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ギルド要請 16
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その後も寮に戻ろうとアルファルドを説得したのに、中々離して貰えなくて――
周りの使用人達に見せびらかすみたいに私を連れて様変わりした公爵邸を案内してくれた。
肩に手を回して抱き寄せて……、とにかく終始密着してて、ちょっと困っちゃったよ。
私はアルファルドとずっと一緒にいれないからさ。
アルファルドはアルファルドで貴族のご令嬢と婚約でもして、公爵家を存続させないといけないのに。
私とこんな仲だってわざわざアピールするみたいにしてどうするつもりなんだろう?
◇◆◇
「…本当に、帰るのか?」
休日の昼過ぎ。
ベランダにあったシリウスの衣装も何とか回収して、アルファルドの部屋から出ようとしてた。
「うん、またすぐ遊びに来るからさ。公爵家が順調に復興出来てるの見れて安心したし、お前と一緒にいれてすげぇ嬉しかった!」
荷物背負った私はアルファルドに、私はニコッと笑って帰り支度を済ませる。
「…アトリクス」
もう会えない訳でもないのに、こんなに離れがたい表情で見送られるのもなんだかツライなあ。
でもギルドに報告もしてないし、モンスター倒してそのままアルファルドに会いに来ちゃったから、色々処理するのにとりあえず帰らないといけないんだよね。
「じゃあ、またな!」
手を挙げて笑顔で立ち去ろうと扉に手を掛けた。……のに、扉が開かない。アルファルドが背後から扉を手で抑えてて開けられないし。
「アルファルド? お前、何して――んっ!?」
振り向くと扉に押し付けられるみたいに顎を掴まれて上を向かされて、強引にまたキスされてすぐに舌も入ってくる。
濡れた音と息遣いと、鼻から抜ける高ぶった声が静かな部屋に響いてて…ろ
「ん……っ、はぁ……」
扉に身体を押し付けられて欲望を刺激するみたいに舌を絡めて、飲み込み切れない唾液が口の端から顎に向かって垂れる。
「あ、ふ……ぅ……あ」
唇が離れて、息遣いも荒くて、快楽に染まったとろんとした目でアルファルドを見てると、アルファルドもスゴく艶めいた赤い顔で私を見てる。
もう心臓がスゴく速く動いてて、また顔が近づいて思わず目を閉じる。
頬や顎のラインに軽くキスして、どんどん下におりて…首筋に唇が当てられて吸われると、擽ったさと気持ち良さに思わず身体がビクッと跳ねた。
「あっ……」
え?!
や、ちょっと待てぇぇ!!
だ、ダメだよっ!! アルファルドってば何してるの!?
こんなの本当に駄目だからっ!!
いや、キスしてる時点で十分アウトなんだけど、さすがにこれ以上先には進めないんだよぉ!!
「や、ぁ……、待て、てばっ……!」
私の静止なんて全く無視で、首筋に唇を当てたまま鎖骨あたりまで滑らせて、もうそれだけで背中がゾクゾクしちゃって、反応したくないのにアルファルドの背中のシャツを掴んで身体を震わせてる。
「っ、は……あ」
うわあぁ~!!
アルファルドが積極的過ぎるよぉ~!
ど、どうしよう……!
このまま最後まで、なんて無理だからさ。
女だったら喜んで受け入れる状況だけど、男のままなんて絶対イヤだっ!!
てか急にどうしちゃったの!? いつも展開が急すぎて着いていけないよ!
「ダメ……だ、……っん!」
背中に回してた手を胸元に持ってって、やめさせるようにグイグイ押してるのに、もう全然止まらない。
私の服の裾からアルファルドの手が入ってきて、腰の辺りから脇腹に向かってスゥーって、大きな手で撫でるとスゴく気持ちいいのに本格的に焦る。
「ふ、ぁ……もぅ、やめろって!!」
もう断腸の思いで力いっぱいアルファルドの身体をグイッと押して、なんとかやめさせた。
アルファルドは驚いたみたいに目を開いて、その後傷付いたみたいな悲しそうな顔してて……、私はその顔に胸がズキズキと痛んだ。
「………俺に触られるのは、嫌なのか……」
アルファルドが身体を離して下向いてボソボソ話すから、そこは直ぐに否定しとく。
「違うっ! お前に触られるのは嫌じゃない! それどころか、すげぇ嬉しい!」
「…じゃあ、何故だ……」
いや、そもそも友達なのにこんなこと、する事自体おかしいんだよ!
もうそれも全部私が悪いんだけどさ……
私がアルファルドが好き過ぎて友達なのに、必要以上にベタベタし過ぎちゃったから。
あ~どうしよう! なんて言い訳すればいいの?
何も思い浮かばないよ!
まさか自分が、貞操の危機を迎えるだなんて――
その後も寮に戻ろうとアルファルドを説得したのに、中々離して貰えなくて――
周りの使用人達に見せびらかすみたいに私を連れて様変わりした公爵邸を案内してくれた。
肩に手を回して抱き寄せて……、とにかく終始密着してて、ちょっと困っちゃったよ。
私はアルファルドとずっと一緒にいれないからさ。
アルファルドはアルファルドで貴族のご令嬢と婚約でもして、公爵家を存続させないといけないのに。
私とこんな仲だってわざわざアピールするみたいにしてどうするつもりなんだろう?
◇◆◇
「…本当に、帰るのか?」
休日の昼過ぎ。
ベランダにあったシリウスの衣装も何とか回収して、アルファルドの部屋から出ようとしてた。
「うん、またすぐ遊びに来るからさ。公爵家が順調に復興出来てるの見れて安心したし、お前と一緒にいれてすげぇ嬉しかった!」
荷物背負った私はアルファルドに、私はニコッと笑って帰り支度を済ませる。
「…アトリクス」
もう会えない訳でもないのに、こんなに離れがたい表情で見送られるのもなんだかツライなあ。
でもギルドに報告もしてないし、モンスター倒してそのままアルファルドに会いに来ちゃったから、色々処理するのにとりあえず帰らないといけないんだよね。
「じゃあ、またな!」
手を挙げて笑顔で立ち去ろうと扉に手を掛けた。……のに、扉が開かない。アルファルドが背後から扉を手で抑えてて開けられないし。
「アルファルド? お前、何して――んっ!?」
振り向くと扉に押し付けられるみたいに顎を掴まれて上を向かされて、強引にまたキスされてすぐに舌も入ってくる。
濡れた音と息遣いと、鼻から抜ける高ぶった声が静かな部屋に響いてて…ろ
「ん……っ、はぁ……」
扉に身体を押し付けられて欲望を刺激するみたいに舌を絡めて、飲み込み切れない唾液が口の端から顎に向かって垂れる。
「あ、ふ……ぅ……あ」
唇が離れて、息遣いも荒くて、快楽に染まったとろんとした目でアルファルドを見てると、アルファルドもスゴく艶めいた赤い顔で私を見てる。
もう心臓がスゴく速く動いてて、また顔が近づいて思わず目を閉じる。
頬や顎のラインに軽くキスして、どんどん下におりて…首筋に唇が当てられて吸われると、擽ったさと気持ち良さに思わず身体がビクッと跳ねた。
「あっ……」
え?!
や、ちょっと待てぇぇ!!
だ、ダメだよっ!! アルファルドってば何してるの!?
こんなの本当に駄目だからっ!!
いや、キスしてる時点で十分アウトなんだけど、さすがにこれ以上先には進めないんだよぉ!!
「や、ぁ……、待て、てばっ……!」
私の静止なんて全く無視で、首筋に唇を当てたまま鎖骨あたりまで滑らせて、もうそれだけで背中がゾクゾクしちゃって、反応したくないのにアルファルドの背中のシャツを掴んで身体を震わせてる。
「っ、は……あ」
うわあぁ~!!
アルファルドが積極的過ぎるよぉ~!
ど、どうしよう……!
このまま最後まで、なんて無理だからさ。
女だったら喜んで受け入れる状況だけど、男のままなんて絶対イヤだっ!!
てか急にどうしちゃったの!? いつも展開が急すぎて着いていけないよ!
「ダメ……だ、……っん!」
背中に回してた手を胸元に持ってって、やめさせるようにグイグイ押してるのに、もう全然止まらない。
私の服の裾からアルファルドの手が入ってきて、腰の辺りから脇腹に向かってスゥーって、大きな手で撫でるとスゴく気持ちいいのに本格的に焦る。
「ふ、ぁ……もぅ、やめろって!!」
もう断腸の思いで力いっぱいアルファルドの身体をグイッと押して、なんとかやめさせた。
アルファルドは驚いたみたいに目を開いて、その後傷付いたみたいな悲しそうな顔してて……、私はその顔に胸がズキズキと痛んだ。
「………俺に触られるのは、嫌なのか……」
アルファルドが身体を離して下向いてボソボソ話すから、そこは直ぐに否定しとく。
「違うっ! お前に触られるのは嫌じゃない! それどころか、すげぇ嬉しい!」
「…じゃあ、何故だ……」
いや、そもそも友達なのにこんなこと、する事自体おかしいんだよ!
もうそれも全部私が悪いんだけどさ……
私がアルファルドが好き過ぎて友達なのに、必要以上にベタベタし過ぎちゃったから。
あ~どうしよう! なんて言い訳すればいいの?
何も思い浮かばないよ!
まさか自分が、貞操の危機を迎えるだなんて――
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