140 / 392
ドラコニス公爵家救済計画 11
しおりを挟む
'
下まで降りて来て、ダイニングルームに来るとやっぱり良い匂いが漂ってて、お腹がグゥ~と鳴っちゃった。
「おはよう旦那様、アート。珍しく随分とゆっくり寝てたねぇ」
テーブルの上に料理を並べていくリタさん。温め直してくれたみたいだった。
「おはようございます。……すみません、俺が二度寝しちゃって。起こしてくれても良かったのに」
「そうかい?二人でくっついて気持ち良さそうに寝てたからね…起こすのも忍びなくてさ」
お皿を運びながら何気なく言われた言葉にカァーと赤面しちゃうよ。
あれを見られてたなんて恥ずかし過ぎる~。
「え……っと、そうですか?」
しどろもどろになりながら案内された席についた。
みんなでご飯食べ始めたけど、恥ずかしさに頭が上がらない。
うわあ~もうっ、また黒歴史作っちゃったよ!
だからアルファルドと一緒に寝たくないんだってば!!
「いやね、旦那様があんなに安心して寝てる姿なんて久々見たよ。よっぽどアートと離れたくなかったんだと思って起こさなかったのさっ」
リタさんがにやにやしながらまたもや爆弾を投下していってる。上座に座って食べてたアルファルドの機嫌がどんどん悪くなっていくのがわかるくらい。
「…リタっ……、口を慎め……!」
またまた怒気を含んだ低い声で、リタさんに注意してるアルファルド。
「はいよ。事実だから仕方ないだろ? ねぇ、アート」
いや、私にふられても困るよ。
こんな時友達なら、どう返すのが正解なんだろう。
とりあえず自分が思った通りに発言してみた。
「はい。俺も、アルファルドと一緒に寝るとぐっすり寝れますよ」
席に座りながらにこやかに笑いながら言ったら、同じ席に着いたベッテルさんやリタさんもこっちに注目してる。
「…アトリクス」
「はぁ……、やっぱりアートが女の子ならねぇ~。直ぐに既成事実でも作って、無理やり嫁に貰うんだけどさっ」
「こ、これっリタ! な、なんてことを言うんだ!?」
この発言には隣にいたベッテルさんも目を剥いて注意してる。
「…リタっ、いい加減にしろっ!」
完全に怒っちゃったアルファルドに、さすがのリタさんも反省してる様子。
「はい。申し訳ございません旦那様。アートもゴメンよ……」
いや、リタさんてほんとにツワモノだよね。さすがこの公爵家を支えてきただけはあるよ。
「ハハッ、俺は気にしてないですよ? 俺も女だったらアルファルドに見初められたいですね」
悪い雰囲気を変えたくて言ったのに、怒ってたアルファルドは今度は私を見たまま止まってる。
「まぁ、アルファルドも好みがありますから、たとえ俺が女でも相手にされないですよ」
笑いながら自分で言ったけど、やっぱり虚しくなる。
でも、実際そうなんだろうな……私とポラリスじゃ全くタイプが違う。
ポラリスみたいに慈愛に溢れてないし、お淑やかでもないからなぁ。
まだポラリスのこと好きになってないからわからないんだろうけど、アルファルドって私みたいな無鉄砲で破天荒な女は好みじゃないと思う。
思ったことズバズバ言うし、可愛げもないし……ホンとポラリスとは真逆だよね……
「なっ? アルファルド」
「……」
冗談のつもりでアルファルドに話を振ったのに、アルファルドはなんだか座ったまま真剣に悩んでる様子。
えっと……、そんなに悩むことかな?
お前なんて願い下げだって、一蹴されると思ってたんだけど。
「ほら、アート。旦那様も満更じゃないだろ?」
「り、リタさん……」
なんかごめん、アルファルド。
返答に困るような質問しちゃって。
悩んでるアルファルドが可哀想になってきて、慌てて話題を変えた。
「そういえば……公爵領の星夜祭って、リタさんやベッテルさんも参加されるんですか?」
うやむやにすべく、さっき聞いたばっかりのお祭りについて聞いてみる。
「あぁ、リブラ星夜祭のことかい? もちろん参加するよ」
「えぇ、毎年参加しております」
「どんな感じのお祭りなんですか?」
今度はこっちを見ながら二人が話してる。
「ほほっ、領民達と我々で粛々と行われておりますよ……」
「そうだねぇ……今ではずいぶん厳かな祭りになっちゃったけどね。領民の願い事を書いた木版を何個も重ねていって、旦那様がそれに火をつけてね……星に願いを届けるのさ。そうすると必ず叶うって言われてるんだよ」
「へぇ~! 面白そう!」
「ふふっ……この時に恋人同士がお互いの名前を書いた木版も入れといてね。同じく燃やして星に届くと、一生離れずに幸せになれるって言い伝えもあるのさっ」
反対側の席で、パチっと意味ありげにウインクしながら私を見てるリタさん。
えーと、んん? どういうこと?
「そ、そうなんだ。素敵だね」
「そうさ、今は若者が少なくなってただの豊穣祭みたいになったけどさ。昔はもっと盛大でね……沢山の若い男女が祭りを見に来てたもんさ。そこで結ばれたり愛を囁き合う男女も多かったからね……」
昔を懐かしむように思い出しながら話してるリタさん。
そっか……そんなイベントがあるのは知らなかったな。
本編とは関係ない話だから全く出てこなかったし。ドラコニス公爵領の勉強したときも、細かくはやってなかったから。
「星夜祭は春の終わりにやるんだよ。まだ一月以上空くけど、良かったらアートも一緒に行くかい?」
「え……? 俺!? いや、いいよ! 行っても邪魔になるだけだよ? みんな準備とかで忙しいだろうからさ」
「いえいえ、大したことはいたしませんよ。今では宴もそこそこでお開きとなりますからな……」
「そうだよ、お祭りは嫌いかい? わたしゃあの雰囲気が好きでね」
「俺も好きだけど……お祭りなんて、もう何年も行ってないからなぁ」
「…そうなのか?」
ここでようやくアルファルドが口を開いて話に入ってきた。
「うん。まぁ、色々あって……そんな暇も時間もなかったからさ。いま気付いたくらいだよ…」
ドルアーガ家を出て、冒険者として活動しながらアルファ商会の商品開発も兼業して、スタンピードからは男になってアカデミア入るのに勉強したり、依頼こなしたりまた開発したり……考えて見ればイベントみたいなお祭りって全く気にしてなかった。
アカデミアに入って、アルファルドに会うことだけを目標に今まで必死に生きてきたから。
「…お前さえ良ければ、来ればいい」
ぽそっと呟いた言葉だけど、静かだったからはっきり聞こえた。
自分の耳を疑う訳じゃないけど、私はすごく驚いた顔してアルファルドを凝視した。
いや、この話の流れだとそう言わざるを得ないよね。また余計なこと言っちゃったな……
「ありがとな、誘ってくれて。さすがに迷惑になるから遠慮しとくよ。気持ちだけ貰っとくな」
ニコッと笑ってアルファルドに話しかけた。
領主なんて主催者側だから当日なんて忙しいし、お邪魔虫にはなりたくない。
「…迷惑なら言わない」
「あー……うん。ごめん、言い方が悪かったな。アルファルドが来てほしいなら行くよ」
初めからこう言えば良かった。言葉って難しいな~。断りづらい言い方ばかりしててアルファルドに悪いことしちゃったよ。
「……」
途端に考えて出してやっぱりそうじゃないかと思った。
「当日は忙しいだろ。俺って図々しいけど、そのへんは弁えてるつもりだぞ?」
「………俺は、来てほしい……」
「え……?」
「…お前と……行きたい……」
テーブルについてたみんながアルファルドに注目してる。照れ臭そうに横向きながらアルファルドが話してる。
みんな一様に目を見開いて、驚いた顔して口を開けたままアルファルドに視線を向けてる。
あの……あのアルファルドが! こんなに素直に自分の気持ちを話すなんてっ!!
あっ……、もしかして私がアルファルドのこともっと知りたいって言ったから?
だから…?
わぁ……めちゃくちゃ嬉しい! なにこの時間差でじわじわくる感じっ。
「わかった。俺もお前と一緒に行きたいな! いいか?」
「………あぁ」
すごく嬉しくて、にこにこしながらアルファルドに返事を返した。
もぅ……アルファルドって、わかってくると癖になりそう!
ツンデレ系なのかな?
