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ラストステージ 7
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やっぱり見てるだけなんてムリっ!!
アヌ戦だと闇属性の防具掻き集めて着けてないと、これで全員死亡しちゃうんだよ!
ここにあるのは光属性のアイテムばっかだし、これを放たれたら詰んじゃうよ!
時計台の上から強化かけて風魔法も全開にして、一気にアヌの目の前まで跳躍した。
途中でデュランダルに無属性魔法を使って魔法剣を創って、魔法を放つのに無防備になってるアヌの背後に剣を突き刺した。
《ぐぅっ!》
飛んでたアヌの片羽根を鷲掴みにして、突き刺した剣を抜いて、今度は掴んでた羽根を片方切り落とした。
《ガぁッ!…このぉぉっ!!》
頭上に溢れてた光が見る間に小さくなって、私はアヌと一緒に落下していく。
アヌも片羽だとバランスが悪くて飛べないのか、結構な勢いで地面に墜落した。
ズドォォーン!!って音が辺りに響いて、皇宮前の地面にアヌが落ちた。
私は強化と風魔法で着地して、持ってた片羽根をすぐに魔法で処理した。
『暗黒異次元』
真っ暗なブラックホールが現れて、その中に羽根を投げ入れた。スッと暗黒空間と一緒に羽根も消えて無くなった。
よしっ!これでアヌが翔ぶことは出来なくなった筈!
飛行能力が無くなっただけでも、だいぶマシな戦闘が出来る!!
グッと手を握り締めてると、また周りから歓声が上がった。
「凄いぞっ!!あの一瞬で天使をっ!!」
「流石だっ!シリウス卿!」
「シリウス准伯爵殿ぁ!!」
「倒したぞおぉぉ!!」
ワー、ワー、あちこちで歓声が聞こえるけど…まだ全然倒してないから。
周りの歓声が響いてるけど、私はデュランダルを構え直した。むしろこれからの接近戦の方が警戒しないとっ!
アヌって光属性だからやっぱり治癒魔法が使えるんだよ。
《再生》
落下したまま仰向けになってたアヌの片手が上がって、案の定治癒魔法を唱えてる。
私が刺した刺し傷も全て治っちゃったし。
でも、斬り落とした羽根は再生出来てない。
復元能力まではないのか、アヌは片羽のまま。
ユラっと立ち上がって憎しみを込めた顔で私を睨んでる。
「うわぁぁ!!お、起き上がった!!」
「しかも准伯爵様が負わせた傷も治ってる!」
「うぅ…、こんなデタラメな奴に勝てるのか……」
アヌがデネボラより厄介なのは、飛行能力とこの治癒能力。
強い上にダメージ与えても自己再生しちゃうからどうしようもない。
私はわかってたから気にもならないけど、周りの騎士達や魔法使い達は落胆と絶望を隠せないみたい。
《お前っ!よくもっ…、我の翼をっ!!!》
憎悪に歪んだ顔が天使には全く見えなくて、周りからはドス黒いオーラが湧き出てる。
本当に神の遣いだったのかって、疑わしくなるくらいの禍々しさ。
怒りに狂ったアヌが片手を上に上げて、オーラを使って光の剣を創り出した。
生命エネルギーだけでこうして具現化出来るなんてホントスゴイよ。
でもさ、悠長な事言ってないで倒さないとっ!
デュランダルに魔力を纏わせて無属性の魔法剣をまた作り出した。
皇宮前の広場で、私とアヌが一対一で睨み合ってる。
《我を怒らせた事、後悔させてやるっ!》
剣を片手に踏み込んだアヌが物凄いスピードで私に迫ってきた。
片手を振り上げて光の剣で一刀両断にでもするかのように、その形相と力と勢いだけでも肝を冷やした。
咄嗟にデュランダルの刃をもう片手で抑えて、腕が痺れる程の衝撃をどうにか促した。
くっ…、馬鹿みたいにっ、強い!腕が持ってかれそうだよ!
何とか衝撃をやり過ごして、アヌの光の剣を薙ぎ払った。
そこからは瞬きも出来ないくらいの攻防戦が繰り広げられた。
キィーンッ!ザンッ!──ガンッ!!
ぶつかり合う刃だけが音が辺りに響いて、一進一退の攻防に、周りの魔法使いや騎士達も固唾を呑んで見守ってる。
一瞬でも気を抜くと殺られてしまう!
私はアヌの動きにだけ神経を集中させてた。
アヌが仕掛けてきた攻撃を跳び上がって寸でで躱して、直ぐ様隙をついてアヌにデュランダルを突き立てた。
私もアヌの鋭くて素早い攻撃に、黒装束がどんどん切り裂かれて血が滲み出してる。
あれだけ人が沢山いるのに、私とアヌの斬撃音だけが辺りに響いて、誰一人として声を発する者はいなかった。
《はぁ…、このっ、神の産物めっ!忌々しいっ!!》
片翼で飛べないアヌは光の剣を持ってたもう片方を空に掲げて、光属性魔法を放とうとしてる。
《聖剣!!》
アヌが手にしてる光の剣と同じ物が夜空に何本も浮かび上がってる。
《死ねっ!》
デュランダルを背中に仕舞って、空高く手を挙げてから私も防御系の魔力を瞬時に練り上げた。
『魔法無力化!』
それと同時に光の剣が降り注いで、辺りが眩い光でいっぱいになる。
「ダメだっ!皆っ、防御魔法をっ!!」
「急げっ!!魔法防御を展開しろおぉぉ!!!」
アヌと私の魔法の衝撃で、また周りに干渉波が起きて辺り一帯に物凄い突風が巻き起こってる。
「うわあぁぁー!!」
「なんて…力だ…」
「くっ、く…そ……」
レグルス様やルリオン様が指示出ししてるけど、間に合ったかなんて気にしてられない。
やっぱり見てるだけなんてムリっ!!
