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アトリクスとマイア
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一難去ってまた一難。
秋も半ばのある日。
オクタンと回廊辺りを歩いてたら急に呼び止められた。
「ちょっとそこの貴方!」
そこにはなんとマイアが腕組んで仁王立ちしてた。
私はキョロキョロ周りを見渡して、他に誰も居ないのを確認する。
「へ…?俺か?」
「え?え?んと…なに?」
「えぇ、貴方よ。アトリクス…と言ったわね。着いてきなさい」
えー…、今更??
入学式以来、マイアが私を気にしてるような素振りはほぼ無かったのに。
一学年も終わりに差し掛かってるこのタイミングで声をかけるなんて…。
「貴族のご令嬢が男と二人きりになるのは、外聞が宜しくないのでは?」
何となく嫌な予感しかしないから、やんわり断ろうとしてるんだけど、マイアはこんな事じゃ引き下がらない。
「貴方みたいな軟弱な男が、わたくしをどうにかできると思っていて?」
冷たい視線を送りながら冷ややかに私を見てる。
うーん、確かに…ごもっともです。
マイアってばめちゃくちゃ戦闘に特化してて、二学年に上がる前に水属性の最上級魔法にまで到達してる。
この世界で、ここまでの使い手もそういないんだよ。下手したら水属性ではルリオン様と並ぶくらい強いかもしれない。女子では断トツだしね。
「あー…左様ですか…ま、俺も興味ないけどな」
「フンッ、失礼な物言いですこと」
後から来た生徒達が私達を何事かと見てるし。
好奇の目にされてるのに、マイアは全く気にしてない。この気の強さをルリオン様の前でも出せるといいのにね。
マイアって、どーでもいい男にはぞんざいな態度なんだよ。
「いいから、来なさいっ」
マイアは返事も聞かずに回廊を横切って、中庭をどんどん歩いて行く。
「あ、アート君…んと、ど、どーするの?」
「ハァ……とりあえず先行っててくれ。なんだかなぁ~…次から次に……」
「んと…頑張って?」
「おぅ…行ってくる」
オクタンに手を振ってマイアの後を追う。
何言われるんだろ?
マイアが私に話があるなんて、他の男に構ってる暇なんてないでしょうに。
とりあえず後を追いかけて後ろをついて行く。
アカデミアの制服を着こなして颯爽と歩くマイアはやっぱり美人さんで、歩く度に揺れる豊満なバストについつい目がいっちゃうよね。
今は男だから自重しないといけないけど。
中庭も通り過ぎて裏庭までやってきた。
ここは庭園より木々の多い場所。
歩いてたマイアがピタッと止まって私を振り返る。
「簡潔に申し上げるわ。貴方、わたくしの知り合いにとても良く似てるの」
「はあ…」
あー、やっぱりその事か…。ホントに今更だなぁ。
少し距離を空けて会話してるけど、マイアは腕組んで威嚇するみたいに吊り目がちな大きな瞳で私を睨んでる。
「その子は女の子なのだけど、顔も髪色も瞳も、外見は貴方にそっくり。ついでに破天荒な性格も突拍子もないとこも、無鉄砲なところも加えておくわ」
うわあ…私って散々な言われようだなぁ。
「ただ性別と背格好が違うだけ。笑い方も仕草も、あの子と共通する部分が沢山あるわ」
ギクッとする。
やっぱり知り合いにはわかっちゃうのか。気を付けてるつもりだったけど、もう少し気を張らないと。
立ってマイアの話しを静かに聞いてた。
マイアがこうして改めて話しかけてのも、ずっと気になってて確信に近い何かがあったからなのかも。
でも…ごめんね、マイア…。
いくらマイアでも、今正体をバラすわけにはいかないんだ。
「アンタには悪いけど、俺には関係ない話だな。誰の事を言ってるのかサッパリわからない。そもそも俺は男だしな」
「……あの子なら、性別を変えるくらい平気でやるわ!」
キッと睨まれながらズバリ言われて、流石はマイアだと思う。
うぅ…その通りです。私のことよくわかってるね。
「ハハッ、仮に俺がその子だとして…アンタはどうしたいんだ?」
マイアを見ながら試すような笑顔を向けた。
「─知りたいだけよ」
「知る?」
「えぇ。…何故突然居なくなったのか…どうしてわたくしに何も言ってくれなかったのか…あの子が、ミラが急に失踪するなんて有り得ないわ!絶対に何か目的があって姿をくらましたのよ…」
さっきまで腕を組んで睨んでたのに、今度は泣きそうな顔で私のこと話してる。
ごめんね…マイア。心配してくれてありがとう…。
私は元気だから大丈夫!
