284 / 392
ラストステージ 3
しおりを挟む
‘
移動しながらまた街の様子を見て回ってる。
まだモンスターはいるけど、殆どが倒されて救助作業の方に移行してる。
この辺りはスタンピードの教訓が生かされてる。
街の人達や騎士団の面々が協力して活動してて、さっきも思ったけど自分たちだけ逃げ出さないで留まってる。
実際は逃げても行き場のない人や、この帝都が好きで残ってる人達が多いんだ。
私が平民街で泊まってた宿屋の女将さんのシアさん達も、パン屋のおじさんのサムさんも…みんな残ってこの街を守ってる。
アルファ商会の帝都支店にケイドもいる。
ここには私が建物の上部に防御型のマジックアイテム置いといたからたぶん無事だと思う。
少し前に手紙でケイドに何かあったら店を開放しろって書いて送っといた。
そのまま屋根伝いに移動してると、貴族街のアカデミアの正門前の場所でオクタンを発見した。
この辺りはまだモンスターが残ってて、最後まで残ったアカデミアの生徒達数名が必死に戦ってた。
アカデミア自体も魔法結界が壊されて、校舎も攻撃受けてボロボロになってる。
うそっ!オクタンが戦ってる!?
アカデミアの生徒も直前になって、休学届け出してそのまま領地に返った生徒も結構いる。これも漏れ出した情報のせいなんだろうけど。
その中でオクタンが逃げないで戦ってるのが本当に感動した。
あの気が弱くてビビり屋のオクタンが勇敢に戦ってるの見て、感銘を受けてしまった。
『ウォーターフラッド!』
オクタンもアカデミアの制服着てボロボロになってたけど、いつの間に覚えたのか水属性の最上級魔法まで使えるようになってるし!
私が付与したマジックアイテムの杖を使って次々に攻撃してる。
すごい…スゴイよ!オクタンっ!!
「ま、マズいわ…オクタンス君。この、魔物が強すぎますわ」
「ん、んと…んと…でも、頑張る!」
しかも隣にはアンカまで一緒に戦ってて、その姿が私にはすごく眩しく映ってる。
相手のモンスターは上半身が牛に似てるミノタウルスで、属性的にもこの二人には相性が悪い。モンスター自体が凶暴化してるから余計に分が悪すぎるよ。
『アースプリズン』
アンカも懸命に攻撃してるけど、ミノタウルスとは同じ属性だから効果が薄いし、何より相手の方がレベルが高い。周りに数名の生徒もいるけど、この中に風属性でもいないと駄目だ。
ミノタウルスが持ってた巨大な斧を振り上げて2人に目掛けて突進してきた。
「あ、んと、危ないっ!アンカ嬢っ!!」
「ヒィッ!た、助けて…!!」
この2人は魔法専門だから、物理攻撃で来られたら一溜りもないよ。
咄嗟にオクタンがアンカの前に立って守ろうとしてる。
『アクアシールド!』
杖を掲げて防御魔法放つけど、ミノタウルスにはそんなに効かないんだ。勢いは落ちたけど斧でシールドを破ってまた突進してきてる。
「ブオォォオーー!!」
ミノタウルスが斧を振り上げて物凄い勢いで2人に向かって振り下ろした。
「うっ…あ、あぁ!!」
「キャアァァ!!」
屋根から降りてトップスピードで移動して二人の前に立った。
腕に強化を強めてデュランダルで斧を受け止める。
ガキィーンッ!!
金属がぶつかり合う音が響いて、周りで恐怖に震えて見てた数名の生徒も目を見張ってる。
オクタン、良く頑張ったよ!オクタンの男気に思わず惚れちゃいそうになった。
「あ、あ…あ…んと…シリ…ウス?」
アンカを庇うように座り込んだオクタンが気付いたのか、怯えながら目を開けてこっちを見てる。
ミノタウルスの斧を弾いて、そのまま一刀両断した。
「ブオォッ─!!」
地面に真っ二つになったミノタウルスを見て、オクタンは青褪めて震えてて、アンカはその場で気絶してた。
デュランダルに付いた血を振り払うようにヒュンと剣を振って、後ろにいるオクタンを振り返った。
「んと…んと、…あの…、ありがとう…ござい…ます」
オクタンは青褪めて震えてたの、ちゃんと頭を下げてお礼を言ってた。
偉いよ…オクタン。
なんかさ、オクタンに勇気もらった感じ。ホントにさ…成長したね、オクタン!
下げてた頭に手を置いてワシャワシャっと掻き乱した。
「え?…え?えぇ!?…んと??」
仮面の中でオクタンに笑顔を向けて、振り返らずにそのまま皇宮へとまた足を進めた。
移動しながらまた街の様子を見て回ってる。
まだモンスターはいるけど、殆どが倒されて救助作業の方に移行してる。
この辺りはスタンピードの教訓が生かされてる。
街の人達や騎士団の面々が協力して活動してて、さっきも思ったけど自分たちだけ逃げ出さないで留まってる。
実際は逃げても行き場のない人や、この帝都が好きで残ってる人達が多いんだ。
私が平民街で泊まってた宿屋の女将さんのシアさん達も、パン屋のおじさんのサムさんも…みんな残ってこの街を守ってる。
アルファ商会の帝都支店にケイドもいる。
ここには私が建物の上部に防御型のマジックアイテム置いといたからたぶん無事だと思う。
少し前に手紙でケイドに何かあったら店を開放しろって書いて送っといた。
そのまま屋根伝いに移動してると、貴族街のアカデミアの正門前の場所でオクタンを発見した。
この辺りはまだモンスターが残ってて、最後まで残ったアカデミアの生徒達数名が必死に戦ってた。
アカデミア自体も魔法結界が壊されて、校舎も攻撃受けてボロボロになってる。
うそっ!オクタンが戦ってる!?
アカデミアの生徒も直前になって、休学届け出してそのまま領地に返った生徒も結構いる。これも漏れ出した情報のせいなんだろうけど。
その中でオクタンが逃げないで戦ってるのが本当に感動した。
あの気が弱くてビビり屋のオクタンが勇敢に戦ってるの見て、感銘を受けてしまった。
『ウォーターフラッド!』
オクタンもアカデミアの制服着てボロボロになってたけど、いつの間に覚えたのか水属性の最上級魔法まで使えるようになってるし!
私が付与したマジックアイテムの杖を使って次々に攻撃してる。
すごい…スゴイよ!オクタンっ!!
「ま、マズいわ…オクタンス君。この、魔物が強すぎますわ」
「ん、んと…んと…でも、頑張る!」
しかも隣にはアンカまで一緒に戦ってて、その姿が私にはすごく眩しく映ってる。
相手のモンスターは上半身が牛に似てるミノタウルスで、属性的にもこの二人には相性が悪い。モンスター自体が凶暴化してるから余計に分が悪すぎるよ。
『アースプリズン』
アンカも懸命に攻撃してるけど、ミノタウルスとは同じ属性だから効果が薄いし、何より相手の方がレベルが高い。周りに数名の生徒もいるけど、この中に風属性でもいないと駄目だ。
ミノタウルスが持ってた巨大な斧を振り上げて2人に目掛けて突進してきた。
「あ、んと、危ないっ!アンカ嬢っ!!」
「ヒィッ!た、助けて…!!」
この2人は魔法専門だから、物理攻撃で来られたら一溜りもないよ。
咄嗟にオクタンがアンカの前に立って守ろうとしてる。
『アクアシールド!』
杖を掲げて防御魔法放つけど、ミノタウルスにはそんなに効かないんだ。勢いは落ちたけど斧でシールドを破ってまた突進してきてる。
「ブオォォオーー!!」
ミノタウルスが斧を振り上げて物凄い勢いで2人に向かって振り下ろした。
「うっ…あ、あぁ!!」
「キャアァァ!!」
屋根から降りてトップスピードで移動して二人の前に立った。
腕に強化を強めてデュランダルで斧を受け止める。
ガキィーンッ!!
金属がぶつかり合う音が響いて、周りで恐怖に震えて見てた数名の生徒も目を見張ってる。
オクタン、良く頑張ったよ!オクタンの男気に思わず惚れちゃいそうになった。
「あ、あ…あ…んと…シリ…ウス?」
アンカを庇うように座り込んだオクタンが気付いたのか、怯えながら目を開けてこっちを見てる。
ミノタウルスの斧を弾いて、そのまま一刀両断した。
「ブオォッ─!!」
地面に真っ二つになったミノタウルスを見て、オクタンは青褪めて震えてて、アンカはその場で気絶してた。
デュランダルに付いた血を振り払うようにヒュンと剣を振って、後ろにいるオクタンを振り返った。
「んと…んと、…あの…、ありがとう…ござい…ます」
オクタンは青褪めて震えてたの、ちゃんと頭を下げてお礼を言ってた。
偉いよ…オクタン。
なんかさ、オクタンに勇気もらった感じ。ホントにさ…成長したね、オクタン!
下げてた頭に手を置いてワシャワシャっと掻き乱した。
「え?…え?えぇ!?…んと??」
仮面の中でオクタンに笑顔を向けて、振り返らずにそのまま皇宮へとまた足を進めた。
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
311
1 / 5
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる