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星たちの行方 17
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「ふぅ…。取り乱してごめんね…。じゃあ、行こっか」
泣いたらだいぶスッキリして、気持ちも落ち着いた。
涙を服の袖で拭って、アルファルドから身体を少し離した。
「…行く?…どこへだ?」
「もちろん、皇宮に!」
「……行くのか?」
抱きしめてたアルファルドの頬を両手で挟んだ。
「うん!さっさと終わらせて鎮圧させたら、お前のご褒美いっぱい貰うから…覚悟しとけよ…」
間近で睨むように脅迫して、それからニッと口の端を上げて挑発するようにアルファルドを見つめた。
「…っ、……また、それか…」
「当たり前だよ!今の私の原動力ってそれだしッ」
「……」
私の再三の要求にアルファルドも息を呑みながら、ちょっと呆れた顔してる。でも私は至って真剣だから。
「だって、アルファルドってスゴいんだもんっ!ホント、わかってないッ!私をここまで夢中にさせちゃうアルファルドがいけないんだよ?!」
「…っ、…そう…なのか…?」
挟んでた頬をさっと赤く染めたアルファルド。
うーん、やっぱりアルファルドってかわいいな~。
こんな言葉で照れちゃうんだからさ。
「そうだよっ!お前じゃなきゃ、こんなにガッツかないしっ!」
アルファルド見ながら切実に訴えてる。これは本当にわかってほしい!
前世の私ってわりと淡白だったのに、アルファルドに出会って変わったからっ!!
身体の相性がどれだけ大事か知ったよ。
「……、わかった。…お前の気が済むまで、つきあってやる…」
「やった~!めちゃくちゃ嬉しいっ~!!」
今日はまた一晩寝かせないフルコースだな。いや、何日か軟禁して肉欲に溺れるのも悪くないよね…。
アルファルドの顔を挟んだまま嬉しくて、軽く唇にチュッとキスした。
フフッと笑ってる私の心の中なんてわからないアルファルドは、笑ったままぎゅっとまた私を抱きしめてくれた。
とりあえず急いで支度して皇宮へ向かうことに。
服装はこの前皇宮に行った時に用意した服装と同じ形の物。あの時に同じ感じの服や帽子を何点も頼んでおいたから、いわば私の戦闘服になるんだよね。
普通のご令嬢だったらドレスが戦闘服になるんだけど…私は冒険者だし、まさに戦闘重視だからね。あんなヒラヒラしたの着てられないよ。
もちろん基本色は黒。でも差し色の刺繍や縁取りの色は変えてもらってる。
これなら一人で着れるし、窮屈さがなくて動きやすい。
アルファルドの秘蔵のコレクションで、飾ってあった仮面飾りを一つ借りて、シリウスだって判りやすいように腰にぶら下げといた。
まさかコレの力を借りる日が来るとは思わなかった…。
複雑な思いを抱きながら、白シャツに巻き付けた赤いネクタイをキュッと締めた。
最後に公爵家のマント付けてる時にノックが聞こえた。
「…ミラ、準備はいいか?」
「ん、ちょっと待って」
入ってきたアルファルドも同じく正装してて、やっぱり黒基調の立て襟のスーツ姿に私と同じく公爵家のマント付けて、胸元のシャツがちょっと肌蹴ててセクシーな感じ。腰にはベルトで緩めに帯剣してて細身のパンツスタイルが半端なくカッコいい!
あぁ…。アルファルドにも私と同じ黒軍服着せて、ちょっとマニアックなプレイとかしたいなぁ…。
その格好のアルファルドに鎖で繋がれながら鞭で攻められたりして…。卑猥な事いっぱい言われながら、イケない事されてみたいッ。逆でもいいけど…。
その姿を想像しただけでゾクゾクしてきちゃう!!
「…どうした?」
姿見の前で頬を赤くしながらアルファルド見つめてうっとりしてたら、訝しそうに止まってぽ~っとしてる私に声を掛けてる。
いつの間にか近くまで来てて、上から覗き込んでる濡羽色の前髪がサラッと落ちた。至近距離でロイヤルパープルと黄金色の瞳が鋭く私を見てる。
「っ」
これから真剣にデモ止めに行かないといけないのに、イケメン過ぎるアルファルド見てると、また良からぬ欲がむくむく湧いてきちゃうッ。
「…ミラ?」
このままベッドに押し倒して、欲望の赴くままイチャイチャしてたいけど、今は立場上ダメだよねー…。
ハァ…、自由になったようで全然自由じゃない。
でも、せっかくアルファルドがあんな嬉しい事言ってくれたんだから、少しは真面目なトコも見せないとなぁ。とりあえず我慢我慢。
「ううん…、何でもないッ」
ニコッと笑って、暴走しないようになるべくアルファルドから離れた。
鏡の前でもう一度チェックして、最後に縁取りの色味が赤い黒帽子を被った。そういえばSSS級になったから、黒帽子のサイドにも星のマークを3つ入れてもらったんだ。
「…?、…今日は帯剣していかないのか?」
「ん?うん。別に魔物退治に行くわけじゃないし。その辺の騎士団長クラスなら、素手でも余裕で倒せるから」
「……」
鏡に映ってるアルファルドに向かって普通に話してたのに、アルファルドは口元に手を当てて何だか複雑そうな顔してる。
この前はシリウスだってアピールするために帯剣したけど、今回は民間人もいるし、怪我とかさせたくないからね。
すんなり治まってくれるといいけど…、暴徒化してるなら時間が掛かりそう。
げんなりしながらため息ついて、準備が整ったからアルファルドの方を振り返った。
「お待たせっ。じゃあ、行こうぜ!」
「ふぅ…。取り乱してごめんね…。じゃあ、行こっか」
泣いたらだいぶスッキリして、気持ちも落ち着いた。
涙を服の袖で拭って、アルファルドから身体を少し離した。
「…行く?…どこへだ?」
「もちろん、皇宮に!」
「……行くのか?」
抱きしめてたアルファルドの頬を両手で挟んだ。
「うん!さっさと終わらせて鎮圧させたら、お前のご褒美いっぱい貰うから…覚悟しとけよ…」
間近で睨むように脅迫して、それからニッと口の端を上げて挑発するようにアルファルドを見つめた。
「…っ、……また、それか…」
「当たり前だよ!今の私の原動力ってそれだしッ」
「……」
私の再三の要求にアルファルドも息を呑みながら、ちょっと呆れた顔してる。でも私は至って真剣だから。
「だって、アルファルドってスゴいんだもんっ!ホント、わかってないッ!私をここまで夢中にさせちゃうアルファルドがいけないんだよ?!」
「…っ、…そう…なのか…?」
挟んでた頬をさっと赤く染めたアルファルド。
うーん、やっぱりアルファルドってかわいいな~。
こんな言葉で照れちゃうんだからさ。
「そうだよっ!お前じゃなきゃ、こんなにガッツかないしっ!」
アルファルド見ながら切実に訴えてる。これは本当にわかってほしい!
前世の私ってわりと淡白だったのに、アルファルドに出会って変わったからっ!!
身体の相性がどれだけ大事か知ったよ。
「……、わかった。…お前の気が済むまで、つきあってやる…」
「やった~!めちゃくちゃ嬉しいっ~!!」
今日はまた一晩寝かせないフルコースだな。いや、何日か軟禁して肉欲に溺れるのも悪くないよね…。
アルファルドの顔を挟んだまま嬉しくて、軽く唇にチュッとキスした。
フフッと笑ってる私の心の中なんてわからないアルファルドは、笑ったままぎゅっとまた私を抱きしめてくれた。
とりあえず急いで支度して皇宮へ向かうことに。
服装はこの前皇宮に行った時に用意した服装と同じ形の物。あの時に同じ感じの服や帽子を何点も頼んでおいたから、いわば私の戦闘服になるんだよね。
普通のご令嬢だったらドレスが戦闘服になるんだけど…私は冒険者だし、まさに戦闘重視だからね。あんなヒラヒラしたの着てられないよ。
もちろん基本色は黒。でも差し色の刺繍や縁取りの色は変えてもらってる。
これなら一人で着れるし、窮屈さがなくて動きやすい。
アルファルドの秘蔵のコレクションで、飾ってあった仮面飾りを一つ借りて、シリウスだって判りやすいように腰にぶら下げといた。
まさかコレの力を借りる日が来るとは思わなかった…。
複雑な思いを抱きながら、白シャツに巻き付けた赤いネクタイをキュッと締めた。
最後に公爵家のマント付けてる時にノックが聞こえた。
「…ミラ、準備はいいか?」
「ん、ちょっと待って」
入ってきたアルファルドも同じく正装してて、やっぱり黒基調の立て襟のスーツ姿に私と同じく公爵家のマント付けて、胸元のシャツがちょっと肌蹴ててセクシーな感じ。腰にはベルトで緩めに帯剣してて細身のパンツスタイルが半端なくカッコいい!
あぁ…。アルファルドにも私と同じ黒軍服着せて、ちょっとマニアックなプレイとかしたいなぁ…。
その格好のアルファルドに鎖で繋がれながら鞭で攻められたりして…。卑猥な事いっぱい言われながら、イケない事されてみたいッ。逆でもいいけど…。
その姿を想像しただけでゾクゾクしてきちゃう!!
「…どうした?」
姿見の前で頬を赤くしながらアルファルド見つめてうっとりしてたら、訝しそうに止まってぽ~っとしてる私に声を掛けてる。
いつの間にか近くまで来てて、上から覗き込んでる濡羽色の前髪がサラッと落ちた。至近距離でロイヤルパープルと黄金色の瞳が鋭く私を見てる。
「っ」
これから真剣にデモ止めに行かないといけないのに、イケメン過ぎるアルファルド見てると、また良からぬ欲がむくむく湧いてきちゃうッ。
「…ミラ?」
このままベッドに押し倒して、欲望の赴くままイチャイチャしてたいけど、今は立場上ダメだよねー…。
ハァ…、自由になったようで全然自由じゃない。
でも、せっかくアルファルドがあんな嬉しい事言ってくれたんだから、少しは真面目なトコも見せないとなぁ。とりあえず我慢我慢。
「ううん…、何でもないッ」
ニコッと笑って、暴走しないようになるべくアルファルドから離れた。
鏡の前でもう一度チェックして、最後に縁取りの色味が赤い黒帽子を被った。そういえばSSS級になったから、黒帽子のサイドにも星のマークを3つ入れてもらったんだ。
「…?、…今日は帯剣していかないのか?」
「ん?うん。別に魔物退治に行くわけじゃないし。その辺の騎士団長クラスなら、素手でも余裕で倒せるから」
「……」
鏡に映ってるアルファルドに向かって普通に話してたのに、アルファルドは口元に手を当てて何だか複雑そうな顔してる。
この前はシリウスだってアピールするために帯剣したけど、今回は民間人もいるし、怪我とかさせたくないからね。
すんなり治まってくれるといいけど…、暴徒化してるなら時間が掛かりそう。
げんなりしながらため息ついて、準備が整ったからアルファルドの方を振り返った。
「お待たせっ。じゃあ、行こうぜ!」
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