本当は笑ってそう言ってあげたい。
でも、今はまだ無理なんだ…。
私には私の目的があって、今ある人生の殆どを犠牲にしてここに立ってる。まぁそれは私が好きでやってるからいいんだけど。
男になったのも知り合いがいるからって理由もあったし。
アルファルドに近づく為に、『ミラ』の存在は邪魔なだけだったから。
「ハァ……悪いけど、俺は全く関係ない。他人の空似だ」
「そのため息のつき方、困った時に頭を掻く仕草、人を見定める時に出る笑い方…何もかも似ているわ」
うわうわっ、めちゃくちゃ当てはまってる!
マイアには敵わないなぁ…。だからって確信されても困る。私も譲れないんだよ。
数メートル離れてた距離を詰めるみたいに、すぐ側までマイアの近くまで移動する。
「ねぇ、あなたの目的はドラコニス公爵なの?教えて…わたくしにできる事は何かないの?」
すぐ近くに立った私を見上げるマイア。
男の私はマイアより背が高い。マイアは肩くらいの身長かな?女としては高い方だよね。オクタンより少し高いくらいなのかな。
「俺に興味を持ってくれるのは嬉しいが、見当違いだ」
スッと手を伸ばしてマイアの群青色のストレートヘアーの髪を一総掬う。
マイアは大きい吊り目がちなエメラルドグリーンの瞳で、私を見上げたまま動じることはなかった。
「気を引きたくて近づいたのなら、俺も答えないといけないかな」
身を屈めて手に取った髪に軽く口を押し当てて、そのままマイアを上目遣いで見た。
「…何を…」
「貴様ぁ…、その汚い手をすぐさま離せっ!」
おっ、ようやく王子様のお出ましだね。
途中から気配を感じてたから、まさかと思ってたけど。
レンガ道を歩いてやってきたのはルリオン様。
キラキラ輝く金髪が眩しいね。
爽やかな若草色の瞳でめちゃくちゃ睨まれるし…私ってルリオン様に物凄く嫌われてるからさ。
「マイア嬢から離れるんだっ…貴様の様な下賤が触れていい相手ではない!」
ルリオン様はつかつか歩きながら私とマイアの前までやってくると、間に入るみたいに割り込んでマイアを自分の後ろに庇った。
「大丈夫ですか?マイア嬢」
「は、はい…」
私からマイアを隠すみたいに守ってるルリオン様。
急に起きたイベントみたいな展開だよ!
背中にくっついて顔を赤らめてるマイアってめちゃくちゃ可愛い~!
いいねー!いくらでも悪役やっちゃうよー!!
マイアの為にも一肌脱がないとね。どうせルリオン様には嫌われてるし。
私は腕を組んでルリオン様を挑発するように笑いながら話す。
「勘違いするなよ?そっちのお嬢様が俺を呼び出したんだ」
「例え貴様に用があったとしても、みだりに触れる事は断じて許さん!!」
おぉー!なになにぃ!?ルリオン様も満更じゃないじゃん!