スッゴい威嚇してた猫をようやく手懐けたみたいな感覚。
そして私達のやり取りを微笑ましく見てる2人のご老人たち。
「じゃあ俺、気合い入れて準備するから、当日驚かないでくれよ?」
「……気合い? …普段通りでいいぞ」
「んー……、せっかくのお祭りだし、それじゃつまんないだろ? きっとアルファルドも驚くぞ!」
「おやまあ、なんだろね? それは楽しみだよっ」
「ほほっ……、今年の星夜祭は楽しくなりそうですな」
ニッと笑って、また食事の手を動かして料理を口に運んでく。
アルファルドは不思議そうに見て首を傾げてた。
うん、これは今から星夜祭に向けて、色々準備しないとね!
下まで降りて来て、ダイニングルームに来るとやっぱり良い匂いが漂ってて、お腹がグゥ~と鳴っちゃった。
「おはよう旦那様、アート。珍しく随分とゆっくり寝てたねぇ」
テーブルの上に料理を並べていくリタさん。温め直してくれたみたいだった。
「おはようございます。……すみません、俺が二度寝しちゃって。起こしてくれても良かったのに」
「そうかい?二人でくっついて気持ち良さそうに寝てたからね…起こすのも忍びなくてさ」
お皿を運びながら何気なく言われた言葉にカァーと赤面しちゃうよ。
あれを見られてたなんて恥ずかし過ぎる~。
「え……っと、そうですか?」
しどろもどろになりながら案内された席についた。
みんなでご飯食べ始めたけど、恥ずかしさに頭が上がらない。
うわあ~もうっ、また黒歴史作っちゃったよ!
だからアルファルドと一緒に寝たくないんだってば!!
「いやね、旦那様があんなに安心して寝てる姿なんて久々見たよ。よっぽどアートと離れたくなかったんだと思って起こさなかったのさっ」
リタさんがにやにやしながらまたもや爆弾を投下していってる。上座に座って食べてたアルファルドの機嫌がどんどん悪くなっていくのがわかるくらい。
「…リタっ……、口を慎め……!」
またまた怒気を含んだ低い声で、リタさんに注意してるアルファルド。
「はいよ。事実だから仕方ないだろ? ねぇ、アート」
いや、私にふられても困るよ。
こんな時友達なら、どう返すのが正解なんだろう。
とりあえず自分が思った通りに発言してみた。
「はい。俺も、アルファルドと一緒に寝るとぐっすり寝れますよ」
席に座りながらにこやかに笑いながら言ったら、同じ席に着いたベッテルさんやリタさんもこっちに注目してる。
「…アトリクス」
「はぁ……、やっぱりアートが女の子ならねぇ~。直ぐに既成事実でも作って、無理やり嫁に貰うんだけどさっ」
「こ、これっリタ! な、なんてことを言うんだ!?」
この発言には隣にいたベッテルさんも目を剥いて注意してる。
「…リタっ、いい加減にしろっ!」
完全に怒っちゃったアルファルドに、さすがのリタさんも反省してる様子。
「はい。申し訳ございません旦那様。アートもゴメンよ……」
いや、リタさんてほんとにツワモノだよね。さすがこの公爵家を支えてきただけはあるよ。
「ハハッ、俺は気にしてないですよ? 俺も女だったらアルファルドに見初められたいですね」
悪い雰囲気を変えたくて言ったのに、怒ってたアルファルドは今度は私を見たまま止まってる。
「まぁ、アルファルドも好みがありますから、たとえ俺が女でも相手にされないですよ」
笑いながら自分で言ったけど、やっぱり虚しくなる。
でも、実際そうなんだろうな……私とポラリスじゃ全くタイプが違う。
ポラリスみたいに慈愛に溢れてないし、お淑やかでもないからなぁ。
まだポラリスのこと好きになってないからわからないんだろうけど、アルファルドって私みたいな無鉄砲で破天荒な女は好みじゃないと思う。
思ったことズバズバ言うし、可愛げもないし……ホンとポラリスとは真逆だよね……
「なっ? アルファルド」
「……」
冗談のつもりでアルファルドに話を振ったのに、アルファルドはなんだか座ったまま真剣に悩んでる様子。
えっと……、そんなに悩むことかな?
