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二十四
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〈ロレッテ!〉
叫ぶ様な声と共に、きつくオルフレット様は私を抱きしめた。
「会いたかった、何か変わったことはなかったかい?」
「はい、オルフレット様は?」
彼の胸から見上げて聞くと、優しい瞳がさらに細められた。
「視察は大変だが、いろんな人から話をたくさん聞けてためになったよ」
「それは、良かったですわ」
あぁと、オルフレット様が頷く。
〈直に国民の声を聞けた。どの村も町も食糧難に陥る事なく日々普通に生活していた。父上が、国王陛下が国全体を見ているからだと分かった〉
(私もですわ。雨で橋が決壊した村と町に、王妃様が食料を運んでらっしゃる。私もそのお手伝いをして思ったわ。もし、オルフレット様が次期の国王陛下となられるのなら、隣に寄り添い貴方を支えます)
久しぶりに会えた喜びで抱き合う二人……その二人のどちらか「くうっ」と小さくお腹が鳴る。
〈? いま、ロレッテのお腹が鳴ったのか?〉
(私のお腹だわ……オルフレット様に聞こえてしまったの、恥ずかしい)
だからといって、離れるのも変だわ。
〈私の帰りを待っていてお昼を食べていないのか? それにしても可愛いお腹の音だったな、もう一度鳴らないかな?〉
(もう一度だなんて、やめてください)
恥ずかしくて、彼の胸にグリグリ顔を埋めた。
頭の上で、くすっと小さな笑い声が聞こえた。
オルフレット様に笑われた、とさらに恥ずかしくなったのだけど彼はお腹をさすり。
「時間も時間だものな、私もお腹すいたよ。ロレッテ、どこか食べに行こうか」
「あ、それなら……」
(でも、冷えてしまったわ)
お昼を一緒に食べようと用意した料理。
時間が経ち冷えてしまったし、そんな料理をオルフレット様に出すことはできない。
どの料理も火を通してあるし、日の当たらない所にしまって、明日の朝に温め直して朝食にすれば良いわね。
「近くのテーブルの料理は、ロレッテが作ったの?」
「はい、あ、私はリラのお手伝いをしただけですけど……テーブルの焦げているキッシュは私が焼きましたの」
〈ロレッテが焼いた!〉
「食べたる、食べたい。料理は温め直したりすれば食べれるね。カウサも外に戻って来ているし、リラを呼んでみんなで食べよう」
そのオルフレット様の提案に頷き、2階で休んでいるリラを読んだ。
♢
テーブルに温められたホットサンド、キッシュ、スープとサラダ。デザートのワッフル、リラが入れてくれた紅茶が並んだ。
「美味しそうだ、いただきます」
「いただきます」
カウサ様、リラもテーブルにつき、遅い昼食兼、夕食が始まった。
叫ぶ様な声と共に、きつくオルフレット様は私を抱きしめた。
「会いたかった、何か変わったことはなかったかい?」
「はい、オルフレット様は?」
彼の胸から見上げて聞くと、優しい瞳がさらに細められた。
「視察は大変だが、いろんな人から話をたくさん聞けてためになったよ」
「それは、良かったですわ」
あぁと、オルフレット様が頷く。
〈直に国民の声を聞けた。どの村も町も食糧難に陥る事なく日々普通に生活していた。父上が、国王陛下が国全体を見ているからだと分かった〉
(私もですわ。雨で橋が決壊した村と町に、王妃様が食料を運んでらっしゃる。私もそのお手伝いをして思ったわ。もし、オルフレット様が次期の国王陛下となられるのなら、隣に寄り添い貴方を支えます)
久しぶりに会えた喜びで抱き合う二人……その二人のどちらか「くうっ」と小さくお腹が鳴る。
〈? いま、ロレッテのお腹が鳴ったのか?〉
(私のお腹だわ……オルフレット様に聞こえてしまったの、恥ずかしい)
だからといって、離れるのも変だわ。
〈私の帰りを待っていてお昼を食べていないのか? それにしても可愛いお腹の音だったな、もう一度鳴らないかな?〉
(もう一度だなんて、やめてください)
恥ずかしくて、彼の胸にグリグリ顔を埋めた。
頭の上で、くすっと小さな笑い声が聞こえた。
オルフレット様に笑われた、とさらに恥ずかしくなったのだけど彼はお腹をさすり。
「時間も時間だものな、私もお腹すいたよ。ロレッテ、どこか食べに行こうか」
「あ、それなら……」
(でも、冷えてしまったわ)
お昼を一緒に食べようと用意した料理。
時間が経ち冷えてしまったし、そんな料理をオルフレット様に出すことはできない。
どの料理も火を通してあるし、日の当たらない所にしまって、明日の朝に温め直して朝食にすれば良いわね。
「近くのテーブルの料理は、ロレッテが作ったの?」
「はい、あ、私はリラのお手伝いをしただけですけど……テーブルの焦げているキッシュは私が焼きましたの」
〈ロレッテが焼いた!〉
「食べたる、食べたい。料理は温め直したりすれば食べれるね。カウサも外に戻って来ているし、リラを呼んでみんなで食べよう」
そのオルフレット様の提案に頷き、2階で休んでいるリラを読んだ。
♢
テーブルに温められたホットサンド、キッシュ、スープとサラダ。デザートのワッフル、リラが入れてくれた紅茶が並んだ。
「美味しそうだ、いただきます」
「いただきます」
カウサ様、リラもテーブルにつき、遅い昼食兼、夕食が始まった。
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