるくらいにはなっていた。まあ、良い事なのだが。ていうか心無しか、レオンの抱き締めてくる力が強まっていくような…。
「あぁ、すまなかったね」
やっと落ち着いたのか父さんは俺たちを離してくれる。俺とレオンで父さんに向き直ると父さんは苦虫を噛み潰したような顔で言った。
「明日急遽、ウィリアム第3王子がこの屋敷に訪問してくる事になった…」
…………。
「はああああああ!?」
待ってくれ待ってくれ。俺はあれから2年間、攻略対象の事を出来るだけ調べてきている。そして攻略対象2人目、爽やか王子の名は…!
(ウィリアム•アルコニア…!)
幼少期に会うなんて聞いてない!俺はこの場で地団駄を踏みたい気分だった。
父さんが本当に申し訳なさそうな顔で、
「すまないなぁ。私だって我が家の天使たちを余所に見せたくはないのだが…!あのくそ王が…」
…今物凄く王家反逆罪に値する言葉を聞いた気がする。俺は聞かなかった事にした。
「…にいさまをうばうようなやつなら…」
横で何かレオンが呟きながら不穏な空気を醸し出している。レ、レオン…?
(最悪だ…)
こんなにも早く攻略対象と関係性を持ってしまうなんて…。
心無しか、頭痛がしてきたようだった。
______________________________________
次の日。
俺とレオンはきちんとした正装をして玄関で待っていた。しばらくすると遠くの方から話し声が聞こえ、
がちゃり
(来た……っ!)
俺とレオンは勢いよく振り返る。するとそこには、
またもや絶世の美少年が居た。
(ひいっ、いけめん…っ!)
父さんと同じような金髪碧眼、ただしこの王子は後ろで髪を結んでいた。髪が結構長いらしい。
ってそうじゃなくて。
「お、おはつにお目にかかります。ニコラス•グラディアルともうします」
「…おはつにおめにかかります。れおん•ぐらでぃあるともうします」
よしっ、挨拶出来たっ!どうだとばかりに胸を張り王子を見てみる。すると、
「初めまして、僕はウィリアム・アルコニア。僕のいとしい天使、どうか僕と永遠のちぎりを交わしてくれないかい?」
王子はそんな事を言って俺の前にひざまづいていた。
(な、何言ってるんだこの王子ーー!?)
ドアの方からと、それから横からもぶちっという音が聞こえた気がした。
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王子といえばウィリアムだったんです…
安易でごめんなさい…
それとこういうものの礼儀とかよく判らないのでこういう時はこんな風な挨拶をするんだよーとかあれば教えて頂けると嬉しいです…m(._.)m
ご指摘により一部修正を行いました。
ありがとうございます。
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