お前なんて願い下げだって、一蹴されると思ってたんだけど。
「ほら、アート。旦那様も満更じゃないだろ?」
「り、リタさん……」
なんかごめん、アルファルド。
返答に困るような質問しちゃって。
悩んでるアルファルドが可哀想になってきて、慌てて話題を変えた。
「そういえば……公爵領の星夜祭って、リタさんやベッテルさんも参加されるんですか?」
うやむやにすべく、さっき聞いたばっかりのお祭りについて聞いてみる。
「あぁ、リブラ星夜祭のことかい? もちろん参加するよ」
「えぇ、毎年参加しております」
「どんな感じのお祭りなんですか?」
今度はこっちを見ながら二人が話してる。
「ほほっ、領民達と我々で粛々と行われておりますよ……」
「そうだねぇ……今ではずいぶん厳かな祭りになっちゃったけどね。領民の願い事を書いた木版を何個も重ねていって、旦那様がそれに火をつけてね……星に願いを届けるのさ。そうすると必ず叶うって言われてるんだよ」
「へぇ~! 面白そう!」
「ふふっ……この時に恋人同士がお互いの名前を書いた木版も入れといてね。同じく燃やして星に届くと、一生離れずに幸せになれるって言い伝えもあるのさっ」
反対側の席で、パチっと意味ありげにウインクしながら私を見てるリタさん。
えーと、んん? どういうこと?
「そ、そうなんだ。素敵だね」
「そうさ、今は若者が少なくなってただの豊穣祭みたいになったけどさ。昔はもっと盛大でね……沢山の若い男女が祭りを見に来てたもんさ。そこで結ばれたり愛を囁き合う男女も多かったからね……」
昔を懐かしむように思い出しながら話してるリタさん。
そっか……そんなイベントがあるのは知らなかったな。
本編とは関係ない話だから全く出てこなかったし。ドラコニス公爵領の勉強したときも、細かくはやってなかったから。
「星夜祭は春の終わりにやるんだよ。まだ一月以上空くけど、良かったらアートも一緒に行くかい?」
「え……? 俺!? いや、いいよ! 行っても邪魔になるだけだよ? みんな準備とかで忙しいだろうからさ」
「いえいえ、大したことはいたしませんよ。今では宴もそこそこでお開きとなりますからな……」
「そうだよ、お祭りは嫌いかい? わたしゃあの雰囲気が好きでね」
「俺も好きだけど……お祭りなんて、もう何年も行ってないからなぁ」
「…そうなのか?」
ここでようやくアルファルドが口を開いて話に入ってきた。
「うん。まぁ、色々あって……そんな暇も時間もなかったからさ。いま気付いたくらいだよ…」
ドルアーガ家を出て、冒険者として活動しながらアルファ商会の商品開発も兼業して、スタンピードからは男になってアカデミア入るのに勉強したり、依頼こなしたりまた開発したり……考えて見ればイベントみたいなお祭りって全く気にしてなかった。
アカデミアに入って、アルファルドに会うことだけを目標に今まで必死に生きてきたから。
「…お前さえ良ければ、来ればいい」
ぽそっと呟いた言葉だけど、静かだったからはっきり聞こえた。
自分の耳を疑う訳じゃないけど、私はすごく驚いた顔してアルファルドを凝視した。
いや、この話の流れだとそう言わざるを得ないよね。また余計なこと言っちゃったな……
「ありがとな、誘ってくれて。さすがに迷惑になるから遠慮しとくよ。気持ちだけ貰っとくな」
ニコッと笑ってアルファルドに話しかけた。
領主なんて主催者側だから当日なんて忙しいし、お邪魔虫にはなりたくない。
「…迷惑なら言わない」
「あー……うん。ごめん、言い方が悪かったな。アルファルドが来てほしいなら行くよ」
初めからこう言えば良かった。言葉って難しいな~。断りづらい言い方ばかりしててアルファルドに悪いことしちゃったよ。
「……」
途端に考えて出してやっぱりそうじゃないかと思った。
「当日は忙しいだろ。俺って図々しいけど、そのへんは弁えてるつもりだぞ?」
「………俺は、来てほしい……」
「え……?」
「…お前と……行きたい……」
テーブルについてたみんながアルファルドに注目してる。照れ臭そうに横向きながらアルファルドが話してる。
みんな一様に目を見開いて、驚いた顔して口を開けたままアルファルドに視線を向けてる。
あの……あのアルファルドが! こんなに素直に自分の気持ちを話すなんてっ!!
あっ……、もしかして私がアルファルドのこともっと知りたいって言ったから?
だから…?
わぁ……めちゃくちゃ嬉しい! なにこの時間差でじわじわくる感じっ。
「わかった。俺もお前と一緒に行きたいな! いいか?」
「………あぁ」
すごく嬉しくて、にこにこしながらアルファルドに返事を返した。
もぅ……アルファルドって、わかってくると癖になりそう!
ツンデレ系なのかな?
スッゴい威嚇してた猫をようやく手懐けたみたいな感覚。
そして私達のやり取りを微笑ましく見てる2人のご老人たち。
「じゃあ俺、気合い入れて準備するから、当日驚かないでくれよ?」
「……気合い? …普段通りでいいぞ」
「んー……、せっかくのお祭りだし、それじゃつまんないだろ? きっとアルファルドも驚くぞ!」
「おやまあ、なんだろね? それは楽しみだよっ」
「ほほっ……、今年の星夜祭は楽しくなりそうですな」
ニッと笑って、また食事の手を動かして料理を口に運んでく。
アルファルドは不思議そうに見て首を傾げてた。
うん、これは今から星夜祭に向けて、色々準備しないとね!
11
お気に入りに追加
324
あなたにおすすめの小説
極悪家庭教師の溺愛レッスン~悪魔な彼はお隣さん~
恵喜 どうこ
恋愛
「高校合格のお礼をくれない?」
そう言っておねだりしてきたのはお隣の家庭教師のお兄ちゃん。
私よりも10歳上のお兄ちゃんはずっと憧れの人だったんだけど、好きだという告白もないままに男女の関係に発展してしまった私は苦しくて、どうしようもなくて、彼の一挙手一投足にただ振り回されてしまっていた。
葵は私のことを本当はどう思ってるの?
私は葵のことをどう思ってるの?
意地悪なカテキョに翻弄されっぱなし。
こうなったら確かめなくちゃ!
葵の気持ちも、自分の気持ちも!
だけど甘い誘惑が多すぎて――
ちょっぴりスパイスをきかせた大人の男と女子高生のラブストーリーです。
私を幽閉した王子がこちらを気にしているのはなぜですか?
水谷繭
恋愛
婚約者である王太子リュシアンから日々疎まれながら過ごしてきたジスレーヌ。ある日のお茶会で、リュシアンが何者かに毒を盛られ倒れてしまう。
日ごろからジスレーヌをよく思っていなかった令嬢たちは、揃ってジスレーヌが毒を入れるところを見たと証言。令嬢たちの嘘を信じたリュシアンは、ジスレーヌを「裁きの家」というお屋敷に幽閉するよう指示する。
そこは二十年前に魔女と呼ばれた女が幽閉されて死んだ、いわくつきの屋敷だった。何とか幽閉期間を耐えようと怯えながら過ごすジスレーヌ。
一方、ジスレーヌを閉じ込めた張本人の王子はジスレーヌを気にしているようで……。
◇小説家になろうにも掲載中です!
◆表紙はGilry Drop様からお借りした画像を加工して使用しています
愛する殿下の為に身を引いたのに…なぜかヤンデレ化した殿下に囚われてしまいました
Karamimi
恋愛
公爵令嬢のレティシアは、愛する婚約者で王太子のリアムとの結婚を約1年後に控え、毎日幸せな生活を送っていた。
そんな幸せ絶頂の中、両親が馬車の事故で命を落としてしまう。大好きな両親を失い、悲しみに暮れるレティシアを心配したリアムによって、王宮で生活する事になる。
相変わらず自分を大切にしてくれるリアムによって、少しずつ元気を取り戻していくレティシア。そんな中、たまたま王宮で貴族たちが話をしているのを聞いてしまう。その内容と言うのが、そもそもリアムはレティシアの父からの結婚の申し出を断る事が出来ず、仕方なくレティシアと婚約したという事。
トンプソン公爵がいなくなった今、本来婚約する予定だったガルシア侯爵家の、ミランダとの婚約を考えていると言う事。でも心優しいリアムは、その事をレティシアに言い出せずに悩んでいると言う、レティシアにとって衝撃的な内容だった。
あまりのショックに、フラフラと歩くレティシアの目に飛び込んできたのは、楽しそうにお茶をする、リアムとミランダの姿だった。ミランダの髪を優しく撫でるリアムを見た瞬間、先ほど貴族が話していた事が本当だったと理解する。
ずっと自分を支えてくれたリアム。大好きなリアムの為、身を引く事を決意。それと同時に、国を出る準備を始めるレティシア。
そして1ヶ月後、大好きなリアムの為、自ら王宮を後にしたレティシアだったが…
追記:ヒーローが物凄く気持ち悪いです。
今更ですが、閲覧の際はご注意ください。
【完結】辺境伯令嬢は新聞で婚約破棄を知った
五色ひわ
恋愛
辺境伯令嬢としてのんびり領地で暮らしてきたアメリアは、カフェで見せられた新聞で自身の婚約破棄を知った。真実を確かめるため、アメリアは3年ぶりに王都へと旅立った。
※本編34話、番外編『皇太子殿下の苦悩』31+1話、おまけ4話
婚約者から婚約破棄をされて喜んだのに、どうも様子がおかしい
棗
恋愛
婚約者には初恋の人がいる。
王太子リエトの婚約者ベルティーナ=アンナローロ公爵令嬢は、呼び出された先で婚約破棄を告げられた。婚約者の隣には、家族や婚約者が常に可愛いと口にする従妹がいて。次の婚約者は従妹になると。
待ちに待った婚約破棄を喜んでいると思われる訳にもいかず、冷静に、でも笑顔は忘れずに二人の幸せを願ってあっさりと従者と部屋を出た。
婚約破棄をされた件で父に勘当されるか、何処かの貴族の後妻にされるか待っていても一向に婚約破棄の話をされない。また、婚約破棄をしたのに何故か王太子から呼び出しの声が掛かる。
従者を連れてさっさと家を出たいべルティーナと従者のせいで拗らせまくったリエトの話。
※なろうさんにも公開しています。
※短編→長編に変更しました(2023.7.19)
【完結】アラサー喪女が転生したら悪役令嬢だった件。断罪からはじまる悪役令嬢は、回避不能なヤンデレ様に溺愛を確約されても困ります!
美杉。節約令嬢、書籍化進行中
恋愛
『ルド様……あなたが愛した人は私ですか? それともこの体のアーシエなのですか?』
そんな風に簡単に聞くことが出来たら、どれだけ良かっただろう。
目が覚めた瞬間、私は今置かれた現状に絶望した。
なにせ牢屋に繋がれた金髪縦ロールの令嬢になっていたのだから。
元々は社畜で喪女。挙句にオタクで、恋をすることもないままの死亡エンドだったようで、この世界に転生をしてきてしあったらしい。
ただまったく転生前のこの令嬢の記憶がなく、ただ状況から断罪シーンと私は推測した。
いきなり生き返って死亡エンドはないでしょう。さすがにこれは神様恨みますとばかりに、私はその場で断罪を行おうとする王太子ルドと対峙する。
なんとしても回避したい。そう思い行動をした私は、なぜか回避するどころか王太子であるルドとのヤンデレルートに突入してしまう。
このままヤンデレルートでの死亡エンドなんて絶対に嫌だ。なんとしても、ヤンデレルートを溺愛ルートへ移行させようと模索する。
悪役令嬢は誰なのか。私は誰なのか。
ルドの溺愛が加速するごとに、彼の愛する人が本当は誰なのかと、だんだん苦しくなっていく――
イケメン社長と私が結婚!?初めての『気持ちイイ』を体に教え込まれる!?
すずなり。
恋愛
ある日、彼氏が自分の住んでるアパートを引き払い、勝手に『同棲』を求めてきた。
「お前が働いてるんだから俺は家にいる。」
家事をするわけでもなく、食費をくれるわけでもなく・・・デートもしない。
「私は母親じゃない・・・!」
そう言って家を飛び出した。
夜遅く、何も持たず、靴も履かず・・・一人で泣きながら歩いてるとこを保護してくれた一人の人。
「何があった?送ってく。」
それはいつも仕事場のカフェに来てくれる常連さんだった。
「俺と・・・結婚してほしい。」
「!?」
突然の結婚の申し込み。彼のことは何も知らなかったけど・・・惹かれるのに時間はかからない。
かっこよくて・・優しくて・・・紳士な彼は私を心から愛してくれる。
そんな彼に、私は想いを返したい。
「俺に・・・全てを見せて。」
苦手意識の強かった『営み』。
彼の手によって私の感じ方が変わっていく・・・。
「いあぁぁぁっ・・!!」
「感じやすいんだな・・・。」
※お話は全て想像の世界のものです。現実世界とはなんら関係ありません。
※お話の中に出てくる病気、治療法などは想像のものとしてご覧ください。
※誤字脱字、表現不足は重々承知しております。日々精進してまいりますので温かく見ていただけると嬉しいです。
※コメントや感想は受け付けることができません。メンタルが薄氷なもので・・すみません。
それではお楽しみください。すずなり。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる