338 / 392
星たちの行方 20
しおりを挟む
'
「俺の為に集まってくれてありがとうっ!」
静まった広場に向けて訴えるように気持ちを伝えていく。
「俺は…、爵位も報奨もいらない。だから、みんなの気持ちはすごくありがたいけど、俺は今のままでいいんだ!」
胸に手を当てて、なるべく穏やかに切実に遠くまで聞こえるように声を出した。
「このまま行くと皇室と衝突してしまう。そしたらまた、たくさんの人が傷付く…。俺はみんなが傷付くのを見るのは嫌なんだ!!」
風魔法も使って声の流れを集まっている方に拡散するように流していく。
「こうして俺を思って集まってくれた…、それだけでどんな報奨より、俺はすごく嬉しいし感動してる!」
みんなが静かに聞いてくれてるから、私の声が広場の奥まで響いてた。
「俺は大丈夫だから、速やかに解散してくれ。これ以上の抗議活動を俺は望まない。助かった命をもっと大事にしてほしいっ!ここにいるみんなが元気でいてくれる事こそが、俺にとって最高の報奨なんだっ!!」
一通り喋り終わっても、まだ静かだった。
「うぅ…、なんて、素晴らしい言葉だッ…」
「俺、感動でっ…」
「ちくしょうっ…、涙が…止まらないぜっ!」
「シリウス様…」
「女神だっ!!シリウスよっ、あんたは星の女神アストライアの化身だっ!!」
「うおぉぉ~!女神様~!!」
「ありがたや~、ありがたや~!」
「神よっ、感謝致しますっ!!我らに最高の慈悲を与えて下さったっ!!」
「シリウス様~!!どこまでも着いていきますっ!!」
今度はわぁーわぁー盛り上がりが最高潮までいって、違う意味で収集がつかなくなってる。
もう、みんな熱狂しちゃって、神様を崇めるみたいに手を合わせたり、絶叫したり、泣いてたり……。
騎士団の面々も私を見上げながら、感動したみたいな眼差しを向けて動こうとしない。
いやー…、どうしたもんかな…。
「…アトリクスっ」
ようやくアルファルドが辿り着いたのか、門の下から私を見上げてる。
「アルファルドっ!」
ぴょんっと門の上から飛び降りて、下にいたアルファルドのとこにダイブした。
アルファルドは手を広げて私を受け止めようとしてくれてるから、風魔法使ってゆっくり降下してアルファルドの腕の中に収まった。
「アルファルド、大丈夫だった?」
「…あぁ、俺は何ともない」
「そっか、良かった!」
ぎゅっとアルファルドの体に抱きついた。大役終えてホッとしたよ。
「…アトリクス…」
「ん?」
抱きしめてたアルファルドの両手が私の頬に添えられて、ロイヤルパープルと黄金色の神秘的な瞳が私を見下ろしてる。
「どうした…?」
アルファルドの綺麗な顔が近づいてきて、顔の角度をずらしながら目を閉じてる。何しようとしてるのか気付いたんだけど、こうなっちゃうとどうにもならないんだよね。
「んッ…」
アルファルドってやっぱり読めないな…。
一瞬、ここがどこかなんて忘れるくらい、激しく唇を奪われた。被ってた帽子が外れて下に落ちたけど、そんなの気にしてる余裕は私になかった。
「きゃっ!!キャーキャー!!お二人がくち、口付けをッ!!」
「はぁぁ…、ステキっ…」
「羨ましいわぁ…」
「お二人とも、本当に愛し合ってらっしゃるのね…」
「良いもん見せてもらったよっ」
アルファルドってば、公衆面前で舌まで入れるなんて信じらんないっ!
相変わらず人前でキスするのに抵抗ないっていうか…、まるで見せつけてる感じで絶対わざとやってるよね。
「はっ…ぁ…」
長過ぎるキスが終わって、唇が離れてすぐアルファルドに抱きついた。真っ赤になった顔を隠すようにアルファルドの胸元に埋めた。
は、恥ずかし過ぎるっ…!
私の事、淫らだとか卑猥だとか言うけど、アルファルドも大概だと思うよッ!?
「「「ドラコニス公爵家バンザーイッ!!」」」
ここでよくわからないけど万歳コールが起きて、私達を囲むようにみんなが祝福してくれてる。
「お幸せにー!!」
「公爵様っ!シリウス様ぁ~!!」
「シリウスっ!良かったな!幸せになっ!!」
「よぉしっ、これで明日から安心して働けるぞっ!」
「さぁ、解散だ、解散っ!!」
「おーい!撤収しろーっ!!」
みんなの気が済んだのか、あんなに人だらけだった広場が瞬く間にすっきりしちゃった。
「俺の為に集まってくれてありがとうっ!」
静まった広場に向けて訴えるように気持ちを伝えていく。
「俺は…、爵位も報奨もいらない。だから、みんなの気持ちはすごくありがたいけど、俺は今のままでいいんだ!」
胸に手を当てて、なるべく穏やかに切実に遠くまで聞こえるように声を出した。
「このまま行くと皇室と衝突してしまう。そしたらまた、たくさんの人が傷付く…。俺はみんなが傷付くのを見るのは嫌なんだ!!」
風魔法も使って声の流れを集まっている方に拡散するように流していく。
「こうして俺を思って集まってくれた…、それだけでどんな報奨より、俺はすごく嬉しいし感動してる!」
みんなが静かに聞いてくれてるから、私の声が広場の奥まで響いてた。
「俺は大丈夫だから、速やかに解散してくれ。これ以上の抗議活動を俺は望まない。助かった命をもっと大事にしてほしいっ!ここにいるみんなが元気でいてくれる事こそが、俺にとって最高の報奨なんだっ!!」
一通り喋り終わっても、まだ静かだった。
「うぅ…、なんて、素晴らしい言葉だッ…」
「俺、感動でっ…」
「ちくしょうっ…、涙が…止まらないぜっ!」
「シリウス様…」
「女神だっ!!シリウスよっ、あんたは星の女神アストライアの化身だっ!!」
「うおぉぉ~!女神様~!!」
「ありがたや~、ありがたや~!」
「神よっ、感謝致しますっ!!我らに最高の慈悲を与えて下さったっ!!」
「シリウス様~!!どこまでも着いていきますっ!!」
今度はわぁーわぁー盛り上がりが最高潮までいって、違う意味で収集がつかなくなってる。
もう、みんな熱狂しちゃって、神様を崇めるみたいに手を合わせたり、絶叫したり、泣いてたり……。
騎士団の面々も私を見上げながら、感動したみたいな眼差しを向けて動こうとしない。
いやー…、どうしたもんかな…。
「…アトリクスっ」
ようやくアルファルドが辿り着いたのか、門の下から私を見上げてる。
「アルファルドっ!」
ぴょんっと門の上から飛び降りて、下にいたアルファルドのとこにダイブした。
アルファルドは手を広げて私を受け止めようとしてくれてるから、風魔法使ってゆっくり降下してアルファルドの腕の中に収まった。
「アルファルド、大丈夫だった?」
「…あぁ、俺は何ともない」
「そっか、良かった!」
ぎゅっとアルファルドの体に抱きついた。大役終えてホッとしたよ。
「…アトリクス…」
「ん?」
抱きしめてたアルファルドの両手が私の頬に添えられて、ロイヤルパープルと黄金色の神秘的な瞳が私を見下ろしてる。
「どうした…?」
アルファルドの綺麗な顔が近づいてきて、顔の角度をずらしながら目を閉じてる。何しようとしてるのか気付いたんだけど、こうなっちゃうとどうにもならないんだよね。
「んッ…」
アルファルドってやっぱり読めないな…。
一瞬、ここがどこかなんて忘れるくらい、激しく唇を奪われた。被ってた帽子が外れて下に落ちたけど、そんなの気にしてる余裕は私になかった。
「きゃっ!!キャーキャー!!お二人がくち、口付けをッ!!」
「はぁぁ…、ステキっ…」
「羨ましいわぁ…」
「お二人とも、本当に愛し合ってらっしゃるのね…」
「良いもん見せてもらったよっ」
アルファルドってば、公衆面前で舌まで入れるなんて信じらんないっ!
