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ラストステージ 13
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急いで倒れてきたアルファルドに駆け寄って抱き留めた。
「あ…ぁ、…アル…ファルド…」
《死ね!!超越者ぁっ!!》
アヌが漆黒の剣で攻撃してきてるけどそれところじゃない。
抱き留めたアルファルドをゆっくり下に寝かそうとしてるのに、その隙にアヌが漆黒の剣を振り上げて攻撃仕掛けてきてて、頭に向かって剣を突き立てて来たから既で避けた。
《小癪なっ!!》
寸前で避けたけど私の頬を掠って、そのまま仮面ごと剣に突き刺さって一気に視界が鮮明になった。
「「「「「──!!!」」」」」
息を飲む声が聞こえて、辺りが静けさに包まれた。
周りで見てた公爵達や騎士達や魔法使いやアカデミアの教授達が一斉にこっちに注目してる。
「あ、あの…少年は……?」
「あれが…シリウスの、呪われた姿…なのか?」
「普通の…少年じゃないか。シリウス卿は…異形ではなかったのか??」
「フォフォフォッ、やはり彼だったのかのぉ」
「アトリクス君っ…」
周りから様々などよめきと困惑と驚きの声が上がってる。アンキロス公爵、ポルックス公爵、アケルナー父、アヴィオール学長、エルナト先生の順に。
「あの姿はっ!アトリクスっ!?」
「あの方は…」
「アトリクス君…、ククッ…やはり君は実力を隠していたんですね…」
「嘘だろっ!?なんであの平民があそこにいるんだよっ!!」
「アトリクス?!貴方が…英雄だったの?!」
「あの子が…シリウス…」
こっちはレグルス様、ポラリス、アケルナー、リゲル、リリー、マイアが口々に言葉を発してる。
反応はそれぞれでただ皆驚いていたけど、私には全く気にならなくて…傷付いたアルファルドしか目に入らなかった。
「アルファルドっ!アルファルド…しっかり…しろっ!」
アヌが漆黒の剣に刺さってた仮面を邪魔そうに燃やして、また煩く吠えてた。
《フンッ!!そんな小者を気にかけるとは情けないっ!》
私が膝突いてその上にアルファルドを寝かせてる所にアヌがまた剣を振り上げてきた。
『邪魔するなっ!!!』
泣きながら叫んでキッと睨んで身体から湧き出てくる何かが外に出て、自分でもよくわからない光を周りに放ちながら知らない内に魔法が放たれてた。
《何ぃ!?》
その衝撃でアヌが広場の隅の壁まで吹き飛んでいった。物凄い勢いで壁に激突して、パラパラと粉塵が上がってる。
「アルファルドっ!!」
正体バレるとかもうそんなの本当にどうでも良くて、ただただアルファルドしか見えてない。
「ウッ、く!…アトリ…、ス」
口からも血を吐いてて、脇腹からはどんどん血が流れてる。
「待ってろっ!」
腰からなんでもいいから回復薬取り出して、苦しんでるアルファルドの傷口に振りかけた。
「くっ…」
吐血してるから口からは飲ませられない。サァーッと見る間に傷口が塞がってどんどん顔色が戻ってきた。
「アル…ファルド…大丈夫か…?アルファルドっ」
まだ涙が止まらなくて、抱き留めたまま泣きながらアルファルドに話しかけた。
「…アトリクス?…お前、仮面が……」
苦しそうにしてたアルファルドが私の腕の中で目を開けて、ボロボロ泣いてる私に手を伸ばして頬に触れてくれる。
「いいんだ。そんなの…どうでもいい。お前が…無事なら、それでいいんだ…」
泣きながらニコッと笑って、起き上がったアルファルドの手に自分の手を重ねた。
急いで倒れてきたアルファルドに駆け寄って抱き留めた。
「あ…ぁ、…アル…ファルド…」
《死ね!!超越者ぁっ!!》
アヌが漆黒の剣で攻撃してきてるけどそれところじゃない。
抱き留めたアルファルドをゆっくり下に寝かそうとしてるのに、その隙にアヌが漆黒の剣を振り上げて攻撃仕掛けてきてて、頭に向かって剣を突き立てて来たから既で避けた。
《小癪なっ!!》
寸前で避けたけど私の頬を掠って、そのまま仮面ごと剣に突き刺さって一気に視界が鮮明になった。
「「「「「──!!!」」」」」
息を飲む声が聞こえて、辺りが静けさに包まれた。
周りで見てた公爵達や騎士達や魔法使いやアカデミアの教授達が一斉にこっちに注目してる。
「あ、あの…少年は……?」
「あれが…シリウスの、呪われた姿…なのか?」
「普通の…少年じゃないか。シリウス卿は…異形ではなかったのか??」
「フォフォフォッ、やはり彼だったのかのぉ」
「アトリクス君っ…」
周りから様々などよめきと困惑と驚きの声が上がってる。アンキロス公爵、ポルックス公爵、アケルナー父、アヴィオール学長、エルナト先生の順に。
「あの姿はっ!アトリクスっ!?」
「あの方は…」
「アトリクス君…、ククッ…やはり君は実力を隠していたんですね…」
「嘘だろっ!?なんであの平民があそこにいるんだよっ!!」
「アトリクス?!貴方が…英雄だったの?!」
「あの子が…シリウス…」
こっちはレグルス様、ポラリス、アケルナー、リゲル、リリー、マイアが口々に言葉を発してる。
反応はそれぞれでただ皆驚いていたけど、私には全く気にならなくて…傷付いたアルファルドしか目に入らなかった。
「アルファルドっ!アルファルド…しっかり…しろっ!」
アヌが漆黒の剣に刺さってた仮面を邪魔そうに燃やして、また煩く吠えてた。
《フンッ!!そんな小者を気にかけるとは情けないっ!》
私が膝突いてその上にアルファルドを寝かせてる所にアヌがまた剣を振り上げてきた。
『邪魔するなっ!!!』
泣きながら叫んでキッと睨んで身体から湧き出てくる何かが外に出て、自分でもよくわからない光を周りに放ちながら知らない内に魔法が放たれてた。
《何ぃ!?》
その衝撃でアヌが広場の隅の壁まで吹き飛んでいった。物凄い勢いで壁に激突して、パラパラと粉塵が上がってる。
「アルファルドっ!!」
正体バレるとかもうそんなの本当にどうでも良くて、ただただアルファルドしか見えてない。
「ウッ、く!…アトリ…、ス」
口からも血を吐いてて、脇腹からはどんどん血が流れてる。
「待ってろっ!」
腰からなんでもいいから回復薬取り出して、苦しんでるアルファルドの傷口に振りかけた。
「くっ…」
吐血してるから口からは飲ませられない。サァーッと見る間に傷口が塞がってどんどん顔色が戻ってきた。
「アル…ファルド…大丈夫か…?アルファルドっ」
まだ涙が止まらなくて、抱き留めたまま泣きながらアルファルドに話しかけた。
「…アトリクス?…お前、仮面が……」
苦しそうにしてたアルファルドが私の腕の中で目を開けて、ボロボロ泣いてる私に手を伸ばして頬に触れてくれる。
「いいんだ。そんなの…どうでもいい。お前が…無事なら、それでいいんだ…」
泣きながらニコッと笑って、起き上がったアルファルドの手に自分の手を重ねた。
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