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異変 6
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タウリ、エルナト先生、私…で、先生の部屋の椅子に座って私はこれからの起こるであろう事を説明した。
話し終えたあと、二人は顔色が真っ青になって絶望的な表情をして口を開かなくなった。
重い沈黙が流れて…、私も何も言えなくて下向いたまま黙ってた。
その沈黙を破って、タウリが重い口を開いた。
「……お嬢。もし、その…魔界の王とやらが復活したら…、もうこの世界は終わる…と言うことですかな…」
エルナト先生が出してくれたお茶に手を付けることもなく、悲痛な顔をして正面の私を見てる。
「……」
正直、その質問にNOともYESとも答えられない。
だって、それこそ誰にもわからないから。
私がやってたゲーム内では何度も世界が滅亡した。
主人公達が倒されて、画面が真っ暗になったあと、
『──そして、世界は終焉を迎えた……』
って字幕が出て終わった…。
でも、そんなのただのゲームだったから…。
普通に…、あぁ、また全滅しちゃったよ!今度は、もっとレベル上げて違う装備でやり直さないとっ!…って感じで、リセットボタン押してセーブした続きからまたやり直してた……。
でも今は……。
これは現実だから。
デネボラが復活したら、また沢山の人が死ぬ。
いや、そんなんじゃなくてタウリが言った通り、この世界が終わっちゃう。
レグルス様やルリオン様のレベルもだいぶ上がってるけど、デネボラを倒せるかって言われたら全然足りない。
ポラリスも光属性魔法を全部極めてないし、主要キャラ達の今の実力であの最終ステージをクリアするのなんて無理だよ!
「…じょう、…お嬢っ!」
「─っ!」
タウリの言葉にハッと顔を上げた。
下向いて自分の考えに没頭し過ぎてたな…。
「頼むから、嘘でも…大丈夫だと…言って下され…」
タウリは頭を抱えて、また顔が青褪めてる。
私がここで、何とかなるよ!って明るく言えば、まだ希望を与えられるのかもしれないけど、この2人に嘘は付けないな。
そんなの一時の慰めにしかならないよ。
「……あなたが何も言えない程の、強大な存在という事なのですね。古代の文献にも、悪魔関係や悪しき者の存在などの表記は出て来ますが…、魔界王なる記述は見たことがないですね…」
自分の机の椅子に腰掛けてたエルナト先生は、持ってたお茶をテーブルに置いて私の方を見てる。
「恐らく…、過去に魔界王が君臨したのは数百年以上前です。それは旧世界時代まで遡ります」
「旧世界時代!?」
目を開いて唖然とした顔のエルナト先生。
ゲームの知識と前に見た聖魔大戦記録書、そして様々な事柄を繋ぎ合わせると、結局全部そこに繋がるんだよね。
「詳しくは話せませんが、その時にも一度復活してるんです」
椅子に座っていたエルナト先生は唖然としたまま、私の言葉で悟ったように呟いた。
「………まさか、旧世界があのようになったのは……」
私は口を閉ざしたまま、首だけ動かしてコクリと頷いた。
静かに聞いてたタウリも、唖然としてたエルナト先生もまた固まったように動かなかった。
シーン…と、耳が痛くなるくらい重い沈黙が部屋に流れてる。
そりゃあそうだよね…、世界の滅亡なんて普通に考えて誰も想像なんて出来ないよ。
特にエルナト先生は旧世界について詳しく知ってるから、よけいに辛いよね。
「ミラさん……」
エルナト先生が重苦しい表情と口調で私に声を掛ける。
「…はい」
「あなたが、何故…そのような事がわかるのですか?旧世界の出来事を知っているのか疑問が尽きません。それに正直、半信半疑で…あなたの話を全て信じる事は出来ません…」
話し終わってすぐ机に肘を乗せて、エルナト先生は両手で顔を覆ってる。
信じてもらおうとは思わないけど、でもいずれ現実になることだから…。
「わしは、お嬢が嘘を言う筈は無いと信じたいですぞ。じゃが、その話を受け入れるには…、あまりに重すぎますぞ…」
タウリが独り言みたいにぶつぶつ話してて、エルナト先生もまだ顔を覆ってて深刻な顔してる。
私は窓の外を見ながら、静かに立ち上がった。
「信じる信じないは求めません。ですがもう、魔界王の復活は止められません。先程も話しましたが、これからさらに異変が起こります」
歩いて窓際まで行って振り返りながら項垂れてる二人を見た。
「ただ…未来はまだ決まっていないです。絶望的な状況ではありますが、少しでも人類が生き残れるよう最善を尽くしましょう」
タウリ、エルナト先生、私…で、先生の部屋の椅子に座って私はこれからの起こるであろう事を説明した。
話し終えたあと、二人は顔色が真っ青になって絶望的な表情をして口を開かなくなった。
重い沈黙が流れて…、私も何も言えなくて下向いたまま黙ってた。
その沈黙を破って、タウリが重い口を開いた。
「……お嬢。もし、その…魔界の王とやらが復活したら…、もうこの世界は終わる…と言うことですかな…」
エルナト先生が出してくれたお茶に手を付けることもなく、悲痛な顔をして正面の私を見てる。
「……」
正直、その質問にNOともYESとも答えられない。
だって、それこそ誰にもわからないから。
私がやってたゲーム内では何度も世界が滅亡した。
主人公達が倒されて、画面が真っ暗になったあと、
『──そして、世界は終焉を迎えた……』
って字幕が出て終わった…。
でも、そんなのただのゲームだったから…。
普通に…、あぁ、また全滅しちゃったよ!今度は、もっとレベル上げて違う装備でやり直さないとっ!…って感じで、リセットボタン押してセーブした続きからまたやり直してた……。
でも今は……。
これは現実だから。
デネボラが復活したら、また沢山の人が死ぬ。
いや、そんなんじゃなくてタウリが言った通り、この世界が終わっちゃう。
レグルス様やルリオン様のレベルもだいぶ上がってるけど、デネボラを倒せるかって言われたら全然足りない。
ポラリスも光属性魔法を全部極めてないし、主要キャラ達の今の実力であの最終ステージをクリアするのなんて無理だよ!
「…じょう、…お嬢っ!」
「─っ!」
タウリの言葉にハッと顔を上げた。
下向いて自分の考えに没頭し過ぎてたな…。
「頼むから、嘘でも…大丈夫だと…言って下され…」
タウリは頭を抱えて、また顔が青褪めてる。
私がここで、何とかなるよ!って明るく言えば、まだ希望を与えられるのかもしれないけど、この2人に嘘は付けないな。
そんなの一時の慰めにしかならないよ。
「……あなたが何も言えない程の、強大な存在という事なのですね。古代の文献にも、悪魔関係や悪しき者の存在などの表記は出て来ますが…、魔界王なる記述は見たことがないですね…」
自分の机の椅子に腰掛けてたエルナト先生は、持ってたお茶をテーブルに置いて私の方を見てる。
「恐らく…、過去に魔界王が君臨したのは数百年以上前です。それは旧世界時代まで遡ります」
「旧世界時代!?」
目を開いて唖然とした顔のエルナト先生。
ゲームの知識と前に見た聖魔大戦記録書、そして様々な事柄を繋ぎ合わせると、結局全部そこに繋がるんだよね。
「詳しくは話せませんが、その時にも一度復活してるんです」
椅子に座っていたエルナト先生は唖然としたまま、私の言葉で悟ったように呟いた。
「………まさか、旧世界があのようになったのは……」
私は口を閉ざしたまま、首だけ動かしてコクリと頷いた。
静かに聞いてたタウリも、唖然としてたエルナト先生もまた固まったように動かなかった。
シーン…と、耳が痛くなるくらい重い沈黙が部屋に流れてる。
そりゃあそうだよね…、世界の滅亡なんて普通に考えて誰も想像なんて出来ないよ。
特にエルナト先生は旧世界について詳しく知ってるから、よけいに辛いよね。
「ミラさん……」
エルナト先生が重苦しい表情と口調で私に声を掛ける。
「…はい」
「あなたが、何故…そのような事がわかるのですか?旧世界の出来事を知っているのか疑問が尽きません。それに正直、半信半疑で…あなたの話を全て信じる事は出来ません…」
話し終わってすぐ机に肘を乗せて、エルナト先生は両手で顔を覆ってる。
信じてもらおうとは思わないけど、でもいずれ現実になることだから…。
「わしは、お嬢が嘘を言う筈は無いと信じたいですぞ。じゃが、その話を受け入れるには…、あまりに重すぎますぞ…」
タウリが独り言みたいにぶつぶつ話してて、エルナト先生もまだ顔を覆ってて深刻な顔してる。
私は窓の外を見ながら、静かに立ち上がった。
「信じる信じないは求めません。ですがもう、魔界王の復活は止められません。先程も話しましたが、これからさらに異変が起こります」
歩いて窓際まで行って振り返りながら項垂れてる二人を見た。
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