アヌ戦だと闇属性の防具掻き集めて着けてないと、これで全員死亡しちゃうんだよ!
ここにあるのは光属性のアイテムばっかだし、これを放たれたら詰んじゃうよ!
時計台の上から強化かけて風魔法も全開にして、一気にアヌの目の前まで跳躍した。
途中でデュランダルに無属性魔法を使って魔法剣を創って、魔法を放つのに無防備になってるアヌの背後に剣を突き刺した。
《ぐぅっ!》
飛んでたアヌの片羽根を鷲掴みにして、突き刺した剣を抜いて、今度は掴んでた羽根を片方切り落とした。
《ガぁッ!…このぉぉっ!!》
頭上に溢れてた光が見る間に小さくなって、私はアヌと一緒に落下していく。
アヌも片羽だとバランスが悪くて飛べないのか、結構な勢いで地面に墜落した。
ズドォォーン!!って音が辺りに響いて、皇宮前の地面にアヌが落ちた。
私は強化と風魔法で着地して、持ってた片羽根をすぐに魔法で処理した。
『暗黒異次元』
真っ暗なブラックホールが現れて、その中に羽根を投げ入れた。スッと暗黒空間と一緒に羽根も消えて無くなった。
よしっ!これでアヌが翔ぶことは出来なくなった筈!
飛行能力が無くなっただけでも、だいぶマシな戦闘が出来る!!
グッと手を握り締めてると、また周りから歓声が上がった。
「凄いぞっ!!あの一瞬で天使をっ!!」
「流石だっ!シリウス卿!」
「シリウス准伯爵殿ぁ!!」
「倒したぞおぉぉ!!」
ワー、ワー、あちこちで歓声が聞こえるけど…まだ全然倒してないから。
周りの歓声が響いてるけど、私はデュランダルを構え直した。むしろこれからの接近戦の方が警戒しないとっ!
アヌって光属性だからやっぱり治癒魔法が使えるんだよ。
《再生》
落下したまま仰向けになってたアヌの片手が上がって、案の定治癒魔法を唱えてる。
私が刺した刺し傷も全て治っちゃったし。
でも、斬り落とした羽根は再生出来てない。
復元能力まではないのか、アヌは片羽のまま。
ユラっと立ち上がって憎しみを込めた顔で私を睨んでる。
「うわぁぁ!!お、起き上がった!!」
「しかも准伯爵様が負わせた傷も治ってる!」
「うぅ…、こんなデタラメな奴に勝てるのか……」
アヌがデネボラより厄介なのは、飛行能力とこの治癒能力。
強い上にダメージ与えても自己再生しちゃうからどうしようもない。
私はわかってたから気にもならないけど、周りの騎士達や魔法使い達は落胆と絶望を隠せないみたい。
《お前っ!よくもっ…、我の翼をっ!!!》
憎悪に歪んだ顔が天使には全く見えなくて、周りからはドス黒いオーラが湧き出てる。
本当に神の遣いだったのかって、疑わしくなるくらいの禍々しさ。
怒りに狂ったアヌが片手を上に上げて、オーラを使って光の剣を創り出した。
生命エネルギーだけでこうして具現化出来るなんてホントスゴイよ。
でもさ、悠長な事言ってないで倒さないとっ!
デュランダルに魔力を纏わせて無属性の魔法剣をまた作り出した。
皇宮前の広場で、私とアヌが一対一で睨み合ってる。
《我を怒らせた事、後悔させてやるっ!》
剣を片手に踏み込んだアヌが物凄いスピードで私に迫ってきた。
片手を振り上げて光の剣で一刀両断にでもするかのように、その形相と力と勢いだけでも肝を冷やした。
咄嗟にデュランダルの刃をもう片手で抑えて、腕が痺れる程の衝撃をどうにか促した。
くっ…、馬鹿みたいにっ、強い!腕が持ってかれそうだよ!
何とか衝撃をやり過ごして、アヌの光の剣を薙ぎ払った。
そこからは瞬きも出来ないくらいの攻防戦が繰り広げられた。
キィーンッ!ザンッ!──ガンッ!!
ぶつかり合う刃だけが音が辺りに響いて、一進一退の攻防に、周りの魔法使いや騎士達も固唾を呑んで見守ってる。
一瞬でも気を抜くと殺られてしまう!
私はアヌの動きにだけ神経を集中させてた。
アヌが仕掛けてきた攻撃を跳び上がって寸でで躱して、直ぐ様隙をついてアヌにデュランダルを突き立てた。
私もアヌの鋭くて素早い攻撃に、黒装束がどんどん切り裂かれて血が滲み出してる。
あれだけ人が沢山いるのに、私とアヌの斬撃音だけが辺りに響いて、誰一人として声を発する者はいなかった。
《はぁ…、このっ、神の産物めっ!忌々しいっ!!》
片翼で飛べないアヌは光の剣を持ってたもう片方を空に掲げて、光属性魔法を放とうとしてる。
《聖剣!!》
アヌが手にしてる光の剣と同じ物が夜空に何本も浮かび上がってる。
《死ねっ!》
デュランダルを背中に仕舞って、空高く手を挙げてから私も防御系の魔力を瞬時に練り上げた。
『魔法無力化!』
それと同時に光の剣が降り注いで、辺りが眩い光でいっぱいになる。
「ダメだっ!皆っ、防御魔法をっ!!」
「急げっ!!魔法防御を展開しろおぉぉ!!!」
アヌと私の魔法の衝撃で、また周りに干渉波が起きて辺り一帯に物凄い突風が巻き起こってる。
「うわあぁぁー!!」
「なんて…力だ…」
「くっ、く…そ……」
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