ルリオン様の背中から顔を覗かせてるマイアは、見てるだけでわかるくらい愛しそうに背後からルリオンを見つめてる。うんうん、恋する乙女だね。
ニッと笑いながらルリオン様を見る。
「へぇ…俺は触れちゃ駄目なのに、お前はいいのか?」
「…それは」
ルリオン様は私の反撃に言葉を飲み込んだ。
でも、そこはマイアが答えた。
「…構いませんわ」
「マイア嬢…」
「ルリオン様でしたら、わたくしは構いませんわ」
ルリオン様の背中に両手をつけてピッタリとくっついてるマイア。めちゃくちゃ積極的だな。
いいなー…幸せそう。良かったね、マイア!
マイアからはわからないけど、ルリオン様も片手で隠してるけど顔赤いし。
「はいはい。お邪魔虫は退散するぜ…」
「待てっ」
「俺に近づけたくないのなら、しっかりお嬢様を守ってやることだ」
「貴様…」
「他の奴に奪われたくないならな。そこのお嬢様は俺以外にも狙ってる男は多いぜ?」
ルリオン様を一瞥してその場を後にする。
ようやく開放されて歩きながらう~ん、と伸びをする。
いや~、良かった。
体よくマイアから逃げられたし、ルリオン様との仲も深められたし。良い仕事したなぁ~。
なんだかマイア見てたら羨ましくなって来ちゃったよ。
私も女としてアルファルドに近づいてたら、少しはあんな展開が望めたのかな…。
歩きながら少し考えて、頭をブンブン振った。
あのアルファルドの様子じゃ、絶っ対無理だよね…。
ゲームのアルファルドより頑なだし、強敵だしスッゴく手強いからなぁ。正直もっと簡単に友達になれると思ってたし。
ポラリスにもだけど女のコっていうか…現実のアルファルドって人間自体にまるで興味がない。
ゲームのアルファルドみたいに簡単に誰かに心を許すなんて、全く考えられないしなぁ。
私が女の姿で近づいても、きっと相手にもされないよね。
その光景を想像して、やっぱり自分の選択は間違ってなかったと確信する。
さてと、戻ろうかな……。
レンガ道を歩き、講堂に向けて足を進めていった。
一難去ってまた一難。
秋も半ばのある日。
オクタンと回廊辺りを歩いてたら急に呼び止められた。
「ちょっとそこの貴方!」
そこにはなんとマイアが腕組んで仁王立ちしてた。
私はキョロキョロ周りを見渡して、他に誰も居ないのを確認する。
「へ…?俺か?」
「え?え?んと…なに?」
「えぇ、貴方よ。アトリクス…と言ったわね。着いてきなさい」
えー…、今更??
入学式以来、マイアが私を気にしてるような素振りはほぼ無かったのに。
一学年も終わりに差し掛かってるこのタイミングで声をかけるなんて…。
「貴族のご令嬢が男と二人きりになるのは、外聞が宜しくないのでは?」
何となく嫌な予感しかしないから、やんわり断ろうとしてるんだけど、マイアはこんな事じゃ引き下がらない。
「貴方みたいな軟弱な男が、わたくしをどうにかできると思っていて?」
冷たい視線を送りながら冷ややかに私を見てる。
うーん、確かに…ごもっともです。
マイアってばめちゃくちゃ戦闘に特化してて、二学年に上がる前に水属性の最上級魔法にまで到達してる。
この世界で、ここまでの使い手もそういないんだよ。下手したら水属性ではルリオン様と並ぶくらい強いかもしれない。女子では断トツだしね。
「あー…左様ですか…ま、俺も興味ないけどな」
「フンッ、失礼な物言いですこと」
後から来た生徒達が私達を何事かと見てるし。
好奇の目にされてるのに、マイアは全く気にしてない。この気の強さをルリオン様の前でも出せるといいのにね。
マイアって、どーでもいい男にはぞんざいな態度なんだよ。
「いいから、来なさいっ」
マイアは返事も聞かずに回廊を横切って、中庭をどんどん歩いて行く。
「あ、アート君…んと、ど、どーするの?」
「ハァ……とりあえず先行っててくれ。なんだかなぁ~…次から次に……」
「んと…頑張って?」
「おぅ…行ってくる」
オクタンに手を振ってマイアの後を追う。
何言われるんだろ?
マイアが私に話があるなんて、他の男に構ってる暇なんてないでしょうに。
とりあえず後を追いかけて後ろをついて行く。
アカデミアの制服を着こなして颯爽と歩くマイアはやっぱり美人さんで、歩く度に揺れる豊満なバストについつい目がいっちゃうよね。
今は男だから自重しないといけないけど。
中庭も通り過ぎて裏庭までやってきた。
ここは庭園より木々の多い場所。
歩いてたマイアがピタッと止まって私を振り返る。
「簡潔に申し上げるわ。貴方、わたくしの知り合いにとても良く似てるの」
「はあ…」
あー、やっぱりその事か…。ホントに今更だなぁ。
少し距離を空けて会話してるけど、マイアは腕組んで威嚇するみたいに吊り目がちな大きな瞳で私を睨んでる。
「その子は女の子なのだけど、顔も髪色も瞳も、外見は貴方にそっくり。ついでに破天荒な性格も突拍子もないとこも、無鉄砲なところも加えておくわ」
うわあ…私って散々な言われようだなぁ。
「ただ性別と背格好が違うだけ。笑い方も仕草も、あの子と共通する部分が沢山あるわ」
ギクッとする。
やっぱり知り合いにはわかっちゃうのか。気を付けてるつもりだったけど、もう少し気を張らないと。
立ってマイアの話しを静かに聞いてた。
マイアがこうして改めて話しかけてのも、ずっと気になってて確信に近い何かがあったからなのかも。
でも…ごめんね、マイア…。
いくらマイアでも、今正体をバラすわけにはいかないんだ。
「アンタには悪いけど、俺には関係ない話だな。誰の事を言ってるのかサッパリわからない。そもそも俺は男だしな」
「……あの子なら、性別を変えるくらい平気でやるわ!」
キッと睨まれながらズバリ言われて、流石はマイアだと思う。
うぅ…その通りです。私のことよくわかってるね。
「ハハッ、仮に俺がその子だとして…アンタはどうしたいんだ?」
マイアを見ながら試すような笑顔を向けた。
「─知りたいだけよ」
「知る?」
「えぇ。…何故突然居なくなったのか…どうしてわたくしに何も言ってくれなかったのか…あの子が、ミラが急に失踪するなんて有り得ないわ!絶対に何か目的があって姿をくらましたのよ…」
さっきまで腕を組んで睨んでたのに、今度は泣きそうな顔で私のこと話してる。
ごめんね…マイア。心配してくれてありがとう…。
私は元気だから大丈夫!
本当は笑ってそう言ってあげたい。
でも、今はまだ無理なんだ…。
私には私の目的があって、今ある人生の殆どを犠牲にしてここに立ってる。まぁそれは私が好きでやってるからいいんだけど。
男になったのも知り合いがいるからって理由もあったし。
アルファルドに近づく為に、『ミラ』の存在は邪魔なだけだったから。
「ハァ……悪いけど、俺は全く関係ない。他人の空似だ」
「そのため息のつき方、困った時に頭を掻く仕草、人を見定める時に出る笑い方…何もかも似ているわ」
うわうわっ、めちゃくちゃ当てはまってる!
マイアには敵わないなぁ…。だからって確信されても困る。私も譲れないんだよ。
数メートル離れてた距離を詰めるみたいに、すぐ側までマイアの近くまで移動する。
「ねぇ、あなたの目的はドラコニス公爵なの?教えて…わたくしにできる事は何かないの?」
すぐ近くに立った私を見上げるマイア。
男の私はマイアより背が高い。マイアは肩くらいの身長かな?女としては高い方だよね。オクタンより少し高いくらいなのかな。
「俺に興味を持ってくれるのは嬉しいが、見当違いだ」
スッと手を伸ばしてマイアの群青色のストレートヘアーの髪を一総掬う。
マイアは大きい吊り目がちなエメラルドグリーンの瞳で、私を見上げたまま動じることはなかった。
「気を引きたくて近づいたのなら、俺も答えないといけないかな」
身を屈めて手に取った髪に軽く口を押し当てて、そのままマイアを上目遣いで見た。
「…何を…」
「貴様ぁ…、その汚い手をすぐさま離せっ!」
おっ、ようやく王子様のお出ましだね。
途中から気配を感じてたから、まさかと思ってたけど。
レンガ道を歩いてやってきたのはルリオン様。
キラキラ輝く金髪が眩しいね。
爽やかな若草色の瞳でめちゃくちゃ睨まれるし…私ってルリオン様に物凄く嫌われてるからさ。
「マイア嬢から離れるんだっ…貴様の様な下賤が触れていい相手ではない!」
ルリオン様はつかつか歩きながら私とマイアの前までやってくると、間に入るみたいに割り込んでマイアを自分の後ろに庇った。
「大丈夫ですか?マイア嬢」
「は、はい…」
私からマイアを隠すみたいに守ってるルリオン様。
急に起きたイベントみたいな展開だよ!
背中にくっついて顔を赤らめてるマイアってめちゃくちゃ可愛い~!
いいねー!いくらでも悪役やっちゃうよー!!
マイアの為にも一肌脱がないとね。どうせルリオン様には嫌われてるし。
私は腕を組んでルリオン様を挑発するように笑いながら話す。
「勘違いするなよ?そっちのお嬢様が俺を呼び出したんだ」
「例え貴様に用があったとしても、みだりに触れる事は断じて許さん!!」
おぉー!なになにぃ!?ルリオン様も満更じゃないじゃん!
ルリオン様の背中から顔を覗かせてるマイアは、見てるだけでわかるくらい愛しそうに背後からルリオンを見つめてる。うんうん、恋する乙女だね。
ニッと笑いながらルリオン様を見る。
「へぇ…俺は触れちゃ駄目なのに、お前はいいのか?」
「…それは」
ルリオン様は私の反撃に言葉を飲み込んだ。
でも、そこはマイアが答えた。
「…構いませんわ」
「マイア嬢…」
「ルリオン様でしたら、わたくしは構いませんわ」
ルリオン様の背中に両手をつけてピッタリとくっついてるマイア。めちゃくちゃ積極的だな。
いいなー…幸せそう。良かったね、マイア!
マイアからはわからないけど、ルリオン様も片手で隠してるけど顔赤いし。
「はいはい。お邪魔虫は退散するぜ…」
「待てっ」
「俺に近づけたくないのなら、しっかりお嬢様を守ってやることだ」
「貴様…」
「他の奴に奪われたくないならな。そこのお嬢様は俺以外にも狙ってる男は多いぜ?」
ルリオン様を一瞥してその場を後にする。
ようやく開放されて歩きながらう~ん、と伸びをする。
いや~、良かった。
体よくマイアから逃げられたし、ルリオン様との仲も深められたし。良い仕事したなぁ~。
なんだかマイア見てたら羨ましくなって来ちゃったよ。
私も女としてアルファルドに近づいてたら、少しはあんな展開が望めたのかな…。
歩きながら少し考えて、頭をブンブン振った。
あのアルファルドの様子じゃ、絶っ対無理だよね…。
ゲームのアルファルドより頑なだし、強敵だしスッゴく手強いからなぁ。正直もっと簡単に友達になれると思ってたし。
ポラリスにもだけど女のコっていうか…現実のアルファルドって人間自体にまるで興味がない。
ゲームのアルファルドみたいに簡単に誰かに心を許すなんて、全く考えられないしなぁ。
私が女の姿で近づいても、きっと相手にもされないよね。
その光景を想像して、やっぱり自分の選択は間違ってなかったと確信する。
さてと、戻ろうかな……。
レンガ道を歩き、講堂に向けて足を進めていった。
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