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冒険者編 8
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ケイドに手紙で連絡して多額の資金を調達してきた。
私の個人的な資産も相当スゴイことになってるから、たまには使わないとね。
これからに備えて貯めに貯めてるんだけど、使うか使わないかは私にもわからない。
とりあえず大量のコインが入った麻袋を机の上に置いて、黒装束に仮面を付けシリウスの姿に変身した。
それから誰にも見られないように窓の外へ跳躍する。
まずは闇市。
それから残りのダンジョンに潜る予定。
これから忙しいなぁ…しばらくこの家にも戻れないかなぁ。
【疾風の腕輪】で風を起こして、地面との衝撃を和らげながら着地していく。
そのまま風魔法で加速を付けて、持ち前の跳躍力も利用しながら馬よりも早く草原を駆け抜けてく。
周りの景色がもの凄いスピードでどんどん変わってく。
馬車で丸ニ日くらいかかる帝都近くの闇市場まで1時間程で到着した。
闇市は普通の人間にはわからない場所に存在してるんだ。
帝都の反対隣にアタナシアっていう大都市があって、その中心にディアスという大きな繁華街が存在してる。
その裏路地に一軒の酒場がある。
「いらっしゃい」
押し扉を開くと何名かの客と、ひ弱そうなバーテンダーがカウンターでグラスを磨いてる。
客はチラリと見てるけど気にした風もなくて…、向き直してまた酒を飲んでる。
ゆっくりと中に入って、バーカウンタに100Gコインを乗せて指で弾いてからバーテンダーに渡した。
赤い液体の入ったグラスが目の前に置かれて、それを持ってカウンターの裏へと入ってく。
長く続く廊下に何個も部屋があるけど、その内の一つの扉を開けた。
薄暗い螺旋状の階段が地下まで続いてて、カツンカツンと音を立て下へと降りてく。
何度か足を運んでるけど、薄気味悪さはいつまでも拭えないね。
暗い廊下が続く下まで着くと、また扉が現れる。
躊躇なくその扉を開くと部屋の中は明るく照らされてた。
中はそんなに広くなくて、机と椅子とあとは棚くらいしか置いてない殺風景な部屋。
ただ、その部屋にそぐわない派手な女性がその椅子に座ってる。
「あらぁ、シリウスじゃない?今日はどうしたのぉ?」
真っ赤な深紅の長い髪、胸元は豊満なバストを強調するように大胆に開いてて、同じく体の曲線ピッタリ深紅のドレスは太股辺りまでスリットが入ってる。
この妖艶な美女の名はシャウラ。
裏社会のボスで、こう見えてかなりの手練れ。
『ホシがほしい』
机の近くまで近寄って、紙に書いた文書を見せた。
「星ねぇ…あなたはぁ羽振りがいいからぁ、そういう男は好きよぉ」
椅子に座って腕を組んで、これみよがしに豊満な胸寄せてアピールしてくる。
私を男だと思い込んでくれるのはありがたい。
ごめんね~お姉さん。私は靡かないし、舌足らずな喋りもデカい乳も好みじゃないからさ。
ちなみに星とはロストアイテムの隠語。
シャウラは立ち上がると、何もない部屋の壁に隠しボタンが隠されててそれを押した。
キィッーと音を立てて、壁の一部が扉になって開いていく。
「好きなもの選んでねぇ。で、現金はぁ?」
はっきりした催促に私は背中に背負ってた麻袋から、大量の金貨を取り出して机の上にドンと置いた。
コレだけで100万Gほどあるかな?日本円だと大体一億くらい。
物価も生活水準も低いから普通の平民家庭なら1000Gあれば一年は余裕で暮らしていける。だから100万Gなんて相当な大金だよね。
シャウラは目を輝かせて机の上の麻袋に飛び付いてる。
隠し部屋の前から退いたから、代わるように中へ入ってく。
中にはガラス棚が並んでて、伝説級の装備品や国宝級の宝石…様々な物が置いてあって、私の求めてたアイテムも厳重に囲ってあった。
あったぁ!ずっと求めていたやつ!!
「決まったかしらぁ?」
お金を確認し終えたのか、シャウラもに入ってきた。怪しまれないように他の装備品も何個か選んだ。
『コレがほしい』
紙にサラサラと書き、求めている物を指を指す。
「えぇ?コレでいいのぉ!?これってダークアイテムよぉ?!」
驚いてるシャウラを気にせずに私はコクリと頷いた。
ダークアイテムとは呪いのかけられたアイテムのこと。
なのでダークアイテムは普通のロストアイテムより値が下がる。呪われた魔道具なんて買い手があまり付かないからね。
「あなたがいいならぁ、うちはラッキーだけどねぇ!あぁ!元々呪われてるあなたにはぁ、関係ないのかしらぁ?」
やっぱりずーっと買い手がついてなかったから売れ残ってたみたいだね。
前から目を付けてたし、売れ残ってたのは知ってたんだ!
『ツリはいらない。もらっていく』
私が選んだ物は全て合わせても本来なら結構なお釣りがくるけど、今後の付き合いと口止めの意味も込めていつもかなり多めに渡している。
「やぁ~ん、いいのぉ!!シリウスってこれだから大好きよぉん!!」
私に色仕掛けが通じないのはわかってるのに、予想外の大金にかなり舞い上がってるみたいだね。
取り出されたアイテムを受け取って、そのまま元来た扉に向かって歩き出した。
「今度はもっとサービスするからぁ!また来てねぇ!!」
背後から掛けられる言葉に片手を上げて、後を振り返らずに私は部屋を後にした。
ケイドに手紙で連絡して多額の資金を調達してきた。
私の個人的な資産も相当スゴイことになってるから、たまには使わないとね。
これからに備えて貯めに貯めてるんだけど、使うか使わないかは私にもわからない。
とりあえず大量のコインが入った麻袋を机の上に置いて、黒装束に仮面を付けシリウスの姿に変身した。
それから誰にも見られないように窓の外へ跳躍する。
まずは闇市。
それから残りのダンジョンに潜る予定。
これから忙しいなぁ…しばらくこの家にも戻れないかなぁ。
【疾風の腕輪】で風を起こして、地面との衝撃を和らげながら着地していく。
そのまま風魔法で加速を付けて、持ち前の跳躍力も利用しながら馬よりも早く草原を駆け抜けてく。
周りの景色がもの凄いスピードでどんどん変わってく。
馬車で丸ニ日くらいかかる帝都近くの闇市場まで1時間程で到着した。
闇市は普通の人間にはわからない場所に存在してるんだ。
帝都の反対隣にアタナシアっていう大都市があって、その中心にディアスという大きな繁華街が存在してる。
その裏路地に一軒の酒場がある。
「いらっしゃい」
押し扉を開くと何名かの客と、ひ弱そうなバーテンダーがカウンターでグラスを磨いてる。
客はチラリと見てるけど気にした風もなくて…、向き直してまた酒を飲んでる。
ゆっくりと中に入って、バーカウンタに100Gコインを乗せて指で弾いてからバーテンダーに渡した。
赤い液体の入ったグラスが目の前に置かれて、それを持ってカウンターの裏へと入ってく。
長く続く廊下に何個も部屋があるけど、その内の一つの扉を開けた。
薄暗い螺旋状の階段が地下まで続いてて、カツンカツンと音を立て下へと降りてく。
何度か足を運んでるけど、薄気味悪さはいつまでも拭えないね。
暗い廊下が続く下まで着くと、また扉が現れる。
躊躇なくその扉を開くと部屋の中は明るく照らされてた。
中はそんなに広くなくて、机と椅子とあとは棚くらいしか置いてない殺風景な部屋。
ただ、その部屋にそぐわない派手な女性がその椅子に座ってる。
「あらぁ、シリウスじゃない?今日はどうしたのぉ?」
真っ赤な深紅の長い髪、胸元は豊満なバストを強調するように大胆に開いてて、同じく体の曲線ピッタリ深紅のドレスは太股辺りまでスリットが入ってる。
この妖艶な美女の名はシャウラ。
裏社会のボスで、こう見えてかなりの手練れ。
『ホシがほしい』
机の近くまで近寄って、紙に書いた文書を見せた。
「星ねぇ…あなたはぁ羽振りがいいからぁ、そういう男は好きよぉ」
椅子に座って腕を組んで、これみよがしに豊満な胸寄せてアピールしてくる。
私を男だと思い込んでくれるのはありがたい。
ごめんね~お姉さん。私は靡かないし、舌足らずな喋りもデカい乳も好みじゃないからさ。
ちなみに星とはロストアイテムの隠語。
シャウラは立ち上がると、何もない部屋の壁に隠しボタンが隠されててそれを押した。
キィッーと音を立てて、壁の一部が扉になって開いていく。
「好きなもの選んでねぇ。で、現金はぁ?」
はっきりした催促に私は背中に背負ってた麻袋から、大量の金貨を取り出して机の上にドンと置いた。
コレだけで100万Gほどあるかな?日本円だと大体一億くらい。
物価も生活水準も低いから普通の平民家庭なら1000Gあれば一年は余裕で暮らしていける。だから100万Gなんて相当な大金だよね。
シャウラは目を輝かせて机の上の麻袋に飛び付いてる。
隠し部屋の前から退いたから、代わるように中へ入ってく。
中にはガラス棚が並んでて、伝説級の装備品や国宝級の宝石…様々な物が置いてあって、私の求めてたアイテムも厳重に囲ってあった。
あったぁ!ずっと求めていたやつ!!
「決まったかしらぁ?」
お金を確認し終えたのか、シャウラもに入ってきた。怪しまれないように他の装備品も何個か選んだ。
『コレがほしい』
紙にサラサラと書き、求めている物を指を指す。
「えぇ?コレでいいのぉ!?これってダークアイテムよぉ?!」
驚いてるシャウラを気にせずに私はコクリと頷いた。
ダークアイテムとは呪いのかけられたアイテムのこと。
なのでダークアイテムは普通のロストアイテムより値が下がる。呪われた魔道具なんて買い手があまり付かないからね。
「あなたがいいならぁ、うちはラッキーだけどねぇ!あぁ!元々呪われてるあなたにはぁ、関係ないのかしらぁ?」
やっぱりずーっと買い手がついてなかったから売れ残ってたみたいだね。
前から目を付けてたし、売れ残ってたのは知ってたんだ!
『ツリはいらない。もらっていく』
私が選んだ物は全て合わせても本来なら結構なお釣りがくるけど、今後の付き合いと口止めの意味も込めていつもかなり多めに渡している。
「やぁ~ん、いいのぉ!!シリウスってこれだから大好きよぉん!!」
私に色仕掛けが通じないのはわかってるのに、予想外の大金にかなり舞い上がってるみたいだね。
取り出されたアイテムを受け取って、そのまま元来た扉に向かって歩き出した。
「今度はもっとサービスするからぁ!また来てねぇ!!」
背後から掛けられる言葉に片手を上げて、後を振り返らずに私は部屋を後にした。
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