336 / 392
星たちの行方 18
しおりを挟む
'
馬車に乗って揺られながら、皇宮の前まで辿り着いた。
皇宮前って言ってもホント、人が凄くて全く辿り着けてない。
一体、何万人いるのってくらい!
アルファルドが帝都中の民間人がって言ってたのがよく分かるくらいの、人、人、人ッ!!
皇宮の広場前が人の軍団で埋まっちゃってる。凱旋式とかよりもスゴイかも…。これは確かに鎮圧できないわ…。
「…ここからは、歩くしかない」
「うーん、そうするしかなさそうだね…」
人混みで止まった馬車の中で、アルファルドが当たり前のように言ってる。
確かにこれじゃあ無理だよ。
「見ろっ、ドラコニス公爵家の馬車だっ!」
「お~いっ!!ドラコニス公爵様がお通りなるぞー!!道を開けろー!!」
「ササッ、公爵様っ!どうぞこちらをお通り下さいっ!!」
「キャ~!公爵様ぁ~!こっち向いてー!!」
「なんて素敵なのかしら……」
「相変わらず綺麗なご尊顔だね。目の保養になるよッ」
アルファルドが先に馬車から降りたんだけど…、何だかすごい騒ぎになってる。
あれ?何だかアルファルドが人気者みたいに尊敬の眼差しを向けられてる??確かにアルファルドってめちゃくちゃイケメンだから、女性が騒ぐのはわかるんだけどさ。
こんな事今まで一度もなかったのに…。
他の貴族なんてその辺で立ち往生してるのに、ドラコニス公爵家の馬車ってわかった途端、みんなが率先して道を作ってくれてるし。
「もしかして…、いつもこうなの?」
「…あぁ。…お前のおかげだ」
「え…?私??」
皇宮から数キロ手前の路肩に停めて、アルファルドにエスコートされて馬車を降りた。
馬車から降りた先は、皇宮へと続くレンガ道の所で、ドラコニス公爵家の馬車から降りて来たってだけで、みんなざわざわして注目してる。
「公爵家の馬車からまだ誰か降りて来たぞ?」
「誰だ、誰だっ!」
「あれはっ!あの女性は、まさかッ!!」
「誰か降りて来たわっ!」
「押すなっ!危ないっ!!」
道を開けてくれたのに、直ぐにその空間が人で埋まっちゃってる。
うん、ここにいるのは危険だね。さっさと前線まで行きますかっ!
「とりあえず先に行くなっ!アルファルドはゆっくり来いよっ!」
「…っ!待てっ、アトリクス!俺も共に行くっ!!」
「大丈夫っ。俺が行かないと収集がつかないだろ?じゃあなっ!」
身体強化を足に掛けて、風魔法を使って帽子を押さえながら、地面を蹴って一気に跳び上がった。
「…なっ!!」
後ろから追って来たアルファルドが驚いた顔して私を見上げてる。
「うおぉぉッ!!すごいっ!すごすぎるっ!やっぱりシリウスだぁぁー!!」
「シリウス?!どこだっ?どこどこ!?」
「え?え?」
「上だっ!上!!ほらっ、もうあんなとこまでっ!!」
私に気付いた人達が騒ぎ出してスゴイことになってる。手を振ってる人も叫んでる人も泣いてる人までいる。
「シリウスっ!ありがとうー!!我ら帝国の守護神よっ!!」
「英雄よおぉぉ!待ってたぞッ!!アンタは俺達の味方だー!!」
「シリウスぅ~!!あなたは帝国の…、この世界の恩人よ!!」
「うわあぁぁ!!スゴいっ!見て見てっ、鳥みたいだぁ!!」
一気に飛び上がったから、ざわめいてた人達は手前側だけで、そのもっと前にいる人達は全く騒ぎに気付いてない。
上空から見下ろすと、皇宮の門前に騎士団の面々がズラッと待機してて、すぐ手前にいる人達と小競り合いみたいなのをしてる。
馬車に乗って揺られながら、皇宮の前まで辿り着いた。
皇宮前って言ってもホント、人が凄くて全く辿り着けてない。
一体、何万人いるのってくらい!
アルファルドが帝都中の民間人がって言ってたのがよく分かるくらいの、人、人、人ッ!!
皇宮の広場前が人の軍団で埋まっちゃってる。凱旋式とかよりもスゴイかも…。これは確かに鎮圧できないわ…。
「…ここからは、歩くしかない」
「うーん、そうするしかなさそうだね…」
人混みで止まった馬車の中で、アルファルドが当たり前のように言ってる。
確かにこれじゃあ無理だよ。
「見ろっ、ドラコニス公爵家の馬車だっ!」
「お~いっ!!ドラコニス公爵様がお通りなるぞー!!道を開けろー!!」
「ササッ、公爵様っ!どうぞこちらをお通り下さいっ!!」
「キャ~!公爵様ぁ~!こっち向いてー!!」
「なんて素敵なのかしら……」
「相変わらず綺麗なご尊顔だね。目の保養になるよッ」
アルファルドが先に馬車から降りたんだけど…、何だかすごい騒ぎになってる。
あれ?何だかアルファルドが人気者みたいに尊敬の眼差しを向けられてる??確かにアルファルドってめちゃくちゃイケメンだから、女性が騒ぐのはわかるんだけどさ。
こんな事今まで一度もなかったのに…。
他の貴族なんてその辺で立ち往生してるのに、ドラコニス公爵家の馬車ってわかった途端、みんなが率先して道を作ってくれてるし。
「もしかして…、いつもこうなの?」
「…あぁ。…お前のおかげだ」
「え…?私??」
皇宮から数キロ手前の路肩に停めて、アルファルドにエスコートされて馬車を降りた。
馬車から降りた先は、皇宮へと続くレンガ道の所で、ドラコニス公爵家の馬車から降りて来たってだけで、みんなざわざわして注目してる。
「公爵家の馬車からまだ誰か降りて来たぞ?」
「誰だ、誰だっ!」
「あれはっ!あの女性は、まさかッ!!」
「誰か降りて来たわっ!」
「押すなっ!危ないっ!!」
道を開けてくれたのに、直ぐにその空間が人で埋まっちゃってる。
うん、ここにいるのは危険だね。さっさと前線まで行きますかっ!
「とりあえず先に行くなっ!アルファルドはゆっくり来いよっ!」
「…っ!待てっ、アトリクス!俺も共に行くっ!!」
「大丈夫っ。俺が行かないと収集がつかないだろ?じゃあなっ!」
身体強化を足に掛けて、風魔法を使って帽子を押さえながら、地面を蹴って一気に跳び上がった。
「…なっ!!」
後ろから追って来たアルファルドが驚いた顔して私を見上げてる。
「うおぉぉッ!!すごいっ!すごすぎるっ!やっぱりシリウスだぁぁー!!」
「シリウス?!どこだっ?どこどこ!?」
「え?え?」
「上だっ!上!!ほらっ、もうあんなとこまでっ!!」
私に気付いた人達が騒ぎ出してスゴイことになってる。手を振ってる人も叫んでる人も泣いてる人までいる。
「シリウスっ!ありがとうー!!我ら帝国の守護神よっ!!」
「英雄よおぉぉ!待ってたぞッ!!アンタは俺達の味方だー!!」
「シリウスぅ~!!あなたは帝国の…、この世界の恩人よ!!」
「うわあぁぁ!!スゴいっ!見て見てっ、鳥みたいだぁ!!」
一気に飛び上がったから、ざわめいてた人達は手前側だけで、そのもっと前にいる人達は全く騒ぎに気付いてない。
上空から見下ろすと、皇宮の門前に騎士団の面々がズラッと待機してて、すぐ手前にいる人達と小競り合いみたいなのをしてる。
3
お気に入りに追加
322
あなたにおすすめの小説
王太子の子を孕まされてました
杏仁豆腐
恋愛
遊び人の王太子に無理やり犯され『私の子を孕んでくれ』と言われ……。しかし王太子には既に婚約者が……侍女だった私がその後執拗な虐めを受けるので、仕返しをしたいと思っています。
※不定期更新予定です。一話完結型です。苛め、暴力表現、性描写の表現がありますのでR指定しました。宜しくお願い致します。ノリノリの場合は大量更新したいなと思っております。
転生先が羞恥心的な意味で地獄なんだけどっ!!
高福あさひ
恋愛
とある日、自分が乙女ゲームの世界に転生したことを知ってしまったユーフェミア。そこは前世でハマっていたとはいえ、実際に生きるのにはとんでもなく痛々しい設定がモリモリな世界で羞恥心的な意味で地獄だった!!そんな世界で羞恥心さえ我慢すればモブとして平穏無事に生活できると思っていたのだけれど…?※カクヨム様、ムーンライトノベルズ様でも公開しています。不定期更新です。タイトル回収はだいぶ後半になると思います。前半はただのシリアスです。
マイナー18禁乙女ゲームのヒロインになりました
東 万里央(あずま まりお)
恋愛
十六歳になったその日の朝、私は鏡の前で思い出した。この世界はなんちゃってルネサンス時代を舞台とした、18禁乙女ゲーム「愛欲のボルジア」だと言うことに……。私はそのヒロイン・ルクレツィアに転生していたのだ。
攻略対象のイケメンは五人。ヤンデレ鬼畜兄貴のチェーザレに男の娘のジョバンニ。フェロモン侍従のペドロに影の薄いアルフォンソ。大穴の変人両刀のレオナルド……。ハハッ、ロクなヤツがいやしねえ! こうなれば修道女ルートを目指してやる!
そんな感じで涙目で爆走するルクレツィアたんのお話し。
女豹の恩讐『死闘!兄と妹。禁断のシュートマッチ』
コバひろ
大衆娯楽
前作 “雌蛇の罠『異性異種格闘技戦』男と女、宿命のシュートマッチ”
(全20話)の続編。
https://www.alphapolis.co.jp/novel/329235482/129667563/episode/6150211
男子キックボクサーを倒したNOZOMIのその後は?
そんな女子格闘家NOZOMIに敗れ命まで落とした父の仇を討つべく、兄と娘の青春、家族愛。
格闘技を通して、ジェンダーフリー、ジェンダーレスとは?を描きたいと思います。
ヤンチャな御曹司の恋愛事情
星野しずく
恋愛
桑原商事の次期社長である桑原俊介は元教育係で現在は秘書である佐竹優子と他人には言えない関係を続けていた。そんな未来のない関係を断ち切ろうとする優子だが、俊介は優子のことをどうしても諦められない。そんな折、優子のことを忘れられない元カレ伊波が海外から帰国する。禁断の恋の行方は果たして・・・。俊介は「好きな気持ちが止まらない」で岩崎和馬の同僚として登場。スピンオフのはずが、俊介のお話の方が長くなってしまいそうです。最後までお付き合いいただければ幸いです。
男子高校生だった俺は異世界で幼児になり 訳あり筋肉ムキムキ集団に保護されました。
カヨワイさつき
ファンタジー
高校3年生の神野千明(かみの ちあき)。
今年のメインイベントは受験、
あとはたのしみにしている北海道への修学旅行。
だがそんな彼は飛行機が苦手だった。
電車バスはもちろん、ひどい乗り物酔いをするのだった。今回も飛行機で乗り物酔いをおこしトイレにこもっていたら、いつのまにか気を失った?そして、ちがう場所にいた?!
あれ?身の危険?!でも、夢の中だよな?
急死に一生?と思ったら、筋肉ムキムキのワイルドなイケメンに拾われたチアキ。
さらに、何かがおかしいと思ったら3歳児になっていた?!
変なレアスキルや神具、
八百万(やおよろず)の神の加護。
レアチート盛りだくさん?!
半ばあたりシリアス
後半ざまぁ。
訳あり幼児と訳あり集団たちとの物語。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
北海道、アイヌ語、かっこ良さげな名前
お腹がすいた時に食べたい食べ物など
思いついた名前とかをもじり、
なんとか、名前決めてます。
***
お名前使用してもいいよ💕っていう
心優しい方、教えて下さい🥺
悪役には使わないようにします、たぶん。
ちょっとオネェだったり、
アレ…だったりする程度です😁
すでに、使用オッケーしてくださった心優しい
皆様ありがとうございます😘
読んでくださる方や応援してくださる全てに
めっちゃ感謝を込めて💕
ありがとうございます💞
【完結】身を引いたつもりが逆効果でした
風見ゆうみ
恋愛
6年前に別れの言葉もなく、あたしの前から姿を消した彼と再会したのは、王子の婚約パレードの時だった。
一緒に遊んでいた頃には知らなかったけれど、彼は実は王子だったらしい。しかもあたしの親友と彼の弟も幼い頃に将来の約束をしていたようで・・・・・。
平民と王族ではつりあわない、そう思い、身を引こうとしたのだけど、なぜか逃してくれません!
というか、婚約者にされそうです!
【完結】ヤンデレ設定の義弟を手塩にかけたら、シスコン大魔法士に育ちました!?
三月よる
恋愛
14歳の誕生日、ピフラは自分が乙女ゲーム「LOVE/HEART(ラブハート)」通称「ラブハ」の悪役である事に気がついた。シナリオ通りなら、ピフラは義弟ガルムの心を病ませ、ヤンデレ化した彼に殺されてしまう運命。生き残りのため、ピフラはガルムのヤンデレ化を防止すべく、彼を手塩にかけて育てる事を決意する。その後、メイドに命を狙われる事件がありながらも、良好な関係を築いてきた2人。
そして10年後。シスコンに育ったガルムに、ピフラは婚活を邪魔されていた。姉離れのためにガルムを結婚させようと、ピフラは相手のヒロインを探すことに。そんなある日、ピフラは謎の美丈夫ウォラクに出会った。彼はガルムと同じ赤い瞳をしていた。そこで「赤目」と「悪魔と黒魔法士」の秘密の相関関係を聞かされる。その秘密が過去のメイド事件と重なり、ピフラはガルムに疑心を抱き始めた。一方、ピフラを監視していたガルムは自分以外の赤目と接触したピフラを監禁して──?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる