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ラストステージ 12
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《ガはッッ!おのれっ…、おノれぇぇぇ!!!》
アヌが体から大量の血を流して、相当頭にきてるのか怒りに大声で絶叫してる。
「うあ…、何だっ!?この頭が…割れそうなくらい…邪悪な声はっ…」
「くっ…これは…あの、天使のものか?…」
「頭がっ!!」
皇宮前の広場の周りで座り込んでた人達が頭を苦しそうに抱えてる。
頭に直接響く声だから耳塞いでも聞こえてくる。
《再生!》
一瞬の隙をついて治癒魔法唱えられた。
アヌの体が見る間に回復して、元通りになってる。
でも、体力が戻っても魔力は戻らない。これまでかなりの魔力を使ってるから、もうそこまで残っていないはず!
アヌが漆黒の剣片手に物凄い勢いで私に向かってきてる。
──ガッ!!キィーン!
アヌの打撃の一振りがめちゃくちゃ重い。形相もすごくて、一瞬でも気を抜いたらすぐ斬り殺されそう。
「アトッ…シリウス卿っ!」
ハイポーション飲んで復活したのか、アルファルドが後方で声を掛けてきてる。
『メテオストライク!』
まだ復活したばかりでアルファルドはアヌに特殊火属性上級魔法放ってる。
無数の巨大な隕石が何個もアヌに向かって落ちて来てる。アヌも当たらない様に瞬時に移動してるけど、それを追いかけるように隕石も移動して数発直撃した。
《グォッ!…どいつもこいつも…赦せんぞっ!!!》
また禍々しい漆黒のオーラがアヌ全体を包み込んで、今度こそ完全に真っ黒に染まった。
《消えろぉぉぉッーーーー!!》
アヌが怒りに任せて天に向かって吠えた。
マズいっ!アルファルドがっ!!
《神の裁き!!》
晴れ渡って月明かりが出てた夜空が一変、どんよりと重い雲が集まって雷鳴が轟いてる。
ピカピカッと雷鳴が鳴り響いて、バリバリバリッッーー!!って紫の閃光が何本も地上に落ちた。
「この世の終わりだぁー!!」
「天がお怒りになっている!!」
「我ら人間を滅ぼすおつもりかっ!」
「うぅ…、もう、生き残る術はないのか」
稲妻が地上に降り注いで、至る所から火の手が上がってる。
『魔法無力化!!』
この場にいる人間だけでもどうにかしようと、天に向かって無属性魔法を放った。
何本もの稲妻が雷鳴と共に落ちてきて、広場一帯に物凄い数の雷が落ちる。
「きゃあぁぁぁ!!」
「なんて、数だよ…」
「リゲル、こちらへっ」
「くっ…、ポラ…リス」
「レグルス様!」
「ルリオン様ぁっ!」
アカデミアチームの面々も天を仰いで様々な反応を見せてる。
「シリウス卿っ!危ないっ!!」
無属性魔法を展開するのに、空に向かって手を挙げてたらその隙にアヌが漆黒の剣片手に物凄いスピードで私の近くまで駆けてきた。
「─っ!!」
そこからは走馬灯のようにコマ送りで景色が変わっていった。
アヌがすぐ前に来たと思ったら、私の目の前に濡羽色の黒髪とドラコニス公爵の家紋のマントが目に入って…、次の瞬間には、そのマントから漆黒の剣が突き出してきた。
─────え?
「ぐっ、ぁ…」
アルファルドのうめき声と、ボタボタって真っ赤な血が広場の地面に広がった。
目の前のマントと一緒にアルファルドが地面に倒れ込んだ。
「ぅ……あ…、アルファルドォォーー!!」
《ガはッッ!おのれっ…、おノれぇぇぇ!!!》
アヌが体から大量の血を流して、相当頭にきてるのか怒りに大声で絶叫してる。
「うあ…、何だっ!?この頭が…割れそうなくらい…邪悪な声はっ…」
「くっ…これは…あの、天使のものか?…」
「頭がっ!!」
皇宮前の広場の周りで座り込んでた人達が頭を苦しそうに抱えてる。
頭に直接響く声だから耳塞いでも聞こえてくる。
《再生!》
一瞬の隙をついて治癒魔法唱えられた。
アヌの体が見る間に回復して、元通りになってる。
でも、体力が戻っても魔力は戻らない。これまでかなりの魔力を使ってるから、もうそこまで残っていないはず!
アヌが漆黒の剣片手に物凄い勢いで私に向かってきてる。
──ガッ!!キィーン!
アヌの打撃の一振りがめちゃくちゃ重い。形相もすごくて、一瞬でも気を抜いたらすぐ斬り殺されそう。
「アトッ…シリウス卿っ!」
ハイポーション飲んで復活したのか、アルファルドが後方で声を掛けてきてる。
『メテオストライク!』
まだ復活したばかりでアルファルドはアヌに特殊火属性上級魔法放ってる。
無数の巨大な隕石が何個もアヌに向かって落ちて来てる。アヌも当たらない様に瞬時に移動してるけど、それを追いかけるように隕石も移動して数発直撃した。
《グォッ!…どいつもこいつも…赦せんぞっ!!!》
また禍々しい漆黒のオーラがアヌ全体を包み込んで、今度こそ完全に真っ黒に染まった。
《消えろぉぉぉッーーーー!!》
アヌが怒りに任せて天に向かって吠えた。
マズいっ!アルファルドがっ!!
《神の裁き!!》
晴れ渡って月明かりが出てた夜空が一変、どんよりと重い雲が集まって雷鳴が轟いてる。
ピカピカッと雷鳴が鳴り響いて、バリバリバリッッーー!!って紫の閃光が何本も地上に落ちた。
「この世の終わりだぁー!!」
「天がお怒りになっている!!」
「我ら人間を滅ぼすおつもりかっ!」
「うぅ…、もう、生き残る術はないのか」
稲妻が地上に降り注いで、至る所から火の手が上がってる。
『魔法無力化!!』
この場にいる人間だけでもどうにかしようと、天に向かって無属性魔法を放った。
何本もの稲妻が雷鳴と共に落ちてきて、広場一帯に物凄い数の雷が落ちる。
「きゃあぁぁぁ!!」
「なんて、数だよ…」
「リゲル、こちらへっ」
「くっ…、ポラ…リス」
「レグルス様!」
「ルリオン様ぁっ!」
アカデミアチームの面々も天を仰いで様々な反応を見せてる。
「シリウス卿っ!危ないっ!!」
無属性魔法を展開するのに、空に向かって手を挙げてたらその隙にアヌが漆黒の剣片手に物凄いスピードで私の近くまで駆けてきた。
「─っ!!」
そこからは走馬灯のようにコマ送りで景色が変わっていった。
アヌがすぐ前に来たと思ったら、私の目の前に濡羽色の黒髪とドラコニス公爵の家紋のマントが目に入って…、次の瞬間には、そのマントから漆黒の剣が突き出してきた。
─────え?
「ぐっ、ぁ…」
アルファルドのうめき声と、ボタボタって真っ赤な血が広場の地面に広がった。
目の前のマントと一緒にアルファルドが地面に倒れ込んだ。
「ぅ……あ…、アルファルドォォーー!!」
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