相変わらず人前でキスするのに抵抗ないっていうか…、まるで見せつけてる感じで絶対わざとやってるよね。
「はっ…ぁ…」
長過ぎるキスが終わって、唇が離れてすぐアルファルドに抱きついた。真っ赤になった顔を隠すようにアルファルドの胸元に埋めた。
は、恥ずかし過ぎるっ…!
私の事、淫らだとか卑猥だとか言うけど、アルファルドも大概だと思うよッ!?
「「「ドラコニス公爵家バンザーイッ!!」」」
ここでよくわからないけど万歳コールが起きて、私達を囲むようにみんなが祝福してくれてる。
「お幸せにー!!」
「公爵様っ!シリウス様ぁ~!!」
「シリウスっ!良かったな!幸せになっ!!」
「よぉしっ、これで明日から安心して働けるぞっ!」
「さぁ、解散だ、解散っ!!」
「おーい!撤収しろーっ!!」
みんなの気が済んだのか、あんなに人だらけだった広場が瞬く間にすっきりしちゃった。
3
お気に入りに追加
322
あなたにおすすめの小説
逃げて、追われて、捕まって
あみにあ
恋愛
平民に生まれた私には、なぜか生まれる前の記憶があった。
この世界で王妃として生きてきた記憶。
過去の私は貴族社会の頂点に立ち、さながら悪役令嬢のような存在だった。
人を蹴落とし、気に食わない女を断罪し、今思えばひどい令嬢だったと思うわ。
だから今度は平民としての幸せをつかみたい、そう願っていたはずなのに、一体全体どうしてこんな事になってしまたのかしら……。
2020年1月5日より 番外編:続編随時アップ
2020年1月28日より 続編となります第二章スタートです。
**********お知らせ***********
2020年 1月末 レジーナブックス 様より書籍化します。
それに伴い短編で掲載している以外の話をレンタルと致します。
ご理解ご了承の程、宜しくお願い致します。
転生先が羞恥心的な意味で地獄なんだけどっ!!
高福あさひ
恋愛
とある日、自分が乙女ゲームの世界に転生したことを知ってしまったユーフェミア。そこは前世でハマっていたとはいえ、実際に生きるのにはとんでもなく痛々しい設定がモリモリな世界で羞恥心的な意味で地獄だった!!そんな世界で羞恥心さえ我慢すればモブとして平穏無事に生活できると思っていたのだけれど…?※カクヨム様、ムーンライトノベルズ様でも公開しています。不定期更新です。タイトル回収はだいぶ後半になると思います。前半はただのシリアスです。
ヤンチャな御曹司の恋愛事情
星野しずく
恋愛
桑原商事の次期社長である桑原俊介は元教育係で現在は秘書である佐竹優子と他人には言えない関係を続けていた。そんな未来のない関係を断ち切ろうとする優子だが、俊介は優子のことをどうしても諦められない。そんな折、優子のことを忘れられない元カレ伊波が海外から帰国する。禁断の恋の行方は果たして・・・。俊介は「好きな気持ちが止まらない」で岩崎和馬の同僚として登場。スピンオフのはずが、俊介のお話の方が長くなってしまいそうです。最後までお付き合いいただければ幸いです。
マイナー18禁乙女ゲームのヒロインになりました
東 万里央(あずま まりお)
恋愛
十六歳になったその日の朝、私は鏡の前で思い出した。この世界はなんちゃってルネサンス時代を舞台とした、18禁乙女ゲーム「愛欲のボルジア」だと言うことに……。私はそのヒロイン・ルクレツィアに転生していたのだ。
攻略対象のイケメンは五人。ヤンデレ鬼畜兄貴のチェーザレに男の娘のジョバンニ。フェロモン侍従のペドロに影の薄いアルフォンソ。大穴の変人両刀のレオナルド……。ハハッ、ロクなヤツがいやしねえ! こうなれば修道女ルートを目指してやる!
そんな感じで涙目で爆走するルクレツィアたんのお話し。
男子高校生だった俺は異世界で幼児になり 訳あり筋肉ムキムキ集団に保護されました。
カヨワイさつき
ファンタジー
高校3年生の神野千明(かみの ちあき)。
今年のメインイベントは受験、
あとはたのしみにしている北海道への修学旅行。
だがそんな彼は飛行機が苦手だった。
電車バスはもちろん、ひどい乗り物酔いをするのだった。今回も飛行機で乗り物酔いをおこしトイレにこもっていたら、いつのまにか気を失った?そして、ちがう場所にいた?!
あれ?身の危険?!でも、夢の中だよな?
急死に一生?と思ったら、筋肉ムキムキのワイルドなイケメンに拾われたチアキ。
さらに、何かがおかしいと思ったら3歳児になっていた?!
変なレアスキルや神具、
八百万(やおよろず)の神の加護。
レアチート盛りだくさん?!
半ばあたりシリアス
後半ざまぁ。
訳あり幼児と訳あり集団たちとの物語。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
北海道、アイヌ語、かっこ良さげな名前
お腹がすいた時に食べたい食べ物など
思いついた名前とかをもじり、
なんとか、名前決めてます。
***
お名前使用してもいいよ💕っていう
心優しい方、教えて下さい🥺
悪役には使わないようにします、たぶん。
ちょっとオネェだったり、
アレ…だったりする程度です😁
すでに、使用オッケーしてくださった心優しい
皆様ありがとうございます😘
読んでくださる方や応援してくださる全てに
めっちゃ感謝を込めて💕
ありがとうございます💞
女豹の恩讐『死闘!兄と妹。禁断のシュートマッチ』
コバひろ
大衆娯楽
前作 “雌蛇の罠『異性異種格闘技戦』男と女、宿命のシュートマッチ”
(全20話)の続編。
https://www.alphapolis.co.jp/novel/329235482/129667563/episode/6150211
男子キックボクサーを倒したNOZOMIのその後は?
そんな女子格闘家NOZOMIに敗れ命まで落とした父の仇を討つべく、兄と娘の青春、家族愛。
格闘技を通して、ジェンダーフリー、ジェンダーレスとは?を描きたいと思います。
死にかけて全部思い出しました!!
家具付
恋愛
本編完結しました。時折気が向いたら外伝が現れます。
森の中で怪物に襲われたその時、あたし……バーティミウスは思い出した。自分の前世を。そして気づいた。この世界が、前世で最後にプレイした乙女ゲームの世界だという事に。
自分はどうやらその乙女ゲームの中で一番嫌われ役の、主人公の双子の妹だ。それも王道ルートをたどっている現在、自分がこのまま怪物に殺されてしまうのだ。そんなのは絶対に嫌だ、まだ生きていたい。敵わない怪物に啖呵を切ったその時、救いの手は差し伸べられた。でも彼は、髭のおっさん、イケメンな乙女ゲームの攻略対象じゃなかった……。
王道ルート……つまりトゥルーエンドを捻じ曲げてしまった、死ぬはずだった少女の奮闘記、幕開け! ……たぶん。
お兄ちゃんは、ヒロイン様のモノ!!……だよね?
夕立悠理
恋愛
もうすぐ高校一年生になる朱里には、大好きな人がいる。義兄の小鳥遊優(たかなしゆう)だ。優くん、優くん、と呼んで、いつも後ろをついて回っていた。
けれど、楽しみにしていた高校に入学する日、思い出す。ここは、前世ではまっていた少女漫画の世界だと。ヒーローは、もちろん、かっこよくて、スポーツ万能な優。ヒロインは、朱里と同じく新入生だ。朱里は、二人の仲を邪魔する悪役だった。
思い出したのをきっかけに、朱里は優を好きでいるのをやめた。優くん呼びは、封印し、お兄ちゃんに。中学では一緒だった登下校も別々だ。だって、だって、愛しの「お兄ちゃん」は、ヒロイン様のものだから。
──それなのに。お兄ちゃん、ちょっと、距離近くない……?
※お兄ちゃんは、彼氏様!!……だよね? は二人がいちゃついてるだけです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる