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理性と快楽の狭間に

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 暗闇で表情はわからないが、ときおり遠くで光る稲光が部屋を照らし、恍惚とした表情で妖艶に微笑んでいるジェイデンの顔が垣間見えた。

「…次は…ここも…味わいたい…」
 
 また部屋が暗くなり、アリシアはまだ絶頂に昂ぶる身体の余韻に浸っていた。
 ジェイデンが何をしているのか気にしている余裕もなく、言われている言葉の意味もわからなかった。
 
 だらしなくベッドに投げ出されていたアリシアの足を、ジェイデンが再び開き、今度は蜜口に指が触れる。

「やっ…!」

 またもや何の遠慮もなく侵入してくる指を、まだ未開拓な肉壁が拒むように硬く締めていく。
 アリシアとて何も知らない訳ではない。
 閨教育も受け、男女の交わりもどうするのかくらいの知識はあった。
 今、ジェイデンが指を入れている場所に子種を注げば子が宿る、このくらいの知識はあった。
 初めは苦痛を伴い、出血もするが最初だけだから我慢するようにと言われた。ベッドの上では夫となる者に全てを任せろ…と教えられたのだ。
 挙式を終え、初夜を迎える日。不安と共に待っていたアリシアがそれを知る事はなかったが…。

 そんな秘めたる場所を今日初めて会ったジェイデンが触れている。知識があるのと実際に経験するのとでは訳が違う。
 一本だった指が二本に増やされ、次第に柔らかく熟れていく膣内ナカを解すように動いていく。

「っ…!く…、っ!」

 意外にも不思議と痛みは感じなかった。ただ自分の内部を弄られている圧迫感と違和感はあった。
 抵抗しなければ…、と思うのだが、何故か身体に力が入らず、冷めた筈の熱が再び戻ってくる。

 蜜口を出入りしていた指先に気を取られている内に、いつの間にか寄せられて顔がアリシアの乳首を咥えて舐め始めた。

「─っ、ん~!」

 ひたすら声を出さぬよう口元を抑えていたアリシアだが、不意打ちような甘い刺激に鼻から甲高い声が漏れた。
 背が弓のようにしなり、ピンと尖った乳首をきゅっと吸われ、子宮が疼くような甘い感覚にジェイデンの指を締める。

 部屋にぴちゃぴちゃと淫らな水音が響き、アリシアの冷静な思考を奪っていく。

 ダ…メッ、また…なにか…、来そう…っ!

 そう思った途端、ジェイデンの指が膣内からズルリと抜かれた。

「…ぁ」

 熱い吐息を漏らしながら、明らかな不満を含んだ声が漏れる。
 一旦離れたジェイデンの身体に、アリシアは安堵と喪失感を同時に抱いた。
 
 終わった…の?

 どこか物足りなさを感じながら、これで解放されたのかとほっとした。
 しかし、それはすぐに覆される。

 ジェイデンは再びアリシアの足を左右に高く開き、その間に自分の身体を寄せてくる。
 そして先ほどまで散々指で弄っていた秘部に、何か固い塊のようなモノが押し当てられた。

 本能的にそれが何かを察したアリシアは、慌てて抵抗を試みた。

「や…め──ッ!!」

 身体を起こして止めようとしたが、すでに遅かった。
 太い先端がアリシアの膣内をズブズブと犯し、止まることなく腰を進め奥まで挿入されていく。

「ん━━!!」

「くっ…!」
 
 また雷鳴がゴロゴロと轟き、アリシアの上げた声はその音に掻き消された。 
 
 う…そっ…!…何かが…、入って、くるッ…。

 狭い隘路を押し広げ、狭まる内壁に抗うように…しかし、アリシアの愛液の滑りもあり、すんなりと膣内への挿入を許していく。

 やはり痛みはなく膣内に侵入してくる圧迫感と、もどかしい熱だけがアリシアの感覚を支配していく。
 アリシアの折り曲げた膝裏を持ち上げながら、ジェイデンは熱い塊の全てをアリシアの膣内へと収めてしまった。

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