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ギルド依頼 4

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 エルナト先生の許可も貰ったし、これで外泊許可関係なくアカデミアを出入り出来る。

 これから一週間、寝れない日が続くのか…。
 明け方には引き上げる予定だけど、出来るだけ早めに解決するか、もう何事もなく終わってくれるのが一番いい。

 てことで早速皇宮に来てる。
 しかも今皇帝陛下と話すために謁見の間まで来てる。
 玉座に座って私を見下ろしてる皇帝陛下。私はその下で跪いて頭を垂れてる。

「面を挙げよ、シリウス。まこと久しいな。此度は依頼の受理感謝するぞ。話は聞いておると思うが、今回そなたの力が必要だ。帝国の誇る剣聖ソードマスターですらやられる始末っ」

 玉座に座ってる皇帝陛下も今回の事件にお怒りのご様子だね。ここにいても殺気が漏れ出してる。

「成果次第でそなた望む褒美を取らせよう。そなたの活躍に期待している。健闘を祈るぞ」
 
 私もコクリと頷いて、そのまま皇帝は謁見の間を後にした。
 短い謁見だったけど、私としてはしなくて良かったと思う。いくら名誉爵位もらってても、一介の冒険者に皇帝陛下がわざわざ挨拶することないと思うんだけど…。
 私はあの皇帝が嫌いだから余計に会いたくないんだよね。



「では、ここからは私がご案内致します」

 丁寧にお辞儀して案内役をかってくれたこの人物。鋭い臙脂色の瞳、短めの灰色の髪…物腰は柔らかで渋めのオジサマだけど面影がかなり似てる。

「申し遅れました。私はフェクダ・ル・コールサックと申します。以後お見知りおきを…」

 やっぱり!この人アケルナーの父親だ~!!
 うぅ…挨拶されただけなのに、なんか苦手だ…。
 
 謁見の間から出ると、とりあえずアケルナーの父に着いて皇宮内を案内される。
 
 落ち着かない気持ちで綺羅びやかな白亜の宮殿を歩いてるんだけど、通り過ぎる使用人とか騎士とか文官とか…結構な人達が私を見てヒソヒソと話してる。

 わざわざ見物に来てる騎士とかもいて、物凄く居心地が悪い。

「申し訳ありませんね。皆貴殿に興味があるようで、英雄と謳われる貴殿の実力を近くで見たいのでしょうね。この私のように…」
 
 歩きながらニコリと笑ってるのに目が全然笑ってないし、アケルナーと一緒で強者に対する好戦意識が強すぎるよ!

 アケルナーの父親なんてゲームにも登場してない。裏面のアケルナールートならあったのかもしれないけど、そもそも私はアケルナーに興味がないから一回も進まなかったし。

 とりあえずシリウスは話せないから、こういう時すごく便利。
 見え透いた挑発に乗らないし、ここは無視して受け流しとこ。
 聞こえない振りしてそのまま歩みを進めてたら、それがまた良くなかったみたい。

「ククッ、その態度。非常に素晴らしい…」

 ひえぇ~…こ、こわっ!
 そっくり!アケルナーにそっくりだよ!!いや、アケルナーが父親に似てるの?どっちでもいいけど、勘弁してぇ!
 
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